初心者でもできるレンガ敷き
一見、初心者には難しそうに見えるレンガの庭づくり、しかし、コツさえつかめば、いがいと簡単にあこがれの庭が実現します。初心者でも簡単、レンガの敷き方のコツをお伝えします。
初心者向がDIYでできる簡単な敷き方
並べるパターンは、ランニングボンドやホウレッドなど、いろいろな種類があります。DIY初心者でも比較的簡単に敷けるパターンとしては、ランニングボンドやバスケットウイーブがあげられます。
ガーデニングのレンガとは
ガーデニングレンガは、庭づくり用に使われるレンガのことをさします。花壇の囲に使ったり、石だたみ風のパース(小道)を作ったり、いろいろアレンジが可能です。値段が安価、耐久性があり、加工しやすいという特徴があります。
ガーデニングレンガの種類は
赤レンガ
一般に見られるレンガです。安価で、さまざまなサイズがあります。デザイン性がやや欠けます。
焼き過ぎレンガ
赤レンガよりも高温度で焼いて製造します。赤レンガよりやや黒っぽいのが特徴で、やや吸水率は低めです。
アンティークレンガ
古い建物から取り出された、リサイクル品です。いろいろと種類は豊富ですが、欠けていたり、モルタルがついていたり、ふぞろいだったりします。しかし、置くだけでも、アンティーク風のおしゃれな雰囲気があり人気の高い種類です。
オーストラリアレンガ
国産レンガよりやや大きめです。値段は手ごろ、少しやわらかく、コケが生えやすいのが特徴です。
ベルギーレンガ
これもやわらかめで、側面が少しデコボコです。この種類のアンティークものは、置くだけでもおしゃれに見えます。
ガーデニングでレンガを敷いた庭をイメージしてみる
まずは、庭のイメージを思い描くことからはじまります。理想はどんな姿でしょうか。おしゃれなレンガの小道でしょうか。一度、思い描いたデザインを、スケッチ帳に描いて、落とし込む作業を続けるとハッキリしたイメージがわいてきます。
デザインの参考として、一般にはどんなパターンがあるか見ていきましょう。
ランニングボンド
よく見かける、オーソドックスなパターンです、一列ごとに、レンガの長い方の辺の二分の一を横にずらして並べます。 両端をそろえるため、レンガを二分の一に割るか、はじめから、半分にカットしてある製品を購入します。初心者向きで比較的取り組みやすいです。
ホウレッド
レンガを加工したり目地を調整することで、放射状の円形パターンを作ります。技術的には難しく、経験のある中級者向けです。
バスケットウィーブ
2個ずつ横向きと縦向きを交互に並べる方法です。初心者でも置くだけでパターンどおりできあがるので、取り組みやすく、おしゃれな感じに仕上がります。四角いスペースのデザインに合います。
ハーフバスケットウィーブ
バスケットウィーブの変形版で、横2列と縦1列を、1ユニットとして並べます。ひらがなの「に」のような長方形のユニットです。これも、初心者には取り組みやすい配列と言えます。
ヘリンボーン
2つのレンガをL字に組んだ形をした配列です。思い通りのパターンにキッチリ当てはめるには熟練を要しますが、レンガがタテヨコに折り込んでいるので強度はあります。中級者向きです。
ガーデニングでレンガをおしゃれに敷くポイント
パターンを参考に、統一感のあるデザインを意識したり、どこかにオリジナルのワンポイントを入れると、おしゃれさが際立ちます。 色違にしてみたり、アンティークレンガでレトロ感を出すと、おしゃれな雰囲気が演出できます。
ワンパターンの連続では、面白味にかけるので、ネット等の画像を参考にされるとよいでしょう。
ガーデニングでのレンガの敷き方ー初心者でもDIYできる簡単な方法
レンガを並べる上で、ガタつかず、うまく仕上げるポイントは、1番に下地づくりがあげられます。 ウェットモルタル工法やドライモルタル工法は強度はつよいですが、失敗したときの修正は難しいです。 今回は初心者でも簡単な、何度でもやり直せる、砂ぎめ工法を採用しました。
砂ぎめ工法とは?
