GENERAL・F・Set
ワークベンチスモール
スウィックス スキー用品/チューンナップ T0149-50
ガリウム ブレーキストッパー アルペン用
スウィックス リムーバースプレー180ml
トコ 5547183
ガリウム BASE WAX SW2132
ガリウム TOP WAX滑走ワックス
SWIX T0162B
SWIX T0161B
SWIX 馬毛ブラシ(仕上げ用) T0157B
TOKO スキー用 チューニング プレキシースクレイパー
ドミネーター フィニッシュクロス
スキー板のワックスがけをしよう
スキーの大ブームを起こしていたバブル期から現在の間に、スキーの板は格段に進化を遂げて、昔のスキー板と形も素材も異なっています。
板に使われている素材が進化して、最近のスキー板はとても性能が高いので、ワックスをかけてきちんとメンテナンスすれば、何シーズンでも使うことができます。
ワックスの必要性
ではなぜワックスをかけてメンテナンスが必要なのか?という疑問を持つ方もいると思います。
その理由は滑走性をよくする効果があることと、酸化やサビからスキー板の寿命を長く持たせる効果があるからです。せっかく高価な板を買っても、基本的にスキーは冬期の間に楽しむスポーツなので、長い期間保管しておく必要があります。
お手入れせずそのまま放置してしまったら、スキー板は酸化したり、サビやカビに覆われて痛んでしまいます。ですのできちんとしたメンテナンスが必要です。
定期的な頻度でワックスをかけてメンテナンスをしておくことで、スキーの板の性能を最大限に引き出すことができます。
スキー板自体の操作性を高い状態で維持することができれば、スキー板の滑走性が高まり、スキー板の走りに身体が慣れやすく、スキー板の構造を自分の手で触って理解することで、スキーが格段に上達するでしょう。
スキー板の取り扱い方の基本
スキー板にワックスをかけたり、エッジをメンテナンスするお手入れの前に、基本的なスキー板の取り扱い方法の手順についてご説明していきます。
滑走する頻度に関わらず、スキー場から帰ってきたら、このお手入れを日常的に行うことが、スキー板を長持ちさせる重要なポイントです。
スキー板とビンディングの水分を拭き取る
手順として、まずスキー場から帰ってきたらスキーについた雪を落とし、スキー板についている水分を布で優しく簡単に拭き取ります。ビンディングも同じ様に、水分を簡単に軽く拭き取ります。
布を持っていない時は、スキー板を振るって落とすだけでも効果はあります。軽く拭くイメージで大丈夫です。
スキー板に傷がないかチェックをする
2つめの手順として、雪が落ちたスキー板が痛んでいないか、傷がないかをチェックします。滑走中に転んで、スキーの板の表や裏に大きな傷がついている場合は、ビンディングが緩んでいることもあるので確認をします。
スキー板の滑走面とエッジが欠けていないかも、チェックをしましょう。
スキー板をしっかりと乾かす
軽く拭いた板は、宿泊施設などの乾燥室やボイラー室で、次に滑走するまで乾燥させておきましょう。水分をなるべく残さないことが、サビを防ぐ効果があります。
乾かすためストーブのすぐ近くに置いたり、熱い場所にスキー板を置くと、いたが歪んだり、反ったり溶けたりするので気をつけましょう。ここまでが、スキー板を長持ちさせる簡単にできる取り扱い方法になります。
レンタル板にワックスはされている?
