クリスマスローズの植え替えとは
清楚な白い花が特徴のクリスマスローズは、人気のある花のひとつです。クリスマスローズは別名「雪起こし・ゆきおこし」と呼ばれています。
雪起こしと呼ばれるようになった由来は、クリスマスローズの花は寒さに強く、多くの草花が枯れてしまう冬でも、力強く雪を持ち上げて花を咲かせることから、そう呼ばれるようになったと言われています。クリスマスローズを育てるポイントは、植え替えにあります。
植え替えをくり返す
クリスマスローズは必要な時期に植え替えをくり返すことで、大きく強く育てることができます。クリスマスローズにとって植え替えは、生長のために必要なステップです。クリスマスローズの根はとても強い花です。
植え替えの際に少し根を傷つけてしまっても、大きなダメージを受ける可能性は低いといえます。そのため、クリスマスローズの植え替えは思い切って行うことが大切です。
クリスマスローズの植え替えポイント1・時期
クリスマスローズの植え替えポイント1は、植え替える時期です。クリスマスローズの植え替えに適している時期は、10月~3月です。クリスマスローズは生育が旺盛な植物のため、よく根が張ります。時期を逃さずに植え替えることが大切です。
クリスマスローズの植え替えポイント2・鉢
クリスマスローズの植え替えポイント2は、鉢の大きさです。今クリスマスローズを植えているサイズよりも、2サイズ大きい鉢を選びましょう。クリスマスローズの特徴である旺盛な生育は、ワンサイズ大きい鉢では対応しきれない場合があります。
そのため、2サイズ大きい鉢に植え替えすることをおすすめします。
初めから大きな鉢はNG
クリスマスローズは生育が旺盛だからといって、植え付けのときから大きな鉢に植えてはいけません。根腐れや根詰まりをおこさないためにも、必要な時期の植え替えは大切な作業のひとつです。大きく育つのだからと考えて、大きすぎる鉢にクリスマスローズを初めから植えることはおすすめしません。
クリスマスローズの植え替えポイント3・根詰まり根腐れ対策
クリスマスローズの植え替えポイント3は、植え替えで根腐れと根詰まりを解消させましょう。クリスマスローズの生育は旺盛で、芽だけではなく根も7どんどん伸ばします。植え替え時期のタイミングで、根詰まりや根腐れを起こさないためにも植え替えは大切です。
根をほぐして、傷んでいる根は切り落としましょう。植え替えの際に土も新しいものに取り替えるため、根についている余分な土も落としておきましょう。
クリスマスローズの植え替えポイント4・花
クリスマスローズから種を取らない場合は、花を摘みとってしまいましょう。クリスマスローズの花が色あせてきたことを目安として、花を切り落としてしまいます。花を摘みとることで、クリスマスローズに余分な負担をかけない効果があります。
花がら摘み・古葉取り
クリスマスローズの新芽が出る時期は秋です。11月~1月の時期を目安に古い葉をつけ根から切り落としましょう。古い葉を切り落としてしまうことで、クリスマスローズの新芽や株元にまで十分日を当てることができます。新芽や株に十分に日が当たったクリスマスローズは、新芽を伸ばして花芽が育ちやすくなります。
クリスマスローズの植え替えポイント5・土
クリスマスローズの植え替えポイント5は、土についてです。クリスマスローズは湿っている場所が苦手な植物です。クリスマスローズの植え替えに使う土は、水はけが良い土を使いましょう。クリスマスローズ専用の土は、クリスマスローズの生育に合わせて調整されているため、おすすめの土です。
クリスマスローズの植え替えに使う土は、中玉赤玉土や腐葉土、軽石を使います。
植え替えの土は、酸性やアルカリ性が極端に強い土でなければ使用することができます。中性程度の土を使うとよいでしょう。
クリスマスローズの植え替えポイント6・水やり
クリスマスローズの植え替えのポイント6は、水やりの仕方です。植え替えが終わった時期のクリスマスローズには、たっぷり水やりをしましょう。しっかり根づいたり、芽が伸びたりする時期までは注意して観察しましょう。
クリスマスローズの水やりは、鉢植えの場合には土の表面が乾燥してきたことを目安として水やりを行います。
庭植えの場合には、水やりは基本的には必要ないとされています。雨が降ることで、水やりと同じ効果を十分得ることができるためです。しかし、雨が降らなかったり、乾燥が続いたりする場合には、庭植えのクリスマスローズにも水やりを行いましょう。
