アメリカナマズとは?
アメリカナマズは、ナマズ目アメリカナマズ科の淡水魚類です。北米では、チャネルキャットフィッシュ(Channel catfish)と呼ばれています。体長は最大132cm、ずんぐりむっくりな体系は実は泳ぐのに最適な流線型。大きなヒレで遊泳力が高く、釣りの際に強力な引きが楽しめる、知る人ぞ知る釣りの対象魚です。見た目の鈍そうな感じとは掛け離れた強力な引きのギャップが魅力の一つです。
原産地はもちろんアメリカ
アメリカナマズの故郷は、その名の通りアメリカ。北アメリカ・ロッキー山脈より東のカナダ南部と、アメリカ全土に広く生息しています。アメリカではかなりの漁獲されるようであり、様々な料理に活用されているようです。某ハンバーガーチェーンの「フィレオフィッシュ」は、アメリカではこのアメリカナマズが使用されているという噂もあります。
アメリカナマズの生態は?
アメリカナマズは淡水魚であるため、池や湖や流れの緩い川の中流から河口周辺、多少水質が悪い場所でも生息しているようです。主に夜行性で、夕方から夜間にかけ活動します。食性は雑食で、ブルーギルなどの小魚、カエルなどの両生類、ザリガニや昆虫、貝類などを食べています。
アメリカナマズの特定外来種問題
日本では、アメリカナマズが放流され定着したことで、元からいた魚等の生物を捕食し、特に絶滅危惧種の個体数に悪影響を与える可能性が指摘されています、そのため特定外来生物に指定されており、生きたままの捕獲や飼育が制限されています。また、ドイツやニュージーランドでもは本種の持ち込みが禁止されているようです。
アメリカナマズの分布
以下Wikipediaによれば、1970年代に食用として持ち込まれ国内に定着したとされています。
日本には1971年に食用目的で移入され、1981年霞ヶ浦にも導入されて定着し、1982年には江戸川の自然水域での増殖が確認された後、利根川水域を中心に分布を拡大した。1994年以降に個体数が激増している。琵琶湖でも捕獲された記録がある。2010年までには霞ヶ浦水系、利根川水系、阿武隈川水系、岐阜県下小鳥ダム、宮川、矢作川、庄内川など。
関東のアメリカナマズ釣りポイント:霞ヶ浦
アメリカナマズが日本に持ち込まれ、最初に定着したのが霞ヶ浦といわれています。従来、霞ヶ浦はブラックバスやブルーギルの釣り場として名をはせていましたが、ここ数年はアメリカナマズを狙う釣り人が増えているようです。霞ヶ浦はワカサギやシラウオ等の漁業が盛んな湖で、アメリカナマズにとっての餌が豊富な場所でもあります。
関西のアメリカナマズ釣りポイント:琵琶湖
関西方面では、滋賀県の琵琶湖で生息が確認されています。当然、琵琶湖から流出する河川にも生息すると考えられ、瀬田川・宇治川・淀川にまで生息域が広がっている可能性もあります。
北米原産の外来ナマズ「チャネルキャットフィッシュ」の捕獲が琵琶湖で急増している。過去16年間で計19匹捕獲されていたが、本年度は4カ月間だけで9匹が見つかった。瀬田川下流では繁殖が始まっているとみられる中、琵琶湖でも大繁殖する懸念があり、滋賀県が警戒を強めている。 県水産試験場によると、琵琶湖のチャネルキャットフィッシュは2001年度に初確認され、近年は14年度に7匹、15年度に2匹、16年度に5匹が捕獲されていたという。本年度は4日現在で9匹に上っている。
アメリカナマズの釣り方
ここまでご覧になり、アメリカナマズを釣って食べてみたい!という釣り人のあなたに、アメリカナマズの釣り方をお伝えします。道具や仕掛けは、バス釣りや海釣りで使用するものを使用できます。釣り方は簡単、初心者でも簡単に釣ることができます!
