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マントルランタンの使い方!空焼きとメンテナンス方法を初心者向けに解説

マントルランタンとは、ガスやガソリンを使用する燃焼式のランタンです。現在はLEDなどが主流ですが、マントルを使用したランタンの独特の光は素晴らしいものです。今回はマントルランタンの空焼き、メンテナンスを初心者の方に分かりやすいようまとめました。
更新: 2021年5月13日
UNDERWORLD
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そもそもマントルランタンとは?

マントルランタンは、現在のキャンプやアウトドアでは主流ではありません。一般的にはLEDタイプのものが多く使われており、ガソリンやガスを使うランタンはそもそも存在を知らない人もいるでしょう。 マントルランタンとは、その名のとおりマントルを使用するランタンのこと。ガスやガソリンをそのまま点火しても火が出るばかりで灯かりにはなりません。そこで、マントルを使います。マントルに着火して灯かりとして使えるようにするわけです。 今回は、そんなマントルランタンのメンテナンスについて解説します。

マントルランタンの魅力

コールマンのガソリンランタン。昔からデザインもほとんど変わらず、シンプルさが魅力です。

コールマンのガソリンランタンです。光って見えるのがマントル、つまみで明るさも調節できます。地面に置いて使ったり、吊り下げたりと、LEDランタンと使い方は全く変わりません。そもそもLEDランタンはガスやガソリンランタンの代用として作られたものなので当たり前ですね。

マントルとは?

空焼き後のマントルは非常に脆いので取扱注意!

マントルは、ランタンを灯かりとして使うための必需品です。ガスやガソリンを点火して使うランタンは、マントル無しでは火が出るだけで灯かりになりません。 マントルは合成繊維でできており、気化したガスやガソリンについた火を引火させて使います。火が付くと脆いマントルですが、破れない限り何度も使うことができます。 新しいマントルを使う時には、空焼きと言われるマントルランタン独特の作業があります。LEDに慣れた方には面倒に感じる作業ですが、空焼きから点火までの作業に慣れてしまうと、非常に楽しいものなんです。

キャンプではマントルランタンがおすすめ

キャンプ場では、一般的にテント付近ではガソリンやガスのランタンは使用できません。火事になる恐れがあるため、危険があるからです。それでも、キャンプに行くならやっぱりマントルランタンはおすすめです。 LEDランタンは明るく扱いやすいものですが、マントルランタンとは違い光が一定です。この一定な光は、目に入ってしまうと意外に眩しすぎて気になります。ガソリンやガスの場合、光は一定でなく揺らぎがあり、目に眩しいと感じることはそれほどありません。焚き火を見て心が落ち着くことと同じような効果ですね。

おしゃれなマントルランタンの使い方

マントルランタンの優しい光を効果的に使うと、キャンプサイトが魅力的なスペースになります。吊り下げや、直置きなど、置く場所や光を当てたい所に対してどうすれば魅力的になるかを考える必要があります。ライティングは、適当にしてもなんとなく良さげに見えてしまい、いちいち考えるのも面倒ですからぱっと済ませてしまいがちです。 一度配置して、離れた所から見ることにより、微調整をしてみるとより良いライティングができるようになります。

マントルランタンの効果的な使い方

ランタンを吊り下げると、優しい光が周囲を照らしてくれます。足元に置くものと吊り下げるものを用意しておけば、より効果的なライティングが可能です。

マントルランタンの種類を解説

マントルランタンは、ホワイトガソリンとガス、灯油があります。ガス、灯油は一般的に使われているもので問題なく動作します。ただし、ガソリンは車で使用するようなものでなく、専用の物が必要です。コールマンのホワイトガソリンが有名ですが、このガソリンでは車は走りません。 ホワイトガソリンは、燃焼時の煤が発生しづらく、ランタンなどで使用するのに向いているものです。ほかにもバーナーなどで使用することができるので、マントルランタンとバーナーをガソリンにすると燃料の無駄を防ぐことができます。

ガソリン燃焼式のマントルランタン

コールマンの限定タイプのガソリンランタンです。コールマンのランタンは、限定品やヴィンテージ品など、マニアが多く、価格もそれなりに高いものが多くあります。

ガソリンランタンは、ポンピングによりガソリンを気化させ、そこに火をつけることで灯かりとして使用するものです。マントルという合成繊維を気化したガソリンが排出される場所に取り付けることで、火が出るのではなくマントルが燃えて灯かりになるという仕組みです。