水やりのしすぎに注意
クリスマスローズは湿っている場所が苦手な植物です。水はけのよい場所を好みます。水やりをしすぎてしまうことで、根腐れをおこしてしまう可能性があります。クリスマスローズは乾燥に比較的強いため、水やりのしすぎに注意しましょう。
クリスマスローズの植え替えポイント7・庭植え
クリスマスローズは庭上の場合にも植え替えが必要です。庭植えの場合には、毎年植え替えを行う必要はありません。何年も植え替えを行わなくても、花を咲かせることもあります。庭植えのクリスマスローズの植え替えには、タイミングがあります。
庭植えのクリスマスローズの植え替えのタイミング
庭植えのクリスマスローズの植え替えのタイミングは、勢いのある新しい芽が出にくくなったり、生育が悪くなったりしてきたことを目安にしましょう。芽の数が増えすぎて混みあったり、芽が細くて弱々しいものばかりになったりすることも、植え替えのタイミングを判断する目安にできるでしょう。
芽が弱ってしまい花を咲かせなくなってしまう前に、芽の生育を観察することで植え替えのタイミングを判断しましょう。
庭植えのクリスマスローズの植え替え方法
庭植えのクリスマスローズの植え替えは、株を掘りあげるために、株の周りを大きめに掘ります。株の周りを大きめに掘ることで、クリスマスローズの根を傷つけにくくすることができます。
クリスマスローズは生育が旺盛なため、根をたくさん伸ばします。植え替えの際に大きく傷つけてしまわないように注意して掘りましょう。
掘りあげた株の根から、余分な土を落として、ハサミなどを使って株を切り分けます。鉢植えの植え替えと同様に、株を細かくしすぎないようにしましょう。
切り分けた株は、庭植えとして植え付けても良いでしょう。また、違う場所に植えたり、鉢植えにしたりしても良いです。
クリスマスローズの植え替え・株分け
クリスマスローズは植え替えのタイミングで株分けしても良いでしょう。株分けは、クリスマスローズの株が大きくなりすぎて、生育が悪くなったり、花つきが悪くなったりした場合に行いましょう。
クリスマスローズの株は、あまり小さく分けてしまうと、花を咲かせるまでに時間がかかってしまったり、生育が悪くなってしまったりする場合があります。
大きさにもよりますが、1つの株から3つ程度の株に分けることをおすすめします。
クリスマスローズは株分けできない?
クリスマスローズは株分けできないという説もあります。クリスマスローズは株分けを行っても大量に増やすことができないため、園芸品種をつけることができないという説があります。
クリスマスローズは種で増やしていますが、クリスマスローズの花の色や花の形、また花の模様などが安定しないため、同じ花を咲かせることがむずかしいとされています。
しかし、育てながら好みの花の色や形、模様を見つけられることは、クリスマスローズの魅力のひとつです。
クリスマスローズの植え替え・おすすめの飾り方
クリスマスローズは切り花として楽しんだり、ドライフラワーにして楽しむことができます。ドライフラワーの花はひとつのサイズが大きくて、存在感があることが特徴のひとつです。また、鮮やかな花の色を楽しめることも、クリスマスローズの魅力のひとつです。クリスマスローズのおすすめの飾り方をご紹介します。
ガラスの花瓶
クリスマスローズの花の美しさをより楽しむために、小ぶりのガラスの花瓶を使う飾り方はおすすめです。同じ色のクリスマスローズや、別の色のクリスマスローズを挿してもおしゃれに飾ることができます。
一輪挿し
クリスマスローズの花は存在感があるため、一輪挿しで飾っても良いでしょう。クリスマスローズの美しさを存分に味わうことができるため、おすすめの飾り方です。
リース
クリスマスローズはドライフラワーにしてリースを作って飾ることもおすすめの飾り方です。存在感のあるクリスマスローズの花は、リースにしておしゃれに飾ることができます。
水に浮かべる
クリスマスローズの花を水に浮かべることで、おしゃれに飾ることができます。さまざまなカラーのクリスマスローズを浮かべて、華やかさを演出するこができるためおすすめの飾り方です。
クリスマスローズの植え替え・おすすめの鉢
クリスマスローズは植え替えをした時に、鉢を変える必要があります。クリスマスローズをおしゃれに飾ることができる、おすすめの鉢をご紹介します。
ベーシックな鉢
