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エアコンの真空引きとは?その意味とやり方の手順・方法をご紹介!

エアコンの取付けの工程のひとつである真空引き。この作業は方法さえわかれば素人でも作業可能であり、あまり時間もかかりません。また真空引きができればエアコン取り付け費用の節約にもなります。真空引きのやり方と手順を紹介します。
2020年8月27日
すがや
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真空引きは自分でできる!

方法さえわかれば初心者でも可能

今や生活の必需品となっているエアコン。エアコンの取り付けを自分で出来たらいいですよね。真空引きはエアコンの取り付け必要な手順のひとつです。一見難しそうな作業ですが、方法さえわかってしまえば初心者でもできないことはありません。

エアコンの仕組みの概要を知ろう!

エアコンはどうやって部屋を涼しくしたり、暖めたりしているのか

エアコンがどのようにして部屋を涼しくしたり、暖めたりしているかご存知でしょうか。真空引きがどのような作業であるかを知るためには、エアコンについての基礎知識があった方が格段にわかりやすいです。 エアコンの仕組みについて簡単に説明します。

エアコンには室内機と室外機がある

エアコンは大きくは2つの部品に分かれます。私達が普段目にしている室内機と室外に設置する室外機の2つです。室内機と室外機は配管でつながっています。エアコンの周りを注意深く見てみると、エアコンの近くには配管を外に通す穴があるはずです。この穴を配管が通って室内機と室外機を繋いでいます。

エアコンは空気中の熱を取り除いている

冷房の場合では、エアコンは空気中の熱を取り除いています。夏に室外機の周りを歩いていると熱風があたることがありますよね。あの熱風は室内から取り除かれた熱です。空気を含む熱は配管の中で熱と冷たくなった空気に分けられ、熱は室外機を通じて外へ、冷たくなった空気は室内に向かいます。 暖房の場合はこの動きと逆の動きをして部屋を暖めます。

真空引きの基本情報

真空引きは配管を対象とした作業

真空引きは、上記で説明した配管内の空気を抜く作業になります。エアコンというと室内にある室内機をイメージしてしまいがちですが、他にも重要な箇所があります。真空引きは配管を対象とした作業で、室外で行います。

真空引きとは?真空引きしないとどうなる

真空引きとは、エアコンの冷媒配管から空気や水分を抜き取ることをいいます。配管の中に空気や水分があると、冷房や暖房が効かないなどの不具合の原因になります。真空引きは、エアコンの配管の中はガスとオイルのみにする作業です。

エアコン取り付けの工程を知ろう!


真空引きをよく知るために

真空引きに至るまでのエアコンの取り付けの工程の概要を説明します。真空引きはエアコンの取り付けにおいて終盤にする作業になります。

エアコン取り付けの工程1:室内機取り付けの準備

エアコンの取り付けは、まずは室内機を取り付ける作業があります。据付板というボード上のものを室内の壁に取り付けます。この取り付けが不安定だと室内機が落ちてくるなど、事故の原因にもなります。

エアコン取り付けの工程2:電線・配管等を取り付けて室外に通す

室内機と室外機をつなぐ電線を取り付けます。電線は室外機に電気を送る働きをします。室内機に取り付けた後は室外に通しておきます。またこの時に電線だけでなく、ドレンホースと呼ばれる排水用のホースと、配管も外に通します。

エアコン取り付けの工程3:室内機を壁に取り付ける

はじめに室内の壁に取り付けた据付板に室内機を取り付けます。室内機の取り付けと、配管等を外に通す作業は穴の位置によって前後しても構いません。 室内機の取り付けは据付板に引っ掛けるようにして行いましょう。

エアコン取り付けの工程4:室外の配管を接続する

上記までで室内での作業は終了となります。あとは室外での作業です。まずは外に通しておいた配管等を接続する作業です。配管をまとめたり、室外機につなげるために配管の切り口を加工する作業などがあります。

エアコン取り付けの工程5:真空引きと仕上げ

この工程までを終えて、いよいよ真空引きです。真空引きのやり方は後述します。真空引きまで終わったらカバーの取り付けなどの仕上げの作業をします。その後、電源を入れて動作確認をして動作に問題がなければ取り付けは終了です。 慣れている人であればここまでの作業を1時間半から2時間程度でこなします。

真空引きの注意点

絶対にやってはならない真空引きの方法

真空引きの説明に入る前に、絶対にやってはならない真空引きの方法を紹介します。故障やトラブルの原因になるだけでなく、有害物質を空気中に排出してしまう可能性もあります。また法的に禁止された行為に当たる場合もあります。よく読んで注意しましょう。

フロンガスによるエアパージはやっては駄目!