ガス燃焼式のマントルランタン

ガスランタンは、ガソリンよりも簡単でガス管を取り付けて点火するだけです。扱いも簡単で、ガス管も家庭用のポータブルガスコンロで使うもので問題ありません。 マントルをつける作業や、空焼きは必要ですが、ガソリンのマントルランタンに比べて作業は少なく、入門用にもおすすめです。

マントルランタンを実際に使う その1

ガソリンのマントルランタンを使う手順を解説します。当たり前ですが、燃料が無くてはランタンは点灯しません。まずはキャップを開けてガソリンが入っていることを確認します。

まずはガソリンのチェック

キャップを開けた時の匂いが好きな人、嫌いな人に分かれます


重さや振ってみた時の感覚でガソリンの残量はなんとなくわかります。いつでも満タンにする必要はありませんが、半分以上あればけっこう長時間使用することが可能です。 ガソリンを入れるための漏斗も専用の物があります。プラスチックの物よりも、ガソリン用の金属製の物を用意しましょう。

ポンピングのポイント

ガソリンランタンはポンピングが楽しい!

ガソリンランタンを使用する場合、ガソリンに圧力をかけてから点火する必要があります。その、圧力をかける作業をポンピングと言います。 写真にある棒を何度も押し込むことで内部に圧力がかかります。棒の先にある穴を親指で塞ぎながら押し込むことで、圧力が漏れずにタンクの内部に溜まっていく仕組みです。 20~30回程度ポンピングを行えば、点火するのに十分な圧力が生じます。

マントルランタンを実際に使う その2

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3-Coleman-20-102J-%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AB-20%E5%9E%8B/dp/B000BS0678/ref=sr_1_7?ie=UTF8&qid=1524450417&sr=8-7&keywords=%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AB

使用前のマントルです。

順序が逆になっていますが、ポンピングの前にはマントルを取り付ける必要があります。すでに付いている場合はこの作業は不要ですが、マントルはけっこう破れやすいので使用の前に確認する必要があります。

まずはマントルをセットしましょう

新しいマントルをくぼみに結び付けます。

新しいマントルは、写真のような状態で袋に入っています。上部に糸が付いており、それをランタンのジェネレーター上部にあるくぼみに結ぶだけで完了です。細かい作業なので指が太い人はやりづらいと思いますが、それほど難しくはありませんので、慣れれば一分以内で終わります。

空焼き方法と注意点

まんべんなく焼くのがポイント

新しいマントルを結んだあとは、空焼きという作業があります。これは、マントルを光らせるために必要な作業なので、新しいマントルを使う場合、必ず行うことになります。 空焼きは、取り付けたマントルに火をつけるだけの作業です。チャッカマンのような先の長いライターで火を付けてあげれば火傷の危険もなく安心して行えますので、用意しておくといいでしょう。火を付ける際、マントルに当たらないようにすることが重要です。 火が付いたマントルは、脆くなります。まんべんなく火を付けるつもりでライターを動かして、マントルに当たって破れてしまうとダメになってしまいますので注意が必要です。

マントルは一回使ったらダメになる?

この状態はまだ使えます。 破れたら使用できません。

使用後のマントルは、写真のような状態になります。破れていなければ繰り返し使用することができます。空焼きを面倒に感じる方も多いかもしれませんが、毎回行う必要はありません。 ただし、空焼き後のマントルは非常に脆いので、輸送や点火の際に衝撃を与えると破れてしまいますので注意しましょう。

マントル交換の目安

破れたマントルです、これでも一応は点灯します

マントルの交換時期は、破れたらで問題ありません。写真のように破れた状態では点火はしますがそのまま使うには危険です。破れた個所から火が出てしまう可能性がありますので、破れたものをそのまま使うのはやめておきましょう。

マントルランタンのメンテナンス方法

実際に、使い終わったマントルランタンをメンテナンスしてみましょう。分解清掃は、しばらく使わない場合で問題ありません。パーツをばらして拭き掃除、油の注入などはできるだけこまめに行いましょう。そうすることで故障などの不具合も発生しづらくなりますので、定期的に行ってください。

