ガラス細工「とんぼ玉」とは?
色ガラスを2色以上を使ってケガキ針などを使って模様をいれてビーズのように穴を開けたガラスの玉がとんぼ玉と呼んでいて、模様の無いガラスの玉も最近ではとんぼ玉と呼ばれているそうです。
とんぼ玉の名前の由来ですが、沢山ある説の中でも良く言われているのがとんぼ玉の模様で小さな花のような模様のものがトンボの複眼に見えるという所からとんぼ玉と呼ばれるようになったそうです。
英名と中国名は?
英名では「Glass Beads」「Lampwork Beads」などと呼ばれ、中国名で呼ばれているのは「琉璃珠」「玻璃珠」といわれるそうです。
とんぼ玉の歴史は?
起源ははっきりとはしないそうですがメソポタミアやエジプトで3500年も前から存在していて、作られていてそうです。
日本では古墳時代にはとんぼ玉が副葬品として出土もしているそうですがこのとんぼ玉はエジプトから輸入されていたものでないかと言われているようです。
江戸時代には贅沢禁止令により一度途絶えてしまっていたのですが明治時代の職人さんにより昔の作り方を参考にして改良されたのだそうです。
とんぼ玉作りに必要な材料
複雑な模様のとんぼ玉を作るには熟練の職人さんでないと難しいですが単色のものや模様が複雑でないものであれば自分で作ることもできますので材料と道具をご紹介します。
バーナー
コンパクトなファン式エアバーナーやカセットボンベ式エアバーナー、コンプレッサー式フルスペックタイプ、コンプレッサー式ベーシックタイプなどがあります。
ガラス棒
ガラス棒は鉛ガラスとソーダガラスの2種類があり、ガラスの注意点が他のガラスを混ぜてしまうと割れてしまったりヒビが入ったりするので混ぜないようにしましょう。
芯棒
離型剤を付けて溶かしたガラスを巻き付けるために使用します。
離型剤
離型剤を芯棒に付けることでとんぼ玉が外せます。離型剤の下準備をしっかりするのがポイントで混ぜ手時に均一になるようにしてからつけて乾かすために1日以上しっかり置いて準備してからとんぼ玉を作りましょう。
ケガキ針
とんぼ玉を作る時に溶かしたガラスを引っ掻くことで模様をつける事が出来ます。
わら灰
とんぼ玉が割れ無いようにわら灰に入れてゆっくり冷ますために使用します。
保護用のメガネ
割れたガラスが飛んできたりバーナーの眩しさから目を保護するために使用します。サングラスでも代用出来ます。
エプロン
ガラスが割れて飛んできたときの保護の為に着用します。燃えにくい物や溶けにくい素材を選びましょう。
作業台の保護材
デーブルや作業台だ焦げたり傷がつかないようにするために耐火の板などを用意します。
鉄板
溶けたガラスを潰したりする時に使用します。
ガラス置き
熱を持ったガラスを直接台などに置いてしまうと木製の台などは燃えてしまったり焦げてしまったりして危険ですのでガラスを置くためにガラス置きを用意します。
水
ガラスを切る時や道具が熱くなった時、ガラスを冷やす時に使用するので用意します。
とんぼ玉の基本の作り方
とんぼ玉の作り方を簡単にですが説明していきます。
とんぼ玉の作り方①
ガラスを溶かすためにバーナーの炎の上の部分(5~10㎝の辺り)でガラス棒をゆっくりと回しながら20秒程度熱して余熱をします。さらにガラス棒をくるくる回しながら溶かします。温度が高くなる炎の先端部分で熱するとうまく溶かすことが出来ます。
注意点はガラス棒を急に熱したり急にに冷やすと割れてしまうのでゆっくり冷やしたり熱しするようにしましょう。
とんぼ玉の作り方②
ガラスが溶けてきたらゆっくりくるくると回して肉溜というガラスの玉を作ります。肉溜がとんぼ玉になるので適度な大きさにしていきます。あまり大きくすると肉溜が落ちてしまったり、ヒビが入ってしまったりするので適度な大きさに調整しましょう。
とんぼ玉の作り方③
片方の手でガラス棒を熱しながらもう一方で離型剤の付いた芯棒を熱して手を止めないように芯棒をゆっくりくるくる回してガラスに巻き取っていくのですがその前に、芯棒が赤く色が変わってきたらガラスを巻き取ります。
