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鈴蘭の花言葉!英語での読み方や開花時期、見頃の季節をご紹介!

5月になると白くかわいい花を咲かせる鈴蘭。その花や香りは、古くから「聖母の涙」や純潔の象徴とされ、数々の花言葉や伝説を生み出してきました。ヨーロッパの歴史のなかで愛されてきた鈴蘭。各国の花言葉や、花を楽しめる開花時期なども紹介します!
2020年8月27日
fumimame55
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鈴蘭ってどんな花?

5月から6月にかけて、甘い香りを漂わせる鈴蘭。 小さなベル型の白い花がかわいらしく、ウエディングブーケなどにも人気がありますね。 ヨーロッパでは春を告げる花として、互いに贈り合う習慣があります。

鈴蘭は、ヨーロッパで古くから愛されてきた植物だということをご存知でしょうか? 旧約聖書などにもたびたび登場し、聖母マリアの涙から生まれたという言い伝えもあるんですよ。 この記事では鈴蘭についての基本知識や花言葉を紹介しつつ、鈴蘭にまつわる伝説や風習も紹介します。

鈴蘭にはどんな種類があるの?

鈴蘭には、日本原産種の「ニホンスズラン」と、ヨーロッパ原産の「ドイツスズラン」があります。 お花やさんで売られているものの多くは「ドイツスズラン」です。 日本原産の「ニホンスズラン」とヨーロッパ原産の「ドイツスズラン」とどこが違うのでしょうか。

鈴蘭の種類① 日本の鈴蘭

日本では古くから鈴蘭が自生していました。 ですが元々暑さに弱いため、自生している山野草のニホンスズランが見られるのは、本州中部以北、東北、北海道の高地と、涼しい地域が多くなっています。 「ニホンスズラン」は、別名「君影草」とも呼ばれます。 花が葉の影に隠れるようにして咲くため、そのような名前になったとか。 確かにニホンスズランは花の茎が葉の丈を超えることはありません。 香りもドイツスズランに比べて穏やかです。 ひっそりと奥ゆかしいのが、「ニホンスズラン」の魅力ですね。

鈴蘭の種類② ヨーロッパ原産の鈴蘭

「ドイツスズラン」はニホンスズランに比べ花の数も多く、また花の丈が葉の丈を超えるため、白い花がとてもよく目に付きます。 香りも強く、咲いている時期には芳香が周囲に漂います。 「ニホンスズラン」は野生種ですが、「ドイツスズラン」は園芸種です。

写真は長野県の入笠(にゅうかさ)すずらん山野草公園に咲くドイツスズランです。 園芸品種としても人気がありますが、そのまま根付いて自生しているドイツスズランも多く見られます。

「ニホンスズラン」「ドイツスズラン」見分け方

「ニホンスズラン」は「ドイツスズラン」に比べておとなしめで、花も少なく地味な印象ですが、「ドイツスズラン」の野生化しているものも日本中で多く見られるため、区別が難しいこともあります。 一番わかりやすいのは、花の中をのぞいてみることです。 おしべの根元が白いものは「ニホンスズラン」、花弁の根元がうっすらとピンクがかっているものは「ドイツスズラン」です。

写真のようにピンクがかっている場合、「ドイツスズラン」になります。


「ドイツスズラン」の一種、「ピンクスズラン」

花全体がほのかな桃紫色の、「ピンクスズラン」という種類もあります。

鈴蘭は英語で何と言うのか

鈴蘭の英語名は、「Lily of the valley」です。 日本語にすると、谷間のゆりという意味です。 鈴蘭のラテン名は「Convallaria majalis」です。 Convallariaは、谷を意味する「convallis」とユリを意味する「leirion」が合わさった語です。 majalisは、5月の、という意味です。 英語の名前は、ラテン名を英訳したものだったのですね。

鈴蘭の別名(英語)

スズランは英語でもいくつかの別名があります。 May bells (5月の鈴) Our Lady's tears (貴婦人の涙) Mary's tears (聖母マリアの涙) これらの意味は、花言葉と伝説の解説で紹介します!

