10枚セット カルトナージュ グレー台紙 2mm A4サイズ
NBK Cartonnage カルトナージュセット
カルトナージュとは?
厚紙で組み立てて作る箱に、布や紙を貼って装飾を施したものをいいます。現在では、いろいろなインテリアに好きな布を張り、自分だけのオリジナルを作って楽しむ方が増えています。
サイズも小箱サイズから桐ダンスサイズまで様々です。
今回はこの“カルトナージュ”を基本の作り方から材料、100均で揃えられる簡単なバージョンまで、参考画像とともにご紹介します。
カルトナージュの歴史
Cartonnage(カルトナージュ)
フランス語で、厚紙を意味するcarton(カルトン)から由来する言葉です。厚紙を組み立てて、紙や布を張り付けた箱を指します。発祥の地はフランス。
その昔、18世紀に南フランスのヴァルレアスという地域では養蚕農家では採れた繭を保存するために、たくさんの箱を使っていました。
箱はたいへん丈夫で、使用しなくなった後も生活の道具として使われていました。そして、その箱に布を張るなどして装飾を施し、できたのがカルトナージュです。
カルトナージュは厚紙を意味するカルトン(Carton)に由来し、表面や内側に柄紙やマーブル紙などの洋紙等を貼って装飾を施す。18世紀頃、南仏で蚕を入れる紙箱に装飾を施した物が発祥と言われている。
19世紀以降のカルトナージュ
19世紀に入ると、上流階級の間でカルトナージュは大流行します。ただ箱に布を張るだけでなく、蓋つきのものを作ったり、また留め具にはタッセルを付け、金細工を施したり、時には椅子や家具などにも装飾を行うようになり、いつしか伝統工芸として盛んになっていきました。
イタリアのカルトナージュ
イタリアでもカルトナージュは人気の工芸で、その手法はフランス式とは少し異なります。イタリア式のカルトナージュ(イタリアンカルトナージュ)では主に、布ではなくプリントペーパーを使用します。文房具、本、箱などに装飾をするのが特徴的です。
カルトナージュ:基本の材料
カルトナージュの基本的な材料は次の通りです。ホームセンターや手芸屋さん、100均で揃えることができます。 ①カルトン(厚紙)グレーかホワイトのものが一般的、②マスキングテープ、③布または綺麗な紙、④画用紙(白色)、⑤白い紙(コピー用紙などでOK)
カルトナージュ:材料その1
カルトン(厚紙)
カルトン(厚紙)は箱の基本になりますので、素材、厚さが非常に大切です。厚紙といっても種類も、素材もさまざまなので実際に、お店に行ってきちんと適したものを選びましょう。手芸店やホームセンターなどに行くと大抵グレーの物が置いてあります。
10枚セット カルトナージュ グレー台紙 2mm A4サイズ
また、ネットでは手芸材料専門サイト、カルトナージュのための専門サイト、Amazonなどの通常の通販サイトでも購入できます。通常の通販サイトでは何枚かのセットになって売っています。
カルトナージュ:材料その2
生地:フランス式のカルトナージュ
カルトナージュの個性やテイストが現れるのは、生地です。素材、柄も様々です。フランス式のカルトナージュでは布であればどんなものも可能です。
ただし、布によっては木工用ボンドでは付けることができないものもあるので注意が必要です。
また、作業を進めていくと扱いにくいのが、フェルトや中綿があるタイプの生地です。繊細で丁寧な作業がたくさん出てきますので、厚手の生地は難しいです。。
生地:イタリアンカルトナージュ
イタリアンカルトナージュでは布も使用しますが、紙を使うこともあります。イタリア産の紙は上質で柄もおしゃれなものがたくさんあります。革製品でもおなじみのイタリアですから、レザーテイストの紙もあります。購入にはインターネットの通販サイトや、紙専門店で取り扱いがあります。
カルトナージュ:道具
カルトナージュで必要な道具は以下の通りです。こちらは、100均で全てそろえることができます。 ①カッターナイフ、②はさみ、③カットボード、④はけ、⑤定規、⑥両面テープ、⑦木工用ボンド、⑧つまようじ1本
カルトナージュの作り方:基本編
蓋付き小箱のカルトナージュの作り方
