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ウサギゴケとは?可愛い花を咲かせる食虫植物の育て方と栽培方法をご紹介!

ウサギゴケとういう植物を知っていますか?見たことがありますか? その花はとても小さく素朴なものです。しかし、よく見るとひとつひとつがウサギの形をしています。こんなに可愛いお花が・・意外にもウサギゴケは食虫植物なのです。この不思議な植物をご紹介いたします。
2020年8月27日
hanamaria
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ウサギゴケの生態

ウサギゴケの生息する場所

ウサギゴケは南アフリカ原産の固有種でクワーズ・ナタール州からトランスカイに分布しています。高山地帯の湿地に生える岩生植物で高度210mから1200mの垂直な岩面に根をはりつかせて自生しています。

ウサギゴケの属性

ウサギゴケは苔の仲間ではありません。タヌキモ科のミミカキグサの仲間で正式名はウトリキュラリア・サンダーソニーという多年性の食虫植物です。 ミミカキグサの仲間は食虫植物として最も多く存在し、200種以上の種類が知られています。そして全世界の地域に分布しています。小さいながら可愛い花を咲かせたり葉の形が変わったものが多く地味ではありますが食虫植物とは別な楽しみ方もされています。

ウサギゴケの属するミミカキグサです。

ウサギゴケはどのような食虫植物か

上の写真はハエとり草 下の写真はウツボカズラ どちらも代表的な食虫植物です

愛らしい姿で虫を食べるのか

ミミカキグサの仲間のひとつであるウサギゴケは草丈3cmから5cmで1mmの細い花茎の先に咲く1cm弱の白い花達がまるでウサギの妖精のような姿をしています。 このような可愛らしい花が虫を捕まえて食べてしまうのでしょうか?

実際は

実は花ではなく根にたくさんの捕虫袋がありミジンコやプランクトンなど微生物を捕まえて栄養にしているのです。自給自足で栄養を作っているのですね。ハエとり草やウツボカズラのような小さな虫を捕まえる食虫植物とは異なります。

ウサギゴケは日本でも育てられる?

可愛い食虫植物のウサギゴケは暖かい湿地帯の植物ですが耐性温度は5度から30度と幅広く日本でも育てやすいため人気が高まっています。 白花と、青花と呼ばれるうすい紫色の2種があり、白花のほうが小さくたくさんの花を咲かせ、青花のほうが大きめで花数は少ないです。

上の写真が白花、下の写真が青花です。

育て方にいくつか注意すればウサギゴケは決して難しい植物ではありません。繁殖が強く簡単に増やすこともできます。 身近に置いていろいろなアレンジを楽しむことができる神秘的な食虫植物なのです。


ウサギゴケの育て方

ウサギゴケに適した置き場所

直射日光の当たらない明るいところ、もしくは半日陰がよいでしょう。レースのカーテン越し程度の明るい日陰など優しい光の当たる場所に置いてあげましょう。 夏は涼しく風通しの良い場所、冬は室内の日当たりの良い場所で管理するとよいでしょう。夏の直射日光や蒸れはには弱いので特に気を付けましょう。季節に応じて場所を移動してあげるとよいでしょう。ウサギゴケは夏の直射日光が厳禁です。

ウサギゴケの開花時期

ウサギゴケの開花時期は白花は6月、青花は11月となっていますが、栽培する地域や環境によって少し違いがでてきます。室温を15度から20度に保てば一年中でも咲き続けるお花ですが、そのためには温度管理が必要になります。日本では夏と冬の温度調節の仕方がポイントになります。ウサギゴケのお花はとても丈夫で、咲くと2週間以上も見られるほど長持ちします。可愛いくて更に丈夫なお花です。

ウサギゴケの水やり

ウサギゴケは湿地帯に生息する植物のため常に湿っている状態で管理し、水切れをさせないように気を付けましょう。鉢で育てる場合は深めの受け皿に水を半分ほど常に入っている状態で管理するとよいでしょう。普段は最低でも1週間に一度、夏は水が腐りやすいのでまめに水を替えてあげてください。ウサギゴケは水切れに弱いので注意してください。

用土

用土は保水性のあるものを選ぶとよいでしょう。水苔だけでも育ちますが保水性があれば他のものでも使用できます。 用土一例 ・ピートモス単体 ・ピートモス1:パーライト1 ・水苔1:パーライト1 通信販売などでは専用の土が売られています。 ウサギゴケの周囲に水苔を敷いてあげるとよいでしょう。 苔玉や水耕栽培にも向きます。

ウサギゴケの植え替え

ウサギゴケは繁殖力が強く1年に5倍ほど増えるため植え替え又は株分けが必要です。根が詰まると蒸れて枯れてしまう原因になりますので夏と冬を避けた時期にひとまわり大きな鉢に植え替えてあげましょう。新しい土に植え替えるときには優しく根の土を落としてあげてください。

ウサギゴケの株分け

根を4分の1に分けて植え付けると株分けで増やすことができます。植え替え、株分けをしたら水をたっぷりあげてください。根詰まりに弱いウサギゴケにとって植え替え、株分けはとても重要な作業です。簡単な株分け方法をご紹介します。

簡単な株分け方法

鉢に対してウサギゴケがいっぱいになる前が株分けの時期です。1個のウサギゴケを4個に分けるので鉢を4個用意してください。 1、ウサギゴケを鉢から取り出します。 2、取り出したウサギゴケをはさみかナイフでケーキのように4等分にします。 3、4個の鉢に水に浸した水苔を入れます。(鉢に穴があいている場合は先に底石をいれる) 4、4個のそれぞれの鉢の水苔の真ん中に切り分けたウサギゴケを1個づつ入れます。 これで4個のウサギゴケになります。とても簡単な作業です。数か月後にはまた株分けができるようになります。どんどん増やしてお友達にもプレゼントすれば喜ばれることでしょう。

