SPEAR SEALS グラスファイバー 手銛 270
OMER AIR XII 90
サルビマー NOAH ダイビング マスク
Salvimar シュノーケル BITE AIR
MORGEN SKY メンズ 5mm
サルビマー ストリンガー エラ通し
ダイブコンピュータ D5 Copper
SPEAR SEALS ダイビング グローブ
Salvimar リアクト ロングフィン
サルビマー フィンソックス 3.0mm HT
サルビマー 大型ブイ
Salvimar AP016
ダイワ SL-78
スピアフィッシング道具と使い方
スピアフィッシング(魚突き)をはじめようと興味を持っている方は多いのですが、現在日本ではその情報量はまだまだ少なく、特に初心者の方は、どんな道具をそろえたらいいのかもわからなくて悩んでいるのではないでしょうか。「道具選びに失敗して、買い換えなくてはいけなくなった。」ということにならないためにも、道具選びは慎重にしたいものです。また、道具の使い方についてもわかりやすくまとめましたので参考にしてみてください。
手銛の選び方
SPEAR SEALS グラスファイバー 手銛 270
手銛は、スピアフィッシング(魚突き)初心者のうちは3mほどの中程度の長さのものがおすすめです。手銛は長ければその分飛距離も伸びますが、取り回しが悪くなります。取り回しのコツがわかるようになったり、使い方に慣れてくれば、磯場の穴撃ちには2m程度のもの、大物を狙うには4m程度のものと使い分けていきます。 銛先にもいろいろな種類がありますが、始めはシンプルなものを選びましょう。
スピアガンの選び方
OMER AIR XII 90
日本でのスピアフィッシング(魚突き)は、漁業法によりスピアガンは使用されていないことが多のですが、海外では、日中のスピアフィッシングにスピアガン、夜は手銛と使い分けて使用するのが一般的です。初心者でも使いやすい長さを選ぶときには身長を基準にします。150cm~165cmなら75、165cm~180cmなら90、180cm以上のなら100が使いやすい長さです。
マスクとシュノーケルの選び方
マスク
サルビマー NOAH ダイビング マスク
スピアフィッシングでのマスクは、 ・自分の顔の形に合ったもの ・内容量の小さなもの ・視界の広いもの を選ぶのがポイント。 内容量の小さいものを選ぶ理由は、マスクブローといって水圧でマスクが顔に押し付けられるのを戻す動作の回数を減らすことができるので、より長く水中に滞在することができるからです。また、マスクの視界の広さはレンズの大きさには比例しないので、初心者のうちはお店でフィッティングして確かめてみましょう。顔の形は人によって違うので、最初にマスクを購入する時はネットではなく、実際お店へ行って購入するのがおすすめです。
シュノーケル
Salvimar シュノーケル BITE AIR
パージバルブ(排水弁)がないシンプルなシュノーケルを選びましょう。パージバルブは少し息を吐いただけで、排水しやすいという構造で、シュノーケリングやダイビングでは便利な機能なのですが、スピアフィッシングなどの素潜りでの利用は避けてください。パージバルブを使うと少量の水がシュノーケルの中に残ってしまい、潜る前に勢いよく空気を吸った際に、その水が気管に入ってしまうことがあるからです。シンプルな構造のシュノーケルは全ての水を吐き出すことができるため、スピアフィッシングでの使用に向いています。
ウェットスーツとグローブの選び方
ウエットスーツやグローブはダイビングやスノーケリングで使用していたものでも、スピアフィッシングで使うことができます。ですが、スピアフィッシングでは身を守るために必ず着用します。
ウェットスーツ
MORGEN SKY メンズ 5mm
ウェットスーツは、スピアフィッシングでは必須アイテムです。 初心者なら、夏の暑い日にはラッシュガードでもいいのでは?と思われるかもしれません。ですが、ウェットスーツが必要な理由は、長く水に浸かっていると体が思っている以上に冷えてしまうことを避けるためだけではありません。ウェットスーツは浮力がありますので、魚を追いかけて遠くまで行ってしまって戻れなくなってしまった時でも、体のウエイト(おもり)を捨てることで、浮いていることができます。さらに、海の中にいる危険生物から肌を守ることができますし、岩などへ衝突して怪我をしてしまうことを防ぐ役割もあります。
水温によってウェットスーツの厚さを選ぶには、 30℃以上 1~2mm 25℃~30℃ 3mm 20℃~25℃ 5mm 15℃~20℃ 7mm 15℃以下 9mm を目安にしましょう。
