デージーの季節の育て方
デージーは、ガーデニングをしている方はご存知の方も多いと思います。そうでない人も、春の訪れを知らせてくれる「デージー」を見たことがあると思いますよ。そう、チューリップにも負けないくらい定番植物が、デージーなんです。かわいらしく咲く花姿や素直な面影が魅力で、冬に咲いた花から春の植物へのバトンタッチをしてくれます。耐寒性に強く、発芽率もよいので、たくさんの苗が自宅のお庭でできちゃいますよ。今回は、そんな愛らしい花「デージー」の育て方や季節ごとのお手入れ方法を紹介しいていきます。デージーの種類もまとめているので、自分の好みの花のデージーを見つけて下さいね。
デージー基本情報
デイジーの花は、昔は一重咲きの花をしていました。ヨーロッパで様々な品種改良がなされ、今の八重咲きなどのコロンとした品種がたくさん生まれたようです。デイジーは日本では可愛いと表現することが多いですが、ヨーロッパでは美しいと表現されています。その証拠に、デージーの属名である「Bellis(ベリス)」というのが、「bellus(美しい)」というラテン語へと移り変わります。これが語源になっているんですね。さっそくデージーの詳細情報を見ていきましょう。
難易度
デージーの栽培は初心者でも簡単にできます。種から育てても発芽率がよく、耐寒性も高いので春の開花までにきちんとした育て方をしておきましょう。
学名
デージーの学名は、Bellis・perennisでした。
科名属名
デージーの科名属名は、キク科ヒナギク属です。
和名・別名
デージーの和名は、ヒナギクです。漢字では、「雛菊」と書きますね。また、デージーには他の呼び名もありました。延命菊(エンメイギク)や長命菊(チョウメイギク)・時知らずなどで、どの呼び方も花期の長さが由来とされていました。
原産国
デージーは、ヨーロッパ・地中海沿岸が原産国になっています。
分類
デージーは、多年草です。しかし残念ながら、日本の高温多湿の地帯では夏越しが難しいとされています。デージーは、一年草扱いだと覚えておくほうがよいと思います。
草丈
デージーは、草丈が短いのが特徴です。その草丈は約15cmのものから、デージーの品種よっては40cmほどの種類もありますよ。
花名由来
デージーという花名の由来は、「day’s ・eye(デイズアイ)」という英語から来ています。「日の目」と訳されますが、は、これはデージのお花の咲き方から来ているんです。デージーは、通常愛用が上ったころの早朝に花を開きます。デージーの花の中心の黄色が見えてきて太陽のようにも見えますよね。そして、夜や日が差さない日には花を閉じるという性質を持っています。観察してみるのも面白いですね。
デージーの開花時期
デージーは、秋に種まきをして冬越しし、春に花を咲かせます。日本では夏には枯れる一年草の種類です。種まき以外にも、秋からはデージーの苗も販売されています。デージーにもたくさんの品種があるので花期も異なります。そのほか、デージーによってもその花の形・花色に個性があります。
デージー開花時期
デージーの開花時期は、12月下旬から5月上旬です。苗の場合は咲く季節が早まり、種から育てている場合は、開花時期はおそくなり3月ごろから咲き始めます。切り戻していけば開花時期も長いので、夏までの間咲き続けてくれる種類の草花です。
デージー花の色
デージーの花色は、白・赤・ピンク・うすむらさき・オレンジ・黄色・複色などがありますよ。花弁の形や草丈にも種類によって大きく異なります。
デージー誕生花
デージーを誕生花にするのは、1月4日・1月27日・2月15日・3月6日です。どれも、デージーの花が咲き始めるころの日にちになっていますね。
デージー花言葉
デージーは愛らしい花姿をしていますよね。そんなデージーの花言葉は、「純潔」・「美人」・「平和」・「希望」が上がっています。英語の花言葉にも、「Language・of・flowers」として純潔や美のワードが使われています。デージーの「希望」の花言葉の由来は、デージーの開花する性質からきていて、太陽を浴びると花を開くことが由来となっています。
