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超巨大人食い生物!?ヨーロッパオオナマズの生態に迫る!日本にはいる?

欧州のヨーロッパオオナマズはとんでもなく巨体で、人間さえ食べてしまうと怖れられています。そんな恐怖の人食いナマズが日本にも侵入してきている噂まであるのです。現代のモンスター・ヨーロッパオオナマズについて詳しく解説してゆきます。
更新: 2021年3月14日
蛙屋
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人食いヨーロッパオオナマズとは?

あまりにも巨大で、凶暴な生態を持つヨーロッパオオナマズには数々の噂がつきまとっています。人を襲って食らうなどとも言われますが、その実態はどうなのでしょうか?

ヨーロッパオオナマズの概要

ヨーロッパオオナマズは名前の通り、ヨーロッパに棲息する巨大ナマズです。日本の河川や湖沼でもお馴染のナマズですが、日本のものは大きくても1mほどなのに比べ、ヨーロッパオオナマズのサイズはなんと170cm!人間と変わりません。それも一般的なサイズに過ぎず、もっと巨大な個体もいるといいますから驚くしかありません。

最大記録は4m超え!

イタリアのポー川で体長2.78m、体重135kgのヨーロッパオオナマズが釣れた記録があります。これは竿とリールで釣った世界最大のサイズといわれています。でも驚いてはいけません。

過去には4m超で400kgにもなるヨーロッパオオナマズの記録もあるのです。証拠不十分で記録にはカウントされていませんが、ロシアのドプニエル川で4.6mの個体が捕獲されたこともあるといいます。

ヨーロッパオオナマズは人食い?

ヨーロッパオオナマズはその巨大さから、古来より人食い伝説があります。あの巨体と大きな口を見れば人間一人くらいペロリと平らげてしまいそうですよね。ところがこれは誇張で、ナマズが人食いするということはないようです。

ただし、水の事故で沈んでしまった遺体を食べる可能性はなくもありません。腹を割いて、人骨が出てきた話が、人食い伝説の基になっているのかもしれません。

人食い伝説は嘘でもない

人食いはしなくても、ヨーロッパオオナマズが犬や鳥を丸飲みする生態は知られています。小型の獣なら襲ってしまう凶暴性は否めません。ヨーロッパでは今でも岸辺にいた小動物がパクリと飲まれてしまうことがあり、その大食いの習性は知れ渡っていたのでしょう。人食い伝説もまったくの濡れ衣ではないのです。

ヨーロッパオオナマズの生態

モンスター、あるいはUMA(未知動物)の正体ともいわれるヨーロッパオオナマズ。特殊かと思えば、その生態は普通のナマズとあまり変わらないようです。

ヨーロッパオオナマズの生息域


ヨーロッパオオナマズの分布は西はスペインやイタリア付近から、東はカスピ海、北はバルト海近辺です。近頃はペットにされることもあり、心無い飼い主が放流してしまい繁殖し、世界中で深刻な被害を及ぼしているのだそうです。

今では北アフリカ、イギリス、中国と世界規模で棲息を広げ、日本でも2016年に特定外来生物に指定されています。

ヨーロッパオオナマズの一生

ヨーロッパオオナマズは自然下では30年~、飼育下では60年ほども生きるといわれています。生後5年くらいで繁殖が可能になり、一度に50万個近くも卵を産むそうです。産卵ではオスが巣を作り、卵の保護もするイクメンぶりを見せるのだそうです。

ヨーロッパオオナマズは夜行性

昼間、ヨーロッパオオナマズは水底の物陰に潜んでいます。動き出すのは主に夜で、魚から甲殻類、水鳥まで獲物にしてしまいます。でも、釣れるのは日中も多いというので、昼間まったく動かないわけでもないようですね。

ヨーロッパオオナマズは日本で見られる?

世界中に生息地を広げているヨーロッパオオナマズ。このモンスターは日本にもやってきて、日本の川で繁殖しているというのですが……。

日本でヨーロッパオオナマズが発見された!

2005年に滋賀県の公園にある池で70cmのヨーロッパオオナマズが発見されています。また、埼玉から葛飾区へ流れ荒川と合流する中川でも、ヨーロッパオオナマズを釣った、目撃したという報告が何度かされています。

現時点では繁殖、定着は確認されておらず、放流された一個体だろうと推測されていますが、実際にはどうなのか危惧されているのです。

オオナマズがいる水族館

神戸市の須磨海浜水族園ではヨーロッパオオナマズを見ることができるようです。ネットで調べたところ、日本で観賞できる水族館はここだけでした。須磨海浜水族園では他にも黄金のナマズや、アマゾンのいろいろなナマズも展示されているそうです。

ヨーロッパオオナマズは食べられる?

幼魚は美味しい!

