ローズゼラニウムってどんな花?
ローズゼラニウムの特徴
ローズゼラニウムは、ゼラニウムの種類のひとつで、大変人気のある種類です。ピンク色をしたなんとも可愛らしい花模様とアロマにも使われる香り、そして大変強い性質はとても魅力的です。花の時期が長く、しかも、育てやすい性質を持っているので、ガーデニング初心者にも、おすすめの植物と言えるでしょう。ローズゼラニウムの草丈は、大体30~100センチです。
ローズゼラニウムは切り花としても人気
ローズゼラニウムは、その人気から、葉っぱをアレンジメントフラワーのグリーンとして使われることも多くなりました。ローズゼラニウムの良い香りは主に葉っぱから発せられます。お部屋にお花を飾りながら、香りまで楽しめるというわけです。
ゼラニウムは悪魔除けに利用されてきた植物
ヨーロッパでは、古くより、ゼラニウムには、悪霊除けのパワーがあるという言い伝えがあります。今でも、家の周りに植えたり、窓辺にゼラニウムを飾る習慣が残っているそうです。
ローズゼラニウムの花の咲く季節
3~11月。ローズゼラニウムは、春の訪れとともに、蕾を膨らませはじめます。初夏には、ピンクのかわいい小花が満開になります。その後も秋までの間、ロングスパンで花を楽しむことができる植物です。
ローズゼラニウムの花名の由来
ローズゼラニウムの学名は、「Pelargonium roseum」。その一部分である「Pelargonium」は、ギリシア語から由来しています。ギリシア語で、コウノトリを意味する「pelargo」を語源としています。ローズゼラニウムは、花が咲いたあと種ができますが、その種が、コウノトリのくちばしに似た突起のある形状であることから、このような学名がつきました。また、和名のひとつとなっている、テンジクアオイ。天竺は「異国産の」を意味します。また、ローズゼラニウムの葉が植物の葵と似ていることから、こうした和名がつけられたと言われています。
ローズゼラニウムの香り
ローズゼラニウムの別名は「ニオイゼラニウム」です。その名のとおり薔薇の花の香りに似た、大変良い香りがします。アロマオイルの材料として、また、料理の香りづけとしても楽しまれています。特に、インド洋西部の島、レユニオン島で育つローズゼラニウムは、芳香が素晴らしく、アロマテラピーの世界で有名なものとなっています。
ローズゼラニウムの効能
ローズゼラニウムは、その香りから、アロマオイルとしても広く利用されている植物です。アロマテラピーの世界では、ゼラニウムは、自律神経のバランスを整えたり、ストレスの緩和をする働きがある、とされています。情緒を安定させてくれたり、ホルモン分泌を正常に導いてくれる効能も期待されています。そのため、女性のバイオリズムや更年期の不調にも利用されているそうです。スキンケア面においても優秀で、シミやシワを予防してくれたり、お肌のエイジングケアに用いられています。可愛い花模様とともに女性に嬉しい側面を持っているのですね。
ローズゼラニウムの花言葉
ローズゼラニウム固有の花言葉
ローズゼラニウムの花言葉は2つです。ひとつは「選択」、もうひとつは「恋煩い」です。小さく可憐なピンクのお花からイマジネーションを受けて、恋煩いという言葉がつけられたのでしょうか。ロマンティックですね。
ゼラニウム全般の花言葉
ローズゼラニウムが属する、ゼラニウム全般の花言葉は、3つあります「尊敬」、「真の友情」、「信頼」です。3つの言葉ともに、人間の心に関係する単語が使われているのが印象的です。
ローズゼラニウムを誕生花とする日
8月16日
ローズゼラニウムの基本データ
科名・属名
フウロソウ科ペラルゴニウム属
学名
Pelargonium roseum
和名
ローズゼラニウム 匂い天竺葵(ニオイテンジクアオイ) 蚊嫌草(カレンソウ)
英名
Rose geranium
原産国
南アフリカ
ローズゼラニウムの育て方1・基本的なポイント
土づくり
ローズゼラニウムは、乾燥した土壌を好みますので、水はけの良い土を準備しましょう。バーミキュライトを混ぜ込むと良いでしょう。園芸用羊土、ハーブ用用土を使うのもおすすめです。
