ドライフラワーの基本的な作り方
お花が絶えずある玄関先や自分の部屋だったらいいのにな、とお花屋さんを通る度に考える方も多いのではないでしょうか?しかしガーデニングをしていても絶えず花がある状態をキープするのも難しく、お花を毎日買っているとなると出費が大きいのが現状です。しかし、お花が毎日身近にある暮らしが簡単に出来るやり方を、今回紹介したいと思います。それが、手作りドライフラワーなんです。お花をいただいたり、結婚式や歓迎会など思い出に残しておきたい、といった場面でも活躍してくれますよ。普通の生花なら2から3日で枯れてしまうお花も、ドライフラワーならその後も大切に飾っておくことができるんです。今回は、ドライフラワーの乾燥の仕方、吊るし方、適した花の種類まで、徹底解説したいと思います。それでは、手作りドライフラワーの簡単なやり方を見ていきましょう。
手作りのドライフラワーとは
そもそもドライフラワーというのは、季節の草花や果実といった生花を乾燥させて長く持たせるようにしたものを「ドライフラワー」と呼んでいます。基本的に、ドライフラワーをに適した季節は夏から秋と言われていて、これは自然に乾燥させていた時代に色味もよくより成果に近い状態でドライフラワーができたからだとされています。個人で手作りドライフラワーをする場合は、手に入る時期も異なりますし、花の種類も変わってくるので一概には言えません。
手作りドライフラワーにすると、もとの生花とは違う花の色・濃さ・花びらの形に驚くかもしれません。これは保存といった意味で、草花から水分だけを抜きとった形になるため起きてしまいます。ドライフラワーに適した花かどうか、乾燥のやり方によって状態が変わってくるのも手作りドライフラワーの一つの楽しみになるのではないでしょうか?およそ300年ほど前の日本でも、お正月には神棚にドライフラワーを飾る習慣がありました。実際に飾るのは、松の小枝・千日紅・麦藁・菊を藁で結んで乾燥させたものだったといわれています。さて、手作りドライフラワーにはメリットが多いように感じますが、デメリットもあるのでしょうか?
手作りドライフラワーのメリット・デメリット
手作りドライフラワーのメリットとデメリットをまとめてみました。メリットは、 ・生花よりも長期間、花の鑑賞を楽しめる ・アレンジが可能で着色もできる ・自分で簡単に手作りできる ・水やりの必要がない ・吊るして鑑賞することができる ・ナチュラルな印象がある です。いいところがたくさんありますね。手作りドライフラワーのデメリットは、 ・乾燥で失敗しやすい ・花びらが落ちたり破れたりする ・花色は元の色ではなく、ぼやけた印象になる。 ・乾燥した手触りで見た目もカサカサしている ・虫が発生する場合もある
ドライフラワー作り方・乾燥の方法とは
手作りドライフラワーは、たくさんの人に人気があります。その理由は、綺麗な花のまま簡単に乾燥させてドライフラワーンできるといった点にあります。手作りのドライフラワーは、難しく考えてしまいがちですが簡単なやり方のみなんです。しかしやり方に注意しないと、せっかくの手作りドライフラワーも失敗してしまいます。ドライフラワーに適した花もあれば、残念ながらドライフラワー向きではない花もあるんです。ドライフラワーに向いていないのは、水分の多い花・花が薄い花などが多いです。また、乾燥のやり方にもいくつか種類があるので、その花に合った乾燥のやり方を見つけていきましょう。ここでは、以下の乾燥のやり方について紹介します。
簡単ドライフラワーの乾燥方法
・シリカゲル乾燥 ・シリカゲル乾燥と電子レンジ ・ドライヤー乾燥 ・グリセリン溶液 ・ハンギング法 ・ドライ・イン・ウォーター法
ドライフラワー作り方①シリカゲル乾燥
一番失敗せず、一番花の色が鮮やかに残るドライフラワーの作り方が、このシリカゲルを使ったやり方です。シリカゲルという乾燥材を使っての作り方になりますが、より鮮明に色を残したい場合はおすすめのやり方です。さっそく見ていきましょう。
色鮮やかな仕上がり
シリカゲルというと、難しい薬品のように聞こえてしまいがちですね。しかしシリカゲルというのはお菓子の中にも入っている、乾燥材なんですよ。今回は、ドライフラワー用のシリカゲルを使った簡単なドライフラワーの作り方を紹介します。まず、必要なものを事前に準備しておきましょう。 ・ドライフラワー用シリカゲル(花を埋める十分な量) ・花が十分に入るサイズのタッパー(蓋つきで大きいもの) ・ドライフラワーにしたいお花 ・園芸用ハサミ 以上です。
