パナソニック FY-17C7
日本電興 HG-25K
シロッコファンとは
シロッコファンとはいったいどんなものなのでしょうか。あまり聞き覚えのない言葉だという人も多いのではないでしょうか。シロッコファンと対になるものにプロペラファンというものがあります。
こちらは、プロペラという扇風機の羽根が付いているので想像もつきやすいですね。いったいシロッコファンとはどのようなものなのでしょうか。今日はプロペラファンとシロッコファンの比較を中心に、シロッコファンの良いところをご紹介していきます。
シロッコファンが使われている場所
一般的な家庭でも見ることができるシロッコファンは何といっても換気扇でしょう。古い換気扇は壁に直接プロペラファンがついて強制的に換気を行っていました。しかし、最近の換気扇のレンジフードにはそのプロペラファンが見当たりません。その代わりに付けられているのがシロッコファンと呼ばれる送風装置です。
ダクトでつなげることでどこからでも排気ができるので、キッチンを壁際に作る必要はなくなり、キッチンの他にも換気が必要な場所、例えば家の中の水回りやガレージで塗装作業などを行う時の換気にも、壁際にこだわる必要がなく作業場の近くにシロッコファンで換気扇を設置することができます。
シロッコファンの特徴
シロッコファンにはどのような特徴があるのでしょうか。今まで換気扇にはあまり興味が無かったという人も、この機会にシロッコファンの特徴を知ることで、今までよりも音が静かで換気能力の高い「理想の換気扇」を見つけることができるでしょう。
特徴①静音
シロッコファンの特徴として、音がとっても静かということがあります。子供の頃のファンの音はとても大きかったという記憶がある人も多いのではないでしょうか。シロッコファンが換気扇のレンジフードに取り付けられるようになってから、画期的にファンの音が小さくなっています。
特徴②ダクトを使用した空調
シロッコファンの大きな特徴として、ダクトを使ってどこにでも排気を送ることができるところです。昔の壁につけるタイプのファンは換気される場所がその付近であるという必要がありました。でも、シロッコファンになってからレンジフード以外でもお風呂やトイレの天井にもシロッコファンのファンが取り付けられるようになりました。
特徴③集合住宅向け
壁に取り付ける必要がなくなったことから、アパートやマンションなど外壁に面していない場所にもシロッコファンを利用して換気扇を設置できるようになりました。そのおかげで、ファンの設置場所に縛られずに自由なデザインのマンションの設計もできるようになりました。
シロッコファンとプロペラファンの違いを比較
シロッコファンといえば、対となるものにプロペラファンがあります。その形や換気扇の構造に大きな違いがあるのでパッと見ただけでも2つの送風機の違いはわかりやすいでしょう。しかし、実は見た目だけではわからないシロッコファンとプロペラファンの違いもあるのです。
違い①シロッコファンのメリット
シロッコファンのメリットといえば、これまでにお話してきた静音やダクトによる設置場所に縛られない換気がありました。その他にもシロッコファンといえば洗浄がしやすいというメリットがあります。プロペラファンよりもコンパクトにできているので、洗剤に浸け置き洗いするのにも場所をとらずに洗うことができます。
掃除をしやすくした製品もある
羽根の枚数が多いシロッコファンの方がプロペラファンよりも掃除が大変だという意見もありますが、そんな意見を参考にして汚れが落ちやすい素材を使用したり、全て分解せずにシロッコファンだけを簡単に取り外せるようにしたりと、掃除のしやすさを重視した製品も開発・販売されています。
従来のシロッコファンの掃除に対するデメリットが改善されている形となっています。
違い②シロッコファンのデメリット
シロッコファンはコンパクトで洗いやすい一方で、その羽根が薄いことからそこで怪我をしてしまうデメリットもあります。シロッコファンを洗う時はに怪我に注意することになります。厚手のゴム手袋をした状態でシロッコファンの羽根には注意して洗浄するようにしましょう。
違い③プロペラファンのメリット
プロペラファンも全てがシロッコファンに劣っているわけではありません。構造がとってもシンプルなのでプロペラファンの換気扇の設置には時間がかからないというメリットがあります。価格も安価なものが多いし、ある程度の音がするため「換気扇の止め忘れ」を防ぐこともできますので電気代節約にもなるでしょう。
また、意外なことではありますが気密性が低くて外風が直接当たらないような場所に設置されたプロペラファンはシロッコファンよりも静かで強力な換気を出来る場合もあります。
吸い込む力はプロペラファンが有利
プロペラファンは後発のシロッコファンより劣っているものと思われがちですが、吸い込む力は実はプロペラファンの方が大きいものの方が多いのです。音は多少うるさいけれど、焼き物の煙りなどがグングン吸い込まれていく様子を見ることが出来るのは、昔ながらのプロペラファンなのです。
違い④プロペラファンのデメリット
プロペラファンは壁に直接取り付けて室内の換気をする機会です。外の風の影響を受けやすいというデメリットがあります。風が強いとき、換気扇がその風で回っているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
外からの風で回ってしまうような時は、内側から換気をしようとしても外風の抵抗で換気がしづらい状態です。また、そんな状態ではいつもよりも大きな音を発するようになるデメリットもあります。やはり、プロペラファンの弱点は音と外風の影響が大きいです。
シロッコファンとプロペラファンの価格比較
シロッコファンのメリット・デメリットの他にも新しく買い換える時、家を建てるのにファンについて決めなくてはいけないときその価格も重要なポイントとなってきます。一般的にはプロペラファンの方が安価といわれていますが価格にはどのくらいの違いがあるのでしょうか。ファン購入時の参考にしてください。
Panasonic天井埋め込扇FY-17C7
パナソニック FY-17C7
低騒音設計、低消費電力で24時間つけっぱなし換気扇としても使用できるというシロッコファンを使用した天井扇です。コンセントではないので電気配線の必要があり、付け替える場合はダクトの太さを揃える必要があります。
日本電興一般換気扇HG-25K
日本電興 HG-25K
見ていただいてわかるとおり、シロッコファンはそれだけでは換気扇としては機能することがなく、ダクトを別に買って取り付ける必要があります。それでも安価なプロペラファン式の換気扇よりも多少値段が高いのが一般的です。
シロッコファンだからどんな場所にも絶対に良いというわけではありませんので、適材適所、切り詰められるところはプロペラファンで費用の節約をしてかしこく換気をしていくことが大切です。
まとめ
シロッコファンとは、一般家庭では換気扇やトイレ、浴室など自由な場所に取り付けられる換気扇の送風機のことでした。昔ながらのプロペラ式の換気扇とはまったく違ったおしゃれなレンジフードの形や静かな換気扇として、その名前は知らなくても身近にすでにあったという人も多いことでしょう。
しかし、条件によってはプロペラファンの換気扇の方が換気しやすく音も静かという場合もあります。換気扇を考えるなら何でもシロッコファンが良いというわけではないので、じっくり自分の家の状況に合わせた換気扇選びを心がけましょう。