日本磨料工業 ピカール 金属磨き 300g
ピカールケアー 150G
ピカール液 500g
サンダポリシャ PE-2010 本体のみ 小型 軽量タイプ
ワコーズ VAC バリアスコート A142 300ml
プレクサス クリーナーポリッシュ PL368
ピカールネリ 250G
Fornaer 耐水ペーパー セット #2000
プロショップタオル ライトデューティ 60枚
ホルツ 研磨用・あて木コルク MH910
ホルツ マスキングテープ Holts MH904
1797 ヘッドライトフィルム テールランプフィルム
ピカール磨きでクリアなヘッドライトを取り戻そう!
ピカピカに磨き上げた愛車も、顔というべき部分にあるヘッドライトレンズがくすんでいたり、黄ばんでいると、サマになりません。でもヘッドライトって洗車しても、なかなかキレイにならないとお悩みの方も多いのでは?
そんなヘッドライト磨きの救世主ともいうべきケミカルが、金属磨きで有名な「ピカール」です。そんなピカールの使い方や、お手軽ヘッドライトのレンズの磨き方をご紹介します。
ピカールとは
ピカールの成分は?
日本磨料工業 ピカール 金属磨き 300g
ピカールとは、日本磨料工業という会社が出している金属磨き剤の商品名です。成分は、3ミクロン以下のアルミナ系の金属を主成分とした研磨剤で、その微細な研磨剤を、灯油を主成分とした乳化剤に混ぜたものです。
液状のものが主流ですが、液だれの少ないクリーム状のものもあります。また研磨剤の粒度が粗めのペースト状のものもあり、こちらは汚れのキツい金属の研磨に適しています。
ピカールケアー 150G
どこで手に入るの?
昔から安価でメジャーな金属研磨剤として有名で、スーパーやホームセンターなどで入手可能です。また真鍮などの金属磨きに、抜群の効果を発揮することから、仏具売り場などでも売られていたりします。
ヘッドライトの黄ばみの原因は
紫外線が大敵
かつて自動車のヘッドライトレンズは、ガラス製で電球とライト本体が一体化した、シールドビームと呼ばれるものが主流でした。ところが近年では、ポリカーボネートと呼ばれる頑丈な樹脂のカバーの中に、ヘッドライトバルブという電球を収めるタイプの車がほとんどです。
このポリカーボネートは、非常に割れにくいのが特徴ですが、年月を経ると黄ばんでくるのが欠点です。その主な原因は紫外線です。また砂や埃などの蓄積も、曇りや黄ばみを助長させます。
内側からも黄ばむ?
実はヘッドライトの曇りや黄ばみは、紫外線による外からの刺激だけが原因とは限りません。近年主流のLEDライトはほとんど熱を持ちませんが、少し前まで多く使われていたハロゲンは、発光時にかなりの高温となります。この熱が内側からカバーのポリカーボネートを熱し、それによって曇りや黄ばみが生じる場合もあるのです。
ピカール磨きのメリット
まずなんと言っても、ピカールの最大のメリットは、簡単な磨き方でクリアなヘッドライトを取り戻せることです。また価格の安さと、入手の容易さも魅力です。後で詳しく解説しますが、車のヘッドライト磨きは、恒久的なものではありません。
一度磨いてクリアな輝きを取り戻しても、しばらくするとまたくすんできたりします。そのため定期的な磨きは不可欠であり、手軽なメンテナンスのためのケミカルとしても、ピカールは最適な材料と言えます。
ピカール磨きの前に注意したいこと
ピカールによるヘッドライトの磨き方にも、いくつかの注意点があります。作業を行う前に、これらの注意点をよく読んでから行ってください。
注意3-1:あくまで自己責任で
万能ケミカルのピカールですが、あくまでメーカー推奨の使い方は、金属研磨だということを忘れてはいけません。微細な粒子の研磨剤のコンパウンド効果が、ポリカーボネート製のヘッドライト磨きに効果があるということで、多用されているにすぎません。
一部のヘッドライトには効果がない場合や、磨き方によっては、かえって黄ばみや曇りを悪化させる可能性も踏まえて、あくまで自己責任で行う必要があります。心配な方は、目立たない部分でテストしてみることをおすすめします。
注意3-2:黄ばみのひどいものには下処理が必要
ピカールといえども、魔法のケミカルではありません。ピカールの成分では対応しきれないような、ひどい曇りや黄ばみのあるレンズの場合、それより番手の大きな耐水ペーパーによる下処理が不可欠です。
注意3-3:効果の維持にはコーティングが不可欠
もともと新車のヘッドライトレンズには、コーティングが施されています。ピカールでレンズを磨くということは、レンズの曇りや黄ばみと同時に、このコーティングも磨き落としているということになります。
そのため、ピカールで磨いたヘッドライトレンズは、しばらくするとまた黄ばんでしまう運命にあります。クリアな状態をできるだけ維持するためには、市販のコーティング剤でヘッドライトレンズを保護する必要があります。
ピカール磨きを番手で表すと?