エアパージはかつて主流だった方法


フロンガスによるエアパージはかつてのエアコン工事で主流だった方法です。室外機の中のガスを放出して、配管内部の空気を追い出す方法です。この方法は現在ではほとんど用いられることはありません。

故障の原因にもなるエアパージ

エアパージは方法も簡単で、時間もほとんどかかりません。しかし現在使われていないのには理由があります。エアパージは空気だけでなく室外機の中のガスが減少してしまいます。また、配管の中に空気が残っていたりなどで、故障やトラブルの原因にもなります。

有害なフロンを放出する可能性も

また、故障やトラブルだけでなくエアパージが現在使われていない理由は他にもあります。昔の室外機ではフロンが使われていることもあります。フロンは環境に悪影響を及ぼすため、現在では放出が法律で禁止されています。 エアパージでは、地球に有害なフロンを放出してしまう可能性もあるんですね。

真空引きに必要な道具

真空引きのやり方を説明

ここまででエアコン構造と取り付けと真空引きの際の注意点を紹介してきました。それではいよいよ真空引きについての説明です。真空引きには必要な道具があります。まずは道具を準備しましょう

真空ポンプを準備しよう

真空引きには真空ポンプという道具が必要です。真空ポンプにゲージがない場合は真空ゲージも用意してください。真空ポンプは購入でなく、レンタルするという方法もあります。

真空引きの手順とやり方を学ぼう!

真空引きの手順とやり方1:室外機と真空ポンプの取り付け準備

真空ポンプを室外機の横に準備しておきましょう。室外機の左下に冷媒を充填する際のサービスポートという注入口があります。ナットを緩めて取り外しましょう。

真空引きの手順とやり方2:真空ポンプを取り付ける

真空ポンプを先程緩めたサービスポートに接続します。この時、真空ポンプの電源を入れます。真空ポンプのゲージが0でない場合は0に合わせてください。これで真空引きが開始されます。最低でも15分ほどは真空引きしてください。

真空引きの手順とやり方3:真空引きをする

真空ポンプのゲージの目標数値は−0.1です。−0.1まで届かない場合は-0.092から-00.93くらいでも大丈夫です。真空引きの作業は時間が必要で15分ほど行ってください。 このときにゲージが、0の方向へ針が動いてしまう場合は漏れの可能性があります。接続部で潰れていないか確認してみましょう。よくある原因としては接続部の締めが甘いか、きついかという二点です。


真空引きの手順とやり方4:気密試験を行う

時間をかて15分間の真空引きをして数値も無事に−0.1になっていたら気密試験を行います。気密試験も時間が必要な作業です。真空ポンプを停止させて10分から15分ほど待ちましょう。ここで数値に変動がある場合は、空気が入っています。その時は作業をやり直してください。

エアコン工事の料金は?

真空引きを自分でやった方がお得?

真空引きの方法はいかがだったでしょうか。一見難しそうですが、真空引きは素人でもできない作業ではありません。また、真空引きを自分でできるようになると料金面でもメリットがあります。 真空引きを自分でやる料金面のメリットを紹介します。

家電量販店・工事業者の作業には真空引きも含まれる

多くの家電量販店のエアコン取り付け工事には、真空引きの作業も当然含まれています。作業環境によって変動しますが、エアコン取り付け工事は概ね1万円前後からになります。真空引きは必要になる道具も効果なものは少ないため、場合によってはかなり安くエアコン設置費用を抑えられます。 業者とも相談してベス卜な方法を判断しましょう。

全て自分でやる場合は割高になってしまうことも!

真空引きだけでなく、エアコン取り付けの全ての作業を全て自分でやればさらに安くなるのではと考えてしまうかもしれません。しかし、エアコンの取り付けでは専門的な道具も必要でそれを全て揃えるとなると、結構な額になってしまいます。また、故障などトラブルが発生する可能性や、作業にかなりの時間がかかってしまうことも予想されます。 費用面や安全面を考慮すると、真空引きのみを自分で行うという方法が妥当かもしれません。

真空引きの判断は適切に

よく考えて作業するか決めよう

真空引きについていかがだったでしょうか。真空引きはエアコン取り付けの中で初心者でもやりやすい作業になります。また工事料金を安く抑えられる可能性もあります。しかし、真空ポンプなどの道具も必要で、配管の中に空気が残ってしまって故障やトラブルもありえます。 真空引きを自分で行えるかの判断は丁寧に適切に行いましょう。