日本には魅力のレトロカーが勢ぞろい!
かつて日本には、遊び心いっぱいの車がたくさんありました。通常の市販モデルをカスタマイズするなどして、独特のデザインやカラーなど施した車が街を走っていました。
しかし、車に対するニーズに時代の流れとともに変化が生じており、環境対策や低燃費対策など多額な開発費がかかる分野の必要性がますます高まっているため、「遊び心のある楽しい車を作ろう」という余裕がなくなってきているのではないでしょうか。
過去に生産されていた楽しい車にはいろいろな種類がありますが、その中の一つに「レトロカー」があります。おしゃれでかわいいクラシカルなデザインの内装と外装を備えた車が、今までにたくさん販売されてきました。
中古車市場にはそうしたレトロカーがまだまだたくさん残っています。また少数ですが、現在でも日本でクラシカルなレトロカーが生産販売されています。ですから、レトロカーに乗るチャンスはまだあります。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカーをご紹介!
ではこれから、日本車のクラシカルなレトロカーをご紹介しましょう。すでに生産終了となっている車と現在生産されている車を取り上げてみます。どうぞご覧ください。(記載の情報は2018年3月14日現在のものです)
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー①
日産「フィガロ」
「フィガロ」は日産が1991年に発売した車で、日産の小型車「マーチ」をベースに製造したおしゃれでかわいいレトロカーです。限定2万台という少ない生産台数のため、販売当時は抽選で購入者を決めなければならないほどの人気車でした。
内装も当時としては珍しい白を基調としたもので、クラシカルな雰囲気が内装のそこかしこに感じられる日産の傑作車です。当時の人気は薄れたといえ、今でもこの車のファンは多く、できるだけ程度のいい車を探そうと触手を伸ばしています。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーを欲しいなら中古車で探すしかありません。安いものでは車両本体価格で40万円から50万円のものが見つかりますが、程度の良い車ですと150万円から200万円と高額になります。安い車は1オーナーでないものも多く、走行距離も多いためメンテナンスにかかる金額も計算に入れておく必要があるでしょう。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー②
スバル「インプレッサ カサブランカ」
#若者が知らなそうな車名言ってRTされたら負け
— おにぴー (@MIRAavanzatoR) January 20, 2017
インプレッサ カサブランカ pic.twitter.com/YlD7VEpVtk
「インプレッサ カサブランカ」はスバルが1998年に発売した車で、当時販売されていた「インプレッサスポーツワゴン」のカスタムカーとしてデビューさせました。
丸目がクラッシックでかわいいおしゃれなデザインでしたが、販売は今一つで、スバルの他の軽自動車レトロカーと比べても売り上げは伸びませんでした。カスタムといっても、外観はレトロカーでしたが内装はそれほど変わらず、レトロカーとしては不完全燃焼といったところでした。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーを欲しいなら中古車を探すしかありません。ただ、販売が伸びなかったため中古車市場もそれほど多くの車はエントリーされていません。安いものでは車両本体価格が20万円前後から探せますし、程度のいいものでも30万円前後で手に入れることができます。カスタムデザインが気に入れば買いでしょう。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー③
三菱「ミニカトッポ タウンビー」
「ミニカトッポ タウンビー」は三菱が1997年に発売した軽自動車レトロカーで、当時販売されていた軽自動車「ミニカトッポ」をベースにしたカスタムカーでした。当時は「出目金ヘッドランプ」といわれた丸目のかわいいおしゃれなデザインが女性にも人気でした。
メッキの大きなクラッシックなフロントグリルが特徴的で、背が高いため室内の圧迫感が少なく、使いやすさもあってヒットしました。現在でもなかなかの人気を誇る軽自動車です。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。年式が古く人気車であるためエントリーする車は少なく、程度の良い車を探すのは大変です。安い車では1オーナーでない車も見受けられます。
安いものでは車両本体価格で15万円前後から、高いもので30万円前後というところです。オーナーは大事に保管しているためエントリーする車はますます減少しています。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー④
トヨタ「オリジン」
「オリジン」はトヨタが2000年から発売したレトロカーで、当時販売されていた「プログレ」をベースにしたカスタムカーです。トヨタの生産販売台数累計1億台を記念してカスタマイズされたこの車の販売台数は限定1000台でした。
昔の「トヨペットクラウン」に似たクラッシックでおしゃれなデザインと、観音開きのドアがとても印象的です。内装はプログレとほぼ同じですが、外装は局面が多いデザインのため製造は手作業で行われました。クラシックなデザインとは裏腹に、最新技術に基づくいくつもの装備が搭載されていました。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。生産台数が極端に少ないため、中古車市場でもほとんどエントリーがありません。ですから当然価格も上昇しており、安い車でも250万円から300万円の値段を見込まなければなりません。
でも、今の車にはないクラシックでおしゃれな雰囲気と贅沢な装備は、レトロカーファンにとって大きな魅力です。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑤
スバル「ヴィヴィオ ビストロ」
「ヴィヴィオ ビストロ」はスバルが1995年に発売した軽自動車のレトロカーで、当時販売していた「ヴィヴィオ」をベースにしたカスタムカーです。この車の大ヒットにより、各メーカーから次々と軽自動車のレトロカーが発売されるようになりました。