水やり
ローズゼラニウムは、乾燥した環境を好みます。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水をやります。地植えの場合は、ほとんど水やりの必要はありません。水を多くやりすぎると、根腐れの原因となりますから、注意しましょう。
場所
ローズゼラニウムは、湿気と寒さを苦手とする植物です。日当たりがよくて、風通しがよい場所で育てましょう。冬になったら、鉢植えの場合、霜の当たらない場所に移動させます。地植えの場合は、大きな木のふもとなど、霜の当たりにくい場所で栽培すると安心です。
肥料
植えつけの際に、緩効性の肥料を土に混ぜておくと良いでしょう。また、開花期に追肥を施します。ただし、ローズゼラニウムはハーブの一種で生育が良いので、それほど多くの肥料を必要としません。
病害虫
ローズゼラニウムの香りは、人間には心地よいものですが、虫にとっては苦手なものです。そのため害虫がほとんど近寄りません。
剪定
ローズゼラニウムの剪定のタイミングは年に2回。梅雨時期と、冬前です。ローズゼラニウムは湿気を苦手とする植物なので、梅雨時期には少しパワーが弱まります。株が混み合うと、蒸れてしまい枯れる原因ともなるので、切り戻しをして、風通しをよくすると安心です。また、冬の訪れとともに、ローズゼラニウムの花が咲き終わります。その頃に再度、剪定をすると良いでしょう。伸びすぎた葉を中心に、剪定すると、次の春に向けて、成長が促進されます。
花がら摘み
ローズゼラニウムの花は、開花からしばらくすると、やがて枯れてきます。枯れた花をそのままに置いていると、病気の原因になります。花茎の付け根から摘み取りましょう。
ローズゼラニウムの育て方2・植えつけと植え替え
植えつけ
ローズゼラニウムは、成長が早く、根がすぐに伸びてきます。鉢植えで栽培する場合、少し大きめの鉢、なるべく深いめの鉢を準備しましょう。ローズゼラニウムは一般的に、苗から育てます。植えつけに適する時期は、4~5月もしくは9~10月です。
植え替え
植え替えに適する時期は、4~5月もしくは9~10月です。ローズゼラニウムは、植えつけの際に、大きめの鉢を準備しても、およそ半年すると鉢に根が回ります。鉢植えの場合、定期的な植え替えをすることで、根詰まりを防ぎましょう。苗を鉢から抜いてみて、かなり根がびっしり詰まっていたら、軽くほぐしてやります。それから新しい鉢に植え替えると根の張りが良くなり、成長が進みます。地植えの場合は植え替えは不要です。
ローズゼラニウムの育て方3・増やす方法
挿し木
ローズゼラニウムは、比較的簡単に挿し木で増やせる植物です。挿し木の適期は、4~5月もしくは、9~10月です。充実している枝を選びとります。15センチほどの長さに切り取り、日陰で1日乾燥させるのが挿し木苗成功の秘訣です。そのあと、挿し木用の土に挿し、土が乾燥しないように水やりを続けます。2~4週間管理していると、根が出てきて、挿し木苗の完成です。ローズゼラニウムは寒さを苦手としているので、冬が来る前に、挿し木苗を多いめに栽培しておくと安心です。
まとめ
とても愛らしいピンク色の花を咲かせるローズゼラニウム。花の咲いている時期が春から秋と、長い間楽しむことができるのが魅力的です。ローズゼラニウムをうまく育てるコツは、2つ。1つめは、湿気に弱いローズゼラニウムを、梅雨時期のじめじめから守ることです。きめ細かく剪定をして苗の蒸れを防ぐことで乗り切りましょう。もう1つは、冬の寒さから守ってあげること。ローズゼラニウムは大変強い植物ですが、霜がおりるなど極端な寒さを苦手としています。植える場所に気をつかうなど防寒対策をしましょう。 ローズゼラニウムは、ちょっとしたコツさえつかめば、大変育てやすく、また、挿し木で簡単に増やすことができるので初心者にもおすすめの植物です。自分で育てたローズゼラニウムの葉っぱを収穫して、その香りを存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。料理に取り入れたり、自家製のポプリにしても素敵です。