長く火に当てているとガラスがまきとりにくくなるので気をつけてください。
とんぼ玉の作り方④
ガラス棒を溶かして一緒に熱していた芯棒にガラスを巻き取ります。ガラスを巻き取る時には芯棒とガラスが90度の水平になるようにして整えます。
とんぼ玉の作り方⑤
ガラスを巻き取ったら切り離します。切り離すには芯棒を上に回しながら、ガラス棒は下に引っ張らずにゆっくり移動させると上手く切り離せます。炎の先端を切り離したいところに当ててゆっくり芯棒を回すことで切り離す事ができます。
とんぼ玉の作り方⑥
巻き取ったガラスをゆっくりくるくると回し続けながら形を整えます。持っている芯棒が傾いてしまわないように真っ直ぐ持たないと変形するので真っ直ぐ持ってゆっくりと回し、綺麗な丸い玉になるように回し形が整ったらガラスを炎から出して冷まします。
とんぼ玉の作り方⑦
炎から出してガラスを冷ましますが出した直後もだいたい10秒ぐらいはくるくる回しながら形が崩れないようにします。溶けたガラスの色が元の色になってきたら空き缶などに立てて20~25分ほど冷まします。とんぼ玉が大きくなってしまったらわら灰に入れて冷まし割れないようにます。
とんぼ玉の作り方⑧
とんぼ玉に触っても熱をもっていなければとんぼ玉が水に浸かるぐらいの容器に芯棒ごと入れてしばらく置いて置きます。とんぼ玉を芯棒から抜き取る時は回しながら外しましょう。
離型剤は水を吸収することで剥がれてくるのですが芯棒から外れない時にはペンチなどを使って芯棒を挟んで回しながら抜き取りましょう。
とんぼ玉の作り方⑨
芯棒から外したらとんぼ玉の穴に紐を通して離型剤を落とした後とんぼ玉の穴のまわりにバリと言われるガラスの残りがあると怪我をしたりするのでバリを取るためにヤスリをかけましょう。これでとんぼ玉が完成です。
とんぼ玉で手作りアクセサリー!7つのアイデア
①ピアス
とんぼ玉で手作りアクセサリーを作ってみましょう。簡単な作り方をいくつかご紹介します。 材料:とんぼ玉、9ピン、Tピン(とんぼ玉の穴から抜けないサイズ)、Cカン、ピアスフック、座金を使います。
フックタイプピアスの作り方①
Tピンに座金を通してTピンが抜けないかを軽く引っ張って確認してからとんぼ玉を通します。とんぼ玉の根元の所で90度にピンを曲げて輪を作る分7~8㎜程度残してピンをニッパーで切り、切った先端を丸ヤットコで挟みピンを丸めて輪にします。
ピンととんぼ玉に隙間が出来ないように最後まできちんと丸めましょう。このパーツをもう1つ作ります。
フックタイプピアスの作り方②
次に9ピンに座金を通してとんぼ玉を通したらこちらもとんぼ玉の根元の所で90度にピンを曲げて輪を作る分7~8㎜程度残してピンをニッパーで切り、切った先端を丸ヤットコで挟みピンを丸めて輪にします。このパーツを4つ作って下さい。
フックタイプピアスの作り方③
ピアスフックの輪っかの部分に丸カンを通して9ピンのパーツを1つつなげたら、下の方にTピンで作ったパーツを丸カンでつないだら片方のピアスになりますす。これをもう片方同じようにピアスを作るとピアスの完成です。
②ピアス
キャッチピアスを使ったとんぼ玉のピアスの作り方のご紹介です。 材料:とんぼ玉(同じくらいのサイズ6個)、Tピン、Cカン、座金、チェーン(2㎝、3.5㎝、5㎝など好きな長さを3種類)
フックタイプのピアスの作り方と同じようにしてパーツを3つ作ります。作ったパーツにCカンとそれぞれの長さのチェーンをつなぎます。
キャッチピアスの輪にCカンをつないでチェーン付きのとんぼ玉のパーツを5㎝、3.5㎝、2㎝の順番で入れてCカンを閉じたらチェーンで揺れる可愛いとんぼ玉のピアスの完成です。とんぼ玉の数をもう少し増やしても可愛いですよ。
③イヤリング
とんぼ玉で簡単に作れるイヤリングの作り方をご紹介していきます。 材料:とんぼ玉(4個)、ロンデル(2個)、イヤリングのパーツ(2個)、 Tピン(2個)、9ピン(2個)、Cカン(4個)を使用します。
イヤリングの作り方①