アメリカナマズに適したロッド
あまり遠投は必要ないので、6フィートから7フィート前後のルアーロッドを使用します。ロッドパワーはM(ミディアム)からH(へヴィー)。やわらかいロッドでは、最大100cmを超える大物を釣り上げたときにロッドがブレイク(折れる)してしまいます。基本的に堅めのベイトロッドを使用してください。
大物が釣れることも珍しくない、アメリカナマズ釣りでは、短めのロックフィッシュ用(海釣り用)ロッドを使うのがおススメです!海釣りとの併用も可能ですし、何よりバスロッドにはない強力なバットパワーが魅力です。
アメリカナマズに適したリール&ライン
パワー重視なら、リールはもちろんベイトリール。太いラインが巻けるものが必要です。泳ぎの上手いアメリカナマズが相手となりますので、できればハイギアのリールを選んでください。
ラインは、太目(15ポンド前後)のフロロカーボンが推奨です。アメリカナマズは思った以上にパワーと持久力があるので、障害物による根ずれ対策は十分に。
アメリカナマズ釣りの仕掛け(ルアー)
手返し良く釣りたいなら、当然ルアー。アメリカナマズ釣りに重要なポイントは「におい」となるため、ソフトルアーがメインとなります。仕掛けはとても簡単。ジグヘッドにワームを装着するだけで、仕掛け完成!
アメリカナマズ釣りの仕掛け(餌)
アメリカナマズは生きた魚や両生類だけでなく、魚やほかの生き物の死肉も食べるようです。そのため、生き餌は必要なく、魚の切り身などがで十分です。臭いが強いサバなど青魚が適しています。
アメリカナマズの釣り方のポイント
基本となるポイントはバス釣りのポイントと同様。地形や潮目が変化しているところがねらい目です。基本的なルアーのアクションは、底を数メートルズル引きした後に止める、を数回繰り返します。アメリカナマズが居付きそうなところは岩や藻など根がかりの原因となる障害物が多いので、注意が必要です。ロストに備えて、仕掛けは豊富に持って行ったほうがよさそうですね。
アメリカナマズの食べ方は?まずは下処理!
アメリカナマズは淡水魚であり、また多少水質が悪い場所でも生きていけるので、独特の臭みがあります。できれば、釣ったっその場で締めて血抜きし、内臓やエラを取り除くことをおススメします。
また、胸ビレに鋭い刺があります、大きい魚は刺の内側がノコギリ状になっていて、アメリカナマズ生きている状態では、ケガをする恐れがあります。胸ヒレを切断してから、料理すると安全です。
身のおろし方は通常の3枚おろしでOK。表面の汚れやヌメリを落とした後、頭を落とし、腹側から尾に欠けて包丁を入れます。この際、背骨と身は切り離さないように注意。その後、背側から尾にかけて包丁を入れ、身と背骨だけがつながっている状態になったら、背骨に包丁を押し付け、背骨と身を一気に切り離します。
どんな食べ方をするにせよ、淡水魚特有の臭みがネックになります。内臓や皮周辺に臭みが蓄積していますので、必ず取り除いて、切り身はショウガ等に漬け込むなど、充分な臭み対策をしてください。
アメリカナマズ料理:ナマズフライ
アメリカナマズの食べ方で最もおススメなのがフライ。淡水魚特有の臭みは、特に身の脂の部分に蓄積されているため、脂身を根こそぎ落とせる、「フライ」での食べ方が最も適しています。
アメリカナマズフライのレシピ
<材料> アメリカナマズ:3〜4切れ 小麦粉:大さじ4〜5杯☆ 卵:1個☆ 酒:大さじ2杯☆ 塩こしょう:少々
<調理工程> 1.下処理をしたアメリカナマズのの両面に塩コショウをさっとふりかける。 2.ボールに上記☆(衣)をいれてよ〜くダマがなくなるまで混ぜ1を軽く浸す。 3.中温(160~170度:衣を落とすと、途中まで沈んで、すぐに浮き上がってくる温度)に熱した揚げ油に2を入れ、両面がきつねいろになった頃完成。
まとめ:釣りに料理に楽しめる魚!
アメリカナマズは原産国アメリカではフライにして食べられることが多く、日本にも当初食用として持ち込まれた魚です。同じく淡水魚のブラックバスと比べると、繊維質で身が締まっており、しっかりしています。
アメリカナマズは、大型のものが簡単に釣れ、引きも強い魚です。釣りに料理に、魅力が満載の魚ですが、まだメジャーな対象魚とは言えません。特定外来種として、厄介扱いされていますが、ポテンシャルは計り知れません。仕掛けも他の釣りに流用できるものですので、一度狙ってみるのをおススメします!
シマノのロックフィッシュ用ロッドです。大物のカサゴにも耐えうるロッドはアメリカナマズとも戦えます!