スキー場や宿泊施設に到着してから、当日にスキー板をレンタルして滑走を楽しむ人にも、ワックスかけはおすすめです。
その理由は、ワックスを塗ると滑走性がよいので、よりスキーを楽しむことができるからです。本格的なメンテナンスは必要なく、塗り方も決まりはないので、簡易ワックスやスプレーワックスと呼ばれる物をささっと塗るだけでお手入れ完了です。
これだけでOKの簡易ワックスセット
GENERAL・F・Set
日本製の安心ブランド、ガリウムの簡易ワックスセットです。ブラシもセットで、これだけあれば十分に対応できます。塗るだけなので、塗り方や手順はいい加減でも大丈夫です。
頻度はホットワックスをしない人、レンタルスキーの人はとにかく滑る前に塗るという塗り方でよいです。
簡易ワックスの塗り方
簡易ワックス、スプレーワックスの塗り方の手順は、あまり気にする必要はありません。塗り方としては、スポンジのついた簡易ワックスの場合は、滑走面全体に塗ればよく、スプレーワックスなどの場合は、全体に塗ったあと付属のコルクで伸ばせば大丈夫です。
簡易ワックスを塗らないよりかは塗った方がよいですが、さらに滑走性を上げたい場合は、ブラシなどで磨く必要があります。
簡易ワックス使用時の注意点
注意することとしては、防水スプレーの使用と同様に、簡易ワックス、スプレーワックスは、火のそばで使わない、大量に吸い込まない、換気をするなどに気をつけるようにして使用しましょう。
塗らないよりかは生塗りでもOK
スプレータイプのワックスがない場合、固形のワックスを板に直接塗って(生塗り)、コルクで軽く伸ばすだけでも滑走性は変わってきます。コルクも持っていない場合は、固形のワックスを板に直接生塗りするだけでも、多少違いがでます。
塗り方に決まりはありませんので、せっかくスキー場までやってきたのですから、何も塗らないよりかは、何かしらワックスを塗った方が、スキーをより楽しめるでしょう。
日常のお手入れ、ホットワクシング(ホットワックス)とは
スキー板の自分で日常的にできるお手入れ方法に、ホットワクシング(以下ホットワックス)があります。
板を磨くために、アイロンでワックスを溶かして塗り、板にしみ込ませて、余分なワックスを落としていく塗り方を繰り返し、滑走面の滑走性を高めるメンテナンス方法です。高い頻度で行うことで、板にワックスがしみ込んで、スキー板の滑走性が上がります。
ホットワクシング(ホットワックス)の頻度について
滑走性を上げる効果が高いので、滑走頻度や技術、本格的にスキーをしている人などによって、メンテナンスの頻度は変わるかと思いますが、頻度としていえることは、自分のスキー板をどれだけ大事にするか、というモチベーションによって変わってくると思います。
ワックスが大量に落ちるので、必ずビニールシートや新聞紙と掃除用具を用意して行いましょう。
ホットワックスに必要なお手入れグッズ
ここからは、滑走性の効果を上げるホットワックスに必要な基本的なお手入れグッズをご紹介します。
①ワックススタンド(バイス台)
ワークベンチスモール
ワックススタンド(バイス、チューンナップテーブルなど)とは、スキーのメンテナンスをするための作業台のことで、ワックススタンドと一緒にスキー板を固定するバイスが必要です。バイスでしっかりと固定することで、ホットワックスの作業ができます。
スウィックス スキー用品/チューンナップ T0149-50
バイスで3点をしっかりと固定することで、ホットワックスの作業ができます。バイスがないと、力を入れてスクレーパーを使うことやブラシで丁寧に磨くことができません。
②ビンディングのブレーキを上げるゴム
ガリウム ブレーキストッパー アルペン用
バイスでスキー板を固定した後に、スキー板の流れ止め機能であるブレーキのストッパー部分が引っかかって作業がしにくいので、ゴムを使ってブレーキを上に上げて作業します。
消耗品なので、家庭用の太めのゴムで十分とめることもできますが、専用のゴムの販売もあります。
③ワックスリムーバー(汚れ落とし)
スウィックス リムーバースプレー180ml
滑走後汚れたスキー板や、ホコリがついた板にワックスをかけるのは、NGです。
スキーをキャリアに積んでいる場合やスキー場までの輸送中に、排気ガスやホコリでスキー板は汚れてしまうので、まずスキー板の滑走面に残っている汚れを、リムーバーで軽く落としてから作業に入ります。
④ブラシ
板を磨くのに必要なブラシは、大きく3種類に分けられます。ブロンズブラシ、ナイロンブラシ、馬毛や豚毛の仕上げ用ブラシです。全部揃っていなくても、ナイロンがあれば効果を実感できます。
ブロンズブラシ
SWIX T0162B
固いブロンズブラシで簡単に汚れを落とすことができますが、揃えることができなくでも大丈夫です。滑走面の汚れやケバ、酸化膜を取るクリーニングで使うブラシです。
ナイロンブラシ
SWIX T0161B
ナイロンブラシがあれば、お手入れは簡単にできます。オールマイティに使えるナイロンブラシは、一番使う頻度が高く、持っていると簡単にお手入れができます。
仕上げ用ブラシ
SWIX 馬毛ブラシ(仕上げ用) T0157B
仕上げの磨き用ブラシです。獣毛で作られている物が多いです。使用すると板が走る効果を実感できますが、これも揃えることができなくても大丈夫です。
⑤アイロン
トコ 5547183