まずは、蓋付きの小箱から作ってみましょう。用意するものは基本の材料と道具です。ハケなどは用意することが難しければ、厚紙を裁断した後に残る使わない部分を代用して使うこともできます。
用意するもの
基本の材料:①カルトン(厚紙)グレーかホワイトのものが一般的、②マスキングテープ、③布または綺麗な紙、④画用紙(白色)、⑤白い紙(コピー用紙などでOK)と、つまようじ、定規、はさみ、両面テープ、マスキングテープ、ボンド、輪ゴム です。
蓋を作らずいくつもの小箱を作って集合させれば、大きな箱にもなります。これを基本とし、型紙の箱のサイズや厚紙の厚みを変えれば、いろんなサイズの蓋付きの箱ができます。
また、蓋の部分に手芸用の綿を挟んで作れば、丸みが出て優しい印象になります。また、取っ手やつまみ部分を工夫すれば高級感も出ます。
蓋付きの箱も蓋の部分を変えるだけで全く違う印象の物になります。こちらは、蓋をがま口にしてあります。サイズをを変えれば、ポーチにもなりそうですね。
蓋付きの箱をアレンジして、ジュエリーボックスもできますよ。蓋の付け方にご注目。大きなものになってくるとストッパーを付けたものもあります。
カルトナージュの作り方:応用編1
カルトナージュの材料を全部揃えて、一から自分で考えるのは難しいなと思う方には、インターネットや手芸屋さんで売っている、キットになったものを使うと簡単です!通販サイトでも手に入れることができます。
100均のカルトナージュキットを使って
もっと手ごろに手に入るキットが100均で販売されているカルトナージュのキットです。100均のダイソーでは全部で4種類のキットがあり、牛乳パックで作れるので、手軽に楽しく、そして簡単に作れます!
1.牛乳パックで作る蓋付きラウンドボックスの作り方
箱が丸くなっているので難しそうですが、細かい指示や作り方も説明書に書いてあるので簡単に作ることができます。キットの布とは別に自分の好みのものに変えてアレンジもできそうです。
2.牛乳パックで作るペン立て
次は100均ダイソーのカルトナージュキットを使ったペン立ての作り方です。ラウンドボックス同様、必要な材料と型紙、説明書は揃っていて簡単です。
キットに入っているのは以下の通りです。 ・キットに入っているもの・ 布2種類、刺しゅう糸 ・自分で用意するもの・ 牛乳パック(1000ml)2本、はさみ、チャコペン、ペン、定規、ボンド、針白い紙
作り方
作り方は簡単です。キットに入っている絵付きの説明書を読みながら、たったの8ステップで完成!所要時間は約2時間です。
1.牛乳パックからパーツを切り出す。 2.側面に布を貼る。 3.外底を作って貼る。 4.内側面を作る。 5.内底を貼る。 6.内側面を貼る。 7.飾りを作る。 8.飾りを作って完成。
牛乳パックで作ったペン立てをアレンジ!
基本編で作った蓋の取り付け方を用いて、柄の違う布で蓋を作れば、ペン立てから蓋付きの箱へと大変身です!このペン立てのセットには飾り用にリボンを付ける物になっていますが、ビーズやタッセルを使った装飾にアレンジも可能です。
カルトナージュの作り方:応用編2
最近、インテリアや収納のおしゃれなアイテムとして人気のハットボックスですが、自分の好みの柄やデザインを見つけるのは難しい時もあります。
でも、カルトナージュなら100均で売っているハットボックスやラウンドギフトボックスを使って簡単に自分の好みに変えることもできます。
ハットボックスを使った作り方
・用意するもの・ ハットボックスまたは丸形ギフトボックス(100均で手に入ります) 基本の道具(はさみ、カッターナイフ、ハケ、ボンド、ペン) 好きな布2枚(1枚は蓋用、もう1枚は箱の側面用) ※動画は英語です。
1、ハットボックスの蓋の表側にボンドをのせ、ハケで全体にまんべんなく伸ばします。そして、ボンドが乾かないうちに布を貼ります。気泡が入らないように気を付けてください。
2、次にハットボックスの側面に布を貼ります。側面の全体に少しずつボンドをハケで伸ばしながら塗っていきます。塗り終わったら、ハットボックスの側面の半分くらいのところを布につけ、左右どちらかの布を気泡が入らないように貼ります。
貼り終わったら、転がして反対側を貼ります。こうすると、綺麗に簡単に貼ることができます。
パーツは裁断しておこう!