デージー育て方①種まき
それでは、デージーの種まきから始める育て方を紹介していきます。基本的には、デージーは種まきで育て始めます。デージーの増やし方も種まきが一般的なので、しっかり基本を押さえておきましょう。まず、デージーの種まきの季節は、8月下旬から9月上旬に行います。暖地の地域の場合は、土の温度がある程度下がった10月ごろでも可能です。8月に種まきをすると、年内の12月までには開花してくれます。早い季節に種まきをすることによって、冬までに大きな苗に育てておけば、耐寒性も優れて越冬しやすくなります。 ①種まき用培養土などを準備する ②割りばしなどで種をまく場所に穴をあける ③浅めに種を植える ④霧吹きなどで種が移動しないように気をつけながら水やりを行う ⑤本葉が2.3枚でポットなどに移殖する。 デージーの種は、とても細かいので浅めに植えて、浅く覆土するのがポイントですよ。
デージー育て方②土づくり
デージーは、土質はあまり問いません。一般の草花用培養土があれば十分ですが、水はけがよく粘土質で湿り気のある土を好む植物です。土壌がよいと大株になりますよ。種まきからポット苗への植え付けに適した季節は、10月から11月です。暖かい場所に移動できる場合は良いのですが、冬場は霜よけ程度の簡単な防寒をしておくと安心です。
デージー育て方③水やり
デージーの育て方で重要なのが、水やりです。やや粘り気のある土壌を好むので、土が乾いていたらたっぷり水をやりをするようにしましょう。開花するまでの季節は秋から冬なので、デージに水をあげる時間帯は暖かい時間がよいと思います。なるべくなら、午前中の日が当たる暖かい時間帯に水やりをします。夕方に水やりをしてしまうと、耐寒性があっても霜がおりる季節には、デージーの根が凍ってしまう恐れがあるからです。
また、デージーは水切れを起こしやすい植物なので、水切れには注意が必要です。万が一、水を切らせてしまうと、茎がくたっとなってしまい、完全に枯れてしまいます。冬の季節は、暑くはないものの空気が乾燥しているので水やりは土の状態をよく観察してあげるようにしてくださいね。また、暖かくなってきた3月以降はデージーが活動を始めて生育が旺盛になります。その季節には、いつもより水切れに注意したほうがよいと思いますよ。
デージー育て方④肥料
デージーは、開花時期が長いのが特徴の草花です。そのため、花が体力をつけるためにも定期的に肥料を追加しましょう。デージーの花が咲く期間は、半年ほどにもなります。週に一度、液体肥料を水で薄めて週に1回与えます。そして、デージーは花を美しく保つために、月に一度の固形肥料をまくとよいと思います。肥料が少なくなってくると、花付きが悪くなってしまうので、こまめに与えるようにしてくださいね。花が終わったデージーは、その都度根もとから入り戻しを行ってください。切り戻しをすることによって、新しい茎から新たな花を咲かせてくれます。
デージー育て方⑤夏越し
デージーの花期は、3月から5月で、長期間たくさんの花を咲かせます。本来は、多年草の植物ですが日本の夏は高温多湿になりやすく戸外での夏越しが難しい植物として一年草扱いになっています。もしも夏越しをさせて来年も楽しみたいと思い人は、鉢植えに植え替えて涼しい場所で育てることもできます。春のうちに咲いた花がらをこまめに摘み取っておきます。株に体力を残して置き、夏越しのために鉢植えにあげるときには、茎の根本から切り取ります。 夏越しは、戸外ではほぼ不可能ですが涼しい室内に取り込めば12月に移植して咲かせることができます。夏越しが難しい場合は、種を取ったりしてさまざまな増やし方で来年もデージーを楽しむことができるので安心してくださいね。
デージー育て方⑥切り戻し
デージーは、切り戻しをしていけば開花時期がとても長く楽しめます。切り戻していけば、花が次々に咲くので体力を使ってしまいますが、枯れはじめてきたらすぐに花茎ごと切り落とすことにいよって疲れない株になります。株の体力を落とさずにロングスパンで開花を楽しみたいときは、必ず切り戻しを行うようにしましょう。切り戻しの時は、花がらだけを摘み取るのではなく、茎の根元から深く切り戻します。切り戻しておけば、花が枯れたあと腐ってしまって病気を誘発することがなくなりますよ。
