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テント生地にもこだわりを!素材や加工の違いで変わる特徴や選び方を解説!

テントは、様々なタイプが販売されています。ポールを立てるタイプや最新のワンタッチまで、実に様々な構造となっています。でも、生地についてはあまり注目をする人はいません。今回は、意外に知られていない生地の特徴や選び方で変わるテントの選び方をご紹介します。
更新: 2020年6月7日
nyankogumi
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テントの生地に着目してみよう!

テントを買う時に、あなたは何を基準として選びますか。普通は、テントに泊まる人数や、その値段などでしょう。しかし、キャンプをしていくうちに徐々に生地にも着目していくようになる人が多いようです。テントの生地の素材によって、UVや耐水圧のような機能が変わります。そして、あなたの過ごす空間が変わるのは、自宅の壁紙やカーテンを変えるような効果があり、アウトドアという転地効果をさらに高めてくれることでしょう。

テントの生地の素材と種類

テントは、自然という過酷な環境で、雨風をしのぎ生命を守るためのアイテムです。そのため、どのような環境に行くかによって、それに対応できる機能を持つ素材のテントを選ぶべきです。だから、その素材の種類とその特徴を知っておくことで、より安全なアウトドアを楽しむことができるといっても過言ではありません。そういう意味では、環境の厳しいエリアにアタックする人にとっては、デザインよりも優先すべき基準なのです。

テント生地の特徴:ポリエステル

ポリエステルは最もメジャーなテントの生地です。紫外線による劣化も少なく、丈夫な素材として知られています。水を吸わないので、雨の後でも重くならないということも、メリットの一つに挙げられるでしょう。欠点としては、火に弱いので、風上でたき火などをすると、たまに穴が開いてしまうことですね。使用されているテントの価格も安くなっているのが、特徴といえます。

テント生地の特徴:ナイロン

ナイロンの生地の特徴は、伸縮性がありとても丈夫ということです。ポリエステルと比較すると、より丈夫で耐久性が高いのですが、紫外線による劣化に関しては劣っています。そのため、テントに使われる生地に使用される繊維は、紫外線対策の加工がされています。防水に関しては、水分を吸収するのですがすぐに乾くので、ポリエステルとほとんど同等といえるでしょう。

テント生地の特徴:コットン

コットンは天然素材なので、くつろげる空間を求める人におすすめです。その柔らかな風合いは、化学繊維では醸し出せない雰囲気があります。丈夫で長持ち、しかも夏は涼しく冬は暖かいという特徴があります。四季を通して快適に過ごせるというメリットがある反面、天然素材なのでかびやすいという欠点があります、そのため、定期的なメンテナンスが長持ちのカギといえるテント生地です。

テント生地の特徴:ポリコットン


ポリコットンは、いわゆるポリエステルとコットンを混ぜた繊維で編み上げているハイブリッド素材です。ポリエステルとコットンの両方の特徴を兼ね備えている生地で、夏は涼しく冬は暖かく、それでいて、雨や汚れにも強く、湿気にも強い特徴があります。つまり、通気性がいいのでカビが生えにくいのです。そして、コットンと同じく、焚き火の火の粉が飛んできても、穴が開きにくいというメリットがあります。

テント生地の特徴:シルナイロン

シルナイロンとは、ナイロンにシリコンを染み込ませることでコーティングした生地です。このコーティングによって、ナイロンよりもはるかに高い防水性を発揮できるので高性能な生地といえるでしょう。ただ、構成のであるために、値段が高価になってしまうということと、穴が開いたり破けた場合の修理のコストがとても高くなるという欠点があります。

テント生地の特徴:ポリエチレンシート

PEクロスともいわれているポリエチレンシートは、テントの底部のシート生地として使われています。耐久性はないのですが、とても安いのでテントのパーツのの素材として使っているケースが多いようです。そして、破れやすく、防水性も低いので、あまり長期間使うという目的にはそぐわないでしょう。とりあえず初心者がキャンプをしてみたいという軽い気持ちならば、おすすめです。

テント生地のデニールって何?

