はじめに
チェーンカッターとは何なのか、使い方はどうなっているのか、今回はそのような疑問にお答えしたいと思います。ホームセンターでも売っており、使い方を覚えればどなたでも使える道具です、ご参考ください。
チェーンカッターとは
チェーンカッターは何を目的に使用するのか、そもそもチェーンはどのような構造になっているのかを紹介します。
自転車やバイクのチェーンを切る（つなぐ）
チェーンカッターはチェーンを切断するための工具です。チェーンというのは自転車やバイクに使われているもののことを示しています。そのため自転車やバイクのチェーンを交換するためにに必要な道具になります。チェーンを構成するプレート同士にピンが圧入されていて、そのピンを抜くことでチェーンを開放するのです。そのピンを外すためかつピンをつなぐためにチェーンカッターが使われます。
ローラーチェーンの構造
ローラーチェーンの構成部品は内側からブッシュ、ローラー、内プレート、外プレートとなっています。それらを合わせたら最後にピンを挿入（圧入）することでローラーチェーンが完成します。一般に、外プレート2枚とピン2本が圧入で合わせられたものは外リンク、内プレート、ローラーとブッシュが結合されたものは内リンクと呼ばれています。
チェーンカッターの種類
チェーンカッターが何をするものか、チェーンがどのような構造をしているのかを説明したところでどのような種類のチェーンカッターがあるのでしょうか。
チェーンカッターの大きさ
チェーンカッターの大きさは製品の用途によって異なります。チェーンの交換に使うという使い方は同じですが、違いは、その道具をどこで使うのかということです。携帯用のチェーンカッターを自宅で使うのであれば扱いやすい大きめの道具を選ぶ方法が良いですし、自宅ではなく出先に持っていくつまりは携帯するのなら携帯用の小さいサイズを選択します。そのような使い方がおすすめのチェーンカッターの選び方でもあります。
自転車の変速数に合ったチェーンカッター
自転車のチェーン交換にチェーンカッターを使う場合、変速機の変速数に応じて種類が異なります。以前は7-10速の変速機に対応したモデルが多かったのですｓが、最近では11速の変速機に対応しているチェーンカッターが多く販売されるようになってきました。このような変速のバリュエーションが多い自転車はクロスバイクやロードバイクがメインになります。
チェーンカッターの選び方
予算で決める
チェーンカッターの選び方その1は自身の予算に合ったものを購入することです。価格の高いチェーンカッターは高いだけあって使いやすく精度の高い可能性が高いです。しかし、人によって予算はそれぞれ違いますので無理をせずに自分の予算に合ったものを購入しましょう。
変速機の変速数で決める
2つ目の選び方は自転車の変速機の変速数に合わせて購入する方法です。先ほど紹介したように、スポーツバイクの変速機は7速から10速、さらには11速のものが合ったりとバリュエーションが豊富です。11速の変速機が組まれたスポーツバイクのチェーンを7-10速で交換するという方法をとってしまうと、最悪の場合チェーンカッターが壊れます。適切な方法で整備をすることが自転車のロングライフへと繋がりますので、変速機の種類（変速数）に合わせてチェーンカッターを揃えるようにしましょう。
チェーン交換に必要な道具
チェーン交換に必要な道具を紹介します。チェーン交換に必要な道具はチェーンカッター、新しく付ける新品のチェーン、手を汚れや怪我から守る作業用手袋、自転車を固定するためのスタンド、チェーンや工具を置いたり床汚れを防ぐための板、などになります。
作業用手袋は板などは100均などでも今日は購入できるようになったいるので問題なく購入できそうです。スタンドとチェーンカッターはご自身の予算に合っていてかつ整備に十分な性能を備えたものを選びましょう。
もしも、事情が合って夜の暗い時間帯にチェーンを交換しなければならなくなったら、その時は明りを用意して作業するようにしましょう。ご覧いただいた通り、部品は細かいものが多いだけでなく作業もコツがいります（後述）。頭部にライトが付いたものなどを購入して、万が一の場合にも対応できるように準備しておくといいですね。
チェーンカッターの使い方
ここまで、チェーンカッターの特徴や種類を紹介してきました。ここではチェーンカッターの使い方を紹介します。
自転車・バイクをスタンドに掛ける
まずは自転車・バイクをスタンドに掛けましょう。バイクはともかく、スポーツバイクにはスタンドが標準装備として組まれていません。道端で自転車が壁や地面に倒してあるのはそれが理由です。自転車やバイクを地面に垂直な状態にして安定した状態で整備をするようにしましょう。
かしめられたピンの頭を削る
チェーンのピンを抜くために、かしめられたピンの頭を削ります。これはピンを抜きやすくする方法で、必ず行う作業ではありません。削る方法を2種類紹介しますと、グラインダーでの切削の方法と金ヤスリで地道に削っていく方法の2つです。グラインダーを使うと高速で作業を終えられますが、金ヤスリだと地道に削っていかなければならないので時間がかかります。
