第一ビニール ポリポット
底面給水 ジフィーハーフトレー
AZライトプランターeco
菜園用雨よけシート 0.05mm×2.3m×5m
リッチェル ミニじょうろ
ミツカン 米酢 900ml
住友化学園芸 トマトトーン 30ml
トマトのルーツはアンデス高原
トマトのルーツは、南米のアンデス高原のペルーというのが定説になっています。ペルーのタシュデルト村には野生種のトマトが自生していて、それがまるでミニトマトのように房状に実がなっています。 そこは太平洋側で雨があまり降らず太陽が降り注ぐカラッとした気候の土地です。水源が少ない地域で、この村に水が来るのは10日間で二日だけ。そんな地域で自生しているトマトがルーツです。
ペルーのクスコ市街の市場
ペルーのクスコ市街地に開かれている市場では様々な野菜が売られています。トマトもその中の一つです。
トマトのルーツからくる育て方のコツ
雨が少なく太陽がいっぱいでカラッとした気候の中で自生したトマトですから、雨の多い梅雨のある日本の農家では栽培にあたって、いくつかの工夫をしています。 その一つは陽当たりの良い場所に植えることです。二つ目は水はけをよくするために土を寄せて高くすること(高畝「たかうね」といいます)。もう一つはビニールハウスの中であったり雨よけをして栽培しています。農家ではない家庭菜園でもできる簡単な育て方のコツを紹介します。
どんなミニトマトを育てる?
色や形 どのミニトマトを育てますか
ミニトマトは赤やピンク、緑や黄色と色もいろいろ、形もまん丸だったり、ちょっと細長かったり、中にはハート形をしたものまであります。あなたは、どんな色や形のミニトマトを栽培したいですか。種からですか、苗を買ってきて育てますか。栽培に必要なものが一式セットになった種から育てられる便利なミニトマトキットも売られています。
甘~いミニトマト or 酸味のしっかりしたミニトマト
国内だけでも120種類以上のトマトが栽培されています。一昔前はスッパイ酸味のあるのが普通でしたが、今はフルーツのような甘いものが品種改良されています。ミニトマトも味はいろいろ。食感は皮が薄く生でサラダにして食べられるものが主流ですが、中にはシシリアンルージュのような皮が厚く加熱するとコクが出る調理方法に向いたミニトマトもあります。
種まきか苗から育てるか?
こんなに種類がたくさんなミニトマト、あなたはどのミニトマトを栽培して収穫したいですか。春にホームセンターなどから買ってきた苗を植え付けて育てるのが手っ取り早いですが、どうしても種類が限られます。気に入ったミニトマトとなると種からの栽培になってしまいます。 種から苗を育てる方法、苗をプランターに植え付ける方法、支柱を立てる方法、追肥の方法など種まきから収穫までを順序を追って紹介し、上手く育てるコツを解説します。
ミニトマトの育て方:栽培プランを立てよう!
