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ムラサキシキブって植物がある?その花や実の特徴から育て方とは?

源氏物語の作者とされる紫式部と、同じ名前のムラサキシキブとは?その花や、紫色の清楚なムラサキシキブの実の美しさについてご紹介したいと思います。また、そのムラサキシキブの育て方や植え替える方法、剪定や挿し木の方法、花言葉などをご紹介します。
2020年8月27日
yyjjkmd
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ムラサキシキブって植物がある?

ムラサキシキブ(植物)とは?

シソ科ムラサキシキブ属のムラサキシキブという植物は、初秋に光沢のある赤紫色の果実を付ける植物で、日本を含む中国、台湾、朝鮮半島に分布する、落葉低木です。小さな赤紫の実を葉の付け根あたりにまとめてつけます。しかし、庭木として広く普及しているのはもっと丈が低い【こむらさきしきぶ】と呼ばれる種類です。コンパクトで場所を取らないし、実もしっかりとボリュームのある美しい実を付けるので、たくさんの需要があります。そして、園芸店などでは、この【こむらさきしきぶ】を指してムラサキシキブと呼ぶことも多いようです。今では、【こむらさきしきぶ】も、他の園芸品種もまとめてムラサキシキブと呼ばれているようです。

ムラサキシキブの名前の由来

植物のムラサキシキブという名前はどこからつけられたのか、名前の由来は源氏物語の作者の紫式部から付いたという説と、紫色の綺麗な実が重なるようにたくさんなることからムラサキシキミ(紫重実)と呼ばれるようになり、そこからムラサキシキブとばれるようになったと言う説があります。

紫式部とは?

紫式部は、平安女流文学にとって欠かすことの出来ない人物です。「源氏物語」や「紫式部日記」などの著者で歌人でもある才女です。

ムラサキシキブの園芸品種

オオムラサキシキブ

ムラサキシキブの変種で、葉が基本種より分厚く長さが20㎝にもなり、枝や花も一回り大きく、6月~8月にかけて、淡紅紫色の花を咲かせます。実は紫色でムラサキシキブより大きめの果実です。

ヤブムラサキシキブ

ムラサキシキブにとてもよく似ていますが、温暖な地方に生育し、全体に星状毛が多く、さわるとビロードのような手触りがあります。実は葉に隠れて目立ちにくいです。

こむらさきしきぶ

こむらさきしきぶはムラサキシキブととてもよく似ていますが、実の付き方に少し違いがあるようです。ムラサキシキブの実は、葉の付け根あたりに付き、枝も直立しているのに対して、こむらさきしきぶの実は葉の付け根から少し離れた所に付きます。そして枝は、弧を描くようにしなって、実をたわわに付けています。

シロシキブ(白式部)

ムラサキシノブの紫の実が、真っ白で美しい品種です。しかし、本当はこむらさきしきぶの仲間で、《白身の小紫》と言うのが正式名です。


ムラサキシキブの花

6月~8月頃に、先が4つに裂けた釣鐘状の小さな薄紫色の花を多数咲かせます。ほんのりとした香があります。9月~12月には紫の実になります。花が終り綺麗な紫色の実が付いている姿は優美で美しいので、花材としても人気があります。

ムラサキシキブの花言葉

ムラサキシキブの花言葉

ムラサキシキブの花言葉には、上品・聡明・聡明な女性・知性・賢さ・愛され上手等のほめ言葉が挙げられます。 上品・聡明の花言葉:紫色の清楚な美しさの実が、文才があり、才女として美しいイメージのある紫式部からつけられたものです。 愛され上手の花言葉:美しいむらさきの実は女性の美しさを象徴する最たる色で、源氏物語に出てくる光源氏が沢山の女性に愛されたことを例えた物でしょう。

