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「富士登山競走」とは?日本一の富士山に挑む日本一のレースをご紹介!

富士山の頂に挑む日本一の山岳レース、「富士登山競争」。標高差3,000m、気温差21℃の過酷なレースですが、市民ランナーのグランドスラムの一つに数えられるレースとして、大人気のレースです。参加資格、エントリーの方法など、「富士登山競争」についてご紹介します。
2020年8月27日
Sawako
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「富士登山競争」とは

富士山を舞台に繰り広げられる日本一過酷な山岳レース、「富士登山競争」は、毎年7月第4週の金曜日に、富士山のすそ野、山梨県富士吉田市で開催されます。戦後間もない1948(昭和43)年にスタート、2018年に第71回目を迎える歴史あるレースです。

「富士登山競走」は、距離21km、標高差3,000m、山頂では気温が約21℃近く下がるという、非常に過酷なレースです。そのため、山頂までのコースの完走率は、50%を切る年もあるほどです。

スタート地点となる富士?田市役所の前には、歴代優勝者の名前が刻まれた記念碑が建っています。

「富士登山競争」のコース

「富士登山競争」には、山頂コースと五合目コースという2つのコースがあります。どちらのコースも、標高770mの富士吉田市役所を午前7時にスタートします。富士吉田市の金鳥居を抜けて、北口本宮富士浅間神社、中茶屋、馬返しなどを経由して、五合目ゴールの佐藤茶屋、そして、八合目の関門を通り抜け、富士山頂の「久須志神社」をめざします。 それぞれのコースには、ゴール制限時間のほかに、関門通過時間が設けられています。

■山頂コース 距離:15㎞ 標高:2,230m 五合目関門通過打切り時間:2時間20分 八合目関門通過打切り時間:4時間 ゴール制限時間:4時間30分 スタート地点との標高差:1,460m スタート地点との気温差:-10℃

■五合目コース 距離:21㎞ 標高:3,776m 馬返し関門通過打切り時間:3時間30分 ゴール制限時間:5時間 スタート地点との標高差:3,000m スタート地点との気温差:-21℃

山頂にある「久須志神社」は、静岡県富士宮市にある「富士山本宮浅間大社」にある末社です。鳥居の前には、「冨士山頂上淺間大社奥宮」の石碑と狛犬が立っています。ぜひ、完走してお参りしましょう。

「富士登山競争完走」はグランドスラムの一つ!


「フルマラソンのサブ3」(3時間で完走)、「100㎞マラソンのサブ10」(10時間で完走)、「富士登山競争」(4時間30分で完走)の3つを達成することを市民ランナーのグランドスラムと呼んでいます。フルマラソンや100㎞マラソンは、年に何回も各地で開催されますが、「富士登山競争」は年1回しか開催されないため、グランドスラムを達成したい多くの市民ランナーがエントリーします。そのため、エントリーが殺到し、エントリーするだけでも難関のレースとなっています。

「富士登山競争」の参加資格

「富士登山競争」は、開催される年の4月1日現在で満18歳以上の方なら、男女を問わず参加できます。年齢制限の他には、五合目コースは参加資格条件りませんが、山頂コースには厳しい参加資格があります。山頂コースにエントリーするためには、過去3年間の「富士登山競争」で、山頂コースに参加した場合は五合目関門通過時間が2時間25分以内、五合目コースに参加した場合はゴール時間が2時間25分以内の実績があることが必要です。ですから、「富士登山競争」に初めて参加する方は、まず、五合目コースにエントリーする必要があります。たとえ、他の大会で優秀な実績を残していても特別扱いはありません。

一般参加の定員は、山頂コース2,500名、五合目コースは1,276名、合計3,776名です。過去の優勝者は招待、過去3大会の上位入賞者はアスリー枠として、参加することができます。 2017年の大会からは、「ふるさと納税枠」が設けられ、50,000円のふるさと納税をした方を条件に募集が行われました。定員は50名、定員を超えた場合は抽選となります。

「富士登山競争」のエントリー方法

「富士登山競争」のエントリーは、毎年3月中旬に行われます。エントリーの方法は、大会エントリーサイト「RUNNET」でのみ行っています。郵送での受付は、ありません。エントリー期間は、3日間しかなく、受付は先着順なので、初日に申込をしましょう。申込は、家族やグループ単位でもできます。

RUNNET - 日本最大級!走る仲間のランニングポータル
マラソン,ランニング,ジョギング,走る仲間のための情報を提供。大会エントリーでは大会情報をガイドし、申し込み・エントリーが可能です。さらに記録結果・写真公開までを一貫してサポート。RUNNETショップ(通販)ではランニンググッズを扱っています。

申込後、参加料の入金をしてエントリーが完了します。参加料は、山頂コースが10,000円、五合目コースが15,000円です。山頂コースに参加資格がないのに、山頂コースにエントリーした場合、資格審査で無効となります。無効となった場合、五合目コースへの振替えもできないので注意しましょう。 資格審査後、大会参加確定者には、参加確定通知が4月に届きます。そして、ナンバーカード、計測用RSタグが6月下旬に届きます。 「富士登山競争」の概要・エントリー日程などについては、2月下旬から3月上旬に「富士登山競争公式サイト」で発表されます。

富士登山競争

「富士登山競争」を完走すると?

