イタヤ貝とは?気になるホタテガイとの違いや美味しい食べ方を紹介!

イタヤ貝とは?気になるホタテガイとの違いや美味しい食べ方を紹介!

皆さんは「イタヤ貝」という貝をご存知でしょうか?とても美味しい貝なのですが、売られているのはほとんど見かけず、といっても希少というわけでもない、なんとも不思議な貝なのです。今回はイタヤ貝の生態や食べ方について調べてみました。

記事の目次

  1. 1.イタヤ貝の基本情報
  2. 2.イタヤ貝の生態
  3. 3.イタヤ貝の流通
  4. 4.イタヤ貝とホタテ貝の違いは?
  5. 5.イタヤ貝?ホタテ貝?イタヤ風ホタテとは?
  6. 6.イタヤ貝の美味しい食べ方
  7. 7.イタヤ貝のまとめ

イタヤ貝の基本情報

あまり聞いたことのないイタヤ貝とはどんな貝なのでしょうか?まずは簡単にイタヤ貝の基本を学んでみましょう。

イタヤ貝はホタテにそっくり

イタヤ貝の見た目はホタテ貝によく似ています。両方ともカキ目イタヤガイ科に属していて、生息場所もダブっています。イタヤ貝の英名は「JapaneseScallop」ですが、これはホタテ貝も同じです。学術的には別種であるのに、区別はとても曖昧です。ほとんどの人はイタヤ貝もホタテ貝もひっくるめて「ホタテ」と認識していると思います。

イタヤ貝の名前の由来

イタヤ貝は漢字で板屋貝と書きます。板屋は板ぶき屋根のことで、イタヤ貝の貝殻模様が板ぶき屋根のようだという理由からこの名がつけられました。かつては「いたら貝」とも呼ばれていたそうです。また、貝殻が丸みを帯びて深いことから、柄杓の代わりに使われるので、「柄杓貝」または「杓子貝」という別名もあります。地方名も多く、昔から馴染みのある貝だったと思われます。

イタヤ貝の味は?

生態も生息環境もよく似ているイタヤ貝とホタテ貝ですが、ホタテよりも味は薄めだといわれます。でも、イタヤ貝の貝柱は甘味があり、食感が良いのだそうです。ただし、供給が安定せず、旬の時期というものがありません。

イタヤ貝の生態

イタヤ貝の生態もほぼホタテ貝と違いません。知名度の低い貝ではありますが、全国的に生息しており、砂浜に貝殻が落ちていることもあります。

イタヤ貝の外観

イタヤ貝の大きさは10cm~12cmほどです。小さめのホタテ貝といった印象でしょうか。最大の特徴は貝殻の放射状になった筋模様です。二枚貝がくっついている部分(殻頂といいます。ちなみに蝶番のように上下の殻を合わせている部分は鉸歯と呼ばれます)から開いている口にかけて、8本ほどの深い溝が伸びています。殻は美しい扇形で、色は薄い朱色や、灰色、茶色が多いようです。

イタヤ貝の生息範囲

イタヤ貝の生息域は北海道の南部から九州にかけて。水深10m~100mの広い範囲で生息しています。ホタテよりも西日本の暖海を好む傾向があるようです。砂の中に身を隠していることが多いのですが、殻を開閉して水を押し出し、泳ぐことも可能。幼貝の頃は糸状の物質で岩などに固着生活をし、大きくなると自由に動くようになります。

イタヤ貝は雌雄同体

オスとメスの区別がないイタヤ貝。産卵期は2月、3月だそうです。ただ、理由は今一つわからないのですが、大発生することもあれば、まったくいなくなってしまうこともあり、漁獲量が当てにならないのです。ホタテと違い商用になりにくいのが最大の欠点といえるでしょう。

イタヤ貝の流通

なぜか大発生と消滅を繰り返すイタヤ貝。食卓になかなか上がらない最大の理由です。イタヤ貝は店頭に並ばないのでしょうか?

大発生が食べるチャンス!

味が良いのに、安定的な供給ができないイタヤ貝は漁港近くではたまに見られますが、決して手に入りやすい貝とはいえません。値段も安くなったり高くなったり、とても不安定です。しかし、大発生のときは安く出回ることもあり、食べる機会もできます。発生の予測は難しいので、運次第というところでしょうか。

イタヤ貝の養殖事情

自然に獲れないのであれば養殖に期待したいところですが、イタヤ貝は養殖も盛んではありません。昭和50年代に島根県隠岐の島で養殖が行われましたが、稚貝の採取が思うようにいかず、成功しませんでした。現在、島根県などで細々と養殖しているものの、主力商品にはなっていません。でも、徐々に生産量が増えてきているという嬉しい情報もあり、生産者も増加傾向とのことです。

イタヤ貝とホタテ貝の違いは?

