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フォーダイトとは?自動車から生まれる不思議な鉱石の正体と購入方法!

フォーダイトという鉱物をご存知ですか?デトロイトメノウ、自動車メノウとも呼ばれており、なんと自動車工場から採掘できる石として知られています。今回はそんな不思議なフォーダイトの正体と、その購入方法について詳しく紹介します。
2020年8月27日
六角 橙
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この記事で紹介しているアイテム

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フォーダイトとは

人工鉱物の1つ

フォーダイトとは、鉱物とは呼ばれていますが、その主成分はペンキなど塗料です。かつて、車に塗料を塗る時には、その全てが手作業で行われていました。塗られた塗料は丈夫にするために熱処理を加えられ、素早く固まります。それを繰り返した結果、床や壁に飛び散った塗料も一緒に固まり、何層にもなった塗料の積み重なりが出来上がりました。 これがフォーダイトの元となっています。

フォーダイトの名前の由来は?

フォーダイトの名前の由来は、発見された場所がミシガン州のデトロイト(Detroit)にある自動車工場であったこと、アメリカで有名な自動車メーカーのフォード(Ford)、瑪瑙を意味するアゲート(agate)という3つの単語にあります。それぞれの単語を、一部分ずつつなぎ合わせた造語です。

カラフルな見た目が特徴

フォーダイトの見た目は、瑪瑙という宝石にそっくりです。ですがその色のバリエーションは、瑪瑙に比べるとはるかに多く、カラフルです。これは車の塗料がそれだけ様々な種類使われていたためで、自然界には存在しないような、人工的な配色を持ちます。

デトロイトメノウ、自動車メノウと呼ばれるのは何故?

自動車工場が広く発展していたアメリカのデトロイトでは、全盛期にはフル稼働で様々な車が作られており、当然塗装も1日に何百台とこなしていました。その結果、大量のフォーダイトがデトロイトの廃自動車工場から採れるようになり、見た目が瑪瑙に似ていることもあって、デトロイトメノウと呼ばれるようになりました。 車工場から見つかるのが、まるで自動車から生み出されたようだとして、自動車メノウとも呼ばれます。

アクセサリになったフォーダイト

現場の創意工夫がフォーダイトを輝かせた

フォーダイトを発見したのは、デトロイトの自動車工場で働いていた作業員たちでした。固まってしまった塗料は、そのまま放置すると作業の邪魔になってしまいます。塗料を取り除いた作業員たちが、この塊を綺麗に磨いたところ、このような美しい模様があることに気付いたことで、ただの塗料の塊以上の価値を得たのです。

フォーダイトを使ったアクセサリ


フォーダイトは元は塗料の塊であり、宝石などに比べれば加工しやすいため、DIYアクセサリの部品としても人気があります。重さもほとんどなく、質感はまるでプラスチックのようだといわれています。なのでピアスや指輪といったアクセサリに加工されることも多いようです。

今でも採掘されているの?

今でも採取は可能なようですが、それがいつまで続くかは分かりません。現在の自動車工場の塗装現場は、機械による自動化が進んでおり、塗装方法の発達により塗料が床や壁にこびりつくこともなくなりました。もっと先には、フォーダイトを手に入れることが難しくなる未来もあるかもしれません。

産地によって微妙に違う色合い

フォーダイトは、デトロイト以外の自動車工場からも見つかっています。デトロイトで見つかるものは、車の下地に使われた灰色が反映されたものが多く、カラフルな車を製造していた工場では透明な層が含まれるフォーダイトも見つかっています。

フォーダイトの購入方法

フォーダイトを販売しているお店はあるの?

フォーダイトはダイヤやルビーのような宝石に比べると知名度が低く、日本ではあまりメジャーな石ではないため、実店舗で販売しているお店は2018年2月時点では、残念ながら存在しないようです。ですがインターネット上だと、いくつか購入する方法があります。

amazonで購入する

amazonでは、フォーダイトと検索するといくつかの商品を見つけることができます。2018年2月10日に調べたところ、イヤリングやペンダントなどアクセサリの販売、原石の販売を確認できました。amazonでのフォーダイトの価格は、5,000~7,000円前後のものが多いようです。

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出典:Amazon
出典:Amazon
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専門販売店で購入する

日本にも、フォーダイトを専門に取り扱うお店が存在します。こちらはネット上での取引しかできませんが、デトロイトの工場から採掘されたフォーダイトを使っているため、その品質はかなり高いようです。原石の他、アクセサリーや、ブローチなどに加工できるジェムストーンも取り扱っています。