グローブ
SPEAR SEALS ダイビング グローブ
水の中に長時間浸かっているので、手がふやけてしまうのを防止するためにグローブは必須です。初心者のうちは、ダイビング用グローブがあればそれで代用できますし、ゴムのついた軍手でもかまいません。スピアフィッシング専用のグローブを購入する時は、ラバーポイントがついた着用できる一番小さいサイズのものを選びましょう。
フィンとブーツの選び方
ロングフィン
Salvimar リアクト ロングフィン
スピアフィッシングで使うフィンは潜る・浮上する・水中移動をするため、ロングフィンを使用します。足首を傷めることもあるので、初心者のうちは特にソフト~ミディアムの硬さを選ぶのがポイント。素材はグラスファイバーやカーボンが快適に使用できますが、値段が高くなるので初心者のうちはプラスチックでも大丈夫です。 ロングフィンの使い方に慣れないうちは、フィンの硬さも大切ですが、フィット感も重視してください。実際にお店でフィッティングしてみて、少し柔らかいと感じるフィンからはじめてみましょう。
ブーツ
サルビマー フィンソックス 3.0mm HT
海岸の砂の上や磯場を歩くこともあるので、3mm程度の厚さのものがよいでしょう。サイズは、ワンサイズ小さいものを選びます。フィンの脱着時にブーツが一緒に脱げてしまったりしないようにするためです。フィッテイング時、しばらく着用して歩いてみたりして、きつくならなければ大丈夫です。
フロートの選び方
サルビマー 大型ブイ
フロートを使う理由は、一緒に潜っている仲間や船から自分の位置がわかるようにするためです。スピアフィッシングではダイブフラッグ付きを使用します。フロートの使い方としては、自分の位置の目印になる他、獲った魚をフロートの下部にあるストリンガーに通しておくことができます。緊急時はこのフロートにつかまってパドリングをし、海の上を移動できる形状のもので、予備のマスクストラップや飲料水・ホイッスル・ダイビングベルが装備できる形状を選びましょう。
ウエイトの選び方
Salvimar AP016
浮力のあるウェットスーツを着用し、空気をたくさん吸って潜るので、ウエイトが必要となります。ラバーベルトのものを選ぶと、水中でウエイトがずれることもなく快適です。ウエイトのベルトのバックルは緊急時にも取り外しやすく、耐久性のあるステンレス製のものを選びましょう。
フィッシュストリンガーの選び方
サルビマー ストリンガー エラ通し
ストリンガーは、獲った魚を通しておいたり、急所を刺してしめたりする時に使う道具です。魚突きで使用するストリンガーにもいくつかの種類があります。ストリンガーをウエイトに通してブイにつけておけるタイプはサメが心配な方におすすめです。スタンダードなストリンガーでも腰につけたりフロートにセットする使い方があります。
ナイフの選び方
ダイワ SL-78
スピアフィッシングで使用するナイフにはさまざまな種類があります。(日本で使用するには銃刀法があるため注意してください。)腕につけられるものや、ウエイトベルトに通せるもの、はさみの機能がついたものなどがありますが、海で使用するので錆びにくく、水中でも使いやすく、ロック機能があるものを選びましょう。
ダイブコンピューター(ダイビングウォッチ)の選び方
ダイブコンピュータ D5 Copper
スピアフィッシングで最低限必要な機能、フリーダイブモードがついたダイビングウォッチを選びます。その他には、 ・水面休息時間が秒単位で表示される ・特定の深度、潜水時間にビープ音が鳴る などの機能がついているものがベストです。
スピアフィッシング道具のメンテナンス
スピアフィッシング(魚突き)で使用する道具はすべて海で使用するため、真水やぬるま湯で洗って、陰干しします。特に、金属製の道具(手銛、ウエイト、ナイフ、ストリンガー、ダイバーウォッチなど)は、20分ほど浸けてから流すとよいでしょう。
スピアフィッシングの3つのスタイルとテクニック
スピアフィッシングでの潜り方や魚の突き方について3つのテクニックをご紹介します。テクニックも必要ですが、魚を捕らえるコツは、まずは魚に気づかれずに近づくことです。水の中は音が伝わりやすく大きな魚ほど音に敏感なので、できるだけ静かに近づきましょう。
テクニック1.穴撃ち
穴の中にいる魚を手銛で狙うスタイルです。穴の中の魚は逃げにくいので初心者向けの方法です。
テクニック2.ダイブボム
水面に浮いている状態で狙う魚を見定め、魚の真上に潜っていくスタイルです。潜る時にフィンで海面に音を立てないように注意しながらできるだけ静かに魚に近づき、魚が気づいた瞬間手銛で狙撃します。この方法も、潜水時間が短いので初心者向けです。