チェーンカッターをチェーンに固定する
チェーンカッターをチェーンに固定します。この時、チェーンカッターを固定するのはどこでもよいわけではありません。チェーンカッターの軸部分（上ウスと下ウス）でチェーンピンを挟むように調整します。
ピンを抜く・はめ直す
チェーンカッターを挟んだ状態で道具の中心ネジを回していきます。道具の中心ネジを回していくとチェーンのピンが押し出されていき、最終的にはピンが抜けてチェーンが開放されます。ピンをはめ直す時（つまりは新品のチェーンをはめる時）は、ピンを抜くための工程を逆に行います。
チェーンカッター使用時の注意点
変速機に合ったチェーンカッターを購入する
チェーンカッターを使用する前に、使用するチェーンカッターが作業予定のチェーンが組まれている変速機に対応しているかどうかを確認しましょう。既に紹介した通り、変速機によっては対応するモデルと対応しないモデル、と種類があります。種類に合った使い方をしないとチェーンカッターが壊れてしまいますのでおすすめできません。対応しているかどうかを確認するようにしましょう。
正しい取り付けをする
チェーンカッターとチェーンを正しく取り付けて作業を行いましょう。上ウスと下ウスで固定し、さらにチェーンガイドにチェーンを付けたうえで、チェーンカッターの中心ピンを回しこんでチェーンピンを抜いていく、これがチェーンをカットする方法です。そのため中心ピンがチェーンのピン部分に当てられていなかったりチェーンがガイド部分に正しく固定されずに斜めになっていたりすると、チェーンカッターの中心ピンを回していったときに部品が折れたりしてしまいます。
おすすめチェーンカッターその1：PWT チェーンカッター CT-03R
1つ目に紹介するチェーンカッターはPWTのチェーンカッターCT-03Rです。このチェーンカッターはシマノの7-11速の変速機に対応しています。さらにKMCのシングルスピードから11速のチェーンにも対応しています。他モデルのBT-15Rよりもサイズが大きくされていて、剛性も高くなっている点も特徴です。丁寧な使い方でチェーンカッターを大事に扱いたい方におすすめの丈夫なチェーンカッターです。
おすすめチェーンカッターその2：シマノ チェーンカッター
SHIMANO シマノ TL-CN28 デュラエース9000系11S対応 チェーン切り Y13098500
出典:Amazon【スペック】 材質:スチール、樹脂 対応チェーン:シマノ製ナローチェーン。※一般車用、シングルチェーン(1/8")には非対応 ※1本単位での販売になります ※商品のカラーはディスプレイの種類等により、実物と異なって見える場合がございます ※掲載商品の仕様、ロゴ等のデザインは改良のため、変更される場合がある事をご了承ください
2つ目におすすめするチェーンカッターはシマノのチェンカッターTL-CN28です。シマノがシマノのチェーン着脱のために製造したチェーンカッターになります。1/8インチのシングルチェーンには対応していませんが、シマノ製IG、HG、UGチェーン、シマノ10スピード、これらのチェーン着脱に使用できます。上記のシマノのチェーンを使用している方におすすめのチェーンカッターです。
おすすめチェーンカッターその3：ホーザン(HOZAN) チェーンカッター
HOZAN ホーザン チェーン切り C-371
【スペック】重量:(約)280g 付属品:C-371-1替矢1個、カシメアタッチメント1個 対応チェーン:サイズ/1/2-1/8、1/2-3/32、1/2-3/16、BMX、電動アシスト車、シングルスピード車、一般車、スポーツ車(外装多段式、シマノR、カンパニョーロR、SRAM R、KMC Rなど)、カンパニョーロR11S用※Wippermann R製チェーンの一部で対応しないものがあります 可動式のガイド部はチェーンの種類ごとに難しい調整を必要とせず、同じ作業動作でほとんどのチェーンの切断や接続が可能です カンパニョーロ11S用のチェーンに必要な 接続ピンのカシメ作業も付属のアタッチメントを使用することで対応 また作業時にしっかり工具本体を保持できるよう、形状を大型化し、グリップ部を施しました
3つ目に紹介するおすすめのチェーンカッターはホーザンのチェーンカッター（C-371）です。ほとんど全ての種類の自転車（ママチャリからロードバイク、BMX、シングルスピード車にスポーツバイクなど）に対応しているのがこの道具の最大の特徴です。いつどのような自転車を整備するかわからない方、つまりはプロが重宝するチェーンカッターとなります。代用のチェーンカッターを持たずともオールジャンルの自転車に使えるので、いろいろな自転車を弄る方におすすめです。値段は高めですがその分性能も高いです。
まとめ
自転車やバイクのチェーンは意外とメンテナンスが行き届いていないことが多いです。これを機会に一度古くなったチェーンを交換してみたいと思った方はチェーンカッターを購入してDIYで交換してみてはいかがでしょうか。