泉ヶ岳登山のコースや周辺情報をご紹介！
登山初心者や子供にも登りやすく、遠足の目的地にもなっている泉ヶ岳。東北でいち早くスノーボードが解禁になったスキー場があり、ウィンタースポーツを楽しむ人々からの人気も高い山です。それぞれ特色のある登山コースも魅力の1つ。地域の人々から愛されている泉ヶ岳の登山コースや周辺情報をさっそく見ていきましょう！
泉ヶ岳とは？
仙台から好アクセスの泉ヶ岳
「泉ヶ岳」は宮城県仙台市にある標高1,175mの山です。仙台市街から泉ヶ岳を臨むことができ、地域の人々に愛された仙台を象徴する山となっています。「ガタケ」「岳山（だけやま）」という愛称を持ち、アウトドアを気軽に楽しめるスポットです。市の中心部から舗装された道路が分かりやすく続いているのも、訪れやすいポイントの1つとなっています。
山頂から仙台湾を一望できる
山頂には、仙台の街並みや仙台湾を眺められる素晴らしい景色が広がっています。雄大な仙台の自然をカメラに収めたり、みんなでお弁当を広げたりと、のどかな雰囲気が漂う穏やかな場所です。森林限界よりも低い場所にあるため山頂でも低木が茂っていて、夏場は登頂者を癒す木かげの役割を担っています。
ハイキングやスキーが盛ん
泉ヶ岳は初心者向けの山というイメージが定着していますが、本格的にハイキングやトレッキングを堪能できる登山コースも設けられています。またパラグライダーやキャンプ、冬場はスキーと1年を通してアクティビティが盛んな場所です。幅広い世代のさまざまな人が、思いおもいに楽しめるのが泉ヶ岳の人気の秘密となっています。
泉ヶ岳登山コース1：水神コース
初心者や子供連れにおすすめなルート
それでは泉ヶ岳の登山コースをご紹介しましょう。まずはもっとも利用客数が多い「水神コース」です。七北田川の支流を辿って水神碑を通り、山頂を目指すルートとなります。登山口から山頂までは1時間50分ほど。高低差600mほどの3kmの比較的なだらかな道のりで、初心者や子供連れにとてもおすすめです。
まずは水神碑を目指して登山
水神コースのちょうど中間地点には「水神碑」が立っているため、まずはそこを目指して登って行きましょう。登山口から水上碑まではなだらかな傾斜が続き、周囲の景色を楽しみながら登山が可能です。「関口」「清水坂」「一本松」を抜け、「水神平」と「水神」の2つの分岐点を通過します。水神分岐点を越えたら水神碑はすぐそこです。
水神碑から山頂までは自分のペースで
水神碑を越えると、山頂までは少しきつい傾斜が続きます。無理をせず休憩を挟みながら、自分のペースを保って登るようにしましょう。山のパワーを感じる「ならのき林」から「大岩」までは、所要時間も長めで頑張りどころの1つ。「大岩」を越えると標高が1,000mに達します。「さいの河原」「賽ノ磧広場」を抜け、10分ほどで泉ヶ岳山頂に到着です。
泉ヶ岳登山コース2：滑降コース
道中の絶景が魅力的なルート
「滑降コース」は「お別れ峠」からの景色が素晴らしく、ぜひカメラを持って登りたい魅力的なルートです。登山口から続く自然豊かな林道にも、四季折々のシャッターポイントがたくさんあります。登山口から山頂までの所要時間は2時間ほどで、「水神コース」よりも少し難易度が高い道のりです。初中級者におすすめのルートと言えるでしょう。
1kmほど泉ヶ岳の森の中を進む道のり
もっともポピュラーな「水神ルート」と比べると距離が少し短い分、より急な斜面を登るところがあります。また休憩場所となる目印のポイントも少ないため、自分に合ったペースで適宜休憩を取りましょう。登山口となる「三角山入口」から1kmほどは、豊かな緑が広がる森の中を歩いて行きます。春先にはニリンソウが咲く姿も。「見晴台」を通過して「お別れ峠」40分ほどでに到着です。
