カルカッタコンクエストBFSとは
シマノのベイトリールの顔とも言えるコンクエストシリーズにベイトフィネスモデルが遂に登場です。ベイトフィネスシステムが搭載され、さらに使い易くなったコンクエスト。ラインキャパやギア比、スプール性能やギア比などの詳細を以下に記していきます。
そもそもBFSとは
そもそもBFSとはなんなのか?BFSとはB(ベイト)F(フィネス)S(システム)の略になります。近年すごい盛り上がりを見せるベイトフィネス。プロの間でも一般のアングラーの間でももはや定番となってますね。 ベイトフィネスとは画像の様な今まではスピニングタックルで扱っていた軽量のプラグやワームをベイトタックルで使用する事です。ベイトタックルならではのメリットとリールの進化によりスピニングタックルでしか扱えなった物まで使えてしまう便利なシステムです。このベイトフィネスの登場により今まで以上に釣りが楽しくなりますね。
カルカッタコンクエストとカルカッタコンクエストBFSの違い
これまでカルカッタコンクエストはシマノ社における巻物リールとして長い間君臨してきました。鍛造素材から削り出される一体型のボディフレームによる高い耐久性と剛性感が特徴的な丸形リールです。こだわりのローギアとシルキーな巻き心地は多くのプロや一般アングラーにマキモノの為のリールとして幅広い世代から支持を受け続けています。 そんなコンクエストに今流行りのベイトフィネスシステムが搭載された事により、今までではマキモノ専用リールとして使われていたカルカッタコンクエストとは違い、使用出来るルアーの範囲が広がり今まで以上に万能に使えるリールに仕上がったと言えるかと思います。
カルカッタコンクエストにBFSシステムは必要なのか
そもそもカルカッタコンクエストにベイトフィネスフィネスシステムは必要なのか?ベイトフィネスリールならアルデバランBFSやスコーピオンBFSのベイトフィネス専用リールがあるじゃないか!そっちの方がボディもコンパクトで握りやすいし、何より軽い!とお思いがちですが、実際のところどうなのか。そちらを以下に綴っていきましょう。
FTBとは
FTBとはF(フィネス)T(チューン)B(ブレーキ)の略で、遠心ブレーキを採用してきたシマノ社が提案する新しいマグネットブレーキシステムです。今までは遠心ブレーキにしろマグネットブレーキにしろスプール自体にブレーキを掛けるためのなんらかのパーツを付けるのが宿命でした。 ですが今回のFTBはスプール自体にベアリング以外何も付いていない!これによりスプール自体の自重を軽くする事が可能となり、スプールの自重が軽い=慣性モーメントがより低くなる=より軽量な物までキャスト可能という図式が出来上がるのです。
遠心ブレーキとマグネットブレーキの違い
遠心ブレーキとマグネットブレーキの違いは、キャスト時におけるブレーキのかかり具合が違います。遠心ブレーキはその名の通りスプールが回転する際の遠心力によりブレーキが掛かります。初速が速いキャスト前半には強くブレーキが掛かり、遠心力が弱まるキャスト後半にはほとんどブレーキが掛からないため、後半の飛距離の伸びが違います。 特にピッチング等のキャストを多用する時は遠心ブレーキを使う方も多いのではないでしょうか?対してマグネットブレーキはキャスト時にずっとブレーキが掛かるため、安定したキャストが可能です。マグネットブレーキの方がキャストは楽でしょう。特に釣りを始めたばかりの人や女性にはマグネットブレーキのリールの方がおすすめ出来ます。
マグネットブレーキのメリットとデメリット
マグネットブレーキのメリットとデメリットとはなにか。
メリット
まずメリットはキャストのしやすさではないでしょうか。上にも書きましたが、キャスト中にずっとブレーキが掛かるため安定したキャストとバックラッシュのしにくさでは遠心ブレーキよりマグネットブレーキの方が有利でしょう。逆にマグネットブレーキのデメリットとはなにかを説明します。
デメリット