ホットワックスの塗り方の手順にはアイロンは欠かせないメンテナンスアイテムです。温度調節ができる物がおすすめです。ベースワックスや滑走ワックスを板が焼けないように、ワクシングペーパーを挟んで塗っていきます。煙が出たら温度が高過ぎです。
⑥ワクシングペーパー
T0153L
容量100枚
ベースワックスや滑走ワックスを塗る時に、アイロンで挟んで使用します。ベースワックスを塗った時にペーパーに汚れがついていたら、スクレーパーを使って落とし、サイドベースワックスを塗っていき、きれいになるまで繰り返します。
ホットワックスをすると、一番使う頻度が高い消耗品になります。使って汚れたものは再利用せず、新しい物を使いましょう。使うと薄く塗ることができますが、なければワックスとアイロンのみでもOKです。
⑦ワックス
ワックスにはベース用から滑走用、温度や雪質によって沢山の種類があります。簡単なお手入れでは、あまり気にする必要はありません。今回は、簡単なすべての雪質に対応したワックスをご紹介します。
ベースワックス
ガリウム BASE WAX SW2132
ベースワックス(パラフィンワックス)は、滑走面のベースを作り、滑走ワックス(トップワックス)の性能を高める下地のワックスのことで、ベースを作り上げるワックスです。滑走ワックスの性能を出すには、ベース作りが必須となります。
滑走用ワックス
ガリウム TOP WAX滑走ワックス
滑走ワックス(トップワックス)は、ベースワックスの上に塗るワックスのことで、板にベースがしみ込んで浸透し、整えられている状態で、フッ素などを含んだ滑走ワックスを塗ることで、滑走ワックスの定着を促すことができ、滑走性能が上がります。
⑧スクレーパー
TOKO スキー用 チューニング プレキシースクレイパー
スクレーパーは、冷えて余分なワックスをこそぎ落としていく道具です。余分なワックスを落としてこそ、ホットワックスの効果が出ます。
スクレーパーを使うと、大量のワックスのゴミが出るので、必ずスクレーパーをする時は、手順の一番最初に下にビニールシートを引いて作業しましょう。
⑨フィニッシュクロス
ドミネーター フィニッシュクロス
ブラッシングなどで発生する静電気を除去する効果と、滑走中のゴミや汚れの吸着を抑えてワックスの効果を高めるためのフィニッシュパッドです。ブラシで磨けば、無理に揃えなくても大丈夫です。
スキー板のホットワックスの手順
ホットワックスに必要な道具を揃えたら、次は実際にホットワックスの手順をご紹介していきます。本格的なやり方は沢山ありますので、今回は先ほど挙げたお手入れグッズを使って、簡単にできるホットワックスの手順をご紹介していきます。
必ずスキーの先からテールに向かって作業することを忘れずに行って下さい。
①スキー板の状態の確認とセッティング
まずスキー板の状態を確認して、ワックススタンドに取り付けたバイス台にスキー板を固定します。その後ブレーキ部分をゴムで止めて、作業中にブレーキが引っかからない様に固定します。
この後バリ取りといわれるエッジの調整などをしますが、簡単な作業としては、エッジには触れずそのまま進みます。
②滑走面の汚れを取る
軽くリムーバーをかけて汚れを浮かせたあとに、ペーパーで滑走面の汚れを拭き取ります。次にブロンズブラシやナイロンブラシで、滑走面の汚れを取ります。次にスクレーパーを、板に対して斜めに当ててこするように、残っているワックスを落とします。(※全ての作業は基本的にスキーのトップからテールに向かって行います。)
③アイロンでワックスをかける
ベースワックス(種類がなければ滑走用ワックスでも可)をアイロンに付けて溶かし、スキーの先端からテールまでポタポタと垂らしていきます。
次にアイロンを持っている手の反対の手で引っ張りながら、スキー板とアイロンで挟む様に、ワックスペーパーをトップからテールまで、同じスピードでアイロンをかけていきます。波を打たない様に、一定のスピードでアイロンをかけていくのがポイントです。
この時の温度が高すぎると板が焼けてしまうので、使うワックスに合わせて温度を調節します。
④スクレーパーでワックスを落とす
塗ったワックスを、スクレーパーでスキーのトップからテールまで落としていきます。スクレーパーをかける時は両手でスクレーパーを持ち、前に削ぎ落としていくイメージで均等に行って行きます。
⑤ブラシで滑走面を磨く
最後に細いナイロンか柔らかめのブラシで滑走面を磨いていきます。アイロンでワックスペーパーを使って、ワックスを伸ばした時にワックスペーパーに汚れが残っていた場合や、ベースワックスを使った場合は、以上の流れを数回繰り返して、滑走面をきれいにして完成です。
ホットワックスの手順(動画編)
写真や文章で見ても、疑問や不安は出て来ると思うので、そんな方は一度youtubeなどの動画を見て下さい。こういうことなんだとわかっていただけるはずです。
まとめ
スキー板のメンテナンスである「ワックスがけ」についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?ワックスがけは道具があれば、意外に簡単にできるものなのです。
どこまでのメンテナンスを、どれくらいの頻度で行うかによって効果は変わりますが、全てスキー板を使う人のモチベーション次第で、やってもやらなくても塗り方は自己流でも大丈夫です。スキー板を大事にしたい方は、是非やってみて下さい。
出典:amazon.co.jp