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ロードバイクのキャリパーブレーキを調整しよう!シューの交換方法も解説!

 ロードバイクを楽しむ上で安全上最も重要と言えるキャリパーブレーキのチェック項目と調整方法とブレーキシューの交換方法を、画像つきでわかりやすくてご紹介いたします!キャリパーブレーキの調整ができるようになるとロードバイクで出かけた時でも安心ですね。
2020年8月27日
Ryo.WV
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安全で楽しいロードバイクライフを

ロードバイクの楽しみ方は人により様々ですよね。遠くへサイクリングに出掛けたり、近場をポタリングしたり、時にはレースに出場したり…。一人一人の趣向に合った楽しみ方を可能にするのがロードバイクの魅力です。 しかし、どうロードバイクを楽しむにしても安全が第一であり、重要になってくるのがブレーキというパーツです。ブレーキのチェックと調整が不充分な状態でロードバイクに乗ることは万が一の際の対応が不充分になってしまい、非常に危険です。

調整法をわかりやすく解説していきます

ここではそのチェック項目と調整方法をわかりやすくご紹介します。またキャリパーブレーキによるロードバイク制御の肝となるブレーキシューの交換方法も合わせてご紹介します。調整方法を覚えて、安全で楽しいサイクルライフを送りましょう。

キャリパーブレーキとは?

現在出回っているほぼ全てのロードバイクこのキャリパーブレーキを採用しています。ワイヤーがアーチを可動させることでブレーキが機能します。いわば車輪を制動する要となるパーツです。

キャリパーブレーキはアーチの可動により物理的にリムを挟み込み、ロードバイクを制動する仕組みになっています。ですので長く乗ってブレーキを使用し続けていると、次第にボルトやナットの緩み、ブレーキシューの摩耗などが生じてきます。これらの整備不良が走行時の制動に直結するのでこまめなチェックと調整が必要になってきます。

ロードバイクに乗る前にキャリパーブレーキを確認

待ちに待った休日、喜び勇んでロードバイクに跨り、家を飛び出したあなた!きっとこれから待ち受ける景色に胸を膨らませていることでしょう。ですが出先での万が一に備えてここは一度立ち止まり、ロードバイクのブレーキ周りのチェックをしましょう。ブレーキが正常に作動しない状態で走ることは非常に危険です。入念にチェックした上で、調整が必要なところはしっかりと調整してから出かけましょう。

ロードバイクに乗る前のキャリパーブレーキの確認は4つ!

ロードバイクのキャリパーブレーキはアーチをワイヤーで上方から引っ張りアーチを可動させる構造のため非常にシンプルです。以下の4つを覚えて、いつでもチェックできるようにしましょう。

1.キャリパーレバーはしっかり閉じているか?

ロードバイクの正面に立ちキャリパーを見たときに、アーチの左側にキャリパーの開き具合を調整するレバーがあります。これが開いているとキャリパーの幅が広がってしまい、キャリパーが閉じるために無駄な動きを要してしまいリムを制動することができなくなってしまいますので、必ずチェックしましょう。 輪行後の駅から家への帰りや、メンテナンス直後に意外と開きっぱなしになりがちなので、十分に気をつけましょう。

2.キャリパー本体の位置は適切か?

キャリパーブレーキ本体が傾いていたり、緩んでいてずれてしまっているとブレーキとして正常に機能しなくなってしまいます。しっかりキャリパーが正しい位置で固定されているかをチェックしましょう。

3.ブレーキレバーの引きしろは適切か?

ブレーキレバーの遊びが大きすぎると、万が一の急ブレーキの際にロードバイクの制動が遅れてしまいます。またこまめなブレーキングも行いにくくなるのでチェックしましょう。

4.ブレーキシューはすり減っていないか?

最終的にリム面に接触し、実際にロードバイクの挙動を制御するのがブレーキシューです。ブレーキシューがすり減っているとリムに摩擦を充分に加えることができず、ロードバイクのブレーキとしての機能を果たせません、画像のように溝が十分にあるかどうかチェックしましょう。

ロードバイクのキャリパーブレーキを調整しよう!


以上のチェックを踏まえてもしどれか1つでも問題が合った場合、さらに1歩立ち止まってロードバイクのキャリパーブレーキの調整が必要になってきます。以下ではその調整方法を紹介しています。

ロードバイクのキャリパーブレーキの調整に必要な工具

キャリパーブレーキの調整は、当然ですが素手では不可能です。ですが、そんなにたくさんの種類の工具が必要なわけではありません。以下に、キャリパーブレーキの調整に必要な工具と、あるとなお良い道具をご紹介します。

①六角レンチ

キャリパーブレーキの調整やブレーキシューの交換と取り付けはこれさえあれば行えます。ブレーキ調整とシューの交換・取り付けのみならず、その他の部分の調整においても多用する道具ですのでぜひ1つ持っておきましょう。画像のように折りたたみ式だとツールケースやサドルバッグに入れてもコンパクトになるので便利ですね。

②ペンチ

ブレーキワイヤーのテンションの調整の際にあると良いです。より強い力でワイヤーを固定することが可能になります。

③軍手

ブレーキ調整に限らずあると良いです。自転車は特にオイルの汚れなどが手につきやすい上に、強い力を要することもあるので軍手を使用して手を充分に保護していきましょう。

ロードバイクのキャリパーブレーキの緩みの調整

キャリパーの頂点のところでキャリパーとフロントフォークがボルトにより固定されています。このボルトの緩みがないかチェックしましょう。この際に、ブレーキシューとリム面の隙間が左右均等な位置になるように調整しましょう。

