革靴の天敵は、水
革靴で水溜りにハマッてしまう、これほど気分が落ち込む事はありません。なぜなら革靴は水にめっぽう弱く、最悪の場合には水染みになってしまうこともあります。これを防ぐために必要なアイテムが、防水スプレーです。
水が大量に付着したときにおすすめの応急処置
もし上の画像のように、革靴に水がついてしまった場合は出来るだけ早くふき取ってあげると染みになりません。なぜなら革自体にも油分があり、ある程度防水効果を持っているからです。しかし、長時間放置していると水が革靴に染み込み残念な結果になってしまいます。タオルやティッシュ、手持ちに何も無い場合はトイレに駆け込みトイレットペーパーを使うという手がおすすめです。
革靴防水スプレーの種類

革靴の防水スプレーには、実は種類が存在します。その種類を見極めて使用しないと、革靴が痛んでしまうこともあります。種類といっても主に2種類で、効果そのものには大きな違いはありませんが比較してみると違いが見えてきます。
革靴防水スプレー「シリコン系」
ひとつは、シリコン系の防水スプレーです。シリコン系の防水スプレーは、振った箇所にシリコンの膜を張ります。このシリコンの膜により防水効果が生まれるのです。そしてシリコン系防水スプレー最大の特徴は、手に入りやすいという点です。ホームセンターでも売ってますし、さらに金額もかなり安く500円~1000円ほどで買えます。
革靴防水スプレー「フッ素系」
そしてもうひとつが、このフッ素系の防水スプレーです。フッ素系はシリコン系に比べて防水効果が高いです。なぜかというと、フッ素の方がシリコンよりも表面自由エネルギーが低いため、水が滑り落ちてしまう効果があるのです。しかし、シリコン系に比べると金額が高くなりますし、地域によっては手に入りにくいです。
フッ素系とシリコン系を比較
フッ素系とシリコン系を比較した場合、どちらの方が良いといえるでしょう。シリコン系は安価の上手に入りやすいため、金額を比較するとシリコン系の方が良いといえます。防水効果そのものはシリコン系、フッ素系ともにありますし。しかし、フッ素系使える革の幅広さがあります。シリコンは先述のように膜を張ることで防水効果を生み出します。しかしフッ素系はそうではなく、表面に付着するだけで防水効果を発揮します。膜を張ることはありません。
革靴に優しいのはフッ素系
この二つの特徴を比較した場合シリコン系はデリケートな種類の革、たとえばコードバンなどの素材感を崩してしまう可能性が極めて高いです。しかしフッ素系であればそのようなことはありません。ですので、フッ素系とシリコン系の二つを比較すると、革靴にやさしいのはフッ素系であるといえます。
革靴に防水スプレーを使うなら
防水スプレーを使う際、場所に困るという人も中には居ます。なぜかというと、革靴の防水スプレーはにおいが強い場合があるからです。ですので、使用する際は換気扇が側にある場所が良いです。おすすめなのが、お風呂場やキッチンです。この2箇所には必ず側に換気扇があります。ですので、においがこもりにくいのです。
革靴を手入れする為のアイテム
防水スプレーだけが、革靴を手入れする道具ではありません。もし防水スプレーのみで手入れをした気で居ると革靴が痛み、表面にひび割れが出来るなどの劣化が始まってしまいます。ですので、防水スプレー以外にも革靴をケアするアイテムを用意しておくことがおすすめです。防水スプレーは、あくまでも最後に使用するのです。では、その手順について手入れの仕方を踏まえてお教えしていきます。
革靴防水スプレーの使い方手順1
まずはじめに、革靴の表面をブラッシングしていきます。ブラシはどのようなものでも良いですが、出来れば豚毛のような柔らかい毛を使ったものがおすすめです。ブラシの使い方は、あまり力をいれずになでるように使います。このブラッシングによって、表面についたほこりを落としていきます。これをせずに防水スプレーなどを使用すると、ほこりが革靴の表面にくっついてしまうので注意しましょう。
革靴防水スプレーの使い方手順2
次に、革靴用の汚れ落としクリームなどで表面をきれいにしていきます。今回使用しているのは、タピールのレーダーオイルです。天然素材で作られており、においも柑橘系でさわやかなのが特徴です。靴の表面にはほこりだけでなく水垢や泥が付着しています。これを落としていくのです。また、普段からマメに手入れをしているという人であっても、以前に使用した靴用クリームなどが汚れになってしまっているので、こうしてきちんと革靴の表面の汚れを落としてあげるのがおすすめです。