Tピンにとんぼ玉とロンデルを通してTピンが抜けないかを確認して、とんぼ玉の根元の所で曲げて輪を作る分を残してニッパーで切ります。切った先端を丸ヤットコで挟みピンを丸めて輪にします。9ピンにとんぼ玉を通してとんぼ玉の根元で曲げて同じように輪を作ります。
イヤリングの作り方②
イヤリングのパーツにCカンと9ピンで作ったとんぼ玉のパーツを付けたら9ピンの輪にTピンで作ったとんぼ玉のパーツをつなげて片方が出来ました。同じようにイヤリングを作ると完成です。
④ブレスレット
とんぼ玉の簡単手作りブレスレットの作り方を3種類ご紹介します。 材料:とんぼ玉(それぞれお好みの大きさ)、ロンデル、ゴムテグス、アジャスター、革ひも、9ピン、ひも留めを使います。
とんぼ玉のブレスレット①
とんぼ玉のブレスレットでとても簡単なものはゴムテグスを使ってとんぼ玉のブレスレットを作ります。ゴムテグスにとんぼ玉を作りたいサイズの個数を通して端を結ぶだけですがゴムテグスに通す前にとんぼ玉をつなぎたい順番に並べてみてから通すといいですよ。
結んだゴムの端をとんぼ玉の中に通すと結び目を隠す事が出来ます。ブレスレットの完成になります。
とんぼ玉のブレスレット②
とんぼ玉と革ひもでブレスレットを使って作っていきます。革ひもの真ん中にとんぼ玉が来るようにしてとんぼ玉の右端と左端端をとんぼ玉が動かないように結んでください。更にとんぼ玉を通して同じように結んでもう1つ同じように作ります。
革ひもの端にひも留めをつけてカニカンと丸カンをつないでとんぼ玉のブレスレットです。
⑤かんざし
とんぼ玉の簡単なかんざしの作り方です。 材料:かんざしのパーツ、とんぼ玉、チェーン、丸カン、Tピン、9ピン、ビーズ大きめ、ビーズ小さめを使ってとんぼ玉のかんざしを作ってみましょう。
かんざしはかんざしのパーツにとんぼ玉を差し込むだけの簡単なパーツがありますのでそちらを使うととても簡単にかんざしが出来ます。かんざしのパーツには他にも輪が付いているものがあるのでそのパーツを使ってかんざしのアレンジをしてみましょう。
とんぼ玉のかんざしをアレンジしてみる
9ピンにとんぼ玉を通して丸く輪を作る分を残して切り、丸ヤットコで輪を作っていきます。Tピンに大ビーズを通して更に小ビーズを2個通して輪が作れるだけを残して切ったら、丸ヤットコで輪を作っていきます。
3㎝のチェーンにとんぼ玉のパーツを丸カンでつなぎ、反対側をかんざしの輪っかに丸カンでつなぎます。
もう1つのビーズのパーツを5㎝のチェーンに丸カンでつなぎ、反対側をかんざしの輪っかに丸カンでつなぐととんぼ玉がチェーンで揺れるかんざしの出来上がりです。
⑥ネックレス
とんぼ玉を使ったネックレスを3種類作り方のご紹介使用したいと思います。 材料①:好きな色のとんぼ玉(大1個)、チェーン、アジャスター、Tピン、カニカン(1個)、丸カン(2個)を使用します。
材料②:好きな色のとんぼ玉(大1個)、大ビーズ、小ビーズ、9ピン、丸カン(4個)、カニカン(1個)、ロンデル(2個)、アジャスターを使います。
材料③:とんぼ玉(大)、ビーズ(2個)、紐留め、ロンデル(2個)、アジャスター、革ひも、カニカン(1個)を使います。
とんぼ玉のネックレス①
Tピンにとんぼ玉を通して抜けないかを確認して輪を作る分を残して切り丸ヤットコで丸めて輪っかを作ります。輪っかにした部分に大きめの丸カンを付けて丸カンにチェーンを通してアジャスターとネックレスの留めをつなぐととんぼ玉のネックレスの完成です。
とんぼ玉のネックレス②
9ピンととんぼ玉のネックレスの作り方を簡単にご紹介します。9ピンにまずロンデルを通して、次にとんぼ玉を通してからロンデルを通したら輪を作る分を残して切り輪っかを作ります。次にビーズを同じように9ピンに通してパーツを4作ります。
作ったとんぼ玉が真ん中に来るようにして左と右にビーズのパーツを丸カンで2つないだらさらにもう一つのパーツを丸カンでつなぎ、ビーズのパーツの端に丸カンとチェーンをつないでチェーンを丸カンでアジャスターとつなぎ、反対側のチェーンと丸カンをカニカンをつなげてとんぼ玉のネックレスが出来ます。