ロードバイクのブレーキワイヤーの調整

レバーの引きしろが大きすぎた場合、ワイヤーが伸びきっていて張りを保てていない状態ということになりますのでワイヤーの張りを調整する必要性が出てきます。

①キャリパーのワイヤーボルトを緩める

キャリパーレバーの後ろにボルトがありますので、こちらを緩めていきしょう、

②ブレーキワイヤーを張る

ワイヤーの先端をペンチなどでつまみつつ、ワイヤーを下に引っ張りましょう

③キャリパーのワイヤーボルトを締める


①で緩めたワイヤーボルトを締めます。最初は仮締めにしておき、随時ブレーキワイヤーの張りを調整していきましょう。

④ブレーキレバーの引きしろ確認

ブレーキレバーを引いてみましょう。引きしろが大きすぎず、小さすぎないような位置になるように微調整して行きます。

微調整はキャリパーレバー上部にあるアジャスターを回すことで調整できます。上から見て左回しでブレーキワイヤーのテンションを強く、すなわち引きしろを小さくできます 走行中の微調整を行う際はこちらの方法が手軽でやりやすいです。

ロードバイクのキャリパーブレーキのアーチ調整

ロードバイク駐輪時にブレーキアーチ部分に力がかかったり、路面からの振動を長期間受けることにより、リムを挟むブレーキバッドの開きが左右非対称になってくることがあります。 ブレーキアーチの開き具合に左右差があるとブレーキの効きが悪くなったり、片効きになりシューの摩耗に差が生じたり、キャリパーに無理な負荷がかかってしまいキャリパー本体の寿命を縮めてしまいます。  

ブレーキアーチの穴にレンチを差して調整する

アーチを正面からみて右にレンチの穴があります。ここを回すことでアーチの開閉調整が可能になります。右に回すと右のブレーキパッドが開き、左に回すと左が開きます。微調整を繰り返して、ブレーキアーチの左右の開きが対称になるまで調整しましょう。

ロードバイクのブレーキシューの交換時期

新品はこのように溝が深いですが、消耗してくるとこの溝が浅くなってきます。

最終的にホイールを制動するのがブレーキシューです。ブレーキシューは消耗品ですので、すり減っていないかのこまめなチェックが必須になります。目安として年に一回程度の交換を行いましょう。距離にしてだいたい5000km前後かと思われます。 ただし普段よく走るコースレイアウトや天候により個人差が出てきます。例えば山を走ることが多い場合、下りでブレーキを使用する頻度が多くなるため消耗も激しくなります。

雨天走行時は更なるチェックを

また雨天時の走行では砂利などを巻き込むためより消耗が激しくなります。リムを痛める原因にもなりますので雨天走行後のチェックは特に入念に行いましょう。このように、シューの消耗はその人の乗り方により千差万別になりますので、自分の目で消耗具合を確認する習慣をつけていきましょう。

ロードバイクのブレーキシューの交換:シューのみの交換

ブレーキシューの交換は実はとても簡単です。すり減った状態での走行は危険ですので確実にチェックし交換できるようになりましょう。SHIMANOの場合Tiagra以下のグレードのコンポーネントはシューとカートリッジ一体型になっているため次項”うレーキシューの交換〜カートリッジ含めて〜”を参照してください。

①ブレーキシューに付いているボルトを緩める

※以下の作業はキャリパーレバーを解放した状態の方がより作業しやすいです。

ブレーキシューのカートリッジ部分に小さなボルトがあります。これを回すことでブレーキシューを動かすことができます。

②古いブレーキシューを引き抜く

後方にずらせるので引き抜きましょう。

③新しいブレーキシューを取り付ける


ブレーキシューは左右決まっていますので、間違えないように取り付けましょう。

④ブレーキシューに付いているボルトを締める

最初に開けたボルトを再び締めて、シューが動かないように固定しましょう。

ロードバイクのブレーキシューの交換:カートリッジ含めた交換

前述のようにSHIMANOのTiagra以下のコンポーネントではブレーキシューとカートリッジが一体になっているため、こちらの方法での交換、取り付けが必要になります。交換頻度が多く手間に感じる場合は早々にこのブレーキシューとカートリッジだけでもアップグレードをすることをお勧めします。(ブレーキ制動力も上がりますよ。)

①固定ボルトを緩める

アーチの下端にあるボルトを緩めることでカートリッジとブレーキシューを外すことができます。

②新しいカートリッジの位置をリム面に合わせる

ブレーキシュー全体がリム面に当たるように位置を合わせます。※前後での向きがあるので注意。カートリッジの縁が無いほうがロードバイクの後方を向くように取り付けましょう。逆にすると走行中にブレーキシューがずれてしまい危険です。

③ボルトを固定しカートリッジをアーチに取り付ける

②で調整した位置で、①で緩めたボルトを固定し、ブレーキシューとキャリパー本体を固定することで、ブレーキシューを取り付けることができます。

実際に走って調整できているかチェック!

 よし、キャリパーブレーキの調整完了!気を撮り直して出発…する前に最終チェックしましょう。なぜなら調整場面でのブレーキの効き具合と走行中のブレーキの効き具合ではホイールの回転数がかなり違うため、それらが一致するとは限らないからです。

ロードバイクのキャリパーブレーキ調整完了!良いサイクリングを!

キャリパーブレーキの調整がしっかりできました!これでもう安心ですね。入念なキャリパーブレーキのチェックと調整をしておけばサイクリングもより安心して心の底から楽しめるのではないでしょうか?せっかくの休日の至福のひとときなわけですから、目一杯楽しみたいですよね。 今回の記事が少しでも皆様のロードバイクライフを充実させるのにお役に立てれば幸いです。それでは良いサイクリングを!