お魚キラーって何?どんな道具なの
「お魚キラー」とだけ聞くと、一体どんな物騒な道具なんだと思ってしまいますが、その原理は極めてシンプルで、大型のかごの中にエサを入れ、特定のポイントに沈めたら、あとは一定時間待つだけと言うもの。
シンプル故にその効果は極めて強力で、海や川でも使用でき、一般的な魚のみでなく、うなぎなどの大物も簡単に狙えてしまう事から「お魚キラー」と呼ばれているのです。
魚を捕獲するカゴだからお魚キラー!
その形状を見て、何かを思い出すという方もいるのではないでしょうか?
お魚キラーは簡単に言ってしまえば「魚を捕獲するため作られた巨大なカゴ」のことで、漁師が魚取りに際に使用する「かご網」をそのまま、一般の方にも使用できるよう改良されたのが、このお魚キラーなのです。かご網漁と同じ原理だと思うと、その高い効果も納得ですね。
かご網とは似て非なるもの、お魚キラーの扱い
原理は同じと言っても、お魚キラーと実際のかご網漁に使用されるカゴは大きさも形状も異なり、何よりかご網を使用した漁を行うためには漁業権と漁業調整規則の2つを守る必要があります。
お魚キラーは漁業権がなくても使用できるかご網、と言った感じですね。しかし、県や地域によっては、かご網そのものを禁止している場所もあり、勿論そこにはお魚キラーも含まれている事に気を付けましょう。
お魚キラーの使い方、どう使用すればいい?
お魚キラーの使い方はそのシンプルな形状の通り、とってもシンプルで、初めて使用する方にも覚えやすいものとなっており、仕掛けの外側にあるポケット部分にエサをセットし、投げ込んだ時に浮かんでしまわぬよう、石を重り代わりに入れたら、あとはポイントに沈め一定時間待つだけ!怪我の心配もなく、小さなお子様に任せても安心です。
重りにする石は近場にあるものを使用し、ずっしりと重みのあるものを選ぶようにしましょう。
引き上げる時間の目安は?
使い方以外にもうひとつ覚えておきたいのが、お魚キラーを引き上げる時間。この引き上げる時間はポイントや状況によって変化するため、何度も試し、自分ピッタリな時間を見つけていきましょう。
目安として、すぐに引き上げるとせっかくのお魚キラーが効果を発揮しなくなってしまうため、最低でも30分か1時間は沈めておくようにしましょう。投げ込んだ後は他の作業に専念したり、一晩経ったら引き上げる、と言うのもアリですよ。
お魚キラーで捕まえた魚はなぜ逃げない?
お魚キラーは「魚を捕るため作られた大型のかご」とはわかりましたが、何故捕まえた魚が逃げ出したりしないのでしょうか?それはお魚キラーの構造に秘密があり、入口が中に出っ張っており、入る事は簡単でも、内側から出ることは不可能となっているため。
この構造故に、どんな大物でも、お魚キラーに入ってしまうと逃げ出せなくなってしまうのです。もちろん、捕まえた魚を取り出す用のチャックも用意されているため、捕まえた後もとっても簡単ですよ。
お魚キラー驚きの効果、大物も夢じゃない!?
お魚キラーはその構造故にどんな大物も逃がさず、水中の中でもひときわ目立つその姿は多くの獲物を引き寄せます。お魚キラーや海や川であればどんな場所でも使用することが出来、この2つのポイント以外でも、用水路に沈めても高い効果を見込むことが出来ます。
カゴ網としてはやや小さめなので、うなぎのような大物を捕まえるのには少々コツが入りますが、小魚やエビやドジョウ等の小物であれば、これだけで一気に狙うことが出来ます。
お魚キラーで大物を狙うには
お魚キラーで狙える魚は主に小魚類と紹介しましたが、大物は狙えないかと言うとそうではなく、どのポイントに何時間沈めるか、どんなエサを使用するかなど、使い方次第で大物を狙う事も夢ではありません。
なんといっても大物を狙う際のポイントは焦らずゆっくり獲物を待つこと、お魚キラーは一度ポイントに沈めると、こちらからは何もできなくなるため、大物が入っていることを祈りながら引き上げる以外に出来ることはありません。何度も試し、このポイントだ!というものを発見していきましょう。
お魚キラーで釣れる魚たち、うなぎだって釣れる!
お魚キラーで狙える魚は非常に多種多様で、そのカゴに入るものは甲殻類に小魚、貝類にうなぎやナマズ、ドジョウやコイなどの川魚。ブルーギルやブラックバスのほか、ウシガエルなんかも狙うことが出来ます。
海で使用した場合はこれら以外に、ウツボやアナゴ、カサゴやアイナメ、ゴンズイにヒトデ、更にタコやカニなんかも狙う事が出来てしまいます。エサやポイント次第、引き上げる時間や使い方次第で、あらゆる魚種を狙えると言っても過言ではないでしょう。
目当ての魚じゃなくても気にしない!何度も捕獲を試そう
お魚キラーは狙える魚種が非常に幅広い分、特定の魚を狙うことは難しく、うなぎを狙い投げ込んでも、うなぎではなく別の魚を捕獲してしまうという事も少なくありません。
また、うなぎはどうしても大物且つ細長い魚のため、エサに釣られ近づいてきても中々入ってくれず、捕まえられないわけではありませんが、うなぎが多く生息するポイントで仕掛けない限り、ゲットする事は難しいでしょう。
何といってもお魚キラーでうなぎを始めとする大物をゲットしたいときは、一度失敗したからと言って諦めない事、目当ての魚が入っていなくても、投げ込む海や川を変えてみたり、使い方を工夫したりして何度も挑戦しましょう。
また、うなぎを捕獲するときに忘れてはならないのは、今やうなぎが絶滅が危惧されるほどの希少生物となっていること、捕獲する際も捕り過ぎは禁止。また、うなぎが漁業対象と扱われている場所も多いため、密漁扱いにならぬよう、捕獲の前には必ず自治体に問い合わせるようにしましょう。
お魚キラーが購入できる場所、どこでどうやって買う?