シロシキブ(白式部)の花言葉

ムラサキシキブの変異種なのでシロシキブ(白式部)という名前がつきました。シロシキブの花言葉は、「知性」と「誠実」です。 「知性」の花言葉:むらさきしきぶの実種なので、才女の紫式部から付けられたものでしょう。 「誠実」の花言葉:葉の付け根ごとに真っ白な花がまとまって咲き、そして、真っ白な実が確実に付くというところからです。

ムラサキシキブを増やす

ムラサキシキブは種をまく、または、挿し木や苗を植えて育てます。ここでは、家庭のお庭に合うような小ぶりな【こむらさきしきぶ】をムラサキシキブとしてご紹介します。

むらさきしきぶを種から育てる育て方

種は9月~12月に採取します。小鳥が食べてしまわないうちに、紫に熟したらすぐに採取して下さい。採取した種は乾かないうちに(種は完全に乾いてしまうと発芽能力を無くします)、直ぐに蒔いて下さい。まず、種の果肉を水で綺麗に落とし(果肉には発芽を抑制する成分が入っています)、種まき用の土(赤玉土小粒)などを入れた育苗ポットに種をまきます。発芽までは、土が乾かないように水やりをし、発芽をしてからは、土が乾いたら水やりをします。樹の高さが10㎝~15㎝くらいまで成長したら、植木鉢や地面に植え替えて定植して下さい。

むらさきしきぶを挿し木で増やして育てる育て方

挿し木は3月もしくは6月くらいが適期です。3月に挿し木をされる場合は、前年からの枝を使って下さい。また、6月くらいに挿し木をする場合は、その年に伸びた枝を使って下さい。挿し木にする枝は、3節くらいを切り取って挿し穂にして下さい。6月にする挿し木には葉が付いている場合が多いので、節の一番下の葉は取り除いて下さい。まず枝の水揚げをし、下の節が埋まるように用土に挿し木をして、明るい日陰で根が出てくるまで水を切らさないように育てて下さい。

むらさきしきぶを苗から育てる育て方

病気や害虫が付いていなくて、葉が厚く色が濃い、葉の節と節の間が短い物を選んで下さい。そして、根がしっかり張っていて土が崩れていない、根の先端が白いもので、茎が太く、根元のぐらつきがなくしっかりした苗を選んで下さい。


ムラサキシキブを育てる方法

むらさきしきぶの苗の植え付け時期と方法

植え付けるのは、2月~4月または、10月~12月のいずれかに、鉢植えまたは地植えで植え付けて下さい。鉢植えの場合は、苗よりも一回りまたは二回り大きめの鉢に植えて下さい。地植えにする場合は、日当たりの良い場所を選び、やはり苗よりも1~2回り大きな穴を掘って植え付けて下さい。

むらさきしきぶの管理場所

日当たりが良い所もしくは、明るい日陰で管理します。日当たりが悪いと、花つきが悪くなるので注意が必要です。暑さや寒さにも強いです。

むらさきしきぶの水やり

やや湿気のある土壌を好み、土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えてください。特に夏は注意が必要です。

むらさきしきぶの肥料

地植えの場合特に肥料は必要ありませんが、冬に油粕などを株元に与えておくと、春からの生育が良くなります。 鉢植えにする場合は、冬、花が咲く前の春、実が紫色になる秋の、年3回ゆっくりと効く化成肥料を、適量株元に与えてください。

ムラサキシキブの剪定

ムラサキシキブの剪定は翌年の花付を良くするために、冬の時期に剪定を行ってください。芽吹く力は強いのでどこで切っても大丈夫ですが、あまり短く切り詰めると花付が悪くなる場合があります。どの枝を剪定するか迷った場合は、長い枝を間引き、短い枝を残すようにすると良いでしょう。

ムラサキシキブの植え替え

地植えの場合、植え替える必要性はありませんが、鉢植えの場合には根張りがとても良いので、毎年植え替えないと根づまりを起こす場合がありまので、1年に1回、一回り以上大きな鉢に植え替えてください。植え替えの時期として、厳寒期は避けてください、厳寒期に植え替えると株が痛む場合がありますので、時期は春3月くらいに、株を大きくしたい場合は、根鉢を壊さずに一回り大きな鉢に植え替えてください。鉢の大きさをそのままで植え替えたい場合は、根鉢を1/3くらい壊して腐った根を取り除き、伸びすぎた根を切り詰めて植え替えてください。

