スナップエンドウとは
スナップエンドウの成分
スナップエンドウとは、エンドウの一種であり、さやごと豆を食べることができる豆類です。スナックエンドウとも呼ばれるように、おつまみ感覚サクサクと食べることができスープや炒め物にもよく使われます。
食物繊維とビタミンを豊富に含んでいることが特徴です。そんなおいしいエンドウは家庭菜園可能なのです。
スナップエンドウの種類
スナップエンドウにはたくさんの種類があります。自分の栽培環境に適した品種を選びましょう。まず、大別するとつる有りのモノとつる無しのモノに分けることができます。
一般につる有りの方が収穫時期が長く、農家などでは好まれますが、バルコニーなどでプランターを用いて栽培する場合など、比較的狭いスペースで栽培するにはつる無しのものが適しています。他にも、大きさや草丈の長さも品種によって変わるので注意しましょう。
スナップエンドウの育て方 栽培時期
寒冷地の場合
スナップエンドウの栽培に適した気温は十五度から二十度だと言われています。そのため、北海道や東北の寒冷地の場合は、冬をまたいだ栽培は難しく、春から夏にかけてがスナップエンドウの栽培時期といえます。三月頃、少し暖かくなってから種をまき、七月から八月にかけて収穫を行います。
その他の地域
寒冷地以外では、スナップエンドウの栽培時期は、秋から春にかけてです。十月・十一月頃に種まきをして、五月から六月に収穫を行うという流れになります。とはいえ、どうしても時期の調整が難しければ、都内でも一年中栽培はできます。
ただ、冬を超えてから種をまいても育ちますが、秋に種をまいたほうが美味しく育ちます。
スナップエンドウの育て方 栽培環境
日本中で栽培可能
スナップエンドウは、日本中で栽培が可能です。一定の耐寒性も備えているため、しっかりとした防寒対策を行えば、北海道のような寒冷地でも育てられます。気候に気を配りながら、直接スナップエンドウに風が当たらないような環境での栽培を目指しましょう。
プランターでの栽培も可能
スナップエンドウの栽培は、畑ではもちろんプランターでも可能です。バルコニーでの家庭菜園で作れる野菜は意外と豊富なのですが、スナップエンドウもその一つですね。プランターでの栽培は手頃で便利ですし、プランターでも十分に甘いエンドウが育ちます。
スナップエンドウの育て方 種まき
種まきに必要なモノ
スナップエンドウを栽培する際、種まきにポットを使うことをおすすめします。ポットは自然環境に対応しやすく、苗を守りやすいため、初心者の方でも比較的容易に発芽・育苗させられます。まず、次の三つのモノが必要になります。
スナップエンドウの種、ポット、種まき用の土です。ポットのサイズはなんでもいいのですが、あまり大きなものは必要ありません。九センチほどの小さなモノで十分でしょう。また種まきようの土は無肥料のモノで大丈夫です。
種まきのコツ
種まきの際、二つの点に注意して下さい。まず、一つのポッドに入れる種は四つまでにしましょう。栄養を取り合わないようにするためです。最良の個数は二つです。また、種まき後の覆土は二センチ以下にして下さい。厚すぎると眼が出にくくなります。コツを抑えて種をまくと遅くても、一週間ほどで発芽します。
スナップエンドウの育て方 気候対策
防寒対策
スナップエンドウの栽培においては、いかに冬を越えるのかが最大の問題になります。特に寒冷地では、防寒対策は必須になります。スナップエンドウは三度を下回る気温には耐えられないので、プランターの場合は、なるだけ風あたりの強い所には置かないようにしましょう。
可能であれば、敷き藁や不織布などを使いスナップエンドウを冷やさないように心がけましょう。
湿度対策
スナップエンドウの栽培においては、湿度にも気を配りましょう。幼苗は乾燥に弱いため、冬を越えるまでは乾燥しすぎないようにしましょう。ただ、苗が成長して植え付けた後は、水はけのよさが肝心になります。水はけが悪いと根が腐ってしまいうので、水はけのよい土壌で水やりを欠かさないようにしましょう。
スナップエンドウの育て方 害虫対策
害虫対策 予防
スナップエンドウは害虫につかれやすい植物です。害虫対策としては、防虫剤の利用がおすすめです。栽培初期に防虫剤を使用するのが一番無難ですが、防虫剤に抵抗がある方は、使用せずとも栽培は可能です。
水はけをよくし、つるが伸びてきたら整えて風とおしを確保しましょう。そうすることで害虫を寄せ付けず、また加湿によって発生する病原菌が引き起こすうどんこ病という植物の病気の対策にもなります。