育てたいミニトマトが決まったらホームセンターや道の駅、通販で種を買います。種袋の裏側には必ず、地域ごと(寒冷地、中間地、暖地)の大雑把な種をまく時期、植え付けの時期や収穫の時期が書かれています。あなたの住む地域に合った栽培プランを立てましょう。
種袋によって説明方法に違いがありますが概ね内容は同じです。この袋では日本列島を寒冷地、中間地、暖地で色分けしてあるので一目で自分の地域が判ります。種まく時期、植え付けの時期や収穫の時期が月別に表示されています。
ミニトマトの育て方1.準備するもの
培養土と種まき用ポットまたはトレーの準備
種まき用の培養土は肥料を混ぜる必要もなく、そのままポットやトレーに入れて種がまけるので簡単です。培養土は、色々な土の持っている性質を混ぜて通気性がよく、水はけがよく、しかも保水性が優れたものにしています。加えて植物の成長に必要な栄養素(窒素・リン酸、カリウム)もバランスよく含まれているので培養土を使うのが失敗しないコツです。種まきや育苗に使って残ったらプランターに入れて使えます。
培養土
MDJ125TN
ビニールポットに種をまくときは1ポットに3粒ほどまきます。芽が出て双葉から本葉へと成長したら1本だけ残して、元気がないものは間引きし、元気な苗は予備のポットに移植して大きく育ててあげます。
ビニールポット
第一ビニール ポリポット
底脇に穴が開いているので水はけもよく安心です。20個組で200円前後と安価ですが、丈夫で数年は使えますし、大きさも標準タイプで他の野菜や秋の野菜の育苗にも利用できます。
トレー
底面給水 ジフィーハーフトレー
下の「種まき」で解説しますが、このトレーは直に種まき用として、ポット苗を入れてフタをすれば簡易温室に早変わり。
プランターの準備
プランターはベランダや軒下で育てるのにピッタシです。しかも雨の時の移動や日の当たる場所に置けるので便利です。ミニトマトは枝や葉が少し小ぶりなので苗を植える間隔は20~30センチ程を目安に、また根は張りませんから18~20センチ位の深さで十分です。下のプランターで両端から少し離して2~3株ほど植えられます。
AZライトプランターeco
苗を植え付ける庭や菜園の準備
苗を植え付ける所は、陽当たりの良い場所が絶対条件です。広さは一列植えとして、幅60~70センチ、長さは苗の本数×20~30センチ(10本だと3m)位です。 植え付ける一月前に苦土石灰と多めの堆肥(たいひ)を加えて粗く起こしてなじませておきます。その際に水はけをよくするために高目に土を寄せて高畝(たかうね)にしておくのがコツです。次に元肥を入れて耕して準備完了です。1㎡当たりの苦土石灰150g、たい肥4kg、元肥として化学肥料を100gを目安にします。
ミニトマトの育て方2.いよいよ種まきです
種は前日の晩に水に浸して吸水させておくと発芽しやすくなります。ポットやトレーに培養土を入れ、5ミリくらい凹ませて吸水させた種をまき培養土で覆います。それからタップリと水やりをします。発芽まで光は必要ありませんから、その上に乾燥防止用に新聞紙を被せておくのがコツです。
ミニトマトは温度25~28℃という高温で四日ほどかけて発芽します。2月下旬~3月上旬の種まき時の気温だけで芽を出すのは困難です。身近なものを使って発芽温度を確保する方法があります。25℃~28℃の発芽温度の確保はさほど難しくありません。風呂場と電気炬燵の利用です。
培養土を入れてボール紙で区切りをして種まきをすると後でポット上げするときに楽です。種は5ミリくらい凹ませてまき、培養土を被せタップリ水やりして蓋をします。
風呂を沸かした43℃位の浴槽のふたの上に新聞紙を敷きポットやトレーを置いて大き目の発泡スチロールの箱を上から被せておきます。冷めたら追い焚きして温度を確保します。 このトレーは大き目の透明フタがついているのでビニールポットを入れて温室のように使えます。電気炬燵の中に入れた温度管理も同じです。このトレーでなくても100均で蓋つきの透明の容器も探して代用してみましょう。
ミニトマトの育て方3.発芽~苗の成長
