はじめに
ヒューズ電源
ブランド | エーモン(amon) |
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ヒューズ電源がどのようなものか紹介していきます。電装部品を車内に追加したいときに活躍するのがこのヒューズ電源です。ヒューズ電源の説明にあたりまずはヒューズ自体についても触れます。
ヒューズ一般の理解を深めるために参考にしていただけると幸いです。電装品を車に追加したい方、必見です。
ヒューズ電源とは何か
電気回路を守る電子部品
ヒューズは、それが使われている電子回路を守る部品です。普段、ヒューズは導体として機能するという役割を果たしています。しかし、決められた量の電流(定格といいます)以上が流れると、ヒューズはそれを導電しようとせずにヒューズ内部にある合金部品が溶断されるのです。
俗にこのことをヒューズが飛ぶ・切れる、などと言います。ヒューズが飛ぶ・切れることで電装部品に被害が及ばず、ヒューズの交換のみで対処できるのです。
差し込むような形状
ヒューズは写真のような形状をしています。これらのヒューズをヒューズボックスと呼ばれる黒い箱で保管しています。ヒューズの差込口には各ヒューズに関する情報が記載されているので、初見の方でも理解することが可能です。
ヒューズの種類その1:形状
ヒューズの種類を分ける1つの方法が形状に沿った分け方です。ヒューズには3種類の形状が存在します。
低背(ていはい)
低背ヒューズ
サイズ | サイズ:約11×9×4mm |
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低背型ヒューズはここで紹介するヒューズの中で最小サイズのヒューズになります。この種類のヒューズは、形状が他の種類のものと異なっています。
低背ヒューズは最近の車に多く採用される種類のヒューズです。私たちの身の回りにある物と同様に、ヒューズも従来品より小さくなってきています。
平型(ひらがた)
平型ヒューズ エーモン
サイズ | 約19×19×5mm |
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平型ヒューズは写真のような種類の形状をしています。ここの3種類の中で最も大きいサイズのヒューズになります。ヒューズボックス内でこのヒューズが見られる車は最近の車では少ないです。
年式の古い車やトラックなどの大型車両のボックス内では見られます(使われています)今日、空前絶後の旧車ブームですので、平型ヒューズを見かけたことある方も多いのでは。
ミニ平型
ミニ平型ヒューズ
サイズ | 8 x 4.8 x 0.2 cm |
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ミニ平型ヒューズはその名の通り平型ヒューズのミニサイズになります。この種類のヒューズは、平型ヒューズと低背ヒューズの中間に位置する大きさです。
最近の車にもいまだにちらほら見かけます。平型ヒューズよりは庶民の身近にあるヒューズと考えてよいでしょう。
ヒューズの種類その2:形状(ガラス管)
ガラス管ヒューズ
サイズ | 高94mm幅50mm奥7mm |
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形状別種類としてガラス管タイプのヒューズもあります。どちらかというとガラス管タイプヒューズの取り付けは後付けです。純正の配線にガラス管ヒューズ用のヒューズホルダーを繋ぎ合わせる(かませる)という配線を行います。
ヒューズホルダー
純正配線に取り付けることで電源を引っ張ってくる後付けタイプの配線になりますので、追加で取り付けたい電装部品などがある場合に必要になります。
車中泊が人気を博している今日、車内ライフを充実させるためにもヒューズの追加は需要があるということです。
ヒューズの種類その3:アンペア
ヒューズの種類分けするなら容量を忘れてはいけません。ヒューズの形状だけでなく、容量(対応アンペア)も種類が豊富に揃っています。車に使用するヒューズが既に決まっているので、アンペアも決められています。
ヒューズボックスを開けて眺めると、アンペアサイズも記載してあって形状もわかるので知識習得に活躍します。ボックス学習おすすめです。
確認できただけでも、5A(アンペア)、7.5A、10A、15A、20A、25A、30A、の7種類があります。アンペアサイズはヒューズに数字で載っているので、ボックスを開けて一度確認してみてください。
まずはボックスがどこにあるのかを探しましょう。取り出しも取り付けもそれからです。
ヒューズが飛ぶ(壊れる)理由
ある時は導電のために、そしてある時は溶断して電装部品を守る役割を果たすヒューズですが、そもそもどうしてヒューズは飛ぶのでしょうか。
溶断するからというのが理由ですが、もう少し詳しく見てみましょう。
配線のショート
配線のショートはヒューズが飛ぶ原因の1つです。配線を構成する導線が車のボディに触れてしまうことでショートし、ヒューズが飛んでしまいます。
本来、配線の導線部分は被膜で覆われているのでボディに触れることはありません。しかし、その被膜に力がかかりすぎるなどして破れてしまうと、導線部分が露呈します。そうなったらボディに当たってショートまっしぐらです。
使用電力の容量オーバー
使用電力がヒューズの容量をオーバーした場合もヒューズは飛びます。電装品をあれもこれも加えてしまうと、そのうちに電力消費量がヒューズ容量を超えた量になり、そうなるとヒューズが切れるのです。
ヒューズが切れるとヒューズを再度購入するだけでなく、何が原因でヒューズが切れるに至ったのか探し出さなければなりません。取り出し・取り付けも必要になりますから、取り扱いには注意しましょう。