砂ぎめ工法は、掘った穴に、路盤材、砂の順に投入して下地を作り、最後にレンガを置くだけの、比較的簡単な方法です。失敗しても再チャレンジが容易で、DIYでレンガを使ったガーデニングに挑戦したい、ビギナー向きの方法です。
ただ置くだけなので、強度が弱いように見えますが、これだけでも、十分にしっかり作れます。水はけは比較的良く、また、砂の流出も少ないので、表面にデコボコができにくい方法です。
ガーデニングでレンガを敷くのに必要な材料
敷きレンガ
ホームセンターのDIYコーナーでは、いろいろな種類が見られます。用途に合わせて購入しましょう。
路盤材
くさび形に砕いた石で砕石の一種です。ジャリよりも角が残っており、このくさび形の角がしっかりかみ合い、下地の強度をあげます。 また、排水性がよいです。
川砂
路盤材の次に投入されます。路盤材のみではガタガタして安定性がありませんが、砂が入ることで、なじんで落ち着きます。
ケイ砂
目地のすき間に入ることで、レンガのぐらつきを減らし安定させます。ケイ砂(けいしゃ)は非常に細かいガラス質の砂です。
ガーデニングでレンガを敷くのに必要な道具
スコップ
剣先スコップよりも平形のスコップがおすすめです。効率的に土を掘削できます。しかし、地面が硬い場合は、剣先スコップで地面を堀りやすくほぐして、その後、平形スコップで土をすくうとよいでしょう。
ベニヤ板
余分な砂を平にならすのに便利です。また、敷いたレンガの上にあがって作業するとき、渡し板として使えます。
ゴムハンマー
敷いたレンガを水平に調整する道具です。ハンマーではレンガの表面にキズがつくおそれがあるので、木づちやゴムハンマーの使用をおすすめします。 レンガのはしを部分的に打ったり、あて木を当てて打ちます。
水平器
レンガの上に置いて水平状態をチェックします。ただ置くだけで計測する使い方以外に、適当な角棒に取り付けて測る方法もあります。1回でより広い面積をチェック可能です。
水糸
地面をかたよりなく掘るために使います。使い方は、水糸を数ヵ所張って基準線をつくり、地面との長さをメジャーで測ります。下地づくりには欠かせません。
メジャー
レンガを並べる場所を計測して、レンガの個数や路盤材と砂の分量を決めるのに使用します。また、下地づくりでは、水平を保つためにメジャーで確かめながら作業します。
レンガタガネ
レンガを割る道具です。レンガタガネはハンマーで打ちます。
水まき用ホース
このホースからレンガの表面に散水します。小規模な場合はじょうろで代用可能です。 最後の仕上げのとき、表面に散水し、並べたレンガを締め安定させます。
コンクリートブロック・角材など
下地づくりで、路盤材に圧をかけるために使います。平らで重いものなら他のものも利用可能です。 また、ホームセンターでプレート(転圧機)をレンタルするのもよいでしょう。レンタル料は1泊2日で2000円程度です。
ガーデニングでレンガを敷く手順
ガーデニングでレンガを並べる手順を説明します。 (1)下地づくり-場所ぎめ、穴掘り、路盤材投入、砂投入 (2)レンガ並べ-パターンを基にレンガを置く、水平位置確認 (3)目地に砂を投入 (4)水をかける 次に、各手順のコツを説明します。
ガーデニングでのレンガの敷き方&コツ①:下地づくり
場所ぎめして穴を掘る
場所ぎめ後に、地面に線を引いたり、水糸で張って目印を作ります。次にメジャーで寸法を測り面積をだして、レンガの数や路盤材、砂の数量を割りだします。 掘る深さは、路盤材(3-5cm)、川砂(2-3cm)、レンガの高さの合計です。地面より少しレンガが高くなるぐらいの深さにしましょう。
コツ1
水糸を数ヵ所張り、メジャーで測り、地面から同じ寸法をめざし調整していくと均一に掘れます。
次に、路盤材を投入し、均一にならして、足で踏み固めます。さらに、コンクリートブロックや角材でしっかり圧をかけて締めます。水糸で偏りの有無をチェックし微調整します。 最後に、川砂を投入しならします。砂は締めません。
コツ2
土木作業が一番疲れるところです。一気に作業を終えず、時間をかけてもキチンと整地していきましょう。腰痛・筋肉通に注意!
ガーデニングでのレンガの敷き方&コツ②:レンガ並べ
デザインパターンどおりに、置くだけですが、端から順番にしていきます。目地幅は5~8mmとってもいいですし、開けずに並べてもかまいません。目地に開けたい厚さの木片をはさみながら敷くと、同じ幅で敷けます。
コツ3
端を角材やブロックで固定すると、ズレることなくキレイに仕上がります。
レンガ割り
パターンによっては、タガネで半分に割って、空いたスペースを埋める作業が必要です。 レンガタガネの使用法は、レンガにえんぴつで目印をつけてから、割る部分の4辺にキズをつけ、ある程度キズがついたら少し強く打って割ります。
コツ4
慣れるとDIYでも、レンガをキレイに半分に割ることは可能です。しかし、加工作業が苦手な方は、初めから1/2レンガを購入して、効率化をはかるのも手です。
ガーデニングでのレンガの敷き方&コツ③:微調整
レンガは水平器で測りながら、ゴムハンマーで打ったり、砂を入れて調整します。
コツ5
当て木をあてて、2,3個、同時に調整することもできます。
ガーデニングでのレンガの敷き方&コツ④:砂入れ
目地砂をまき、すき間に砂を入込めます。ケイ砂の種類は白色でも灰色でもかまいません。
コツ6
目地砂を全体にすき間なく入れ込みます。ホウキを使ってしっかり入れましょう。
ガーデニングでのレンガの敷き方&コツ⑤:仕上げ
最後に、表面全体に水をかけます。これは表面のケイ砂を洗い流すだけでなく、表面から浸透した水が砂と路盤材をかませ、また目地が締まりレンガが安定します。
コツ7
水圧をかけず、目地の砂が流れ出ないよう気をつけます。散水ホースのノズルはシャワーか霧を使用して、徐々に水をなじませます。
ガーデニングのレンガ敷き方参考例:ラフスタイル
基本さえおさえれば、自分の好きなように、おしゃれなデザインで、ガーデニングでレンガの庭を楽しめます。モチーフレンガにもいろいろな種類があり、例えば、動物顔のモチーフを、ワンポイントで入れるだけでも、メリハリがつきます。
駐車場兼用の場合の注意点
施工場所が駐車スペース兼用の場合、強度不足で敷き面が沈んでデコボコになる可能があります。
対策-1
ドライモルタル工法やウェットモルタル工法に変更する。
対策-2
路盤材の厚さを5cm~10cmに増やし、転圧機などの機械で圧し、強度を上げます。 砂ぎめ工法は、やり直しがきくので、1度練習がてらやってみて、不具合があったら上記の工法を試すとよいでしょう。
まとめ
一見、敷居が高く見えるガーデニングでのレンガ敷きですが、砂ぎめ工法の採用により、初心者でもレンガを置くだけで、簡単に「レンガのある庭」が実現できます。 今回は、あこがれのレンガの庭を、初心者でもDIYで簡単に造る方法を、ご紹介しました。
写真の角棒やベニヤ板を使うと便利。