ドライフラワーの作り方
まず、タッパーにシリカゲルを均等に敷き詰めます。シリカゲルの量は、タッパーの1/3程度にしておくとよいと思います。そして、花の準備をします。花に余分な茎や葉がついている場合は園芸ばさみで少し整えておきましょう。そのほうが見栄えもよくなるのでおすすめです。花の下準備が終わったら、タッパーに敷き詰めたシリカゲルの上に、その乾燥させたい花を載せていきましょう。花は、この状態のまま乾燥してしまうので見栄えが気になる人は少し整えておくとよいでしょう。そして、入れたお花の上にシリカゲルをかけていきます。この時は、ドバっと入れてしまううと花の形が崩れてしまうので、優しく入れて下さいね。そのあとは、タッパーの蓋をしっかりと閉めて、密封します。直射日光の当たらない場所に1~2週間置いておけば、簡単にドライフラワーが完成します。
簡単な作り方でできるドライフラワーのやり方ですが、シリカゲルの特性をよく考えて扱うようにしてください。シリカゲルは、乾燥させる薬剤なので、湿気に弱いという特徴があります。そのため、何度か電子レンジで加熱したタッパーなどは密封状態を保てない場合もあります。食品とドライフラワーのタッパーはなるべく分けたほうがよいと思います。また、乾燥剤のシリカゲルはアトピーや肌荒れを引き起こす可能性もあります。誤飲にも気をつけ、小さいお子さん・ペットのいるご家庭では、取り扱いには注意が必要です。
ドライフラワー作り方①-2シリカゲルと電子レンジ
シリカゲルを使ったドライフラワーの作り方は、簡単にできるけど時間がかかる。といった声もあると思います。そんな時は、シリカゲルのタッパーをそのまま電子レンジで加熱するドライフラワーの作り方もあります。 より早く作ることが出来ますが、加熱のし過ぎには気を付けてくださいね。それでは作り方を説明します。
タッパーにシリカゲルを敷き、そこに処理した花をおいてその上からシリカゲルを乗せて花を埋めていきましたね。ここからは、そのまま放置せずに電子レンジに入れていきます。そのため、シリカゲルとお花を入れるタッパーは高温になるので必ず「電子レンジ対応」のタッパーで準備してください。タッパーを電子レンジに入れていきましょう。このときは、タッパーの蓋は外したまま行います。通常の500Wで1分30秒加熱します。600wの場合は1分10秒。電子レンジで加熱が終わったら、タッパーを取り出します。その電子レンジの種類にって、温まりが十分でないときは、タッパーの様子を見ながら再加熱していきます。出来上がったタッパーは熱いのでしばらく覚ましておきましょう。冷めたタッパーの中から優しくシリカゲルを払って花を取り出せば、簡単なドライフラワーの完成です。
ドライフラワー作り方②ドライヤー乾燥
ドライフラワーは、基本的に自然乾燥で乾燥されます。しかし早くドライフラワーにしたい場合もあるのではないでしょうか?そんな時は、基本的なハンギングの方法を使ってドライヤーを組み合わせてみましょう。ハンギングでのドライフラワーの作り方は、作り方の最後に大きくまとめています。そちらを参考にしながら乾燥させてみてください。
ドライヤーを使ったドライフラワーの作り方
この作り方で必要なのは、ショップバッグや紙袋(花が入るサイズの大きめのもの)とドライヤーのみです。まず、ドライフラワーにしたい花を下向きにして、紙袋に入れます。紙袋に向かってドライヤーの温風を当てます。この時に注意したいのは、花に直接温風を当てないことです。花が風で傷んでしまうので、必ず紙袋の上から温風を当てるようにします。そして、ドライヤーの種類にってはかなり強風が出るものもあります。これも花が傷んでしまうのでやめたほうがいいと思います。温風の弱の設定で約5分ほど充てればきれいにドライフラワーが完成していますよ。5分後は花の乾燥具合を様子見して当ててあげてください。完成したら、花をさかさまにした状態で干しておきます。
もっと早く乾燥させる方法
もっと手軽で早くドライフラワーにしたい人は、夏場なら車で干す作り方もあります。本来、ドライフラワーに適した季節は夏から秋なので、車の高温状態はドライフラワーにとっても良い状態なんですね。作り方は簡単で、この後にお話しするハンギング法を車内でも同じように数る吊るし方です。ドライフラワーは、直射日光は良くないので、日よけをして花を吊るします。この吊るし方なら、5日もあればきれいにドライフラワーになっていますよ。