フォーダイト専門店「THE GOOD OLD DAYS」
フォーダイト専門店「THE GOOD OLD DAYS」の公式ホームページ

インターネットオークションで購入する

ヤフオクなど、インターネットオークションにフォーダイトが出品されることもあります。価格はまちまちですが、インターネットオークションの特徴として、他に入札者がいなければ思いもよらない価格で手に入れられる可能性もあります。


海外から購入する

海外のサイトを使って、日本にフォーダイトを輸入することもできます。代表的なサイトとしては「eBay」があります。自分で輸入するので、英語力など乗り越える壁はありますが、日本では販売されていないような商品に巡り合えるかもしれません。

フォーダイト購入の注意点

偽物に注意!

フォーダイトは塗料の塊が元になっていることもあり、塗装工場などでは似たようなものが発見されやすいので、自動車工場で見つかったフォーダイトではない、いわゆる偽物のフォーダイトも出回っています。見た目は自動車工場で生まれたフォーダイトそっくりなので、判別はとても難しいそうです。

信頼できるお店で購入した方が良い

偽物のフォーダイトは、色と色の間、つまり層の重ね目の結合が弱いのが特徴です。コーティング剤などで補強されてあっても、割れてしまう可能性があります。デトロイト産など、産地指定もしたうえでで日本国内で購入したい場合には、専門店にお願いした方がよさそうです。

フォーダイト風パーツの作り方と加工方法

塗料を塗り重ねてフォーダイトを目指す

フォーダイトは、言ってしまえば塗料の塊です。そのため、ペンキなどを何層にも塗り重ねることを繰り返すという作り方で、フォーダイトに近いものを自分で作ることができます。ですがそうしてできたフォーダイトは、強度が弱いこともあり、加工は簡単ですが持ちが悪いと言われています。

クレイ粘土を使った、フォーダイト風パーツの作り方

オーブンで加熱することで硬化するクレイ粘土は、樹脂が主成分となっており、余熱したオーブンを120~130度に設定し、30分ほど焼くとプラスチックのように硬くなります。下の動画では、そのクレイ粘土を使ったフォーダイト風のパーツの作り方を紹介しています。英語での説明ですが、動画なので分かりやすいです。

加工方法はどうすればいいの?

塗料を塗り重ねた場合も、クレイ粘土を使った場合も、カッターや彫刻刀で切り分けることができます。周りを削るときは、やすりを使うのがおすすめです。柔らかいので、強い力を加えなくても自分の好きな形に出来ます。amazonなどで、加工に便利な商品をセットで購入することもできます。

KAKURI 紙ヤスリMIXセット 12枚入(#80・#150・#240・#400×各3枚)

出典:Amazon
出典:Amazon
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出典:Amazon
出典:Amazon
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出典:Amazon
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人間の行動が生み出した鉱物たち

人が生み出す人工鉱物

フォーダイトが車を製造する現場で生まれたように、人間が行動することで生まれた鉱物はいくつか確認されています。また、人工ダイヤのように、人間が化学反応などを活用して生み出す鉱物もまた、人工鉱物と呼ばれています。

核実験で生まれた人工鉱物「トリニタイト」

そんな人工鉱物の中でも、特にメッセージ性があるとされるのが、人類初の核実験で生まれたトリニタイトです。ニューメキシコ州にて1945年の7月に核実験が行われ、その時の高熱と爆風で巻き上げられた砂は、ガラスのように固まって再び地上に降り注ぎました。このトリニタイトを核実験の現場から持ち去ることは違法ですが、インターネットなどで現在も売買が続いているそうです。

鉱物の掘削で生まれた「コルネライト」

スロバキアにある銅鉱山の中で発見されたコルネライトは、人間が採掘作業を進めたことで坑道内の室温・湿度が大きく変化した結果生まれた鉱物だと言われています。湿気に非常に弱い鉱物で、薄いピンクやすみれ色という淡い色合いを持ち合わせています。放射状に細い針が伸びていくかのような形をしているそうです。

鉛を乗せた船が難破して生まれた「アブフライト」

アブフライトは、鉛を乗せた船が難破した結果、海水に鉛が触れたことで生まれた鉱物です。鉛を積んだまま難破した船の周りでしか見つかっておらず、黄土色をしています。

偽物に注意して、フォーダイトを楽しもう

フォーダイトは、そのサイケデリックな見た目や、車から生まれた石として車好きな男性へのプレゼントとしても人気です。ただし、偽物にはご用心。その1つとして同じものはない魅力を、存分に楽しみましょう。