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フウセンカズラの育て方!種まき時期や苗の植え方、摘心方法などをご紹介!

夏のつる性植物、フウセンカズラ。紙でできた風船のような、ふっくらとした実と、ハート形の種が魅力です。日当たりさえ良ければ、ぐんぐん茂って大きくなりますよ。種まきや植え方、日々のお世話など、涼しげで丈夫なフウセンカズラの育て方をご紹介します!
2020年8月27日
三ツ矢ナオ
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フウセンカズラの育て方をご紹介

ふっくらとした提灯のような果実をつける、フウセンカズラ。白い小さな花を咲かせますが、ユニークな形をした果実の方が目立つため、主にこちらを観賞するために育てられます。つる性であり、グリーンカーテン作りにも適していますよ。種には白いハート模様があり、毎年保管して育てたくなる愛らしさ。丈夫で、簡単に発芽し、小さなお子さまと一緒に栽培を楽しめます。フウセンカズラの育て方をご紹介します!

フウセンカズラの基本と観賞時期

フウセンカズラは1年草(特定の季節を越せず、翌年には枯れてしまう植物)です。原産地は北アメリカで、観賞の季節は7~9月。夏休みに栽培する植物として最適です。つる性なので、プランターに支柱を立てるのが一般的な育て方ですが、窓枠に植えれば日よけのスクリーンにもなります。ワイヤーに絡ませても面白いですよ。

育てやすさ

非常に育てやすいです。目立った病気・害虫も見られず、丈夫さが魅力。日当たりさえ良ければ、あとは適宜水やりをして支柱を立ててあげるだけで育ちます。土にこだわる必要もありません。初心者さん向きです。冬には枯れてしまうので、夏の間だけ窓辺の日よけが欲しいときに重宝します。

フウセンカズラの種まきの時期と方法

ハート模様の種

フウセンカズラの種は、黒くてまんまる。ひとつの種に対して、白いハート模様がひとつ付いている、なんとも愛らしい姿が発芽前から心を和ませてくれます。大きさはアサガオの種と同じくらいで、まきやすい大きさです。種からでも育やすい植物ですので、かわいらしいハート形の種を見るためにも、ぜひ種まきから発芽に挑戦することをおすすめします。

時期

気温が充分に上がった、5月初旬に種まきをします。寒さに弱いので、まだ涼しいうちから早まって種まきしてしまうと、朝晩の冷え込むでうまく発芽しないことがあります。

種は水につける

フウセンカズラの種を発芽させるコツは、まく前にひと晩水につけることです。さらに、表面にちょっとキズをつけておくと、発芽しやすくなりますよ。フウセンカズラの種は皮が硬いので、何もせず種まきをすると、うまく水を吸えず芽が出なくなる可能性があります。

種まきの手順まとめ


①種をひと晩、水につける。 ②翌日、プランターに種をまき、軽く土をかぶせる。ポリポットやセルトレーに種まきをしても良いが、直まきしてしまった方が植え替えの手間がかからず楽。土は水はけのよいものを使う。園芸用の培養土でOK。ホームセンターで売っている、一番スタンダードなもの。肥料が多すぎると徒長し、果実もあまりつかなくなるので注意。 ③約一週間で発芽する。気温が低いと、失敗しやすい。種まきは5月に入ってからがおすすめ。 ④ポリポットやセルトレーに種まきした場合、本葉が4~5枚になったら、植え替える。

フウセンカズラの苗の植え方

購入してきた苗や、ポリポット・セルトレーに種まきして発芽したものは、間隔を空けて植え付けます。

植え付けの時期

5月中旬~6月中旬が最適です。早く出回っている苗を、寒いうちに買って植え付けるのはおすすめしません。フウセンカズラはあたたかさを好むので、夏のはじまりを感じさせるような気候になってから植え付けましょう。

植え方

苗と苗を20センチ以上空けて、プランターに植え付けます。プランターが浅すぎると、充分に大きくなれない可能性があるため、底が深めのものを使いましょう。場所は日当たりの良いところにしてください。プランターの幅にもよりますが、ひとつのプランターに対して、2~3株が良いでしょう。鉢であれば、ひと株だけ植えて、アサガオのように「あんどん仕立て」をするとキレイです。