また、スナップエンドウは鳥に狙われやすい豆類の植物です、鳥よけのネットの使用をおすすめします。
害虫対策 害虫発生後
仮に害虫が発生しても慌てる必要はありません。害虫が発生してからでも十分対策は間にあいます。スナップエンドウにつきやすい害虫として、アブラムシとハモグリバエがあげられますが、どちらも発生初期に殺虫剤で駆除してしまえば、大きな問題はありません。
スナップエンドウの育て方 間引き
間引きは必要なのか
スナップエンドウの栽培において、間引きは必須ではありません。間引きをせずに栽培する方も多いです。ただ、初めのうちは間引きを行った方が無難です。ほどよく間引くことで、栄養分が十分にいきわたり甘いエンドウに育ちやすいです。
また、摘心も行わなくても育ちますが、葉の数が多いと感じた際は、なるだけ幼苗のうちに摘心しましょう。
間引きの目安
間引きの目安として、本葉の数が一般的です。本葉が二、三枚のときに成長の遅いモノを間引いて一つのポッドにスナップエンドウを二本残します。また、本葉が四、五枚になったら一つのポッドに一つのスナップエンドウになるように間引きましょう。
スナップエンドウの育て方 植え付け
プランターへの植え付け
苗が成長してきたら、植え付けを行います。目安としては、発芽後二週間ほどが植え付けのタイミングです。まずプランターに鉢床石を敷き、上に培養土をかぶせます。植え付けのポイントは、苗と苗の間になります。近く過ぎると上手く育たないので、十五センチ以上はあけるようにしましょう。
畑への植え付け1 植え付け前の準備
スナップエンドウは連作に不向きな豆類の植物ですので、まず、栽培する畑で豆類の栽培を少なくとも二年以上行っていないことを確認しましょう。二年間あいていれば栽培は可能ですが、可能であれば三年以上の間隔をあけて栽培するのが望ましいです。
また、エンドウ類は酸性の土壌に非常に弱い植物です。植え付けの一週間まえには苦土石灰をまき、畑を耕しておきましょう。面倒ですが、良質な土壌を準備しておくことで、追肥を減らしスナップエンドウの味を良くします。
畑への植え付け2 植え付け
畝を作る際は、高さを十センチから二十センチほどに揃えましょう。植え付けの際は、プランターでの植え付けと同じく、苗同士をあまり近づけ過ぎないようにしましょう。具体的には三十センチほどの間隔が望ましいです。植え付け後は防寒対策を怠らず、水は多めにあげましょう。
スナップエンドウの育て方 肥料
一般的に、スナップエンドウは堆肥と化学肥料を用いて栽培します。量の目安としては、一平方メートルあたりに、堆肥を1.5キロ、化学肥料を50グラムです。ただ、畑の土壌が良ければ、スナップエンドウは肥料を一切使わずとも育てられます。
スナップエンドウの育て方 支柱
本格的に暖かくなる前に、支柱を立てましょう。支柱を立てるタイミングの目安は、スナップエンドウの草丈が三十センチほどになったときです。スナップエンドウは暖かくなると急激に成長するので、必ず支柱を立てましょう。
支柱の長さは種類によって異なりますが、一メートルから二メートルほどの支柱が必要になります。
スナップエンドウの育て方 追肥
植え付けが終われば、必要に応じて追肥を行いましょう。注意点としては、追肥のしすぎがあげられます。イメージとして、追肥は春に一度か二度程度行うものと考えておきましょう。スナップエンドウの成長が順調であれば、追肥を行わずとも収穫できます。
スナップエンドウの育て方 収穫
スナップエンドウが育てば、いよいよ収穫です。収穫時期としては、沖縄などの暖かい地域ほど早くなります。具体的な目安としては、花が咲いてから二十五日から一か月ほどになります。さやが緑色になり、豆が膨らんできたら収穫できます。手でも摘めますが、傷つけないようにハサミを使うようにするとよいでしょう。
自家栽培のスナップエンドウは最高
スナップエンドウは自分で育てることが可能です。しかも省スペースのプランターでも栽培できるとなれば、さらに栽培するというハードルは低いですね。自分で育てたスナップエンドウを収穫して、新鮮なままサッと湯がけばさらに鮮やかになる緑色がますますおいしさを引き立たせてくれます。
そんなシンプルな食べ方でも、十分堪能できるスナップエンドウの魅力をぜひ自宅で楽しんでみましょう。
冬の栽培は避けましょう。