発芽して双葉になり始めたらたらタップリ陽に当ててあげましょう。発芽後に発育する温度は10℃~30℃位が理想です。日中は大きい目の透明のビニール袋を被せたり、透明の衣装箱を利用したり手作り温室の工夫をして陽の当たる場所や廊下や窓際などにおいてあげてください。夜は温かい風呂場や炬燵でシッカリ育ってくれます。10℃以下だと成長が止まってしまいますから気を付けましょう。水やりは乾き具合を見ながら三日に一度くらいあげましょう。
これがもう少し成長し本葉が二つくらい出たら一つずつのポットに移し変えます。このポットの中で大きく成長させるのです。まだ一時的な移植なので仮植といいます。
ミニトマトの育て方4.ポットに植え替えの方法
”ポット上げ” ”仮植”の方法
まいた種は、20日くらいで下の写真のように本葉が出てきます。本葉が2つ~4つほどになったら別の培養土の入ったポットに植え替えてあげます(「ポット上げ」あるいは「仮植」といいます)。一番勢いの良い一つをこのまま残して他を別のポットに仮植します。こうすることで根がしっかり張り大きく成長します。水やりは苗が浮かないように静かに、たっぷりあげてください。
四つの種からそれぞれ芽が出て双葉、そして本葉が出てきますが、どうしても成長は不ぞろいです。
この三倍ぐらいに育ったらプランターや家庭菜園に移植します。
ミニトマトの育て方5.菜園やプランターに定植
シッカリ大きくなったらプランターや庭や菜園の畑に植え付け(定植)しましょう。ところでプランターや庭、菜園の土にはキチンと肥料を施しましたか(「1.ミニトマトの育て方 準備するもの」を参照してください)。 肥料の三要素の役割を再確認しておきましょう。窒素(N)は茎や葉の成長させます。リン酸(P)は花肥(はなごえ)とか実肥(みごえ)と言われるように花を咲かしたり実をならす肥料です。カリウム(K)は根肥(ねごえ)といわれ根の発育に関係します。
売っている苗もこのくらいです。苗を買って栽培する人のために良い苗の選び方のコツを紹介します。①茎が太くがっしりしている ②葉が厚くて濃い緑色をしている ③花が咲いていて大きい
4月下旬から5月上旬辺りに植え付けます。プランターや菜園や庭の畑に20~30センチ間隔で少し大きめに穴を掘ってタップリ水やりをします。根鉢が崩れないように苗ポットにも水やりをしておきます。ポットを裏返して根元を人差し指と中指で挟むようにしてポットを離し植え付けます。植え付けたらたっぷり水やりをしてください。
ミニトマトの育て方6.支柱で優しくサポート
植え付けたミニトマトの茎は弱く不安定です。支柱に結び付けることで安定してスクスクと育ちます。また込み合った枝を整枝するのにも役立ちます。ミニトマトは夏場に背丈ほど伸びるので支柱の長さは1.5m~1.8m位を準備します。根を傷つけないように少し外側に立てます。菜園では地中に深く刺して安定しますが、プランターは浅いのでベランダや軒に固定するようしてください。
いろんな誘引(1)自然な誘引
茎を支柱に結び付けるのは100均で売られている麻ひもで十分です。麻ひもは役目を終わってその場に捨てても朽ちて自然に戻ります。結ぶコツは8の字型に結ぶことで輪に遊びができて茎を無理せずに支柱につなぐことができます。
陽の当たるベランダに置いて支柱は手すりにうまく固定させています。伸びてくると手すり棒も支柱の役目を果たしてくれます。
いろんな誘引(2)らせん状に誘引
支柱を三本立てて少し斜め上にらせん状に結び付けていきます。無理強いすると茎が折れてしまいますから、ゆるめに誘引するのがコツです。日差しにしっかり当てて乾いたら水やりもしてください。
インテリアに室内に置いても似合います。でも昼間はくれぐれもお日様にタップリ当ててください。
ミニトマトの育て方7.雨よけ
ミニトマトは乾燥した陽の当たる場所を好みます。雨がかかるとひび割れしたように裂果すると聞きますが、真相は雨水が根から吸い上げられ過剰の水分で実が急激に膨張して皮が破れるのです。ハウス栽培ほどではありませんが、下の写真のように高畝にして簡易なビニール屋根をかけるだけで効果があります。黒マルチで高うね全体を覆うことも効果的です。土が乾いたらマルチの根元から水やりをしてください。
菜園用雨よけシート 0.05mm×2.3m×5m
ミニトマトの育て方8.水やり