日本車離れした洋風なデザインが軽自動車ファンの心をとらえ、ヴィヴィオの売り上げに大きく貢献しました。内装もおしゃれでかわいいデザインが施され、スポーツモデルまで発売される人気の軽自動車でした。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。年式が古く長期保有のユーザーが多かったため、程度の良い車はそうたくさんはありません。安い車では10万円台から入手でき、高い車でも40万円前後で入手可能です。
ただ、素晴らしく程度の良い車はほとんどないため、メンテナンスをしながら維持するという方にはおすすめできるでしょう。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑥
スバル「サンバーディアス クラッシック」
私も決してカレー屋さんではないですが、コイツに乗ってます。
— カツオ (@311Katsuo) February 10, 2018
スバル サンバーディアス クラシック 5MT 4WD pic.twitter.com/yptRYJCcSD
「サンバーディアス クラッシック」はスバルが発売したキャブオーバー型の軽自動車のレトロカーですが、元々は長崎県の「ハウステンボス」で使うカスタムカーとして製造されました。
その後、1993年にモーターショーで展示され市販化に至ったという経緯があります。丸いヘッドランプがかわいい、おしゃれでクラシックなフロントデザインは今でも魅力を感じます。内外装をさらにおしゃれにしたカスタムカーが今でも街を走っています。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。ただ、このかわいいおしゃれな軽自動車をさらにカスタマイズした車が今でも根強い人気があり、程度の良い車はどんどん中古車市場から消えています。
年式が古く走行距離がのびてしまった車であれば、車両本体価格で20万円前後で手に入りますが、メンテナンスに自信のない方にはおすすめできません。走行距離が少ない車の場合は60万円から70万円の値がついています。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑦
ダイハツ「ミラジーノ」
「ミラジーノ」はダイハツが1999年に発売した軽自動車のレトロカーです。当時販売されていた「ミラ」をベースにしたカスタムカーで、おしゃれでかわいい内装と外装デザインで、当時人気を博していた外国車「ミニ」に似たデザインを採用してヒット作となりました。
かわいい丸いヘッドランプと、かわいいに上品さが加わった内装は今でも魅力的です。2代目も制作されミラジーノ専用のボディが採用され、クラシックでも高級な軽自動車に生まれ変わりました。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。販売台数が多かったため、中古車市場にエントリーする車は比較的多いといえます。走行距離が10万キロを超えるような車は車両本体価格10万円以下でも探せますが、長く乗るなら年式の新しい車を選択したいものです。
新しく走行距離が少ないと100万円近くする車もありますが、今では手にできないおしゃれでかわいいクラッシックな軽自動車ですので、購入する価値はあるでしょう。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑧
日産「パオ」
「パオ」は日産が1989年に発売したレトロカーで、当時販売していた「マーチ」をベースに製造されていました。期間限定で販売され大ヒットとなりました。おしゃれでかわいいクラシックな内装と外装が特徴で、日本車にはない奇抜なデザインが多くのファンを獲得しました。
パオの魅力はデザインだけでなく、当時の新素材や新技術が至る所に反映された先進的な車でもあったのです。今でも時々街を走るのを見かけることがあります。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。年式が古く人気者であったため、程度の良い車はなかなか見つかりません。2オーナーや3オーナーの車も珍しくなく、走行距離もかなり多めになっています。
安い35万円前後の車両本体価格で購入できる車は使い古した車が多く、メンテナンスに多くのお金がかかります。また、高い車ですと100万円を超えるものもありますが、それでも程度の良い車と断言できる車は少数です。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑨
三菱「ミニカセダン タウンビー」
「ミニカセダン タウンビー」は三菱が1997年に発売した軽自動車のレトロカーです。当時販売されていた「ミニカ」をベースにしたカスタムカーで、大きなメッキグリルがクラシックな雰囲気を漂わせ、丸目のヘッドランプがおしゃれでかわいい軽自動車でした。
その後モデルチェンジし四ツ目のヘッドランプに変更され、高級感のあるクラシック軽自動車に生まれ変わりました。内装もおしゃれで外見とのバランスもとれていました。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。初代の車はエントリーが少ないのですが、二代目は比較的探しやすいといえます。ただ、それほど販売台数が伸びなかった車ですので数はそれほど多くはありません。
10万円前後の車両本体価格の車も見つけることができ、走行距離も年式の割には少なめというものも散見されます。クラシックな雰囲気だけでなく全体的なバランスも良い軽自動車ですので、デザインが気に入れば購入してみるのもいいでしょう。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑩
スバル「プレオ ネスタ」
「プレオ ネスタ」はスバルが2002年に発売した軽自動車のレトロカーです。当時販売されていた「プレオ」をベースにしたカスタムカーで、大型グリルやメッキパーツによってヨーロピアンなクラッシック感を演出したおしゃれな車でした。