テント生地について紹介する記事を読むと、たまに「デニール」という単語に出会います。あまり日常生活では縁がない言葉ですが、これは糸の単位です。糸は通常、巻いて販売されているため、メートルでは商取引で不都合なため、このデニールという単位が使われるようになったとか。

デニールとテントの厚み

1デニールとは450メートルの糸の重さが50ミリグラムとされています。軽いテントは30から40デニールで、車で運ぶテントは68から210デニールが多いようです。このように、デニールの数字が大きい方が使用している糸が太くなるので、必然的に厚いテント生地となるのです。これも、テントの丈夫さの一つの基準といえるので見逃せませんね。

テント生地のコーティング

テントの生地の種類とその特徴は実に様々です。しかし、逆にいうとそれぞれの生地は同時に欠点というべきものを持っているのです。しかし、さらにコーティング等の加工をすることで、それらのテント生地が持つ欠点を補うことが可能です。そして、加工に使うコーティングの種類も様々なので、それぞれの特色をさらに紹介していきたいと思います。


PUコーティング

PUコーティングとは、ポリウレタンでコーティングするということで、この生地はテントの底の部分や外張りのフライシートとして使われることが多いようです。撥水効果は高いのですが、数年たつと劣化してしまうため、ボロボロになってしまう可能性があります。長持ちさせるには、できるだけ水分をつけないで保存する必要があります。

テフロン撥水加工

油がいらないフライパンでよく知られているコーティング加工と、同じ技術です。フッ素樹脂が表面にコーティングされているので、撥水効果がとても高いのが特徴となっています。ただ、そう簡単にはがれるものではないのですがフライパンと同じで、汚れなどを放置しておくとコーティングがはがれやすくなるので、こまめなメンテナンスが必要となります。

UVカットコーティング

UVカットは、いわゆる日焼け止めと同じです。夏の海や山に出かけることが多い方は、このコーティング加工をしたフライシートのついているテントがおすすめでしょう。紫外線は、意外に厚い雲でも通過して地上に降り注ぎます。アウトドアライフをしたいけれど、日焼けは避けたいという女性にはとても注目すべきテント選びの基準といえるでしょう。

デュラシールド

アメリカ空軍で使用するために開発されたというコーティング剤での加工です。日本では、車のコーティング剤としても知られています。耐久性がとても強く、しかもそのコーティングの効果が長続きすることで知られています。テント生地の表面を、長期間にわたって保護してくれるという特徴があります。一般的にコーティング剤も販売されています。

シリコンコーティング

前出のシリコンを染み込ませたシルナイロンと同じく、表面をコーティング加工したものが、シリコンコーティングです。耐水性がはるかに向上するとともに、強度もかなり高くなるということで、過酷な環境でキャンプをするときにはいいテント生地の加工といえます。ただ、シリコンで覆ってしまっているので、通気性はほぼなくなってしまうのが大きな欠点です。日本の夏では、不適切かもしれません。

テント生地の不燃加工


テントで夜を明かすとき、ランタンやストーブなど火を使う人におすすめの加工です。耐火生地や難燃性生地という表示があるものは、このが燃えないような加工がされている種類の生地と考えてもいいでしょう。特に、寝たばこをしてしまうような人には、燃えない加工をしている生地のテントは、購入時に探してみる価値があるのではないでしょうか。

テント生地の耐水圧

テントをネット購入するときに、説明文を見るとよく目にするのが「耐水圧」です。この耐水圧は、「㎜」という単位で表示されます。これは、生地にしみこむ水の量を示すもので、1平方センチメートルの生地に対して水が10,000㎜(実質、10立方センチメートル)まで耐えるものは、耐水圧10,000㎜と表示されます。なお、小雨の場合は300㎜で、嵐の場合は20,000㎜が一つの目安となっています。

テント生地の厚みのメリット・デメリット

テントの耐久性の単純に指標として、生地の厚みがあります。基本的に、厚みが厚ければ厚いほど丈夫で長持ちと考えたほうがいいでしょう。それに、同じ種類の素材なら、厚みがある方が耐水圧も高いと考えていいと思います。また、コーティングや二重構造のテント生地は、厚みがさらに増していくので、厳しい自然でも耐えられるでしょう。ただし、厚みが過剰ならば逆に、通気性が低くなるので湿度の高い気候では、快適とは言えないでしょう。また、持ち運ぶときに厚みがあるテント生地では、かなりかさばります。

実際に生地からテントを見てみましょう!

タフスクリーン2ルームハウス

出典:Amazon

では、実際のテントで今まで見てきた生地という観点からその性能を見てみましょう。コールマンのタフスクリーン2ルームハウスは、フライの部分がポリエステル生地で、PUコーティング・UVコーティングで、インナーがポリエステルで、PUコーティングされています。耐水圧がフライトフロアともに2000㎜となっているので、中雨には対応可能です。このように、生地の性能からどのような環境まで耐えられるかが推測できるのです。

テント生地のまとめ

テントの生地の種類や、加工の種類でテントの耐水圧や紫外線対策などの機能が全然変わってくることは、意外に知られていません。キャンプ道具は、こだわればどこまでも追及できるのが、面白みでもあり、深みでもあります。値段や使用できる人数もテント選びの基準ではあるのですが、それだけではなく、自分が赴く自然環境に合わせたテント生地を選ぶことも、とっても重要ですね。快適なアウトドアを楽しむためにも、少し心がけてみてください。