狩りガールとは?他の○○ガールとはどう違う?
狩りガールに限らず、昨今は山ガールなどを始めとする女性のアウトドア進出が注目されており、既にアウトドア=オジサンの趣味、というものではなくなってきています。山ガールが「実際に登山し、山を体験する女性」のことなら、狩りガールは「実際に野山を駆け、免許を取り、猟銃を手にハンターの世界へ飛び込む」女性の事。響きからは想像もつかないほどワイルド且つ、行動的な女性を指す言葉なのです。
野を駆けるハンター!それが狩りガール
狩りガールの最大の特徴は、普段は会社勤めをする女性が、狩猟免許をとり休日にハンターとして活動する事。休日の羽休めと書くとリラックスして行っているように感じてしまいますが、その活動は本業のハンターにも引けを取らず、狩りガールの知名度はジビエ料理の注目に伴ってじわじわと広がっており、芸能人でも「狩りガール」としての顔を持つ方がいらっしゃいます。狩猟と聞くとどうしても武骨で、荒々しいイメージを抱いてしまいますが、もうハンターの世界は男性だけのものではなく、女性でもハンターとしての顔が持てるのです。
狩りガールはオシャレ?どんな人が向いてる?
狩りガールと聞いて、どうしても女性目線で気になってしまうのが狩猟服のデザイン。ハンターとして活動するのみでなく、どうせならオシャレに、女性目線で活動したいものですよね。狩りガールのスタイルは猟友会やマタギの方々が使っているのと同じもの、オシャレやカジュアルと言うより、ワイルドや実用的と言う表現が似合いそうな姿をしています。女性向けデザインは残念ながらまだ販売されておらず、本格派過ぎてちょっと取っ付きにくいと言うのが現状です。
日本の山を駆け、ジビエを食す!
狩りガールはオシャレではないのか?と言うとそれは違います。なんといっても狩りガール最大の利点は、しっかり免許をもって狩猟を行え、美味しいジビエ料理が食べられること!何より山を駆ける姿は、着飾るのとはまた違う魅力にあふれたものです。見た目はちょっと武骨でもいいからジビエが食べたい!と言う方や、日本の野山を駆けたいと言う方に、狩りガールが向いています。
狩りガールのなり方!何処で学べる?
狩りガールが向いている方がわかったところで、早速どうすればなれるのかを紹介していきましょう。ハンターとして活動し始めると書くと、猟銃がないとダメじゃないかとか、山に入ったことがないからダメじゃないかと考えてしまいますが、殆どの狩りガールの方は何処で免許が取れるのか、何処で猟銃が購入できるかもわからない状態から始まります。自分だけとは思わず、まずはどんな猟を行いたいか、ゆっくりと考えていきましょう。
ゆっくり狩猟を学んでいこう
狩りガールになる時はいきなり全て覚えようとは思わず、まずは1つずつゆっくりと、覚えられるものから覚えていきましょう。他の狩りガールの意見や猟友会の方々に話を聞くことも効果的で、人から聞くことでより身近に、よりわかりやすく狩猟のイロハについて覚えることが出来ます。勿論、身の回りに狩猟免許を持っていないと言う方でも、狩りガールのなり方が覚えられるサイトがあるため、それを参考になり方を学んでいきましょう。
狩りガールの第一歩!狩猟免許の取り方
狩りガールを行う上で欠かせない、猟銃を所持するためには免許が必要で、日本国内では免許を持たず銃を所持することが固く禁止されています。狩りガールの第一歩は、猟銃等講習会の初心者講習を受講し、筆記試験に合格すること。免許を持つためには警察に申請に行くことが必要で、この時に申し込む場所は住んでいる地域によって変化する場合がありますが、生活安全課に連絡することが、最も安全かつ確実なのでおすすめです。
書類を用意し、理由もちゃんと考えておこう
希望日程が混んでいて受講できなかったと言う場合は勿論、提出書類が足りないと言う場合でも受講できないので注意が必要です。東京都ではこの初心者講習が月に一度行われており、申込書と顔写真2枚、住民票や戸籍抄本などの本籍地が記載された書類と印鑑、そして6800円の参加費用が必要となります。これも住んでいる地域によって差があるため、事前に住んでいる地域の生活安全課に問い合わせ、確認を行うようにしましょう。免許を持ちたい理由を考えておくことも重要で、ジビエが食べたい場合はジビエが食べたいからと、しっかりと伝えるようにしましょう。
予習はしっかり!筆記試験
受講日を把握し、提出書類もしっかり用意したら、後は筆記試験のための予習をしっかり行っておきましょう。狩猟と言う、普段の生活では滅多に聞かないような問題ばかりが提出されるため、一夜漬けや適当に回答すると言う手段は通用しない場合が大きいです。もしも筆記試験に落ちてしまったら次の試験に進めず、また受講をする必要があります。もちろん参加費用もその都度用意しないといけません。そうならないためにも、予習はしっかりと行っておきましょう。
例題集と狩猟読本で狩猟のイロハを
何処で、どんな書籍を読めば予習できるのか?と言う方もご安心を、受講を申し込むと狩猟に関し記された本と、免許試験ではどんな問題が提出されるかと言う例題集が渡されるので、希望日程までしっかりと狩猟のイロハを学ぶことが出来ます。受講日が来たら後は予習した分が生かせるよう、とにかく集中し、かつ冷静に筆記試験を回答していきましょう。いくら狩猟に使用すると言っても、銃は人に向けたら凶器になり得るもの、その危険性を十分に理解してから、受講へ向かうようにしましょう。
狩りガールになるため揃える道具たち
筆記試験に合格したらようやく狩りガールの第一歩!まずは狩猟の相棒である猟銃を手に入れましょう。と言っても日本国内で、いきなり自分ピッタリな銃を購入するのは少々難しいため、まずは銃砲店に足を運びましょう。銃のお店と言うと近寄りがたいイメージがありますが、その実はとってもフレンドリー、知らないことがあったらどんどん店員さんに尋ねるようにしましょう。
まずは猟銃!扱いは丁寧に
銃砲店に足を運んだら、まずは猟銃を手に取り、自分に合った大きさのものを選んでいきましょう。お店の外で猟銃を手にしたら犯罪となりますが、お店の中でならいくら触ってもOK。まずは適切な構え方を店員さんに教えてもらいつつ、猟銃を手にした時の感覚や重さに慣れていきましょう。
また、銃砲店ではクレー射撃や射撃の練習などの大会が行われているため、購入後はそこに参加し、実際に撃ってみるのもおすすめです。近場に銃砲店がない場合は、他の狩りガール仲間や、猟友会の方々から譲ってもらうと言うのもアリですよ。勿論譲ってもらった後は、しっかり射撃教習に参加するようにしましょう。
ハンターの服装を心がけよう!