人食いと誤解されるヨーロッパオオナマズですが、人間のほうはこのナマズを食べてしまいます。でも、味が良いのは15kg以下の幼魚で、ソテーやフライにすると美味だそうです。それ以上になると脂肪が多すぎてとても食べられないのだとか。


卵は毒があって食べられない

ヨーロッパオオナマズの卵には毒があります。よって食べることはできません。ちなみに日本のナマズの卵は食べられますが、きちんと泥抜きしなければならず、匂いもよくありません。自分で釣ったものを食べるのは避けたほうが無難だと思います。

ヨーロッパオオナマズを飼う

日本ではほとんど見られそうにないヨーロッパオオナマズですが、飼育することはできます。どうやって飼うのでしょうか?

ヨーロッパオオナマズは飼育許可が必要

まずヨーロッパオオナマズは日本では特定外来種に指定されています。特定外来種を飼うには、環境省に飼育申請を出すことが義務づけられています。許可なく飼育していたり、飼っているものを近所の池に放出したりすると、個人なら3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金となります。くれぐれも注意しましょう。

ヨーロッパオオナマズの基本的な飼い方

ヨーロッパオオナマズは最低でも1.5m以上になります。幼魚は5千円くらいで買えるのですが、大きくなることを計算しておかないとだめです。水槽も最低幅180cm以上でないと間に合わないでしょう。飼育そのものは難しくありません。水温も20℃以下で良く、ヒーターもなければないで問題なし。餌はメダカやカエルなどになります。

ヨーロッパオオナマズ釣りは人気!

世界有数の巨大淡水魚であるヨーロッパオオナマズは、世界中のアングラー憧れの魚でもあります。ヨーロッパでは多くの大会が開催されています。

ルアー釣りもできる!

ヨーロッパオオナマズは一般的なルアー釣りでも行えます。ビッグサイズを狙うならGTロッド、スピニングリール、ラインは80LBくらい、リード部分は140LB以上の強度が必要です。

ルアーは魚、カエルなどを使用しますが、むしろヨーロッパではルアー釣りは待ち釣りの合間に遊びでやる感覚が強く、ヨーロッパオオナマズでは主流の釣り方ではありません。

ヨーロッパオオナマズは待ち釣りが主流

ヨーロッパオオナマズは待ち釣りが基本です。3mくらいのロッドを用いるぶっこみ釣りは手軽でおすすめです。ラインなどはルアー釣りと同じで構いません。餌はカニやエビ、魚の切り身などを使います。根がかり防止のためにウキを使うこともあります。

泳がせ釣りも同様にできますが、その際は現地の小魚を餌にします。ジェリフという小魚を使うことが多いのだそうです。

日本でヨーロッパオオナマズは釣れる?


上に書いた通り、中川でヨーロッパオオナマズが確認されています。しかし、狙って釣るというものではなく、シーバスなど他の魚を釣っていたら、偶然ヨーロッパオオナマズがかかったという話のようです。

世界中にまだいる!他の巨大ナマズたち

世界にはヨーロッパオオナマズに匹敵するオオナマズもいます。そんなロマンをかきたてるビッグサイズのナマズたちを紹介していきましょう。

アマゾンのピライーバ

アマゾン川全域で見られるピライーバは、ヨーロッパオオナマズと同様に人食いといわれ、大きいものは2mを超える巨大ナマズです。最大で3.6mという話もあります。アマゾンの怪魚ハンターにとって、ピライーバは夢の魚で、挑戦者も後を絶ちません。

ピライーバも飼える

ピライーバは平べったいヨーロッパオオナマズとは違い、一見するとサメのようにも見えるシャープなナマズです。その格好良さに魅力を感じ、飼う人もいます。

丈夫な魚で飼育は簡単、1万円くらいで日本でも購入が可能ですが、巨大ナマズですから水槽は2mサイズのものが必要になります。ピライーバは経済力と広いスペースがなければ、手を出しにくい熱帯魚といえるでしょう。

メコンオオナマズ

東南アジアのメコン川にはメコンオオナマズがいます。ヨーロッパオオナマズよりもずんぐりとしており、その全長は2mから3m、体重も300kgほどになる超ヘビー級のナマズです。乱獲されたことにより、最近ではその巨体を見ることも少なくなっているのだそうです。

捕獲が禁じられている国もあり、各国で現在保護に力を注いでいるといいます。

ヨーロッパオオナマズのまとめ

人食いと怖れられるヨーロッパオオナマズはたしかに大食いですが、普通のナマズと生態は変わりません。釣りや観賞、食でも楽しめるのです。しかし、迫力ある巨躯で水底に潜んでいるヨーロッパオオナマズを想像するだけでも、なぜかワクワクしてしまいます。みんな、怪物魚が好きなんでしょうね。