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見た目が凄い「八角」とは?北海道の美味しい魚の正体と食べ方をご紹介!

見た目のフォルムがなんともいえない八角という魚について、詳しく解説します。北海道、東北に拠点を置くこの魚は、かなりの味わい深さのある高級魚です。そんな八角は食べ方の種類も数知れず、数多くの料理で我々を楽しませてくれます。是非ご覧ください。
更新: 2023年6月6日
riockdododoto
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希少な魚「八角」とは?

みなさんは、八角と呼ばれる魚をご存知でしょうか。名前の由来は、この体のフォルムです。バッサリと断面を見てみると、ちょうど八角形のような形になっています。

この八角形から八角(ハッカク)と呼ばれるようになりました。実は、八角は正式名称ではなく、正式名称は、トクビレと呼ばれる魚なのです。八角と呼ばれるのは、主に関東と北海道のようですね。

細長いフォルムが特徴的な八角は、40~50センチというなかなか大きなサイズにまで成長します。

八角の生息地

意外と知られていない八角は、果たしてどのような場所に生息しているのでしょうか。八角は、日本の北部、東北から北海道方面にかけての太平洋北西部を中心に生息が確認されている海水魚のようです。

もう少し大きく見ると、朝鮮半島の東側の岸、ピョートル大帝湾にも生息が確認されています。そんな北海道の方でも、いつでもお目にかかることができるわけでもない、希少な魚です。

八角が潜むポイント

八角は沿岸の浅い海に暮らしています。わかりやすい例を挙げると、ヒラメやコチなどの様な魚ですね。

この八角も底生魚と呼ばれる種類に含まれるので、底を這っての生活を送っています。フォルムも若干コチに似たところがありますよね。砂地や岩礁隊に住処を構え、エビやカニなどの甲殻類や、虫エサなどに用いられる多毛類を捕食して生活しています。

コチやホウボウに似ている!?

八角はフォルムがコチやホウボウといった魚に似ています。ボウボウはスズキ目カサゴ亜目、八角はスズキ目カジカ亜目と分類的には異なりますが、コチも含めて同じような生息域、そして底生魚などの共通点があります。

八角の旬はいつ頃?

この八角の旬といわれる季節は冬になります。主に12月から3月にかけての時期に、北海道の市場にて販売されることがあります。

とはいえやはり希少な魚なので、北海道でさえとれる量もかなり限られています。旬の時期でもあまり多く出回ることはありません。

旬の時期の八角は、脂が混ざりこんだ白身が、濃厚なうまみと甘みを引き出すため、この味のファンも少なくないのだとか。かなり味わい深い魚です。

雄と雌の見分け方

八角は性的二形と呼ばれる、雄と雌とで大きく異なる違いを持っているので、簡単に見分けがつきます。特にわかりやすいのが、背ヒレの大きさの違いです。

雄は帆を張るように大きく、雌は小さいです。八角の由来の八角形のようなフォルムは雄で、雌は丸っこいフォルムをしています。体色は雄は黒っぽく、雌は薄い茶褐色のような色合いが特徴です。


雄と雌の違いを知っていると得をする?

雄と雌はともに食材としてメリット、デメリットを持っています。まず、雄は脂の乗りが増し、雌に比べて味わい深い味を放ちます。両方が同じ値段で売られている場合は、雄を優先して買うようにしましょう。

雌を買うメリットは、味わいは落ちるものの、基本的にはかなり安く購入することができます。むしろ脂の乗りが少なく、あっさりとした味わいが楽しめます。

希少な魚は高い!?気になる価格相場

お値段としてはさまざまではありますが、八角の値段の目安として、1キロ価格で2500円ほどという相場となっているようです。

中には、一夜干しなどが800円程度の値段でで売られていたり、料亭の料理として800~1000円ほどの値段ででお造りが出されるなど、なかなかの高級食材として考えておくのが良いでしょう。

八角は釣れる?

エサ釣り、ルアー釣りともに釣れることは、稀にあります。とはいえ、漁でも量がとれない希少な魚なので、もし釣れたらラッキー!