一般的に言われているのは常に一定のブレーキが掛かる為、遠心ブレーキより飛距離が落ちる事ではないでしょうか。
実際はどうなのか
ですが、数値上で見れば遠心ブレーキの方が飛距離が出るかもしれませんが、筆者もマグネットブレーキのベイトリールは散々使って来ましたが、飛距離に関して不満を感じた事はありません。これはもちろん体格や力の差が人によって違うので一概には言えませんが、しっかりとしたキャストフォームが身についていれば遠心ブレーキと変わらない飛距離を出せます。 むしろ常にブレーキが掛かってくれるのでトラブルも少なく安定したキープキャスティングが可能な優秀なブレーキシステムだと考えております。
アルデバランに代表されるベイトフィネスリールと何が違うのか
価格帯を抑えつつも、FTB搭載によりベイトフィネス入門機としてもオススメなスコーピオンBFS ソルトでも使用可能な剛性感のあるタフな1台
シマノ社には現在ベイトフィネスリールのフラッグシップモデルのアルデバランBFS、価格帯を抑えたスコーピンBFSとありますが、ここにきてなぜコンクエストにBFSを搭載したのか。3台共にFTB搭載とブレーキシステムは同じです。シマノならではの剛性感もバッチリ。ラインキャパやギア比の違いも含めてどう違うのか、どう使い分けるのかを見ていきましょう。
カルカッタコンクエストBFSの使い所
カルカッタコンクエストBFSがアルデバランBFSやスコーピオンBFSとなにが違うのか。もちろんラインキャパやギア比も違いますが、一番はリールの自重です。アルデバランBFSが自重130g、スコーピオンBFSが自重165g、カルカッタコンクエストが自重200gとなります。あれっ?コンクエストが一番重いじゃん!BFSリールは軽い方が良い!なーんて方もいると思います。確かにリールは軽い方が疲れないですし人気も高いです。ですがここでなぜベイトフィネスフィネスリールなのに200gもの自重があるのかということです。
使うルアーとキャストの違い
使うルアーとキャストの違いで変わってきます。アルデバランBFSやスコーピオンBFSを使ったベイトフィネスではスモラバやライトリグを使う事が多いのではないでしょうか。そしてそれらのライトリグを使う時にはピッチングで投げる事が多くないですか?ピッチングを多用するキャトの際には確かに自重の軽いリールの方が向いています。ですがカルカッタコンクエストBFSはライトプラッキングにこそ使って頂きたいのです。スプール径は同じなのでラインキャパやギア比の違いで使い分けたいですね。
自重200gの意味とレビュー
上にも記しましたが、カルカッタコンクエストBFSは自重200gとベイトフィネスフィネスリールの中ではかなり重たい部類に入ると思います。ではその真意とはなにか。レビューでは重いとか言われてますがその分剛性感もしっかりと確保。ライトプラッキングにこそ使って欲しいと書きましたが、プラグの釣りをする際にはキャストのほとんどがオーバーヘッドキャストもしくはサイドハンドキャストではないでしょうか。ここに意味があります。
キャストに必要な自重
実は竿を振りかぶって投げるこれらのキャストは手元にある程度の自重があった方がしっかり竿を曲げる事が出来るのです。ましてや使うルアーは5g前後のライトプラグとなると竿にウェイトが乗りにくいため、アキュラシーキャストが難しくなります。そこでこの自重なのです。しっかり竿に仕事をさせつつ、軽量なものにも対応しているFTB搭載のこのリールこそ、正にライトプラッキングにオススメなのです。
カルカッタコンクエストBFSはこんな方にオススメ
カルカッタコンクエストBFSはもともと渓流でのミノーイングやスプーニングに向けたリールとして開発されました。インプレやレデューを見ても渓流で使ってる方も多いようです。ところが、そのシルキーな巻き心地と高い剛性は旧カルカッタコンクエストから受け継いだままBFSシステム搭載となったらバスにも最適なのでは?となった訳です。当然バス釣りにもバッチリハマり、特に軽量なプラグとの相性はバッチリです。 ラインキャパシティも8ポンドが45mと、軽量プラグにはちょうど良いです。今まで通常のカルカッタコンクエストでは扱いにくかったタイニークランクやシャッドプラグでアキュラシーキャストが楽に決められ、しっかりと巻けるとなればバス釣りがますます楽しくなる事請け合いです。バス釣りをやり込んでる方には特にそそられるリールではないでしょうか。自分の引き出しが増えますね。