デージー育て方⑦増やし方
デージーの増やし方は、一年草なので種しかありません。こぼれ種で自然な増やし方はできませんが、うまく収穫しておけばその年の秋には種まきで新しく育てていくことはできます。苗の株分けも一般的な増やし方ではないですが、購入したポット苗に茎が4.5本ある場合には根鉢を崩して植えるということもできます。根が傷んでしまうので、 おすすめの増やし方ではありませんので、なるべくなら新しく種まきから育ててみましょう。
デージー種類
デージーは、八重咲きの花を連想しがちですが、その種類は多くあります。デージーの園芸品種には、花弁によってリグローサ種・フィストゥローサ種に分けられています。リグローサ種というのは、舌状花(平べったい花びらの形)の種類のデージーです。そして、フィストゥローサ種というのは、筒状花で丸く花びらをまいたような形になっています。シベリウス系・コロナ系・エノルマ系・ムルチ系・エトナ系・カーペット系・ポンポネット系といった系統に分けられています。ここからは、人気の高いデージーを紹介していきますね。
チロリアンデージー
デージーといえば、この「チロリアンデージー」が一般的です。ほかのデージーよりも花が大きく、花径約5cmの丸い花形をしています。耐寒性にはやや弱く、肥料を多く必要とします。その他にも、日本になじみやすい雛菊とも呼ばれているのが「ポンポネット」です。花径は約3cm程度で草丈は15cmほどで小型です。
ブルーデージー
デージーといえば、ブルーデージーしかない!という人が多いほど人気な品種です。半耐寒性で夜になるとその花を外向きに巻くようにしてしまいます。おもにブルーデージーと呼ばれる種類のデージーは、アモエナやアメロイデスを指しています。青みのある花なので、肥料をたくさん必要とします。やや育てにくさがあるので、デージーの中では中級の種類になっていますが、発芽率も高く成功しやすいと思います。
ユリオプスデージー
草花ではなく、低木の種類のデージーです。ユリオプス属に属している、常緑低木で一年中美しい葉っぱが楽しめます。太陽のように元気なビタミンカラーのイエローが映えるタイプのデージーです。開花時期は、夏越しをして11月末から翌年の4月まで咲きます。葉色も美しく、通年通してカラーリーフの役割もしてくれる灰白色ですよ。ただ、デージーとは違って耐寒性は強くありません。戸外の場合は防寒対策はしておきましょう。
シャスタデージー
シャスタデージーという種類のデージーです。宿根草で、日本のハマギクを交配しているので日本の夏越しも可能な種類です。種まきは、春に行います。そのまま夏越しをして翌年の12月には花を咲かせてくれますよ。ロゼット咲きで花を咲かせて、白と黄金色のコントラストが美しいですね。マーガレットにも似た花が魅力的です。この種類のでーは、花径約5~10cm程度の花を咲かせます。
デージー寄せ植え
デージーのたくさんの種類を種から育ててみませんか?年明けには多くの苗が育ってくると思うので、それぞれの種類のデージーを寄せ植えにしても可愛いと思います。 デージーは、草丈が小さくて茎と葉っぱはすっきりとして逸いるので、同じ12月ごろから花期が長いビオラ・パンジーがおすすめです。組み合わせるとデージーの寂しくなりがちな根元も、こんもりとしたビオラがカバーしてくれますよ。草丈の違う種類のデージー同士をお合わせて寄せ植えにしてみてもバランスが取れると思います。
デージーをきれいに咲かせよう
いかがでしたか?冬から春までの長い期間、可愛らしい花を楽しむことのできるデージーでしたね。デージーは、種を秋に植えてから、冬の防寒と水やりがポイントでした。開花したら定期的な肥料と切り戻しを行って上手に育ててあげてくださいね。たくさんの可愛いお庭や寄せ植えが出来ると嬉しく思います。