サイズが豊富でベーシックな鉢は、クリスマスローズを植え替えの際におすすめです。クリスマスローズの生長に合わせたサイズを選ぶことができます。また、ベーシックな鉢を使うことで、クリスマスローズの美しさがより際立って見えるためおすすめです。
デザイン性のある鉢
クリスマスローズの植え替えの際に、デザイン性のある鉢を選ぶことでおしゃれに飾ることができます。インテリアに合う鉢や、お好みのカラーやデザインの鉢を選ぶことで、クリスマスローズを楽しんで愛でることができるでしょう。
スクエアタイプの鉢
クリスマスローズを植え替える鉢は、スクエアタイプはおしゃれでおすすめです。鉢は丸形か、長方形のものが多いですが、正方形に近いスクエアタイプの鉢はインテリアに馴染みやすく、クリスマスローズの植え替えにおすすめです。
鉢カバー・ケース
クリスマスローズを寄せ植えのように飾るために、鉢カバーやケースを使うこともおすすめの方法です。植え替えは必要ない時期でも、鉢カバーを使ったり、おしゃれなケースに鉢を入れることで簡単にイメージチェンジを楽しむことができます。
クリスマスローズは寄せ植えにはあまり向かないといわれていますが、鉢カバーやケースに入れて飾ることで、寄せ植えのように飾ることができておすすめです。
クリスマスローズ・種まきでの育て方
クリスマスローズは種まきで育てることができます。クリスマスローズの育て方をご紹介します。
1、 クリスマスローズの種まきをする場所は、水はけと日当たりのよい場所を選びましょう。
2、 種まきに使う種は、6月頃に熟した種をすぐ種まきするか、乾燥させないように保存しておいた種を使って10月頃を目安に種まきを行いましょう。 3、 水はけのよい土や、クリスマスローズ用の土を使って植えましょう。
4、 クリスマスローズの水やりは、庭植えの場合には基本的に行いません。鉢植えの場合んは土の表面が乾いたことを目安として、たっぷりと水やりをします。
クリスマスローズ・病気や害虫
クリスマスローズは、過湿が原因の病気にかかりやすいため注意が必要です。また、春から秋にかけて害虫の発生にも注意しましょう。
病気
クリスマスローズは、灰色かび病・立枯病・軟腐病・黒斑細菌病・ブラックデス・モザイク病などに注意が必要です。灰色かび病は湿度が高くなる春と秋に多く発生します。病状が広がることで、株が腐ったり枯れたりしてしまうため、定期的に殺菌剤を散布することで予防ができます。
ブラックデスという病気は、株のあちこちに黒斑が出て、株が枯れてしまいます。ブラックデスは強い感染力があるため、黒斑を見つけた場合にはすぐに株を切って処分しましょう。
害虫
クリスマスローズには、ハマキムシ・ナメクジ・ハモグリバエ・アブラムシ・ハダニなどに注意が必要です。アブラムシは、ブラックデスやモザイク病のウイルスを媒介している可能性があるため、見つけた場合にはすぐに駆除しましょう。
クリスマスローズの花言葉
クリスマスローズの花言葉は「なぐさめ」「いたわり」「中傷」という意味があります。クリスマスローズの特徴である香りは、病気の悪臭を取りのぞいたり、狂ってしまった人を正気に戻したりする力があると言われていたことが「なぐさめ」や「いたわり」という花言葉の由来となったとされています。
また、クリスマスローズの根に毒があることから、「中傷」の花言葉の由来になったと考えられています。
クリスマスローズの伝説?
クリスマスローズの花言葉である「中傷」という意味には、キリストにまつわる伝説が由来となっているという説があります。イエス・キリストが誕生した際にお祝いに駆けつけたマデロンという少女は、貧しくてお祝いのための品物を持ち合わせなかったことに涙を流しました。
その涙が落ちた場所からクリスマスローズの花が咲き、マデロンはクリスマスローズの花を捧げたことが由来という説もあります。
クリスマスローズの基本情報
クリスマスローズの基本情報をご紹介します。 学名・Helleborus hybridus 和名・クリスマスローズ 別名・雪起こし 科名・属名・キンポウゲ科・クリスマスローズ属(ヘレボルス属) 形態・多年草 草丈・10~50㎝ 花色・ピンク・白・黄色・緑・紫など 開花時期・1~4月頃
クリスマスローズの植え替え・まとめ
クリスマスローズの植え替えについて、おわかりいただけたでしょうか。クリスマスローズは生育が旺盛で、植え替えも生長のために必要な作業です。クリスマスローズの植え替えをマスターして、クリスマスローズの美しい花を楽しみながら育てましょう。