ドライフラワー作り方③グリセリン溶液
ドライフラワーの作り方でも一番美しいのが、花瓶に飾ったままでドライフラワーにするという作り方です。この作り方は、グリセリン溶液という薬品を使って行います。吊るしたり乾燥させていると、せっかくのきれいなお花も見えなくなってしまう期間が長いですよね。花瓶にお花を生けて飾った状態でドライフラワーにする作り方は、一番美しい方法だと思います。
グリセリンドライフラワーで準備するもの
グリセリンを使ったドライフラワーの作り方は、ドライフラワーにしても花の色がほとんど変わらなく、葉も残りやすいのでより花そのものを残したドライフラワーが作れます。グリセリンといっても劇薬ではなく、植物から採れるアルコールなので、薬局で簡単に購入することができますよ。それでは準備していきましょう。グリセリン・熱湯・花瓶を準備します。
グリセリンドライフラワー・作り方
ドライフラワーの作り方は、まずグリセリンと熱湯を1:2で混ぜておきます。熱湯を使うのでちゅいいが必要です。グリセリンを混ぜた液が冷めたら、花瓶にその液をいれていきます。花は、液を吸い込みやすいように先をカットしておきます。その花を液が入った花瓶に挿します。直射日光が当たらない冷暗所のような部屋で、観賞を楽しむことができます。保存期間は約10日ほどで、花の表面を見たときにグリセリン溶液がにじんできたら出来上がりです。
ドライフラワー作り方④吊るし方
ハンギング法は、手作りドライフラワーで1番簡単で一般的に行われている作り方です。この方法は失敗が少なく、確実にドライフラワーが作れるのでおすすめですよ。車の中での吊るし方、というのもこのハンギング法の応用です。ドライフラワーを作るのが初めての人はここから始めるとよいと思います。ドライフラワーの自然乾燥法は2種類の作り方があります。ハンギング法とワイヤリング法です。
ハンギング法とワイヤリング法
風通しのよい場所に、花束のようにしてまとめた花を逆さに吊した飾り方がハンギング法です。この吊るし方にはいろんな人のアイデアがあり、吊るし方がそのままインテリアになっていることも多いです。吊るしておけば自然とドライフラワーになり、花束をまとめる際に事前にデザインを決めて置けることから、人気の作り方になっています。そしてワイヤリング法という作り方は、茎が細いようなときに適した方法です。そのまま結ぶんではなく、茎にワイヤーを通して行う吊るし方です。また、この吊るし方では、直射日光には当てないように注意が必要です。吊るし方にもさまざまあり、タオルかけに輪ゴムで止める吊るし方や・壁に沿って糸やリボンで装飾した吊るし方・カーテンレールにS字フックを使った吊るし方などがあります。
ドライ・イン・ウォーター法での作り方
ドライ・イン・ウォーター法という作り方は、茎が柔らかい花に向いているドライフラワーの作り方です。花瓶を用意して、3~5cmほどの少量の水を入れておきましょう。そして花瓶に花を挿しておけば、次第に水が蒸発してドライフラワーになります。時間は一番かかってしまう作り方ですが、柔らかい素材の場合はこの方法でゆっくりドライフラワーを作っていけば失敗しません。
ドライフラワー適した花の種類
ドライフラワーの作り方がわかったところで、ドライフラワーに適した花も気になってきませんか?ドライフラワーにも美しく見える花の種類があるんですよ。そんなドライフラワーに適した花いくつか紹介していきます。
ドライフラワーに適した花・バラ
花の女王とも呼ばれるバラなので、好きな人も多いと思います。美しいバラの花をそのままドライフラワーにできたらうれしいですよね。実はバラは、ドライフラワーの作り方では失敗しにい種類で、比較的入手にも困りません。着色されることもできるので、珍しい青色のバラをしたドライフラワーも作ることができるんですよ。そのためバラは、ドライフラワーに適している花と言えますね。バラの豊かな花色を生かすためにも、シリカゲル法を使った作り方だとよいと思います。バラを乾燥させるときは、なるべく一本ずつにして吊るしておくとよいでしょう。
ドライフラワーに適した花・ガーベラ
ガーベラはたくさんの花びらを持つ中心が厚い草花です。熱いのでドライフラワーには不向きのように思われそうですが、シリカゲル法で直接乾燥剤に花を埋めることになるので、全体から自然と水分を飛ばしてくれます。気になるときは、シリカゲルと電子レンジで早く乾燥させ、日陰で吊るしておくとよいと思います。美しい花姿を生かしたかわいらしいドライフラワーが作れますよ。