「富士登山競争」を完走すると、完走証のほか、記念品を贈呈してもらえます。山頂コースの完走者は完走記念Tシャツ、五合目コースの完走者は完走記念タオルを受け取ることができます。完走記念Tシャツは9月に自宅へ送付されます。完走記念タオルは、大会当日に表彰式が行われる富士北麓公園陸上競技場で受け取ることができます。受け取れない場合は、送料自己負担で自宅へ送付してもらえます。

「富士登山競争」に向けた練習


「富士登山競争」は、富士山頂をめざす過酷なレースです。ですから、通常のマラソンとは違った対策で練習することが必要です。山道での足の運び方や進み方の練習を積み、体力の消耗を防ぐことに努めましょう。 五合目をめざす五合目コースも、15㎞の距離とはいえ、標高差は2,230mという難しいコースです。次回の山頂コースにエントリーするためには、五合目のゴールを2時間25分内でクリアしないといけません。 富士山に出向き、何度か実際のコースを試走してみるのがおすすめの練習方法です。コースの試走は、雪解けする5月ごろから可能です。一人で試走するのが不安な方は、練習会に参加してみてはいかがでしょうか。同じ目標を持った仲間と出会えることで、モチベーションもアップします。

しかし、遠方などの理由により、試走練習ができない方は、登り坂や階段を普段の練習コースに、積極的に取り入れましょう。また、五合目コースで、2時間25分以内にゴールするためには、馬返しまでの11㎞のロードを1時間から1時間15分で走り切れる走力をつけることを目標に練習しましょう。

山頂コースに参加される方は、高所障害に対する練習も必要です。日ごろから登山マラソンの練習を重ねましょう。また、七合目からは岩肌を腕を使って登ることが必要なので、腕の筋肉を鍛えることも必要です。

「富士登山競争」へのアクセス

「富士登山競争」が開催される富士?田市へのアクセスは、車の場合は中央高速道・河口湖インターおよび富士五湖道路・富士吉田インターから15分です。公共機関の場合は、富士急行線富士山駅が最寄駅となります。車で参加される場合は、エントリー時に申請すれば、臨時駐車場の駐車券を送付してもらえます。駐車券は、1枚につき1台のみ有効です。

「富士登山競争」は前日宿泊がおすすめ

「富士登山競争」に参加されるのなら、前日に現地入りすることをおすすめします。スタート時間は早朝7時ですので、前日宿泊をして体調を整えましょう。宿泊先については、「富士急トラベル㈱富士吉田支店 富士登山競走係」で紹介を行っています。富士吉田市内にあるホテル・旅館には限りがあるので、参加が決定したら早めに予約をしましょう。 また、富士?田市では、大会に参加する選手と市民との交流を目的として、民泊「ランナーズINN(民泊)」を運営しています。詳細については、5月初旬に「富士登山競争公式サイト」で発表されます。

前日には、閉会式・表彰式などが開催される富士北麓公園でプレイベントが開催されます。走り方教室やご当地グルメイベント、物産品の販売展示など、さまざまなイベントが開かれます。富士急行富士山駅から会場までは、シャトルバスが運行するので、ぜひ、出向いてみてください。 富士山駅からバスで5分の「北口本宮冨士浅間神社」は、約1900年前に富士山の噴火を鎮めるため創建された神社です。富士登山の安全を見守る富士山信仰の聖地として、多くの登山者が参拝しています。翌日のレースの安全を祈願してみてはいかがでしょうか。

レース当日に注意すること

服装・準備品

「富士登山競争」は、高所・急こう配を走るレースです。気温差も、山頂で21℃、五合目でも10℃もあり、他のレースとは異なる服装・準備物が必要です。急激に天候も変化するので、暴風雨対策も必要です。服装・準備物については、大会エントリーサイト「RUNNET」内の「ランナーの広場」のページなどを参考にして、入念に準備しましょう。


ランナーの広場 - RUNNET - 日本最大級!走る仲間のランニングポータル
RUNNETヘルプでは大会エントリーやRUNNETSHOP(通信販売)等に関する使い方解説と活用方法をご紹介します。

給水

「富士登山競争」では、五合目までは6ヶ所、山頂までは6ヶ所、計12ヶ所の給水所が設けられています。自分の特製ドリンクなどは置くことはできませんが、水やスポーツドリンクなどが用意されているので、必ず補給するようにしましょう。

トイレ

スタート地点の仮設トイレの他に、各山小屋でトイレを使用できます。山小屋のトイレは、環境対応型のトイレで快適に使用できます。コイン投入式やチップ制など、使用は有料なので、小銭を用意しましょう。

お金

「富士登山競争」には、トイレ代の小銭の他に、お金を持参することをおすすめします。重量の負担にならないように、千円札を数枚持参しましょう。山頂で記念品を買ったり、ゴール後に山小屋で食事したり、飲料を購入するのに必要です。

登山者との接触

「富士登山競争」の当日は、レース参加者の他に、富士山には多くの一般登山者が訪れます。レース中はもちろん、下山する際には、他の登山者とぶつからないように細心の注意を払いましょう。

まとめ

以上、「富士登山競争」について紹介しました。日本一過酷な山岳レースですが、その達成感は、他のレースでは得られないものでしょう。富士山の頂をめざす山頂コースに参加するためには、まず、五合目コースで制限時間をクリアすることが目標に頑張りましょう。山岳レースなので、日ごろの練習を工夫や筋力トレーニング、そして健康管理が大切です。ぜひ、山頂のゴールに向かってチャレンジしてみてください。