ピカールに含まれる研磨剤成分の粒子は、アルミナという金属で、そのサイズは約3ミクロンです。これが、灯油を主成分とした乳化剤の中に、無数に練りこまれています。この粒子の成分が、コンパウンドのような金属研磨効果を発揮するわけです。
では、この研磨剤をヤスリなどの番手で表すと、どれくらいになるのでしょうか?その番手は、だいたい4000番手ぐらいと言われています。これは、荒磨ぎと呼ばれる研磨作業を終え、仕上げとなる磨き作業を行う番手に相当します。
ピカール磨きで用意するもの
では実際にピカールを使ってヘットライトレンズの磨きを行うために必要な道具には、どういうものがあるのでしょうか。
ピカール
ピカール液 500g
まずはこれが必要です。液状になった「ピカール液」が最も入手もしやすくおすすめです。ヘッドライトレンズがそりたった形状で、液だれが気になる場合は、研磨成分は同じでクリーム状になった「ピカールケア」を使うとよいでしょう。
ピカールネリ
ピカールネリ 250G
ペースト状になった「ピカールネリ」は、研磨成分が荒く、頑固な汚れ落としなどに向いており、今回のヘッドライトレンズの磨き作業といった使い方には向きません。
耐水ペーパー
Fornaer 耐水ペーパー セット #2000
曇りや黄ばみの程度にもよりますが、いきなりピカールで磨いても、なかなかキレイにはなりません。まずは下処理として、大まかな曇りや黄ばみを耐水ペーパーで削り落とします。番手は、1000番手と2000番手を用意すればよいでしょう。
ウェス
プロショップタオル ライトデューティ 60枚
実際の磨き作業は、ピカールを布に染み込ませて行います。キレイに仕上げるためには、根気よく磨き続ける必要がありますので、数枚のウェスを用意しましょう。ピカールの成分が布地を変色させますので、いらなくなった布などでも十分です。
ピカール磨きであると便利なものは?
サンダポリシャ PE-2010 本体のみ 小型 軽量タイプ
今回は磨き作業を手で行いますが、楽な磨き方をしたい方は、電動のポリッシャーを使うという方法もあります。また耐水ペーパーでの研磨の際には、当て木があると作業がやりやすくなります。ポリカーボネート製のレンズを傷つけないよう、市販品のコルク製などの当て木を使うと安心です。
ホルツ 研磨用・あて木コルク MH910
ピカールによるヘッドライトの磨き方1/5
それでは、いよいよピカールによるヘッドライトの磨き方です。磨きの前の下処理としての洗車やマスキング、表面研磨。実際の磨き作業。そして後処理ともいうべきコーティング作業に分けて、順を追って解説します。
洗車を行う
まずは、車についた汚れを洗車して落とします。洗車の方法は、洗車機を使っても手洗いでも構いません。ヘッドライト周りだけではなく、車全体をしっかりと洗うことをおすすめします。特にピカール磨きを行うヘッドライトレンズと、この後で行うマスキングテープを貼り付けるレンズ周囲は、念入りに洗ってください。
洗車方法と注意点
ヘッドライトレンズにホコリや汚れが付着したままの状態で磨き作業を行うと、それら粒子の荒い砂つぶで研磨を行うのと同じ状態になります。これでは、逆にヘッドライトレンズを傷つけて、曇りをひどくしてしまいます。そのため、レンズ表面の汚れはキレイに落としておくことが大切です。
ピカールによるヘッドライトの磨き方2/5
マスキング
液体のピカールを使ったヘッドライトの磨き作業では、液体成分がかなり周りに飛散します。この研磨成分がボディに付着すると、ボティに傷をつける原因になります。そのため、ヘッドライトレンズの周りの部分にピカールが付着しないよう、念入りにマスキングを行います。
マスキングの方法と注意点
ホルツ マスキングテープ Holts MH904
まずは、ヘッドライトとボディの境目となる部分を、しっかりとマスキングテープで保護します。またその周囲だけでなく、ボンネットやバンパーなど、ピカールの研磨成分が飛びそうなところを広範囲にカバーしておきます。布テープに養生用のビニールが付いているテープは、使い方も簡単で、広範囲をマスキングできるので便利です。
ピカールによるヘッドライトの磨き方3/5
耐水ペーパー磨き
汚れを落としたヘッドライトレンズを、まずは1000番程度の番手の耐水ペーパーで荒研ぎします。全体の荒研ぎが終わったら、次にさらに番手の細かな2000番の耐水ペーパーでレンズ全体を研いでいきます。
平滑な面を全体的に研ぐ場合、耐水ペーパーを当て木に巻きつけて研ぐと作業が楽です、アールの強い曲面などは、耐水ペーパーのみで、手を曲面に這わせるようにして研ぎましょう。
耐水ペーパーの磨き方の注意点
最初に荒研ぎをする番手としては、1000番ぐらいが適当です。これよりも荒い番手ですと、レンズに無用な傷をつけてしまう可能性があるので、使わないようにしましょう。