狩りガールを行う上で猟銃に並んで重要なのが服装、山の中では何が起きるかわからないため、遠くからでも目立つような派手な色合いを心がけ、猟友会の帽子とベストを着用するようにしましょう。また、ちゃんと免許をもって狩猟を行っていると示すため、狩猟登録した地域のバッジと、銃の所持許可証は忘れず身に着けておき、狩猟登録証も手放さないようにしましょう。
バッジや許可証のほかにも、山の中は結構寒いため身体を冷やさないよう厚着を心がけ、歩きづらい場所でも移動しやすいよう、スパイク付きの靴や地下足袋を身に着けるようにしましょう。地下足袋は足の踏み場が悪い場所でも移動しやすくなるうえ、足音を立てにくくなり、獲物へ気配を殺し近づく際に有効なのでおすすめです。
狩りガールになるときの注意点
日本の野山に駆り出すという事は、熊などの猛獣と遭遇するかもしれないと言う危険性とも隣り合わせ。狩りガールとして活動する際は必ず猛獣対策や、山で遭難しそうになった時の知識を持つようにしましょう。その時は些細な知識かもしれなくても、もしもの時はそれが自身の命を守る事へと繋がります。
非狩猟動物には気を付けて!
また、中には狩猟が禁止されている動物も存在するため、もし遭遇した場合も「撃っていい動物か」瞬時に判断する必要があります。尾が背中側に巻いているものは大半が非狩猟のため、巻き尾の動物は出来る限り撃たないようにしましょう。もっとよく知りたいと言う方は書籍を調べたり、講習会に参加し、ベテランのハンターの方々へ聞くことをおすすめします。撃った時はよくても、日本国内では狩ってはいけない動物だった場合、1年以下の懲役或いは50万の罰金となります。くれぐれも非狩猟動物には気を付けましょう。
狩りガールのおもな活動、美味しいジビエも?
狩りガールの活躍は字の通り野山で狩猟を行う事、狙う獲物は人によって野鳥だったり、鹿だったり、イノシシだったりと千差万別。狩猟の仕方やスタイルも人によって大きく異なり、同じ獲物でもこれが正解だ!と言うものはありません。狩りガールのみでなく、ハンターの皆さんも何度も狩猟を行い、自己流のスタイルを確立していくのが殆ど、まずは狩猟可能な動物であれば、乱獲しない程度に捕ってみるといいでしょう。
何といっても狩りガール最大の特徴は、捕らえた獲物を食す「ジビエ料理」が頂けること。普段の生活では中々食べられないようなお肉も、狩りガールを行えば食べられるチャンスが巡ってきます。必ず食べられると言う訳ではありませんが「食べる機会がない」のと「食べられるかも」では大違い、何度も挑戦し、美味しいジビエ料理を目指しましょう。
狩りガールのもたらす効果、美味しいだけじゃない!
狩りガールの利点は美味しいジビエ料理が食べられるのみではありません。「自分で獲物を捕らえ食す」事で、命を食べていると言う、当たり前のことながら普段は中々意識しないものを体感でき、イノシシなどによる害獣被害も食い止める効果があります。度を越えた狩猟を行わなければ、狩りガールは良い事ずくめと言えるでしょう。
狩りガールが求められるワケ
狩りガールの日本国内での知名度や注目度は、野生動物の被害の増大に伴いじわじわと広がってきており、まずは山を知らなければならないと、狩猟=荒々しい、怖いイメージが払拭されてきつつあります。しかしハンターの数は年々減少し、現役ハンターの方々も高齢化してきており、若いハンターが切実に求められているのです。女性だから無理、若いから無理、という事はないので、思い切って飛び込んでみるのはいかがでしょうか?
狩りガールは節度を守って楽しもう!
「狩りガール」は運動になり、日本の野山を楽しめ、美味しいお肉も食べられ、更に害獣被害も食い止められると言う素敵なもの。しかし、いくら狩猟が行えるからと言っても乱獲や、狩猟が禁止されている動物を狙う事は禁物。飽くまで「命をいただいてる」という事を忘れず、節度をもって狩猟を楽しみましょう。自分で仕留めたジビエ料理は、普段食べているお肉とはまた違うオツなものですよ。