絶景をパワーにラストスパート
「お別れ峠」からは、仙台の街並みを見渡すことができる大パノラマが広がっています。思わず感嘆の声を上げてしまうような素晴らしい景色を力に変えて、山頂を一歩ずつ目指しましょう。シャッターポイントである「見返平」「大壁」を越えると、かもしかコースと合流します。合流点からは絶景に背中を押されながらラストスパート。山頂からのより雄大な眺めがあなたを待っています。
泉ヶ岳登山コース3：かもしかコース
急な傾斜が続き達成感が得られるルート
「かもしかコース」という名の通り、登山口から山頂までひたすら急な斜面が続いている体力勝負のルートです。登頂チャレンジはもちろん、泉ヶ岳の持つパワーを楽しむトレッキングにもおすすめ。登山口から山頂までは2.7km、2時間の道のりです。トレッキング初心者など体力に自信のない場合は、スキー場のリフトを利用して距離と時間を短縮することも可能です。
リフトを使えば兎平までらくらく
「かもしかコース」の登山口から最初のポイントとなる「兎平標識」までは、ゆうに1時間かかります。ひたすら登りが続くハードな道のりです。この区間をスキー場のリフトを利用すれば、10分で四季折々の花が咲き乱れる「兎平」に気軽に訪れることができます。泉ヶ岳の魅力がぎゅっと詰まっている場所で、自然観察の場として子供たちにも親しまれています。
カモシカになった気分で根気よく登ろう
「兎平」を過ぎると、傾斜はさらにきつく足場も不安定になってきます。グリップ力のあるトレッキングシューズを活用するのがおすすめです。「かもしか入口」「赤松」「ひがら坂」をチェックポイントに、一歩いっぽ根気よく登って行きましょう。標高1,116mの合流点からは滑降コースと同じ道のりを辿ります。体力の必要なきついコースですが、山頂での達成感はひとしおです。
泉ヶ岳登山コース4：表コース
泉ヶ岳の自然をもっとも堪能できるルート
泉ヶ岳スキー場とスプリングバレー泉高原スキー場をつなぐ「ふるさと緑の道」の途中に、「表コース」の登山口があります。東北の大地が育んだ泉ヶ岳の自然をもっともじっくり味わえる穴場ルートです。山頂までは2.5kmの道のりを2時間ほど。泉ヶ岳の登山コースの中でもっとも険しい上級者向けです。
「胎内くぐり」と色とりどりの花が見どころ
登山口を出発すると、木々が生い茂った道が続いています。「薬師水」を通り過ぎると見えてくるのは「胎内くぐり」。岩がひと1人通れるような隙間を残して積み上がっています。「ドーダン林」を抜けると、絶景の泉ヶ岳山頂が見えてきます。初夏から秋にかけてはさまざまな花が咲く姿が楽しめるので、トレッキングを楽しむのにも向いているルートです。
泉ヶ岳登山コース5：北泉コース
水神から北泉ヶ岳山頂までのルート
「北泉コース」は大きく2つに別れています。1つは水神コースの途中にある分岐点「水神」から、お隣の北泉ヶ岳山頂を目指すルート。2.3kmで1時間強の道のりです。「お花畠」や「うぐいす坂」のあたりはトレッキングにもぴったり。「三叉路」と「四本桂」を越え、30分ほどで北泉ヶ岳に到着です。
北泉ヶ岳山頂から泉ヶ岳山頂までのルート
もう1つは、北泉ヶ岳山頂から泉ヶ岳山頂を目指すルートです。「三叉路」を「くまざさ平」方面に向かい、泉ヶ岳山頂に辿り着きます。山頂から山頂までの所要時間は1時間ほどです。登頂のためはもちろん、トレッキングを行うルートとしても人気があります。体力が必要なので、体調管理はしっかりして臨みましょう。
泉ヶ岳登山に役立つ周辺施設1