生態も生息地も、見た目までそっくりのイタヤ貝とホタテ貝。一般的な認識もゴチャゴチャで、どちらも美味しいのだから違いなんてどうでもいいような気がします。でも、両者は違いもあるようです。

イタヤ貝はホタテ貝より小さい

ホタテ貝は大きいものなら貝長(貝の横幅)20cmにもなります。当然身も大きく、料理の見た目も豪華です。一方でイタヤ貝の貝長はせいぜい12cm。殻の形状も丸みがあり、ピンと張った帆のようなホタテに比べると垢抜けない感じです。イタヤ貝は流通も少なく、食材としてはとてもホタテ貝と勝負になりません。

世界的名画にイタヤ貝が!

誰もが知る名画、イタリアの巨匠ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」。海から誕生したヴィーナスが貝殻の上に乗っています。あの貝、ホタテ貝だと思うでしょうが、貝殻の丸みや溝の深さからイタヤ貝だと考えられています。改めて見ると、たしかにホタテよりイタヤに近い。ちょっとしたトリビアですね。

微妙に違うイタヤ貝とホタテ貝

雌雄同体のイタヤ貝と違い、ホタテ貝にはオスとメスがいます。これは大きな違いです。また、イタヤ貝は北海道南部以南に生息していますが、ホタテ貝はもっと北でも生息でき、オホーツク海方面の名産になっているくらいです。人によってはイタヤ貝のほうが甘みのある味に感じるそうですから、味でも微妙な違いがあるようです。

イタヤ貝?ホタテ貝?イタヤ風ホタテとは?

貝柱や小柱は缶詰のものを買うことも多いと思います。この缶詰に「イタヤ風ホタテ」と書かれている商品もあります。イタヤっぽいホタテ?……調べてみました。

イタヤ風とは何か?

イタヤ貝の貝柱は、ホタテ貝に比べるときれいな白色をしています。色は美味しそうなのですが、食べ応えや旨味がホタテより少々落ちるといわれます。そこでホタテの味の濃厚さを残したまま、イタヤ貝の白さを持つ一石二鳥のホタテができないかと開発されたのがイタヤ風ホタテなのです。

イタヤ風ホタテの作り方

イタヤ風ホタテを作るのは一苦労です。まずホタテの身を取り出し、洗浄して白くします。それを旨味エキスたっぷりの煮汁にサッと通します。これを短時間で行わないとホタテの良さが失われるので、スピード勝負になるのだそうです。ホタテをわざわざイタヤ貝の見た目に変えるなんて、日本人の食へのこだわりはすごいですね。

イタヤ貝の美味しい食べ方

イタヤ貝はホタテの代用で料理できます。食べ方は同じでいいでしょう。レシピサイトでも多くはないですが、いろいろなイタヤ料理が載っています。いくつかの調理法やレシピを紹介しましょう。

イタヤ貝の刺身

手に入りにくい生のイタヤ貝ですが、もし見つけたら食べたいのは刺身です。ネット通販では生食用のものが売られることもあるようです。普通に醤油とワサビでも美味しいですが、酢味噌で食べるのが絶品です。味がやや淡白なので、酢味噌のほうが味わいが増すと思います。同様に酢の物にしても美味しくいただけます。

バター焼き

ホタテ料理の王道、バター焼きにするのもおススメです。フライパンにバターをひいて、炒めてもいいのですが、生のイタヤ貝ならなんといっても鉄板焼き、網焼きでしょう。熱したイタヤ貝が口を開けたら、そこにバターを乗せ、醤油をひとたらし。調理も簡単ですし、香ばしい香りにテンションが上がること間違いありません。

かき揚げ

ホタテの代わりに、イタヤ貝の貝柱、小柱を使ってかき揚げも作れます。小エビやお好きな野菜を、天ぷら粉に混ぜて揚げるだけです。180℃くらいの油でカラッと揚げるのがコツです。ひっくり返すときは形が崩れないように注意しましょう。

イタヤ貝シュウマイ

ボイルされたイタヤ貝の小柱は入手しやすい食材です。その小柱をシュウマイにしてみるのはいかがでしょう。肉や野菜を挽いた餡の中に小柱を入れて、シュウマイの皮に包んで蒸すだけです。最近では電子レンジで使える蒸し器もあって調理するのに便利です。もちろん、その餡を餃子の具にしても構いません。

イタヤ貝のまとめ

貝世界のスター・ホタテ貝と比較すると、地味なのは否めないイタヤ貝。生態も料理もホタテと大きな違いがなく、流通量も残念な存在です。でも、一部では「刺身ならイタヤ貝が上」「だしをとるならイタヤ貝」といった意見もあるのです。どこかでイタヤ貝を見かけたら是非食し、ホタテとの違いを感じたいものです。

蛙屋
ライター

蛙屋

釣りとガーデニングの記事を主に書いています。動植物の隠れた魅力や、自然と親しむ面白さをわかりやすくお伝えしたいと思っています。


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