たいてい何かの外道として釣れたりといった形が多いです。とはいえ、砂地や岩礁隊に潜んでいるのはわかっていることなので、運がよければ出会うことができるかもしれません。

八角のさばき方

下準備

まずはえらを出して、頭を落とします。次に腹を裂いて、内臓を取り出しましょう。これで下準備は完了です。

3枚おろし

下準備の終えた八角を用意し、背びれをはぎ取る作業です。背中に刃を入れ背びれを落とし、3枚におろしていきます。

背びれ側から刃を入れ、中骨まで入ったら次は腹側から刃を入れて、中骨まで通します。尾の付け根から一気に刃を通せばOKです。

身が細いので一気に刃を入れてもいいですが、慣れが必要です。皮は手で問題なくはぐことができます。反対側も同じようにしましょう。


八角(トクビレ)のさばき方の動画です。高級料理店の様な姿造りということもあり、若干工程が異なりますが、さばき方はかなり参考になるかと思います。

八角のおいしい食べ方・おすすめ料理5選

八角の食べ方は未知数です。特におすすめしたい八角のおすすめ料理を5つに分けて、レシピと合わせてご紹介します。

①お刺身

魚といえば刺身。一口大に切り分けましょう。醤油でもおいしくいただけますが、ポン酢であっさりと味付けして食べるのも、なかなかおいしくておすすめの食べ方です。

ただ後ほど詳しく解説しますが、八角にはアニサキスと呼ばれる寄生虫が潜んでいることがあるので、刺身でいただく時は注意が必要です。

②焼き魚

魚料理で外せない、塩焼きも絶品です。まずは、八角を背開きにします。開いた状態で焼いていきます。内臓は、肝以外は取り除き、鮮度が良ければ、肝も合わせて火にかけます。

シンプルに塩や気にするのもベストですが、味付けとして、味噌、みりん、少量の砂糖、お酒を混ぜ合わせた特製のたれを縫って焼くと、おいしいみそ焼きが出来上がります。

④カルパッチョ

まず、八角の身を薄くスライスします。そして梅肉16g、だし醤油少量、酢小さじ1、オリーブオイル小さじ1、水少々を混ぜたソースを作ります。

八角のスライスした身を皿に並べ、先ほど作ったソースを掛けます。最後に、黒コショウをかけ、カイワレ大根などを軽く上にのせれば完成です。八角の梅肉カルパッチョは格別ですよ。

③味噌汁

八角をさばいたもの、あらを合わせて味噌汁にします。出汁を700ml用意し、八角、小松菜、あげなどを用意し、投入し、火をかけます。煮立ったら火を止め、みそを適量投入して完成です。

濃厚な八角のうまみと脂が汁に溶け出して旨みが倍増します。是非試していただきたいです。病みつきになります。

⑤フライ

3枚におろした八角の身を一口大に切り分け、薄力粉、玉子、パン粉の順番に付けて、170度の油でカラッと揚げるだけです。特に難しくもありません。八角の旨みが倍増する料理なので、是非、一度食べてみていただきたいです。


生食は寄生虫に要注意

実はこの八角という魚には、よく寄生虫がついていることが確認されています。現在、魚の生食に影響を及ぼしているといわれている寄生虫・アニサキスの存在が、我々を脅かしています。

その脅威は、この八角にも影響を及ぼしているのです。このアニサキスと呼ばれる寄生虫についてもお話しておきましょう。

寄生虫アニサキスとは?

寄生虫と呼ばれるものはたいてい目に見えないレベルのものですが、このアニサキスと呼ばれる寄生虫はかなりサイズが大きく、よく市販されている生魚やお刺身などでも確認できることが多々あります。

見える分にはいいですが、安心して食べてしまうと、アニサキスの脅威にさらされることとなります。

アニサキスの脅威について

寄生虫アニサキスを何の対策も取らずに体内に入れてしまうと、体内でアニサキスが暴れまわります。

主な症状として挙げられるのが、急性胃アニサキス症、急性腸アニサキス症と呼ばれる症状です。多くの有名人もこの被害にあい、食後数時間~半日以上激しい痛みや嘔吐、炎症に苦しむことになります。

基本的に、死を招くほどの脅威ではない物とされていますが、しっかりと対策しないととんでもない苦しみに苛まれてしまいます。

アニサキスの対策をしっかりとろう!

このアニサキスをすべて見つけて除去するのは、事実上不可能に近いので、しっかりと加熱、冷凍などをする。内臓の除去を早めに行う。そもそも生食を控えるなどがあります。

他にもしっかり噛むことで、アニサキスを除去することにつながるという意見もあります。そういった対策をとって、できる限りアニサキスの脅威にさらされないように心がけましょう。

まとめ

八角という魚について、さまざまな観点からお話しさせていただきました。なかなか出合うことができない高級魚ですが、美味である食材として扱われる魚でもあるので、一度は口にしてみたいですよね。気になった方はぜひ北の大地、北海道まで足を運んでみてはいかがでしょうか。