ドライフラワーに適した花・千日紅
ポンポンとした種類の千日紅は、ドライフラワーの代表的な位置に存在します。そのかわいらしいみためはそのままに、ドライフラワーにしても色あせず、鮮やかなカラーが続いてくれますよ。ナチュラルな印象で、もともと千日紅自体に水分はないため、ドライフラワーに適した花の種類だといえますね。初心者でも失敗の少ない草花です。
ドライフラワーに適した花・アジサイ
アジサイもころんとしたまり状の姿がかわいらしいお花屋さんでも人気のドライフラワーです。アジサイは水分量がありいますが、花の部分は薄く丁度良い草花です。アジサイのドライフラワーを作るときは、じめじめした部屋だとなかなか乾燥してっきません。そのため、アジサイに適したドライフラワーの作り方は、ドライ・イン・ウォター法です。徐々に水分をとおばしていくので、蒸れやすい花の中心部もきれいに乾燥させることができますよ。
ドライフラワーに適した花・ラベンダー
ラベンダーは、紫色の他の花にない色合いを持っていて、ドライフラワーにしても芳香性の高さをよく保っています。そのため、ドライフラワーに適した花で、ポプリのようにして飾ることもできます。お部屋の中で、香りをお楽しい見ながら乾燥していくことができるので、ハンギング法がおすすめです。しかしラベンダーをそのままにしておくと、花の蕾が一つ一つ落ちてきてしまうので注意してくださいね。
着色ドライフラワーの作り方①
ドライフラワーは、自分で好きな色に着色することもできるんです。かすみ草を例に、着色ドライフラワーの作り方を紹介します。
着色ドライフラワーの作り方
まずは、かすみ草・花瓶・インクを準備します。かすみ草は、インクを吸い込みやすいように先端を新しくカットして、1時位間ほど水を吸わせておきましょう。そして着色の準備です。好きな色のインクを花瓶に移しておきましょう。この花瓶の中に、水を吸わせていたかすみ草を入れます。
約10分ほどでかすみ草の花に色が入ってきます。次第に花弁に色が見えてきたら成功です。かすみ草の着色度合いは好みで、花瓶からかすみ草をあげましょう。その後は好きな乾燥方法をすれば、着色ドライフラワーのかすみ草の出来上がりです。
着色ドライフラワーの作り方②適した花
着色に適した花ももちろんあります。どうやっても花に色がつかないという特性を持った種類の草花もあるので、花に着色がしやすい適した花を紹介します。
着色に適した花・かすみ草
かすみ草は、花束にはかかせない花を持たせてくれる草花ですよね。花も小さくてスプレー状に咲いているのでドライフラワーに入れたい人も多いはずです。かすみ草は、水分が少なく花にも水分はないのでドライフラワーに適した花なんです。そして、白く小さな花はインクの吸い込みがっよくすぐに着色してくれるという着色にも適した花です。
着色に適した花・カーネーション
カーネーションもドライフラワーや着色に適した花です。ハンギング法で乾燥させた場合は、色合いが落ち着きます。ややかすみがかったアンティーク調になるため、着色したい人が多いようです。本来のカーネーションにはない色合いに染めるのも難しくありません。
ドライフラワーインテリアの作り方・スワッグ
ドライフラワーにして作った花は、まとめて花束のようにしておくときれいなスワッグが完成します。スワッグを作るときは、季節感のあるものや様々な種類の花、草・実などをバランス良く配置していきましょう。四角くスクエア状にまとめたり、好きな形で組み合わせることができるので手作りのドライフラワー作りは楽しいですね。
ドライフラワーインテリアの作り方・リース
リース土台を用意して、自分で作った手作りのドライフラワーをアレンジすれば可愛いリースも作ることができますよ。
用意するものは、100均でも購入できるグルーガン、リース土台、手作りのドライフラワーです。配置を決めたら、一番端から重ねるようにしてグルーガンでつけていきましょう。見せたくない場所は、リボンや実、花で隠していけば素晴らしい大作のリースができます。
ドライフラワー作り方をマスターしよう
いかがでしたか?ドライフラワーの作り方はいろんな種類がありました。花によってうまく使い分けたり、着色ドライフラワーにも挑戦していきましょう。季節によってもたくさんの花が手に入るので、たくさん手作りドライフラワーにしていけそうですね。ドライフラワーが出来上がったら、すてきなインテリアとして楽しんでもらえたらうれしいです。