ヒューズが切れた時の参考画像
低背・平型・ミニ平型ヒューズ
ヒューズが切れるとどうなるかを紹介します。写真をご覧ください。これはヒューズが切れる前の写真です。ヒューズの有色部分内に逆Uの字になっている部分があります。
ヒューズが飛ぶとここに異常が起きます。具体的に説明すると、焦げて真っ黒になり、切れてしまうのです。既に説明していますが、これを溶断といいます。
ガラス管ヒューズの場合
上記で紹介した切れる要因でガラス管ヒューズも切れるのですが、こちらの場合も切れたかどうかの判別は簡単にできます。それを行うためにはガラス管ヒューズを取り出し、その中にある細い糸のようなものを確認すればよいです。
この細いような糸のことをフィラメントといいます。フィラメントは金属でできています。
ヒューズが切れると、このフィラメントが切れてしまうのです。ですので、何かトラブルがあったらまずはヒューズのフィラメントが切れているかどうかを確認しましょう。
ヒューズボックスの蓋を見れば、どのヒューズがどこに対応しているかわかります。
ヒューズの取り外し方と正しい交換の仕方
車の電源を切る
ヒューズを交換する時は、車のエンジンを切るようにしてください。なぜエンジンをオフにして交換作業を行うかと言いますと、エンジンをつけたまま電装品を取り出すとヒューズが切れてしまう可能性が非常に高いからです。
そのため、エンジンは切った状態でヒューズを交換するようにしましょう。
ヒューズボックスを開ける
交換するには、まずヒューズボックスを開けるところから始めます。DIYで車のメンテナンスを定期的に行っている方は別として、普段車に乗ることがメインだとヒューズボックスがどこにあるかもわからないかもしれません。
ヒューズボックスは足元に合ったり、助手席のグローブボックスの蓋を外すと出てくることが多々あります。デミオDE5FSだと助手席側のダッシュボード側面にあります。
問題のヒューズをペンチで取り出し
ヒューズボックスを見つけて蓋を開けたら、交換するヒューズを取り出します。上述した通り、ヒューズボックスの蓋に各ヒューズの所在が載っています。
取り出して取り付けするヒューズをそこから探しましょう。見つけたら、そのヒューズをペンチで取り出します。
適切なヒューズを取り付ける
ヒューズを取り出したら、新しいヒューズを取り付けます。新しく取り付けるヒューズの選び方は、形状と対応アンペアを基準にする選び方になります。
もともと付いているヒューズと同じものを探して購入、取り付ければよいです。
ヒューズを交換するにあたっての注意点
エンジンを切る
ヒューズ交換を行うとき、エンジンを切って行いましょう。上述した通り、最近の車のヒューズ交換をするときにエンジンをかけっぱなしだと、電装品を取り出したときにヒューズが切れることが有ります。
そうなってしまうと交換部品や作業箇所が増えてしまう、手間がかかります。エンジンをかけっぱなしだと環境にも良くないですし、ガソリンも無駄に消費してしまいます。
問題個所を探し当てる
切れたヒューズを新品に交換することも大事ですが、それ以上に問題個所を探し当てることが必要になります。シガーソケットを例にとって説明しますと、シガーソケットに取り付ける電装品に付いているヒューズが切れているのか、それとも車両側のヒューズが切れたのか、どちらなのかを確認しなければなりません。
このような場合、他の電装品を差し込んで電源が入るかどうか確かめましょう。電源が入れば車両本体ではなく電装品側のヒューズトラブルになります。
ヒューズ電源の取り付け・外し方
ヒューズ電源とは
ヒューズ電源
ブランド | エーモン(amon) |
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車に付いているヒューズボックスにある電源を使用したいときに使うアイテムをヒューズ電源といいます。ヒューズ電源を使えば後付けの電装品を使用することが可能になるのです。
ヒューズ電源もヒューズと同様に、形状・アンペアに種類がありますので、購入時には注意しましょう。
ACC電源ヒューズ・電極側を探す
ヒューズ電源を取り付けるには、まずACC電源のヒューズを探します。ACCをオンにした状態でヒューズ両端にある金属部分にテスターを当て、光っている部分を探します。
その電源を見つけたら、エンジンを切ってください。それから、ACC電源ヒューズをペンチで取り外します。
ACCをもう一度オンにしたら、ACC電源ヒューズが付いていたところの電極にテスターを当てて、2つの端子のどちら側に電気が流れているかを確認してください。テスターが反応する方の端子が電源になります。
その電源側にヒューズ電源のコードがくるようにしてヒューズ電源を取り付けてください。これで完了です。なお、ヒューズ電源を外したくなったら、エンジンを切った状態でヒューズボックスからヒューズ電源のヒューズを取り出してください。
ヒューズ電源を取り付け時の注意点
ヒューズ電源の向きに注意する
ヒューズ電源を取り付る際は、電極側にヒューズ電源のコードが接触するように取り付けを行ってください。上述したように、電源側の端子から電源を引っ張ってヒューズ電源に電気を流す仕組みとなっています。
そのため、反対に取り付けてしまうと導電せず、電装品を使用することができません。電源側を確認したうえでヒューズ電源を取り付けるようにしましょう。
ヒューズ電源のまとめ
ヒューズとヒューズ電源は差し込み口は違えど細かな点や使用用途が異なります。しかしヒューズの仕組みは同じですので、ヒューズ電源の向きがあることを念頭において取り付けを行いましょう。
電装知識を深めればDIYにもっと深みが増していいきます。DIYをもっと楽しみ、トラブル時のスムーズな対応をできるようになってください。