内装は普通のプレオとさほど変わりはありませんが、軽自動車としての性能がしっかりしており、インタークーラーマイルドチャージ付きエンジン車や4WD車など走りの良さにもこだわったレトロカーでした。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。中古車にエントリーされている車は少なくなってきていますが、比較的手ごろな価格で程度の良い車を手にすることができます。安い車で10万円前後から、高い車で20万円前後が車両本体価格の目安となります。乗りやすいレトロカーですので、程度の良い車を探してみましょう。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑪
光岡自動車「ビュート」
「ビュート」は光岡自動車が1993年に発売したレトロカーです。それ以来、車職人の手で丁寧に作られるスタイルでビュートはよりおしゃれで高級感のあるレトロカーに生まれ変わっています。
最新モデルではクラッシック感はそのままに現代の車に求められる様々な性能や機能を身に着けています。自分だけのレトロカーを手にできるとあって、車両価格が高いにもかかわらず人気はとどまるところを知りません。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら光岡自動車で現在でも購入することが可能です。注文から完成までに40日の期間がかかりますが、自分だけのビュートを手にできるなら待つ価値は十分にあります。現在販売されているビュートの車両本体価格は238万6千8百円からとなっています。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑫
トヨタ「クラシック」
トヨタのクラッシックカー。ワイパーなんか、もぉ~キュンキュン:heartbeat::heartbeat: pic.twitter.com/zUB2gcPwjn
— ナオミ♬*・゚JuliexJulia (@naohanashow) March 15, 2018
「クラシック」はトヨタが1996年に発売したレトロカーです。市販車生産60周年記念として発売された限定車で、100台が制作されました。ハンドメイドのため当時の販売価格は800万円ほどと高額で、だれでも気軽にというわけにはいきませんでした。
しかし、クラッシックで品格のある外観は他の日本車には決してないオーラを放っていました。内装も本革シートやウッドステアリング、木目調パネルなどでクラッシックな雰囲気を演出していました。
この人気レトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。しかし、100台しか生産されていないためエントリーする車は非常に少数です。
ほとんどの車が中古車にもかかわらず300万円以上の車両本体価格となっており、日本の新車の高級車が買えてしまうほどの価格になっています。ただ、今の日本車にはない独特のクラシックなデザインは、「この車に乗ってみたい」と思わせてくれます。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑬
光岡自動車「レイ」
光岡自動車 レイ
— T,Seiya (@23seiya9) February 27, 2016
初期の頃のキャロルがベースとなっているレイさん
同世代のヴィヴィオビストロの人気が高く、あまり売れなかったのもあって比較的珍しい車
多くの現行車に囲まれているとかなり目立ってました
光岡のこだわりの高さを感じます pic.twitter.com/hMQRKzxjZK
「レイ」は光岡自動車が1996年に発売した軽自動車のレトロカーです。初代モデルは当時販売されていたマツダ「キャロル」をベースにしたカスタムカーで、専用のフロントマスクや木目調パネルなどによってドレスアップされ、キャロルの高級車版のような車でした。
その後モデルチェンジを2回にわたって行い、ベース車もスズキ「アルト」、そしてダイハツ「ミラジーノ」と変更されました。光岡自動車らしいレトロカーでした。
このレトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。エントリーされる車は少なめで、程度の良い車は数が限られてきています。
安い車では20万円前後から探せますが、程度の良い走行距離が少なめな車では50万円前後の高値がついています。生産台数が少ないのも理由ですが、おしゃれでかわいい軽自動車のレトロカーには根強いファンが多数います。
国産車のクラシカルなおすすめレトロカー⑭
日産「Be-1」
「当時の輝きこそが重要」。フルオリジナルにこだわる日産・Be-1(BK10型)オーナーのカーライフ | トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOO https://t.co/WWqwL4H5px @gazoo_newsさんから pic.twitter.com/v5i87xBcQc
— kamikaze (@KamikazeYasukun) July 5, 2018
「Be-1」は日産が1987年に発売したレトロカーです。当時販売されていた「初代マーチ」をベースにしたカスタムカーで、日本国内のみで販売される限定販売者として売り出したため大変な人気となりました。
四角い車が主流であった日本の車に、「丸み」という概念を取り入れた新しい形でもありました。内装も外装もおしゃれでかわいいクラッシック調のデザインが多くのファンの心をとらえて大ヒット商品となりました。デザイン案の中の「B-1案」が採用されたことからこのネーミングが生まれました。
このレトロカーが欲しいなら?
このレトロカーが欲しいなら中古車を探すしかありません。年式がかなり古いため、車両の傷みや耐久性に不安が残ります。安い車は10万円台から探せますが、見えない部分の傷みなど心配な面が多々あるためあまりおすすめできません。
60万円から70万円ですと比較的程度の良い車が見つかりますが、いずれにしてもメンテナンスをしながらという条件付きの購入となるでしょう。でも、「このかわいいレトロカーに一度乗ってみたい」という気持ちにさせる魅力はあります。
日本のレトロカーに乗ってみよう!
ここまで、国産車のクラシカルなレトロカーをご紹介してきました。中古車市場で探せば、まだまだ多くのレトロカーを見つけることができます。また光岡自動車のように、現在でもクラシカルな魅力あふれるレトロカーを生産しているメーカーもあります。皆さんもレトロカーに乗ってドライブ旅行に出かけてみませんか?