フウセンカズラのお世話

水やり

土が乾きはじめたら、たっぷりと水やりします。夏場の植物なので、朝晩に水切れしていないか確認するのがおすすめです。ただし、常にジットリと湿っているような状態にしてはいけません。過湿にならない程度に、あくまで「土の表面が乾きはじめたら」の水やりをしましょう。

肥料

本葉が出てきたら、月に3回くらい液体肥料を与えます。果実の観賞価値が高いフウセンカズラの場合、果実のつきを良くする「リン酸」がメインの成分として使われている肥料がおすすめ。肥料を好む植物ですが、やみくもに与えていると徒長します。

摘心


芽の先を摘み、わきから出てくる「わき芽」を増やす作業のことを摘心と言います。摘心は行わなくても枯れませんが、グリーンカーテンにするためにより茂った状態を作りたいなら、摘心することをおすすめします。方法は、先端部分の芽を取るだけです。ただ、とても生育が旺盛な植物なので、必須ではありません。「コンパクトに管理したい」「あまり手をかけずに育てたい」とお思いなら、わき芽は増やさなくても良いでしょう。

病気・病害虫

フウセンカズラは、ほぼ病気・病害虫の心配がありません。

フウセンカズラの支柱立て

つるを絡ませる場所がないと、地面に倒れてしまいます。早めに支柱立てをしてあげましょう。支柱はホームセンターで売っているので、持っていない場合、苗や種の購入と同時に入手しておくのが吉です。

支柱立ての方法は?どんな種類を使えば良い?

支柱を立てるタイミングは、植え付けと同時(種を直まきした場合、本葉が出てきたら)が適切です。成長が速い植物ですから、支柱立ても早めが良いでしょう。支柱の代わりに、フェンスやネットを用意してあげてもかまいません。鉢植えなら、アサガオによく使われる「あんどん仕立て」がおすすめ。見栄えがよく、夏らしさが出ます。

注意点

ただしフウセンカズラは生育が旺盛なので、茂りすぎてしまうこともあります。剪定をして、モサモサした見た目にならないよう気をつけましょう。フェンスに絡ませる場合も、雑草のようになってしまわないよう、たまに手を入れてあげると美しく保てます。

開花と実の観賞

夏に開花し、実をつけます。日当たりの良い場所に置いて、水やりしながら観賞しましょう。フウセンカズラはとても涼しげで、薄くて繊細な実もキレイです。「花が小さいから……」「実も葉と同じ緑色で地味」と敬遠される方もいらっしゃいますが、実際に育ててみると、なんともいえない風流さを感じさせてくれるような植物です。

フウセンカズラの花

巻きひげのように細いつるの先に付く、白い花。緑色の果実、全体に茂ったつるを引き立ててくれる美しさです。


フウセンカズラの実

ホオズキのような形をしています。皮は非常に薄く、光がうっすらと透けて見えるようです。花と同時期に果実も楽しめます。熟してくると、茶色くなるのが特徴です。

室内で楽しむ

一部を水につけて、室内で楽しむのもありです。毎日水を交換してあげましょう。フウセンカズラの実を花瓶の下に散らしてあげると、インテリアとの統一感が出て、おしゃれです。

フウセンカズラの種の採取

寒さに弱いフウセンカズラは、夏の終わりに緑だった実を茶色くします。この中には種が入っているので、採取しましょう。手で触ると、乾燥した枯れ葉のようにパリパリとなって、中身が出てきますよ。フウセンカズラの中は空洞で、種しか入っていません。またあのかわいいハート形の種に出会うと、なんだか嬉しくなります。

種の保存

紙封筒に入れて、引き出しの中で保存します。茶封筒やポチ袋でOKです。来年の5月に、また種まきをしましょう。

フウセンカズラは実と種がかわいい!

紙のように繊細な緑の実と、ハート模様の種がかわいらしいフウセンカズラ。種を水につける、支柱を立てる、といった育て方のポイントは、アサガオと同じです。発芽しやすく旺盛に育つので、ヒマワリ、アサガオといった夏の定番植物と一緒に栽培が楽しめます。土質もあまり選びません。つるは美しく、種採りでまた来年も植えられますよ! 初めてでも、お子さまと一緒でも大丈夫。丈夫な夏の風物詩を、ぜひ育ててみてくださいね。