革靴防水スプレーの使い方手順3
そしてここで、靴用のクリームやミンクオイルを使っていきます。革靴の特徴によって使うものを替えて手入れをするのがおすすめです。たとえば光沢間のある素材を使用した革靴であればクリームを使い、オイルドレザーのように若干の使用感があるような素材の場合にはミンクオイルを使用すると雰囲気が出ます。普段の手入れにおいて、どのアイテムを使用するかによって革靴の経年変化が変わってくるのでおもしろいです。
革靴防水スプレーの使い方手順4
そしてまたブラッシングをします。このブラッシングによって、クリームやミンクオイルを均等にのばしたり、過度についてしまっているものを取り除くのです。この過程を飛ばすと、過度に付着したオイルやクリームが染みになる事もあるので注意しましょう。
革靴防水スプレーの使い方手順5
このタイミングでようやく、防水スプレーを使用するのです。 防水スプレーは、革靴の手入れにおいては最後の方の工程です。革靴を完璧に手入れをした後の仕上げと考えたほうが良いでしょう。もし最初にやってしまうと、汚れにも防水効果が現れてしまい、結果的になかなか取れない頑固な汚れとなってしまうので注意しましょう。
革靴防水スプレーの使い方手順6
最後にブラッシングをして、防水スプレーをのばしていきます。このときのブラッシングは、防水スプレーが乾いた後に行いましょう。
硬い革靴にはシューツリーがおすすめ
この手入れの際に、硬い革で作られている革靴、たとえばストレートチップのようなフォーマルシューズや画像のようなサドルシューズの場合、シューツリーで形を整えてあげるのがおすすめです。こうすることでシワがのばされ、隙間にある細かい汚れが取れやすくなります。
スウェードの場合
スウェードの場合は、ブラッシングと防水スプレーのみで良いです。なぜかというと、スウェードはどの革よりも水分に弱く、シューケア用品であっても染みになってしま場合があるからです。そのためおすすめの手入れ方法は、表面を軽くブラッシングして汚れをとり、そして防水スプレーを使用するというものです。スウェードはほこりや汚れなどが目立ちにくいという特徴もあるので、そこまで細かいシューケアは必要ないのです。
手入れの頻度やタイミングは?
手入れをする場合、いったいどんなタイミングですればよいか、または頻度はどれくらいなのかと考える人は多いです。まずタイミングについては、これは気がついた時としか言いようが無いですね。私が普段するタイミングは、「次の日が雨」のときです。梅雨の場合は週の初めに手入れをします。そのため頻度は季節によってもばらばらになります。
履くことが一番の手入れ
しかし、革靴にとって最も手入れになるのが、実は履いてあげることです。革靴は動物の皮で出来ています。ですので体温で温度が保たれていると長持ちするのです。ですので、私としては、手入れをするタイミングや頻度よりも革靴を履く頻度を増やす事を考えるべきだと思います。なかなか靴を手入れするタイミングが掴めないというのであれば、たまに履く革靴なら履く前日に、しょっちゅう履く革靴なら月初めに手入れをすると清潔さを保つことが出来、見栄えも良く見えるます。
頻度を上げて使っても意味はあるのか
「防水スプレーを、タイミングを見ずに高頻度に使用しても意味は無い」という記事がネット上に多くあります。確かにスプレーはタイミングを見計らって使用するのも大切です。高頻度にスプレーを使用していても効果が無いどろこか、スプレーの原料が素材を傷つけてしまうという場合もあります。
スプレーによってタイミングが違う
しかし、後で紹介させていただくものの中には頻度を上げて使用すればするほど効果が高まると説明に書かれているスプレーもあります。ですので、商品によって頻度やタイミングが違ってくるという点も認識しておく必要があります。
革靴にゴアテックスの加工がされている場合
ゴアテックスは、防水の中でも最強に位置する存在です。どのあたりが最強なのかというと、外からの水は弾き、内側からの湿気は通すという防水透湿素材だからです。これにより水の浸入を防ぎ湿気を取り除くことで内部の温度を保ってくれるのです。それゆえに、最強の防水といわれています。そんなゴアテックスにも使用できる防水スプレーは存在し、主にフッ素系になります。たまに手入れ程度に防水スプレーを使用してあげると、その最強の効果はより持続することになります。