肥料

ウサギゴケは根に微生物を捕まえる袋状の器官が多数ありそこから栄養を吸収しているため肥料はいりません。 食虫植物だからといって虫を与える必要もありません。自力で微生物を捕まえ自力で栄養を作っているのです。

病害虫対策

ウサギゴケは病害虫に強いので特に必要はありませんが、水や水苔が腐らないように時々交換して清潔を保ってください。蒸れ、強い日差し、水切れに弱い植物です。もしも枯れてきたら色の変わった部分の根や葉を取り除き植え替えてあげてください。


ウサギゴケはインテリアとして栽培できる植物

ウサギゴケは高さが10㎝にも満たないため置き場所をとりません。 和を楽しみたければ、和風の鉢に植えて苔を添えて飾ってもいいですし、また洋を楽しみたければガラスの器に水耕栽培にして飾るのも素敵です。苔玉にして気に入ったお皿に乗せて飾るのもいいですね。 繁殖力が強いウサギゴケを株分けで増やせばいろいろな自分流のアレンジができます。育て方を参考にして、栽培とアレンジを楽しんでみましょう。

ウサギゴケはどこで売っているの?

ウサギゴケを売っているお店

ウサギゴケはどこに行けば手に入るのでしょうか。 園芸店やホームセンターなどでも普段はあまり見かけることができないウサギゴケですが、山野草を扱っている店に訪ねてみるといいでしょう。山野草はいろいろな品種がセットになって入荷することが多く数が少ないそうです。更に入荷してもウサギゴケを探しているウサギゴケファンもいて、すぐに売れてしまう傾向がありとても希少価値になっているようです。 山野草を扱っているお店を訪ね、運がよければ出会うことができるという流れになりますが、お店で買えば育て方の秘訣も教えてもらえるでしょう。

ウサギゴケは通信販売でも売っています

ウサギゴケのような少し特殊な植物はインターネットで探すと見つかる場合もあります。楽天、アマゾンなどの通信販売で扱っているお店がありますが今はどこも品切れになっていました。価格は鉢だと1株500円~1000円ほどで売られているようです。苔玉に加工して1500円ほどで売っているお店もありました。もう少し暖かい時期になれば少しづつ出回ってくるのかもしれません。

ウサギゴケを手に入れてやってみよう

苔とのコラボを楽しもう

先ほど説明したようにウサギゴケは苔の仲間ではありません。しかしウサギゴケと苔はとても生態が似ています。相性もよく一緒に栽培すれば見た目もワンランク上がります。ミニ盆栽、苔玉、夏はガラスの水耕栽培・・・など苔と器のコラボをどんどん取り入れてみましょう。

苔について

少しだけ苔について説明を加えておきます。 苔は何千種という多くの種類がありそれぞれ育て方や繁殖力が違います。奥深いものなので自分のしたいことに合う苔を探すことから始めます。

水苔

身近な苔では、水苔が初心者にも扱いやすくホームセンターや園芸店などで乾燥したものを売っています。量にもよりますが300円~1000円ほどで手に入ります。水苔は水に戻してから使う薄茶色のもので、ランの植え替えなどによく使われます。通気性をよくするために敷いたり根に巻いたり用途はいろいろで手軽に使うことができます。人工的なものですが機能は十分にあります。長く使えますが色が変わってきたら交換してあげましょう。

生の苔

もう少しこだわりを持つのならインターネットの通信販売などで生の苔を購入することができます。いろいろな種類の生の苔がパック入りで売られています。少量で500円ほどのものから3000円以上のものもあり少し高価になります。あらかじめ、種類を調べて育て方や置き場所との相性や、将来どのような色になるのか、またどのくらいの大きさになるのか、想像してバランスを考えながら扱いやすい品種を選ぶといいでしょう。

ウサギゴケの魅力


ウサギゴケは決して華やかなお花ではありません。どちらかといえば地味なお花といったほうがいいのかもしれません。サボテンなどの全く手のかからない植物とは違いそれなりに手もかかります。間違った育て方をすれば枯れてしまうこともあるでしょう。しかし手をかけ愛情をもって育てると、そのうちにウサギの妖精のようなお花たちが次々と現れてくれるのです。そしてその可憐なお花は私たちに癒しとささやかな幸せを与えてくれるでしょう。

ほかにもある?動物に似てるお花

お花の形が可愛いうさぎであるウサギゴケと同様に、何かに似ているお花が他にもありました。世界中を探せばいろいろ見つかりそうですね。

鳥に似ている花

鳥が羽ばたいているような、サギソウは日本では知名度が高いお花ですね。日本各地で生息している球根性のランです。

サルに似ている花

サルの顔に似ているドラクラ・シミアは、エクアドル原産のランです。

アヒルに似ている花

オーストラリアに咲くフライング・ダック・・はアヒルによく似ています。

ヒトに似ている花

なんと人間の形のお花もありました。地中海地方原産のランで、オリキス・イタリカという名前です。

まとめ

ウサギゴケとは

1、ウサギゴケはウサギでも苔でもない。 2、ウサギゴケはウサギに似た花を咲かせる可愛いい植物だが食虫植物である。 3、ウサギゴケは食虫植物だが虫は食べない。 4、ウサギゴケは育てやすい植物だがかまってあげないと枯れてしまう。 5、ウサギゴケは簡単に手にはいりそうだが容易に見つからない。 ウサギゴケは姿に加え、このようなギャップのある性質が可愛いく魅力的なのです。もしかしたらすぐ近くの園芸店の片隅にひっそりと存在しているのかもしれません。このような不思議なウサギゴケ。とても小さく控えめなお花ですがそばに置いてずっと見ていたい植物のひとつです。