指編みとは?
指編みとは、指を使って毛糸を編む編み物です。棒針やかぎ針の編み物と聞くと難しそう、と躊躇してしまうかもしれませんが、指編みはもっと気楽に楽しみめます。むしろ簡単すぎてびっくりするほどかもしれません。
指編みの良いところは、材料は毛糸、道具は手だけ!思い立ったらすぐできて、あっという間にかわいい小物が作れます。編み物を始めてみたいけど、自信がないなんていう方にもぴったりです。まずは、お家で眠っている毛糸で練習してみたらいかがでしょうか?
子供でもできるほど簡単って本当?
はい、小さな子供でも簡単に指編みできます。 ここで言う小さなお子さん、というのは、幼稚園の年中さんくらいです。シュタイナー教育などの手仕事を重視する幼稚園のクラスでは、指編みをクラスに取り入れているところもあるほどです。
小さな子供がキラキラした顔で「ママ!今日指編みしたんだよ。やり方見せてあげるね!」なんて自信満々で報告してくれる姿を想像しただけで微笑ましいですよね。
指編みと聞くと女の子っぽい遊びに聞こえるかもしれませんが、意外と男の子の方がはまったりするので男女問わずオススメです。では、子供でも楽しめる指編みのポイントを紹介します。
簡単なくさり編みから広がるイマジネーション
幼稚園の子供でもできる一番簡単な編み方はくさり編みです。詳しい編み方は後ほど記載しますが、くさり編みは基本中の基本。くさり編みでは紐しかできないと思うかもしれません。
ですが、子供はイマジネーションを使って、編み紐をおままごとのスパゲッティーに見立てたり、あやとりの紐にしたり、腕に巻いてブレスレットにしたして遊びに活用する天才です。
くさり編みも、1本どりではなく、2−3色の毛糸を混ぜ合わせて作ると可愛らしい紐ができます。子供自身が作ったものだと愛着が思いの外大切にしてくれるのでオススメです。
自分で小物を作れる達成感!
小さな子供にとって大事なことは、小さな自信の積み重ねですよね。「わたしでも作れる!」「ボクでもできる!」そういう体験は、自己肯定感を育ててくれます。年中さんくらい小さいお子さんでしたら、くさり編みをオススメします。
お子さんが、小学校1年生くらいでしたらリリアン編みもチャレンジしてみたらいかがでしょうか。リリアン編みとこま編みができると作れる小物の幅がぐんと広がります。また、自分の手が道具なのと、時間もかからないので子供でも達成感が得られやすいのも良いところです。
簡単!基本の編み方
さて、指編みの基本の編み方を動画で紹介します。くさり編み、こま編み、リリアン編みが基本の3つの編み方になります。簡単な順番でいうと、リリアン編み&くさり編み>こま編みかなと思います。これら3つの編み方の組み合わせ・応用で簡単に小物ができてしまいます。
1.基本のくさり編
指編みで、一番簡単なくさり編みです。初めての場合は、くさり編みから初めてみると良いかもしれません。簡単ですが、小物作りの編みはじめ・編み終わりにも使われますので覚えておくと便利です。くさり編みは人によってやり方が違うことがありますが、この動画のやり方が一番編みやすいと思います。
2.基本のこま編み
続きましてこま編みです。こま編みはマフラーや帽子を編むのに便利です。くさり編みで下地を作ってから編み出す、小物作りの際にボディーとなる編み方です。くさり編みとリリアン編みとは違って、長さだけでなく幅も自分で好きなように決められるのがこま編みの良いところです。
若干難しそうに見えるかもしれませんが、慣れてしまえばどおってことありません。こちらもかぎ針編みと非常に似ているので指編みで小物が作れるようになったらかぎ針編みでも簡単にできますよ。
3.基本のリリアン編み
これぞ指編み!とも言えるのがリリアン編み。こちらもとっても簡単です!リリアン編は、指に交互に毛糸をかけて、人差し指から小指の4本を使って編んでいくやり方です。長さは好きなだけ編めますが、幅は指4本分となります。
編み目がかわいいので細めのマフラーとして使っても良いし、幅広のマフラーにしたい場合は何本か編んで縫い合わせることで幅を調整することもできます。これなら小学生の子供でも簡単にできてしまいますね。
指編みで作れる小物たち
この3つの編み方を組み合わせただけで、ネックウォーマー、シュシュ、コースター、帽子、バッグなどいろんな小物が作れてしまいます。いくつかご紹介したいと思います。
ニット帽子
指編みだけで作ったなんて思えないクオリティーですね。
ネックウォーマー
リリアン編みで編んだネックウォーマー。ウッドボタンをつけるだけでおしゃれな感じに。軽めのアクリル毛糸なので冬だけではなく、春先や秋も使えそうですね。
フロアマット
とっても難しそうに見えますが作り方は実は簡単です。紺、水色、黄色3種類をリリアン編みして、赤い糸で縫い合わせてあるだけ。コースターもこの要領で作れます。
指編みに向いている毛糸の選び方
毛糸の種類
指編みに大事なのは毛糸選びです。毛糸の種類は、ウール、アクリル、モヘアどんな種類でも大丈夫です。その中でオススメなのは極太の毛糸。細い毛糸でももちろんできますが、毛糸が細いと、編み目も編み幅も小さいので、工程が増えてしまいます。
極太の毛糸でざっくりした風合いの小物を作るのが可愛らしいです。早くできた方がやりがいもあっていいですよね。ただ、モヘアは、指編み中に引き締める際に毛糸がごっそり抜ける場合があるので、買うときに引っ張っても毛糸が抜けにくいかどうか確かめた方が良いでしょう。
毛糸のデザイン
毛糸のデザインや手触りによって仕上がりの印象が変わってきます。編み方自体はシンプルなので、単色の毛糸よりも、1玉で何種類かの色が混じっている毛糸や、個性的な毛糸の方が可愛い仕上がりになることが多いですよ。
小物を作ってみよう!簡単な指編み小物の作り方
さて、では実践編です!基本の編み方を踏まえて小物を作ってみましょう。ネックレス、ネックウォーマー、帽子、シュシュの作り方を紹介します。色々なやり方があると思いますが、初心者でもできそうなものを選びました。 アイディア次第で、なんでも作れてしまうので、色々試してみてください!