ゴアテックスにシリコン系防水スプレーは絶対にダメ
先述のように、シリコン系は膜を張る事で防水効果を生み出します。ですので、もしゴアテックスにシリコン系防水スプレーを使用してしまうと、防水効果はより最強になりますが、透湿の効果は失われてしまいます。透湿効果は、温度を保つ為に必要不可欠なものです。革靴であれば湿気を取り水虫などを予防し、マウンテンパーカーであれば体温を保つ上で非常に重要です。最強の防水素材たる所以の透湿効果がなくなってしまうので、ゴアテックスにシリコン系防水スプレーは絶対に使用しないようにしましょう。
ゴアテックスの注意点
最強の防水素材であるゴアテックスですが、実はひとつ注意すべき点があります。それは火に弱いという点です。そのためアメリカでは、テントにゴアテックスを使用する事が禁止されています。ゴアテックスがその最強ぶりを発揮してくれるのは、あくまでも水に対してです。キャンプなど火を使う場所ではゴアテックスを使った靴などは避けたほうが良いでしょう。
革靴におすすめの防水スプレー1
ボンドの防水スプレーは、防水という観点からするとある意味で最強といえます。どこにでも手に入るためポピュラーな商品ですし、また数百円程度で手に入るのも魅力的です。
ボンドのおすすめポイント
ボンドは他の防水スプレーと比較すると圧倒的に安いため、使いやすいという点があります。普段の仕事用革靴はもちろん、レザー素材で作られたスニーカーにも気兼ねなく使えます。またパッケージにもあるように油汚れも弾くので、バイクに乗られる方にはおすすめです。
革靴におすすめの防水スプレー2
ハイドロテックの防水スプレーは、靴屋で置かれていることが多いです。そのため革靴を買う際にあわせて購入するという方も多いです。値段は1000円前後と、ボンドと比較すると少し高くなります。
ハイドロテックのおすすめポイント
実はハイドロテックは革靴のメーカーでもあります。ですので他の防水スプレーと比較すると安心感もあります。革靴のメーカーが作っているというだけで、なんとなく最強感がありますね。
革靴におすすめの防水スプレー3
コロニルの防水スプレーは、ブランド靴を多く取り扱っているセレクトショップなどで販売されていることが多いです。先ほどまでのものと比較すると、値段は千数百円ほどなのでかなり高額な部類だといえます。
コロニルおすすめポイント
コロニルの防水スプレーは、画像の説明を見て分かるようにかなり幅広い素材に対応しています。スウェードやヌバックのような起毛レザーだけでなく、一般的な革靴に使われているスムースレザーにも使用できます。万能度で言えば最強の防水スプレーのひとつであるといえるでしょう。また、使用する度に防水効果が持続するタイプのスプレーです。なのでタイミングをある程度見る必要はありますが高頻度に使用すると良いでしょう。
革靴におすすめの防水スプレー4
タピールの防水スプレーは、なんと完全な天然素材でのみ作られているというほかのスプレーと比較すると非常に珍しいスプレーです。オーガニック志向の人には大変おすすめなスプレーですが、その分値段はかなり高く、2500円前後します。
タピールおすすめポイント
タピールの防水スプレーは、いやなにおいが一切しません。それどころか柑橘系の香りを楽しむことが出来るので、「いいにおいのする防水スプレー」だといえます。防水スプレー独特のにおいが嫌いだという人にはうってつけのスプレーだと言えます。
革靴におすすめの防水スプレー5
私がまさに使用している防水スプレーが、こちらのロックタイトの防水スプレーです。ロックタイトの防水スプレーは、用途が非常に幅広いです。化学繊維を含む布やレザーにも問題なく使用できます。さらに値段も数百円とかなり安いです。
ロックタイトおすすめポイント
ロックタイトは、この安い値段でありながらゴアテックスにも使用することが出来る優れものです。他のスプレーと比較して分かるようにコストパフォーマンスが非常に優れた、まさに最強の防水スプレーだといえるでしょう。
まとめ

今回は防水スプレーを単に紹介するだけでなくシューメンテナンスを含む使い方についても触れてまいりました。防水スプレーは、手入れの際のタイミング、あるいは頻度や使い方によって革靴が台無しになってしまう場合もあるのです。ですので、使い方には慎重にならねばなりません。防水スプレーは正しい使い方をすることで、大切な革靴をより長持ちさせてくれるのです。