ムラサキシキブを植える用土について

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市販されている花や野菜などの培養土でも大丈夫ですが、ご自分で作りたい方は、鉢植えでの育て方として用土は、水はけの良い、赤玉土6:腐葉土4の割合で混ぜた土に植えてください。地植えで育てる育て方は、植える場所の土を、苗の根鉢より一回り大きく掘った穴に、腐葉土を混ぜて、水はけの良い土にしておいてください。

ムラサキシキブの病害虫

★うどん粉病 株全体に粉をまぶしたように真っ白になるうどん粉病、日当たりや風通しが悪い所に発生します。光合成が出来ず、弱ってしまいますので、発生したら直ぐに病気にかかった場所を切り取り、薬剤を散布してください。 ★カイガラムシ 風通しと日当たりの良くない所で育てるとカイガラムシが発生する場合があります。カイガラムシが付くと植物の養分を吸い取り枯らしてしまうことがあります。もしカイガラムシが付いてしまった場合は古い歯ブラシなどでこすり落としてください。成虫になると薬剤が効きにくい場合があります。


ムラサキシキブの冬

ムラサキシキブは秋が深まると葉は黄色く紅葉し、冬には葉が散ります。実には、種が一粒入っていて、ツグミやメジロなどの野鳥が食べに来るのも楽しみの一つです。

ムラサキシキブにより沢山の実を付けるには

むらさきしきぶは、春以降に伸びた新しい枝に花芽を付けるので剪定は落葉後でも大丈夫ですが、ある程度の太さの主枝を残してその先の細い枝を5,6㎝くらい残して切ります。枯れた枝や込み合っている枝は付け根から切り取ってください。こうすると残した部分から春になると、沢山の芽が出てきます。一度実が付いた枝先には翌年実はつかないので、実が付いていた枝を5~10㎝ほど残して切ります。このように剪定をして春先に新枝を出させると実付が良くなります。豪華に実を付けたいときは冬の間に冬肥を与えておくか、または、新芽が出始める春先に化成肥料を与えるのがおすすめです。

ムラサキシキブをミニ盆栽に

小むらさきしきぶをミニ盆栽に仕立てると、細い枝が長く伸びて弓状に枝垂れ、基本のムラサキシキブに比べると、小さな紫色の宝石のような実が多数固まってつくのが特徴で、育てやすく、毎年よく実を付け実も長持ちしますので、長期間楽しめます。植え替えは1、2年に1回、2~3月のあまりの厳寒期は避けて植え替えて下さ。一節を残して枝の剪定をしてください。伸びた枝に6月~7月にかけて花が咲きます。枝が徒長しやすいので、この特長を生かして野趣を楽しむのも良いでしょう。

ムラサキシキブをお庭に

むらさきしきぶは、和風や自然風のの庭によく合います。実が冬まで長くきれいな紫色を保ち草花の少なくなる時期に鉢植えでも庭植でも良く目立ちとても綺麗に紫が生えます。実付の良いコムラサキも良いのですが、より自然な感じの庭にしたい場合はやはり素朴な雰囲気のむらさきしきぶも素敵です。また、むらさきしきぶとカラーリーフを使って秋の雰囲気の寄せ植えも素敵です。

ムラサキシノブのリース

植物を絡めて造るリース、ただ絡めるだけでナチュラルな素材の魅力が引き出されます。

まとめ

紫式部という優美な名前を持つ植物のムラサキシキブ、やや日陰でもよく育ち、お庭に植えても、鉢植えでも綺麗な紫色の実をたわわにに付け、秋から冬に向かうお庭を彩ってくれます。育て方もさほど難しくなく、自然な感じにお庭の雑木として植えれば、お庭のワンポイントになります。