カルカッタコンクエストBFSに適したロッド選び
カルカッタコンクエストBFSはベイトフィネスリールの為、使うルアーも軽量な物が多いかと思います。そこで大事な事は適したテーパーを持ったロッドをちゃんとセレクトするという事です。せっかくの高性能なBFSリールをゲットしても適したロッドでないとその性能を最大限発揮する事は出来ません。そこで今回インプレを参考にカルカッタコンクエストBFSに適したロッドを同じシマノ社からいくつかピックアップしていきます。
カルカッタコンクエストBFSにオススメロッドその1
シマノ(SHIMANO) バンタム 165L-BFS 37088
まずはバンタムシリーズからこちら。165L-BFS。推奨ラインは8〜12lb。インプレやレビューでも高評価。バンタムシリーズは全体的にマイルドな竿の硬さですし、専門性の高さというよりは幅広くなんでも扱える竿がコンセプトなので、まさにタイニープラグにはぴったり。予算がある人はこちらを選びたい所ですね。
カルカッタコンクエストBFSにオススメロッドその2
シマノ(SHIMANO) 17エクスプライド 164L-BFS 37249
続きましてはエクスプライドシリーズから164L-BFSと168L-BFSです。エクスプライドシリーズは使いやすさとその価格帯から幅広い年代層に大人気のシリーズです。個人的にオススメなのは168L-BFSの方です。理由は同じライトアクションでもレングスが長い方がマイルドになります。164Lは短い分ハリがあるので、軽量プラグ専門の一本にするなら168L-BFSを選びます。レングス長い方が飛距離も稼げますしね。インプレやレビューなんかを見ても評価は高いです。
カルカッタコンクエストBFSにオススメロッドその3
シマノ ゾディアス 166ML-G (大型商品B)
最後はゾディアスシリーズから166ML-Gです。こちらは上記2つの竿と違い、グラスコンポジットモデルとなります。昔からマキモノにはグラスロッドが良いとされて来ました。ですがグラスロッドは重い、ダルい、感動が悪い、それでも食い込みの良さからマキモノにはグラス!という方も多いと思います。このゾディアス166ML-Gはそんなグラスの良さは残しつつも軽量化、コンポジットによるダルさの排除がされているベテランアングラーも納得の1本。なんと言っても驚くべきはその価格!店頭では1万円弱で買えるので、おすすめです!
まとめとインプレ
これまでカルカッタコンクエストBFSの性能や魅力、オススメロッドなんかを紹介して来ましたがいかがでしょうか?シマノ伝統のカルカッタシリーズにベイトフィネスモデルの追加に衝撃を受けた方も多いのではないででしょうか。カルカッタコンクエストの高い剛性感やシルキーな巻き心地、こだわりのローギアやラインキャパなど、などまさにマキモノの為にあると言っても過言ではないこのリール。ベイトフィネスシステムの搭載により、さらに釣りの幅が広がるのではないでしょうか。インプレを見ても個人的にはタイニークランクの釣りがさらに楽しくなるリールだと思います。もちろん通常のワーミングやスモラバなどもFTB搭載ですから快適です。6.8:1のギア比もありがたいですね。多少値は張りますが、バス釣りをする方なら是非ともチェックしたいリールですね。今までコンクエストシリーズをずっと使い続けて来たノリーズ代表の田辺哲男プロが『バスをやる人間なら全員持たないとダメなリールだよこれは』とまで言わしめた1台です。皆さんもカルカッタコンクエストBFSで釣りの幅をさらに広げてステキなバス釣りライフを送りましょう!
従来の遠心ブレーキ