とんぼ玉のネックレス③
革ひもの真ん中にとんぼ玉を通してとんぼ玉の左右にロンデルを通してロンデルの次にビーズを通して革ひもの端に紐留めをつないで、丸カンでチェーンとカニカンをつなげて出来上がりです。
⑦帯留め
帯留めの簡単な作り方です。 材料:好きな色のとんぼ玉(大1個)、帯留め用の紐、ゴム
帯留めの作り方
大きめのとんぼ玉にゴムを通して、通したゴムに帯留め用の紐を通すだけで帯留めの出来上がりです。とっても簡単ですね。
とんぼ玉作りが体験できる場所
とんぼ玉を手作りするのは難しそうと思われるのであれば、とんぼ玉の手作り体験が出来る所で作ってみてはいかがでしょうか。いくつか体験できる場所をご紹介します。
手作り体験:KOBEとんぼ玉ミュージアム
とんぼ玉の手作り体験や販売しているとんぼ玉でアクセサリー作りの体験もできます。とんぼ玉の手作り体験は小学生は3年生以上からの体験となっているようです。
【住所】兵庫県神戸市中央区京町79番地 日本ビルヂング2F 【TEL】078-393-8500 【受付時間】10:00~18:00 【体験料金】1個 1250円、2個 2100円(2018/4/13現在)
手作り体験:箱根クラフトハウス
とんぼ玉の手作り体験や吹きガラスや陶芸やサンドブラスト、ドライフラワーの体験まで出来るのでいろいろ試せますね。予約は不要とのことですが人数が多い場合は待ち時間が長くなることもあるそうです。
【住所】神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300番地 【TEL】0460-82-9210 【体験料金】2500円
手作り体験:浅草とんぼ玉工房
とんぼ玉の手作りが体験できる工房となっています。前日のお昼12時までに事前の予約が必要で電話かメールでの予約が必要です。
【住所】東京都台東区浅草3-6-13大西ビル1階 【TEL】03-6316-7604 【営業時間】10:00~18:00 【体験料金】スタンダードコース 3000円など(コースにより料金が変わります)
手作り体験:グラスマレライミュージアム
個人で経営される小さな美術館ですがとんぼ玉の手作り体験もできます。1個目はマーブル模様で2個目は難しくなりますが動物の形をしたとんぼ玉を作れるそうです。旅行などの時のに予約をして難しい動物のとんぼ玉を自分で作れたりしたらいい旅行の思い出になりますね。
【住所】静岡県伊東市富戸842-175 【TEL】0557-33-6355 【営業時間】10:00~17:00 【体験料金】1個 1500円、2個 2300円
とんぼ玉は魔除けやパワーストーンになる?
昔からとんぼ玉は魔除けの力があると信じられていてアクセサリーやお守りとして持ち歩いて魔除けにしていたそうです。なので今でも魔除けとして持ち歩かれているようですね。
パワーストーンとしても人気があるとんぼ玉は、心の強さを持つ事が出来るのでマイナスのエネルギーをはね除ける事ができて、とんぼ玉を持っていると幸運が訪れると言われているようです。
また、色によってパワーストーンの意味が変わるそうなので必要な色のとんぼ玉を持つのといいですね。ちなみに優柔不断な人が持つと決断力が備わると言われているようなので優柔不断な人におすすめのパワーストーンです。
とんぼ玉の種類や模様
とんぼ玉の模様は異なる色のガラスを乗せたり、ケガキ針などを使って引っ掻いて様々な模様が出来るので作る人のオリジナルでたった1つしかないものが出来るというのがとても嬉しいものですよね。
とんぼ玉は実は工房によって使うガラスの種類が違うそうなんです。ガラスの使う種類が違ってくると色や模様も変わるのでとんぼ玉の専門店には1000種類以上のとんぼ玉が販売されているそうです。
まとめ
とんぼ玉を手作り体験できる所やとんぼ玉の作り方やアクセサリーの作り方などをご紹介しました。自分で作るのんいきなりは難しいですがとんぼ玉の手作りキットなども販売されているので夏休みなどの思い出に作ってみてはいかがでしょうか。