使い終わったらガソリンを抜いておく

長く使わない場合、タンクの中に残ったガソリンは戻してしまいましょう。コールマンの専用ポンプなどもあるので、それほど面倒な作業ではありません。写真のように戻すこともできますが、自宅で行った場合、漏れてしまうこともあるのであまりおすすめできません。 ガソリンは戻さなくても大丈夫、という方も多いと思います。確かに駐車場に止めた車から毎回ガソリンを抜く人はいませんね。ただし、長く放置された車のガソリンタンクはサビが入り込んでいることも多いです。 数か月~半年くらいは使わない、という場合はガソリンを抜いておくというくらいでも大丈夫だと思います。

ジェネレーターのメンテナンス

ジェネレーターは、ガソリンを気化させる筒状のパーツです。ここを通った燃料が、気化され燃焼することで灯かりとして使用できるようになります。 点灯している間は内部を常に燃料が通っているので、煤などの汚れが溜まりやすい箇所です。定期的に取り外して交換したり掃除したりする必要があります。

ジェネレーターを長持ちさせるポイント

このナットを外してジェネレーターの交換やメンテナンスを行います

ジェネレーターを取り外すと、中にはバネと針が入っています。つまり、ジェネレーターは筒、バネ、針の3つのパーツからできているんです。 溜まった煤や汚れをパーツクリーナーなどで落としてあげることで、燃料の流れがスムーズになりますから面倒くさがらずにやってみましょう。 一度ばらして掃除することで、意外に楽しさに気づくものです。

交換可能なジェネレーター


コールマンの交換、メンテナンスパーツ。 まだまだたくさんあります。

コールマンは交換パーツや工具など、純正の物が必要になります。Webショップやアウトドアショップなどで取り扱いがあるので、店員さんに相談して必要なものを買い揃えてください。 店員さんは、知識も豊富でアウトドア好きな方も多いので相談してみるといろいろな情報を教えてくれます。

ポンプカップのメンテナンス

ポンプカップはポンピングをする部分の先、ポンプノブの先についているパーツです。工具で外すことができるので、掃除の際にはここも取り外してあげるといいと思います。

ポンプカップを外す

ポンプノブを外したところ。 ウェスに汚れが付いています。

ポンプノブも汚れが溜まります。拭き掃除やパーツクリーナーで汚れ落としをすることで動作がスムーズになります。写真の左下がポンプカップという場所です。ゴムでできており劣化もしやすいところなので、できるだけこまめに掃除をしましょう。

オイルの注入が手入れのポイント

コールマンのガソリンランタンはオイル注入の穴があります

ポンプノブの掃除が終わり、取り付けが完了したら、潤滑油を入れておきましょう。コールマンのランタンはリュブリカントという専用の潤滑油があります。 潤滑油を注入しておくことで、ポンプカップの動きもスムーズになります。

ゴムの交換の目安

ペンで示した部分が交換できるゴムです。

ポンプカップはゴム製ですが、破れたり劣化でボロボロになる頃には点火しづらい状態など、何らかの不具合が生じている可能性があります。不具合が生じた場合、故障を疑う前にこのようなパーツの劣化を確認してみましょう。 定期的にバラシて掃除しているとこのようなパーツの劣化にも気づきやすく、交換もできるので使う時にダメ、というトラブルが起きづらくなります。

ガソリンランタンのメンテナンスに必要なツール

コールマンのランタンは、分解に専用の工具が必要です。普通の工具を使っても取り外せないパーツがあり、無理矢理外そうとすると破損してしまう恐れがあります。必ず専用の物を使ってください。

工具は必ず純正のもので

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3-Coleman-149A9505-%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%81/dp/B000AR6H2S/ref=sr_1_40?ie=UTF8&qid=1524451099&sr=8-40&keywords=%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3

コールマンのスーパーレンチです。メンテナンスに必須な工具なので無くさないようにしましょう。工具などはWebでも購入可能、値段もそれほど高くありませんので予備もあれば安心です。

ガスタイプのマントルランタンのメンテナンス

ユニフレームのガスランタン

ガスランタンは、ガソリンランタンと違い構造はシンプルです。各部を分解して掃除をする程度でも問題ありません。汚れが溜まる場所や細かい場所は綿棒などを使って掃除しましょう。

ガソリンタイプとは違ってメンテナンスは簡単

バラしてみてもパーツは少なめです

ユニフレームのランタンをばらしてみました。コールマンのガソリンランタンと違い、ばらした際のパーツも少なめです。各部を丁寧に掃除しましょう。

使い終わったマントルランタンの掃除

メンテナンスと違い、掃除は専用の工具や部品は要りません。家庭の掃除用具を使って磨き上げるだけで十分です。

掃除道具はこれで十分!