オーエンス泉岳自然ふれあい館
泉ヶ岳登山の初心者におすすめの周辺施設をご紹介しましょう！まずは「水神コース」登山口に近い場所にある「オーエンス泉岳自然ふれあい館」です。ここでは泉ヶ岳登山に役立つ気象情報や、アウトドアアクティビティのイベント情報などを発信しています。泉ヶ岳の地図もここで手に入れることが可能です。登山グッズを取り揃えた売店や、清潔で広々としたトイレも魅力です。
基本情報
【住所】宮城県仙台市泉区福岡字岳山9-8 【電話番号】022-379-2151 【営業期間】不定休 市民キャンプ場は12月〜3月は閉鎖
泉ヶ岳登山に役立つ周辺施設2
泉ヶ岳スキー場
泉ヶ岳大駐車場のすぐそばにあるスキー場です。ここのリフトを利用することで、「かもしかコース」の険しい道のりを短縮できます。初心者向けからプロがうなるような上級者向けのコースまで、さまざまなコースが用意されている人気のゲレンデです。
泉ヶ岳スキー場の基本情報
【住所】宮城県仙台市泉区福岡字岳山9-4 【電話番号】022-379-1250 【営業期間】12月下旬〜3月下旬 夏季もリフト利用可
泉ヶ岳登山に役立つ周辺施設3
スプリングバレー泉高原スキー場
泉ヶ岳の北東斜面にあり、泉ヶ岳スキー場と並んで人気があるのが「スプリングバレー泉高原スキー場」です。雪質のよさはもちろん、ナイター営業を行なっていることも魅力の1つとなっています。仙台市街から泉ヶ岳を見ると、2つのスキー場の明かりがハの字に浮かび上がるのが印象的です。泉ヶ岳登山の際は、夜景にも注目してみてはいかがですか？
スプリングバレー泉高原スキー場の基本情報
【住所】宮城県仙台市泉区福岡字岳山14-2 【電話番号】022-379-3755 【営業期間】12月上旬〜4月中旬
泉ヶ岳登山に役立つ周辺施設4
泉ヶ岳温泉 やまぼうし
登山で疲れた身体を温泉でゆっくり癒しませんか？仙台市街から泉ヶ岳スキー場へ向かう県道223号線の途中に「泉ヶ岳温泉 やまぼうし」という温泉があります。日帰りはもちろん宿泊も可能で、泉ヶ岳のアクティビティを数日間かけて思いっきり堪能したいという方におすすめです。東北では珍しいカルシウムを含んだ泉質の温泉で、疲労回復にぴったりのおすすめスポットと言えます。
泉ヶ岳温泉 やまぼうしの基本情報
【住所】宮城県仙台市泉区福岡字上鼬原13-1 【電話番号】022-376-5151 【営業時間】8：00〜20：00
泉ヶ岳登山までのアクセス情報
公共交通機関でのアクセス
公共交通機関を利用して来山する場合は、地下鉄「泉中央駅」から市営バスを利用するのが便利です。市営バス2番乗り場から「泉岳自然ふれあい館」行き（夏季・冬季は「泉高原スキー場」行き）に乗り、所要時間は50分ほど。「水神コース」「滑降コース」「かもしかコース」の登山口を利用するのに便利です。
自家用車でのアクセス
自家用車で来山する場合は、東北自動車道「仙台宮城IC」から国道457号線と県道223号線を経由し、40分ほどで泉ヶ岳スキー場に到着します。「泉ヶ岳スキー場・大駐車場」の収容数は1,500台ほど。また「表コース」を利用するなら「表コース登山口駐車場」がおすすめです。どちらの駐車場も24時間利用可能となっています。
泉ヶ岳登山に行ってみよう！
いかがでしたか？今回は泉ヶ岳登山のコースや周辺施設・アクセス情報をご紹介しました。初心者でも楽しめる親しみやすい山ですが、気温や天候の変化に対応できるよう、登山に必要な最低限の装備は揃えるようにしましょう。特に表コースや北泉コースを歩く場合は、滑りにくく疲れにくいトレッキングシューズがおすすめです。安全に泉ヶ岳登山を楽しみましょう！