簡単な指編み小物①:ネックレス(くさり編み)
ネックレス、と書きましたが、作り方は上述のくさり編みで紐を作っただけ。簡単です!紐といっても、アイディア次第で何にでも使えます。もちろん、ネックレスとして使っても、ブレスレットとして手にぐるぐる巻いてもいいし、カバンにつけてもいいし、子供と一緒に遊ぶならあやとりの紐にもなります。
ただの紐と言うなかれ、くさり編みの組み紐はアイディア次第でかわいいアクセントになります。毛糸を2−3色混ぜ合わせてもかわいいです。
簡単な指編み小物②: マフラー(リリアン編み)
こちらは、リリアン編みでできる簡単マフラーです。上の動画は、上述のリリアン編みで必要な長さを編んだだけの簡単マフラーです。子供でもできそうですね。アクセントにボタンをつけただけで可愛くなりましたね。
動画にもある通り、糸を強めに引っ張るやり方だと編み目がしまって首元がもっと暖かくなります。細めの毛糸を使う場合、リリアン編みを何本か縫い合わせると幅広のマフラーも作れますね。
簡単な指編み小物③:ニット帽子(くさり編み&こま編み)
こちらは、こま編みとくさり編みを組み合わせたやり方で編んでいきます。帽子を作るときは、増やし目をしながら編まないといけないため、少し複雑そうに見えるかもしれませんが、慣れてきたらぜひチャレンジしてみてください。
これは帽子の編み方ですが、1本のくさり編みから立ち上げて、こま編みを繋いでいくと、リリアン編みとは、編み目が一味違ったネックウォーマーを作ることができます。
簡単な指編み小物④:シュシュ(こま編み)
こちらは、こま編みで作ります。一見難しそうに見えるかもしれませんが、髪の毛のゴムは、マフラーなどと違って編む目が少なくて済むので、チャレンジのしがいがありますよ。ぜひ試してみてください。
こちらは可愛らしい雰囲気のシュシュですが、毛糸のデザインによっては大人っぽい仕上がりにもなります。マイデザインのシュシュ、おひとつ作ってみてはいかがでしょう?!
簡単な指編み小物⑤:モチーフ編み(リリアン編み)
さて最後は、指編みで作るモチーフの動画を紹介します。パッとみただけだと、どうやって作るの?難しそう!という感じですが、こちらはネックウォーマーよりもシュシュよりも簡単!
英語の動画になってしまいますが、見ていただければ作り方はわかると思います。一応解説すると、長さの違うリリアン編みを2種類編んで、真ん中を毛糸(この動画だと茶色の毛糸)で縛るだけです
さらに、フラワーモチーフの編み方を紹介しているのが以下の動画。見ていたければ分かると思いますが、蝶も、ハートも、フラワーも全て作り方は一緒です。ただ、リリアン編みでできた紐で、作りたいモチーフを形作って、そこを支点にして紐で縛るだけなんですね。この動画が、モチーフ編みの作り方の全てを表してくれています。
指編みから本格的な編み物へ
指編みの基本くさり編みとこま編みは、実はかぎ針編みの編み方と全く同じです。違いは指を使うかかぎ針を使うかだけ。だから、指編みができるようになると編み物がぐんと身近になります。
ハードルが高いかも?なんて感じていた編み物が、そうでもないことに気づくと思いますよ。指編みを知ることで、編み物って楽しい!と感じるきっかけになるといいですね。
指編みで脳を活性化!
指編みは、指を動かすことと、指で直接毛糸に触れながら作業するので、脳に良い刺激を与えると言われています。 小さい子供の場合、「指を動かしなさい」と言う脳からの指令と、「指を動かす」と言う動作の結びつきが発達途中の状態にあります。
手指を使う指編みをすることで、脳に大きな刺激を与えることができます。「指は突出した脳」なんて言われているそうですよ。子供の手仕事が大事だと言われている理由はここにあるのですね。 また、また子供だけでなく、脳の活性化させるとして、老人センターなどでお年寄り向けのアクティビティーとしても取り入れられているそうです。
まとめ
指編みなら子供でも簡単に小物が作れる!というテーマで指編みを紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?道具を使う編み物に比べると、仕上がりも早いし、簡単なことがお分かりいただけたかと思います。
材料も毛糸だけなので、初めてでも気楽な気持ちで取り組めるのが指編みのいいところです。可愛い小物が作れるだけではなくて、子供も大人にとっても脳へのいい刺激になることも見逃せませんよね。指編みでぜひ自分だけの素敵な一品を作ってくださいね。