テクニック3.ボトムハント
海の底で魚を待ち伏せするスタイルです。岩陰にかくれて、近づいてくる魚を狙ったり、砂を巻き上げたりすると魚がよってくることもあります。長く潜ればよってくる魚のサイズも大きくなります。(中級者向け)
スピアフィッシングでのスノーケルの正しい使い方
スノーケルの使い方として、慣れていない初心者の方は、まず水面で呼吸を整えるところからはじめましょう。呼吸が落ち着いたら数回大きく深呼吸をして、その後めいいっぱい空気を肺に吸い込み潜ります。潜る時はスノーケルを口からはずします。万が一ブラックアウトしてしまった時に、肺に水の侵入を防ぐためと、水中でボコボコと空気の音をさせないため、さらに浮上したときにスノーケルの水を吐きだす作業なしに、すぐに息を吸うことができるからです。
ジャックナイフ潜降のコツ
海に潜るにはジャックナイフという潜降を行います。上半身を90度に曲げて、頭をまっすぐ下に向けます。うまく潜るためのコツは目線は海底ではなく、海面が見えている状態であることです。その後、足を海面にあげると水中に沈んでいくので、フィンが海の中に入ったところで小さなバタ足で潜っていきます。
スピアフィッシングでの耳抜きのコツ
一般的な耳抜きの方法は、鼻をつまんで口をとじ、鼻に息をおくる方法ですが、それがうまくできない場合のコツはつばを飲み込んだり、顎を動かすしてみることです。耳が痛くならなければ、耳抜きができていることになります。体が緊張していると耳抜きができにくくなることもありますので、リラックスしましょう。風邪気味で鼻水がでているときも耳抜きができにくいので、体調を整えて魚突きに挑みましょう。
スピアフィッシングで足がつった時の対処方
体がつってしまうのは水分やミネラル不足、冷えによるものです。予防としては準備運動をしっかりして体をあたため、スピアフィッシングのまえにスポーツドリンクなどで水分を十分にとって置きましょう。また、フロートに水分補給の飲み物を装備しておきましょう。
スピアフィッシング中にふくらはぎがつってしまった時の対処方法は、フィンの先を持って足を十分に伸ばします。ふとももがつってしまったときは、膝をまげて後ろで足首をもってふとももを伸ばします。コツはおしりに足首を押し付けるようにしっかり太ももを伸ばすことです。疲労によっても体がつってしまうので、疲れる前に休息をとりましょう。
スピアフィッシングでブラックアウトとは?
ブラックアウトとは、脳が酸素不足の状態になり意識を失ってしまうことです。意識を失った時に肺に水が入らないようにするためにも、スノーケルは口から外して潜ります。もし、バディがブラックアウトで意識を失い沈んでしまったら、スピアガンはラバーを外して捨て、バディをかかえて浮上させます。この時、バディのおもりを外し、水面に浮上したら顎を上にむけて気道を確保してください。自発的に呼吸が再開されない場合は、人工呼吸、救助を呼びます。
すぐに対応できるように、事前にブラックアウトの処置方法を知っておくことが大切です。また、ブラックアウトの手前がサンバで、酸欠により手足が痙攣します。その場合も15分以上の休息をとります。
スピアフィッシングでは危険生物に気をつけよう
スピアフィッシングで海の底に着いた時に気をつけたいのが危険生物です。毒を持っている生物である、オニヒトデ、ウニ、オコゼなどに注意してください。グローブをつけていても触ってはいけません。死んでいるものにも毒があるので近づかないようにしましょう。
刺されてしまった場合は、水で洗ってから毒をしぼりだします。その後は、43℃以上のお湯につけます。その際は、やけどしないように注意してください。カツオノエボシに刺されてしまった場合は、抗ヒスタミン剤の軟膏などを添付し、その後は医療機関で治療を受けましょう。
まとめ
スピアフィッシングを始めるのに、さまざまな道具が必要になります。スノーケリングやダイビングをされているのであれば、マスク、スノーケル、ブーツ、フィン、ウェットスーツ、グローブなどは今持っているものを使って始めることもできます。道具を揃えるにあたって、高いから良いものとはかぎりませんが、命を落とすこともあるスピアフィッシングではある程度機能がそろった道具をそろえていきましょう。購入はネットショップではなく実際にフィッテングできるお店がおすすめです。お店で道具の詳しい使い方についても聞いてみるとよいですよ。
また、テクニックは初心者向けの穴撃ちやダイブボムからはじめ、水中での動きに慣れてきたり、潜る時間が長くなったら大物が狙えるボトムハントにもチャレンジしてみてください。