ウェス3種、クリーナーがあればランタンはきれいになります。

マジックリンのような洗浄液、ウェスは3種類あれば磨きが楽に進められます。洗剤を染み込ませるウェス、水拭き用、仕上げの乾拭き用を用意しましょう。

耐熱ガラス・グローブ掃除のポイント

手の跡が残る限りガラスの拭き掃除は終わりません。


ガラスを掃除する際は、拭き掃除する手とは逆の手にウェスを持ったり、手袋をはめておくと指紋が残りません。曇りが残ると光が鈍りますので、しっかりときれいになるまで拭き上げましょう。

マントルランタンの魅力とは?

メンテナンス作業、パーツの交換など、マントルランタンは作業が面倒に感じる人も多いと思います。それでも、深い愛情を注いで使い続ける人も多いのです。そんなマントルランタンの魅力とはどのようなものなのでしょうか。

手を掛けてあげれば長く使えるのが魅力

マントルランタンはメンテナンスが大変です。逆にメンテナンスさえしておけば長く使えるものだと言えます。交換パーツもあるので、本体が壊れない限り使い続けることが可能です。 交換したパーツはその部分が新品に変わるので、メンテナンスが楽しいものになると思います。

LEDには無い明かりの魅力

燃料を使うランタンは、LEDとは違い光が一定ではありません。揺らぎのある光は心を落ち着かせてくれます。一度この光を味わうと、キャンプやアウトドア遊びの際にはいそいそと準備をするようになるでしょう。 マントルランタンの光は、灯かりとしての魅力が詰まっています。

ヴィンテージ・ガソリンランタンの魅力

古いランタンはディスプレイしているだけでおしゃれで格好いい空間を作ることができます。ヴィンテージが好きな人にはたまらない魅力がある逸品ばかりです。

ガソリンランタンと言えばコールマン

コールマンのヴィンテージランタンです。クローブが丸みを帯びて、かわいらしいデザインですね。海外のヴィンテージ品はデザインが良く、インテリア性の高いものがたくさんあります。 コールマンのランタンは、ヴィンテージ品が多く出回っているのでオークションなどでも購入可能です。

古びたランタンはこんなにもカッコいい!

コールマン以外にもヴィンテージのランタンは数多くあります。今のランタンと違いサイズが大きいものが多く、コンパクトな物よりは持ち運びが面倒です。 しかし、古びた金属のスレやサビ、クローブのちょっとしたキズなども長く使われたランタンの魅力と言えます。

マントルランタンを末長く使うために

マントルランタンは、昔から使われている灯かりです。電気を使わないので、素人でもメンテナンスができる箇所が多く、手を掛けることで長く使うことができます。 マントルランタンを末永く使うためには、定期的なメンテナンスは必須です。

細かいメンテナンスが一番大事

細かくばらしてメンテナンスをすることは、忙しい人には難しいと思います。ただし、長くても1~2時間で終わる作業なので、メンテナンスをする日と決めてしまえば大丈夫です。 慣れてしまえばどんどん作業がスムーズになるので面倒さもどんどん薄れてきます。楽しくなれば自分から進んでメンテナンスをするようになると思います。

何よりも愛情を持って接すること

道具は使い捨てではなく、手をかけることで愛着が沸きます。ランタンをメンテナンスすることは、趣味として楽しめなければいつまでも面倒な作業に過ぎません。 愛情をもって丁寧に扱ってあげることで、マントルランタンは末永く魅力的な光を与えてくれます。キャンプ、アウトドア遊びを楽しむために、ライティングも楽しんでください。 ライティングを楽しむことができれば、マントルランタンも愛情をもってメンテナンスをすることができるでしょう。