耐水ペーパーが乾いた状態のまま、こすり続けるという使い方をしている人をよく見ますが、これではペーパーがすぐに目詰まりして、本来の効果を発揮できません。
水で耐水ペーパーの目詰まりを洗い流しながら、研磨作業を行いましょう。この時点で、ヘッドライトレンズは白く濁ったような色になりますが、この後のピカール磨きでクリアになるので、心配いりません。
ピカールによるヘッドライトの磨き方4/5
ピカール磨き
ここからは、いよいよ本番のピカールによるヘッドライトレンズ磨きです。使い方は基本的に、ピカールの缶に印刷されている使い方に従います。まず蓋をした状態で、缶をしっかり振って中身を攪拌します。
次に、布に少量ずつピカール液をつけます。磨き方は、汚れを擦り取るようにして磨いていきます。最後にキレイな布で拭き取ります。この作業を、ヘッドライトがクリアになるまで繰り返します。
ピカールによる磨き方の注意点
磨く前に、ヘッドライトレンズ表面をしっかりと乾燥させましょう。磨く布も、よく乾いたものを使用します。水分を含んだ状態では、ピカール本来の力を発揮できません。根気の必要な作業になります。めげずにコツコツと磨くことが必要です。手磨きだけでなく、電動ポリッシャーで磨くという使い方もできます。
ピカールによるヘッドライトの磨き方5/5
ピカールで磨き終えたヘッドライトも、そのままの状態では、すぐにまた曇りや黄ばみが生じてしまいます。そのため、専用のケミカルでコーティングを行うことが必要です。ここでは、安価で手軽なコーティングの方法をご紹介します。
コーティング①:バリアスコート
ワコーズ VAC バリアスコート A142 300ml
自動車専用ケミカルで有名なワコーズのバリアスコートです。高密度ガラス系ポリマーとオリジナルポリマーレジンによる、ハイブリッドのコーティング作用で、最長6ヶ月という長期間に渡ってコーティング効果が持続します。
スプレー後、乾く前に布で拭き取るだけと、使い方も非常に簡単です。ポリカーボネート製のヘッドライトのコーティングだけでなく、金属の表面保護もできますので、車の他の金属部分のコーティングといった使い方もできます。
コーティング②:プレクサス
プレクサス クリーナーポリッシュ PL368
続いてご紹介するのは、プレクサスのクリーナーポリッシュです。もともと戦闘機のコックピットの強化プラスチック製キャノピーの保護のために開発されただけあって、そのコーティング効果は折り紙つきです。
これ一つで、洗浄とコーティングを行えます。ヘッドライトカバーだけでなく、樹脂バンパーやドアミラーカバーの保護といった使い方も可能です。
コーティング剤の使い方と注意点
コストパフォーマンスの高いコーティング剤として真っ先に思いつくのは、ワックスやシリコン系のコーティング剤です。これらは非常に安価に入手できますが、耐久性や効果の持続性という面では、あまり期待できません。
現在主流となっているポリカーボネート製のヘッドライトレンズには、多少値段は張りますが、ガラス系のコーティング剤の使用をおすすめします。
ヘッドライトの黄ばみや曇りの予防方法を3つ
予防方法3-1:駐車する向きに気をつける
ヘッドライトの黄ばみや曇りの主な原因は、紫外線です。つまり日頃から紫外線にあまり当てないようにすることが、一番の予防策と言えます。直射日光の直撃を浴びる南向きの駐車は、できるだけ避けたいものです。普段から駐車の際は、車の向きに注意しましょう。
予防方法2-3:カバーやフィルムで保護する
1797 ヘッドライトフィルム テールランプフィルム
車の保管には車庫が最適ですが、日本の住宅事情ではそれもなかなか叶いません。かと言って、車全体を覆うカバーは結構面倒なものです。そんな時に便利なのが、ボンネットやフロントマスクのみを覆うカバーです。
これを普段からかけるだけで、かなり効果はあります。また愛車のヘッドライトのサイズにカットして、使うフィルムをレンズ部分に貼っておくことも効果的です。
予防方法3-3:マメに磨きとコーティングを行う
それでもどうしても、ヘッドライトの曇りや黄ばみは生じます。やはりここで紹介したピカールでの磨き作業とコーティングをこまめに行うことも、ヘッドライトの輝きを維持するためには不可欠と言えます。
こまめなメンテナンスでクリアなヘッドライトを!
金属磨きで有名なピカールを使った、ヘッドライトの磨き方についてご紹介してきました。新車時はピカピカに輝くヘッドライトも、紫外線などによる経年劣化で、曇りや黄ばみが生じることは避けて通れません。
そのまま使用することは、見た目に悪いだけでなく、ライトの照度が低下し、思わぬ事故の原因ともなりかねません。手軽に行えるピカールによるこまめなヘッドライトメンテナンスで、セーフティードライブを楽しみましょう。