お魚キラーの効果と使い方がわかったところで、お魚キラーは何処で購入できるか確認していきましょう。確実かつ強力なものを手に入れたい場合は、何といっても釣具店で購入するのが一番ですが、釣具店のほかにもamazonや楽天などでも購入することが出来ます。
前者は直接商品を目にし店員から使い方などを教わる事ができ、後者は店に行く手間が省けるという利点が存在するため、どっちがいいか考えてから選びましょう。
どんな形状のお魚キラーを選べばいい?
一概にお魚キラーと言っても形は実に多種多様で、四角いものから丸いもの、傘のように広がっているものと狙える魚種や、海向けか川向けかでその性能は細かく変化します。
商品名に「どういった魚が狙えるか」解説されていることも少なくないため、狙う魚種に合わせ選ぶようにしましょう。基本的な使い方は一緒なので、購入してしまえば海で使用しても、川で使用しても問題ありません。
お魚キラーは自作できる!材料を揃え作ってみよう
お魚キラーは購入する以外にも、材料を揃え簡易版を作ってしまう事も出来ます。使用する材料はペットボトルと結束バンドとヒモだけとシンプルかつ手に入れやすく、大きめのペットボトルを使用すれば小魚やエビくらいなら簡単に捕獲することが出来ます。
この「簡易版お魚キラー」は「びんどう」や「セル瓶」と呼ばれることもあり、使い方もお魚キラーとほぼ同じなので、一個は作っておくことをおすすめします。
ペットボトル製お魚キラーの作り方
大きめのペットボトルと結束バンド、そしてヒモを用意したら、まずペットボトルの上部をハサミで切り離しましょう。この時に飲み口周辺をちょっとだけ切るようにし、真っ二つにしないのがポイントです。
飲み口周辺を切り離したら、キャップを外し、ひっくり返してキリで穴を開け結束バンドで固定したら、ぺットボトルの表面に穴を開ける。これで簡易版お魚キラーの完成です。
こんなに簡単でいいの?と思ってしまうほど簡単に作れてしまう簡易版お魚キラーですが、その性能は本物で、中にエサをポイントに沈めれば、驚くほど簡単に魚を捕まえることが出来ます。と言ってもこれは飽くまで簡易版なので、一度に捕まえられる数は網で一掬いして捕れる程度。使う場合は、直接手を入れたくない時などに使うと良いでしょう。
お魚キラーは何処で設置すると効果的?
お魚キラーが効果を最大限に発揮するためには、使用するポイントや時間を見抜くことも大切。夜行性の魚や肉食性の魚は基本的には入ってこず、マグレで入るものと思った方がよいでしょう。
と言っても海ではここを!川ではここを!という厳しい決まりはないため、漁業禁止地区やお魚キラーの使用が禁止されている区域でないなら、それこそテキトーにで構いません。禁止区域さえ覚えていれば、どんな使い方をしてもいいのです。
お魚キラーに使用するエサ、どんなものがいい?
お魚キラーに入れるエサは何といっても魚が好むエサにするのが一番ですが、魚の気持ちがわからない以上、どんなエサがいいか見抜くのは難しいでしょう。
使用するときに注意すべきポイントと言えば「水の中で溶けない固形のエサ」を使用する事、それさえ守ればどんなエサを使用してもいいと言っていいでしょう。お魚キラーはエサの「におい」で魚をおびき寄せる道具なので、においが強く、水に溶けないエサを使用する事をおすすめします。
お魚キラーは密漁扱い!?頼りすぎ注意
お魚キラーは簡単かつ強力な仕掛けですが、頼り過ぎは禁物。名称こそ異なりますがお魚キラーは水産庁の「禁止漁具」に指定されている為、お魚キラーを使用し魚を捕ると、法律上では「密漁」と見なされるのです。
密漁と言っても、度を超えた使用を行ったり、特定のポイントの魚を捕り尽くすなどの過度の使用を粉わなければ検挙はされませんが。それでも密漁は密漁、管理者や漁協に注意されたら使用をやめるようにしましょう。
頼り過ぎず、自分の腕も磨こう
お魚キラーを使用するにも、使用が禁止されている場所ではせっかくの大物も狙えずじまい。お魚キラーは飽くまで「簡単に大物を狙いやすくなる」道具に過ぎません、釣りの腕前もしっかりと磨き、普段使いでも大物を狙えるように、日ごろから釣り具やエサの種類などに気を遣うようにしましょう。
そして、お魚キラーを使用し魚を捕る際は、必ず自治体に確認し許可を取ってから「やり過ぎない」程度に使用するようにしましょう。
お魚キラーで大物にチャレンジしよう!
「エサを入れ、特定のポイントに一定時間沈めるだけ」で簡単に魚が捕獲できてしまうお魚キラーですが、強力かつ簡単故に、その扱いには気を付けなければいけません。
いくら簡単に魚が捕まえられるからと、何度も同じポイントで投げ込んでいたら「密漁」扱いされてしまうかもしれませんよ。くれぐれも使用の際は、やり過ぎない程度に楽しむようにしましょう。