繰り返し説明したようにトマトは水をあまり必要としません。とは言え発芽や仮植、定植といった時期には十分な水やりをしてください。それ以外の通常では乾き気味でも水分を求めて根を延ばして確保しようとします。乾いたら水やりする程度で大丈夫です。
リッチェル ミニじょうろ
ミニトマトの育て方9.脇芽摘みを忘れずに
太い真っすぐな茎と横に出ている葉の間から出てくるのが脇芽(わきめ)です。わき芽が伸びると葉が茂り陽当たりが悪くなります。肝心の実に栄養がいかず美味しく育ちません。また込み合った葉は風通しを悪くし病気のもとになったり害虫も発生します。晴れた日にわき芽を切っておきます。時には大きくなりすぎた枝、芽、つるの先端を剪定します(摘芯といいます)。動画を参考にしてください。
ミニトマトの育て方10.病害虫と農薬
葉や茎が込み合って風が通らなかったり陽が当たらないと、病気や害虫が発生することがあります。病気はうどんこ病や青枯病、害虫はアブラムシ、ハダニです。病気で枯れた葉は取り除き、この害虫は酢が嫌いなので塗布すると効果があるようです。
ミツカン 米酢 900ml
ミニトマトの育て方11.先ず花が咲きます
ミニトマトの花が咲き始めました。一番花が受粉することで、この株がその後もシッカリと実のなるミニトマトになります。まず殆どのミニトマトは受粉するので心配ありません。寒くて虫が活発な活動をしない時はホルモン剤を使って人工授粉させるのも一つの方法です。一段目の花房の花が2~3咲いたら希釈したホルモン剤を噴霧してあげるのです。花が咲いたらリン酸の追肥をしてあげましょう。
花に受粉して実がなります。花が咲いたら少し追肥しましょう。
住友化学園芸 トマトトーン 30ml
危険なものではありません。値段も400円~500円。確実に受粉させる方法として有効です。
ミニトマトの育て方12.収穫の時期
自家受粉がすすみ次々と実がついてきました。花がたくさん咲き、実がなり収穫が始まります。花を咲かせ実をならすので栄養不足になりがちです。次の収穫のためにも少し追肥してあげましょう。茎や葉を見ると追肥が必要か、勢いがあって追肥の必要がないかの判断ができます。茎が細いと全体に肥料不足ですから追肥します。葉の色が淡く萎れている感じだとやはり追肥の時期です。
たくさんの花房に次々と花が咲いたら少しずつ追肥してあげる時期です。
こんなミニトマトのたわわの姿もあなたの栽培の腕次第です。収穫するときには追肥でお礼を。
ミニトマトの育て方13.収穫の感謝に追肥でお礼
種をまいたポットの培養土は肥料の三要素がほどよく混合されています。次に仮植されたポットも同じように肥料が含まれた土て苗が大きく育ちました。そして苗を定植する先のプランターや庭、菜園の畑にも元肥を入れておきました。元肥を施し過ぎるとミニトマトは、つるボケといって枝が伸び葉ばかり茂ってしまいがちです。そこで花が咲き実がなり始めた最初の時期に先ず追肥し、次に奇数段目の花が咲くたびに収穫しながら追肥してあげる方がミニトマトを育てるのに向いています。その追肥は窒素は少なめにリンとカリウムを多めにするのがコツです。
ミニトマトのこぼれ種の贈り物
ミニトマトが鈴なりになって終り頃になると取り残しが出てしまいます。そんな実も知らず知らずのうちに下に落ちて土に帰って行き、翌年に思いもよらず芽が出てくることがあります。こぼれ種の贈り物です。自然の風雨や冬を生き抜いた苗ですから元気に育ってくれます。半年余り頑張って栽培したあなたへミニトマトからのご褒美です。
トマトは栄養が豊富
緑のレタスやブロッコリーをベースにしたサラダに赤いトマト添えられているとオシャレサラダに変身!弁当のふたを開けると可愛らしいミニトマトが顔をのぞかせ食欲をそそってくれます。
この彩りの魅力は栄養の魅力でもあります。トマトの成分の一つリコピンは赤いトマトほど多いんです。このリコピンともう一つの栄養成分のβ-カロテンは、抗酸化作用の働きがあってガンや動脈硬化の予防にも役立つとされています。さらにトマトに多く含まれているクエン酸やリンゴ酸は消化促進効果がありますから食前サラダにぴったりなんです。
露地栽培の平均的な種まきから苗の植え付け、収穫までの時期です。2月下旬から3月上旬が種の蒔き頃です。4月になったら菜園の準備です。苗が大きくなる4月下旬から5月にはポットから植え付けです。