あらかじめハットボックスの側面の長さ分に裁断しておくとよいでしょう。その際に、2㎝ほどのりしろを含めて切りましょう。また箱の上側になる部分にも3~5㎝のりしろをとっておきましょう。
この動画では、大きな布のまま仕上げていきますが、蓋の表側、蓋のふちの部分といったように、細かいパーツに切り分けて貼っていくやり方もあります。
3、蓋部分のふちの高さ分、残して裁断した部分に布に切れ目を均等に入れます。切れ目は根元まで入れないで、数センチ残します。切れ目を入れ終えたら、ふちの部分の外側、内側とボンドを塗り、布を蓋の内側へ織り込んで貼り付けます。
動画ではこの後蓋のふちにリボンの装飾をしていますが、お好みで!
蓋の次は側面も同様に
4、蓋ができたら、先ほどと同じ要領で側面の布も上部の残しておいた布部分に切れ目を入れ中に織り込んで、ボンドで貼り付けます。お好みで、内側に布を貼っても綺麗です。
ボンドが乾くまで待ちましょう!
5、全てのボンドが完全に乾いたら完成です!動画は蓋の部分に穴を開けていますが、カードボックスとして使用するわけではないので、開ける必要はありません。
また、ハットボックスは厚紙を使って1から作ることもできます。厚紙から作るハットボックス、ラウンドボックスの作り方はこちら。
また、ハットボックスの箱の蓋の部分を使わなければ、おしゃれなダストボックスになります。
ハットボックスは100均でも手に入れることができますが、より強度を求めたい方はAmazonや楽天などの通販サイトでも購入可能です。また、IKEAなどのインテリアショップにもあります。
カルトナージュの作り方:応用編3
カルトナージュというと、箱に布を貼ることを思い浮かべることが多いと思いますが、バックも簡単に作れちゃいます。作り方をアレンジすれば簡単にオリジナルバックが作れますよ!
カルトナージュのバックの作り方:その1
・用意するもの・ 好みの布2枚 カルトン(厚紙)少し薄くて、曲げやすいもの30cm×50cm マスキングテープ スナップボタン2組(2つで一組) 定規 はけ ボンド 接着剤 はさみ カッターナイフ ※動画はスペイン語です。
出来上がると、持ち手のあるユニークなバックが完成します!布の貼り方や、組み合わせ方、切れ目の入れ方などは基本の作り方を参考にすると綺麗に仕上がるでしょう。
カルトナージュのバックの作り方:その2
・用意するもの・ 厚紙のシート状の物 好みの布2種類(約50cm) 接着剤、財布用の留め具 アイボルト2つまたはキーリング留め具 10mmのジュエリー用リング5つ チェーン1.1メートル(好みの色) マスキングテープ 装飾用のストーンまたはネイルストーン タッセル(好みの色) 黒い糸 はさみ 定規 ペン ピンセット ドライバー カッターナイフ 針 ※動画はスペイン語です。
完成すると、パーティーにピッタリのショルダーバックです。チェーンを付けなければクラッチバックにもなります。布の素材をかえれば用途を選ばない、素敵なクラッチバックができるでしょう。
トランク型でレトロな雰囲気に
こちらのバックはトランク型のバックです。基本となる箱の形をトランクの形にして、持ち手の部分、留め具、ちょうつがいの部品を取り付ければ、オリジナルトランクの完成です!また、インターネットの通販サイトではトランク型に仕上がる、カルトナージュキットも売っています。
NBK Cartonnage カルトナージュセット
こちらは、基本の小箱の作り方の応用で、蓋を作らず高さと幅を変えることで、トートバックの形になっています。取っ手を付ければ、ちょっとした手さげ袋です。バックの口が広いものにすれば、バスケット型です。
こちらのバックは厚紙を組み合わせて、ショルダーバックを作り、布ではなくレザーを使用されています。高級感もあり、サブバックとして使うのもおしゃれですね!
カルトナージュの作り方:応用編4
今までは、自分で箱を作って、装飾していくカルトナージュばかりでしたが、次に紹介するのは、もともとあるものに、好みの布を貼って作るタイプのカルトナージュです。
カルトナージュのカバーの作り方
・用意するもの・ 好きな布、厚紙、ケント紙、マスキングテープ、リボン(ノートをはさむ用)、リボン(ブックマーク用)、定規、はさみ、ボンド、はけ
ノートだけでなく、手帳やお気に入りの本にも応用できそうですね。布でなく、紙を使うのもよさそうです!
カルトナージュの作り方:応用編5
厚紙で組み立てるだけでなく、家にある廃材もカルトナージュで素敵によみがえります!次に使用するのはガムテープなどの芯を使った蓋付きラウンドボックスのカルトナージュです。
用意するもの
ガムテープなどの芯1つ カレーやシチューの空箱1つ 厚紙(底用) 手芸用の綿 好きな布 はさみ ボンド 両面テープ
蓋の部分に綿を入れるところでは、両面テープで綿と厚紙を固定すると布を貼る時にやりやすいです。また、底面を芯に接着する時にもマスキングテープなどで仮止めをすると簡単です。※基本の小箱の作り方動画を参考。
そして、出来上がったハットボックスはこのように重ねて、収納・インテリアとして飾ればおしゃれな、インスタ映えするお部屋に!
カルトナージュを使ったインテリア
アイディア次第で、カルトナージュはいろんな物にできるんだとわかりました。ここからはさらにカルトナージュの可能性を広げるような、インテリア、アイディアをおしゃれな画像とともにご紹介します!
その1.カルトナージュで作るおしゃれなトレー
画僧検索でたくさん出てくるのが蓋付きの小箱とトレーです。布の色や柄、素材を工夫すればインテリアのアクセントになるでしょう。
用意するもの
好きな布2種類、リボン、厚紙、ケント紙、ボンド、はさみ、カッターナイフ、はけ
大きさの違うラウンド型のトレーを作り、ポールに取り付ければアフタヌーンパーティーに登場しそうな、おしゃれなトレーです。
その2.カルトナージュのハンガー
実はハンガーもカルトナージュできてしまいます。100均のハンガーなどを部屋の雰囲気やカラーコーディネートに合わせて柄を合わせるとおしゃれですね!
その3.ランプシェード
古くなったランプシェードもカルトナージュで新しく生まれ変わります。さりげなく、その他の小物の柄と色合いが合わせてありおしゃれです!
その4.収納ボックスとしても使えるスツール
茶箱を使った収納もできるスツールです。茶箱は明治時代に、海外へお茶を運ぶ際に使われていた箱で、木製でとても頑丈にできています。なので、収納できる椅子として家具にもなります。
カルトナージュの使い方アイディア
ちょっとした工夫で、おしゃれになるカルトナージュ!ここからは、どんなものにカルトナージュができるかおしゃれな画像とともにご紹介します。
カルトナージュのアイディア:蓋付きの箱
小箱を厚紙から作るのはなかなか時間もかかり、手間もかかります。しかし、ウエットティッシュなどの空き箱を使えば、簡単に蓋つきの小箱ができます。
カルトナージュのアイディア:ティッシュケース
蓋付き小箱の応用で、箱のサイズを大きな長方形にし、蓋部分に穴を開ければティッシュケースになります。
カルトナージュのアイディア:ドールハウス
応用編のトランク型のバックを用いて、持ち運びのできるドールハウスもあります。小さな人形用の引き出しや、棚も小箱の作り方で簡単に作れます。
カルトナージュのアイディア:キャビネット
基本の小箱の作り方から応用して作ります。箱を作る際に、一面かけた大きさの違う箱をいくつも作り、組み合わせて、キャビネットを作ることができます。サイズを大きいものに変えれば、家具にできる大きさも可能です。
カルトナージュのアイディア:スマートフォンケース
ブックカバー、ノートカバーの作り方を応用してスマホケースも作れます。いつでも自分好みのケースが作れます。また、レザーなどを使うとより高級感も出せて、既製品のような完成度!
カルトナージュ:まとめ・評価
記事を書くにあたって、たくさんいろんな作品、動画を見ましたが、カルトナージュの可能性の広さに驚きました。ただ箱を作って布を貼るだけでなく、素材を問わず既製品にもカルトナージュできるとは知りませんでした。蓋付きの箱に始まり、椅子まで、身近にあるもので簡単にできる手軽さは、星5つです!