鈴蘭の花言葉(日本語)

スズランは魅力的な花言葉をたくさん持っている花です。 「幸福が訪れる」 「幸福の再来」 「純潔」「純粋」 「繊細」 「意識しない美しさ」

鈴蘭の花言葉(英語)

英語の花言葉は以下の通りです。 「humility」-謙遜 「chastity」-純潔・清潔 「purity」-清純・純粋・潔白・穢れのないこと 「sweetness」-甘さ・愛らしさ・優しさ・親切さ 「return of happiness」-幸福が戻ってくる、再び訪れる ウエディングブーケにしばしば用いられるのは、このような意味合いがあるからなのですね。

鈴蘭の花言葉(フランス語)

フランスでは幸運を告げる花として愛されている鈴蘭。 5月1日のメーデーにはたくさんの鈴蘭の花束が街で売られ、互いに贈りあう風習があります。 花言葉は「retour de bonheur」。 意味は、英語と同様「幸福が再び訪れる」です。

鈴蘭の花言葉と伝説①


鈴蘭は古くから聖なる力を持つ花として人々に愛されてきました。 「貴婦人の涙」「マリアの涙」などの異名はキリスト教の伝説から誕生しています。 キリストが十字架に磔にされた際、聖母マリアが流した涙が鈴蘭の花になったというものです。 聖母マリアは「純潔」「純粋」「無垢」の象徴として人々からあがめられており、初期のキリスト教徒たちはマリア像に鈴蘭の花を捧げたとか。 宗教絵画では、「謙遜」の象徴として鈴蘭の花が描かれています。 他にもアダムとイブがエデンの園から追い出された際にイブが流した涙からすずらんが生まれたという説もあります。

鈴蘭の花言葉と伝説②

聖レオンハルト(セント・レオナルド/サン・レオナール)は6世紀に活躍したフランスの聖人ですが、イギリス南部の「セントレオナルドの森」ではこの聖人にちなんだ伝説が残されています。 「恐ろしい大蛇が闇の中からあらわれ、森の守護神セント・レオナルドはこれに立ち向かった。3日3晩の死闘の末、ようやく大蛇を倒したが、彼自身も多くの傷を負い倒れた。彼の血が大地を赤く染めた場所から、鈴蘭の白くかぐわしい花が咲いた。」

写真はイギリスの森ではなく、聖レオンハルト教会です。

鈴蘭の花言葉と伝説③

イギリスの伝説のロックバンド、クイーンのアルバム「Sheer Heart Attack」に「Lily of the Valley」という曲が収録されているのをご存知でしょうか? 実はこのタイトル、邦題では「谷間のゆり」と訳されていますが、これは鈴蘭のことです。 なお、バルザックの小説に「谷間の百合」がありますが、こちらは鈴蘭ではなく百合です。 タイトルを英訳すると「Lily of the Valley」になるので、混同してしまいますね。

鈴蘭の季節―日本各地での開花時期

園芸種スズランの開花時期は?

園芸種として売られているスズランが出回るのは1月から6月までの間です。 開花の時期は4月から5月になります。 温室で育てたものが4月上旬から出回ります。

鈴蘭が咲く季節―北海道の開花時期

北海道では自生しているスズランが多く見られます。 特に人気のある群生地をご紹介します。 平取(びらとり)町、芽生(めむ)すずらん群生地です。 15haにわたってすずらんが自生しており、日本一の広さを誇ります。 一般公開は5月下旬から6月中旬です。 5月末に「すずらん鑑賞会」が行われます。

鈴蘭が咲く季節ー本州での開花時期

山梨県の天然記念物となっている、「ニホンスズラン」の群生地を紹介します。 山梨県笛吹市芦川町の、「芦川のすずらん群生地」です。 5月下旬から6月上旬が開花の時期で、5月下旬にはすずらんの里まつりが開催されます。


信州・入笠山で「ニホンスズラン」「ドイツスズラン」を見られる季節

長野県、入笠山の湿原では「ニホンスズラン」「ドイツスズラン」の両方を見ることができます。 ニホンスズランの開花時期は6月中旬から6月下旬です。 100万本ほどが自生しています。 入笠すずらん野草公園では20万本のドイツスズランが自生しており、開花の季節になるとあたり一面を爽やかな香りで包みます。

鈴蘭は怖い花?鈴蘭の毒について

鈴蘭に毒があることはよく知られていますが、どの程度危険なのかご存知でしょうか? 鈴蘭の毒は、コンバラトキシン、コンバラマリン、コンバラシド、コンバラトキシンなどの強心配糖体です。 これらの毒は水溶性であるため、鈴蘭を生けた花瓶の水の誤飲には注意が必要です。 水溶性のため、少し触っても水で洗い流せば問題ありません。

怖いのは根・根茎・花。球根にも毒

全草に毒を持ちますが、特に根・根茎・花の部分に多く含まれます。 秋になる実や、球根にも毒があります。

鈴蘭の毒で怖い症状

鈴蘭の毒を摂取してしまうと、吐き気・めまい・頭痛などの症状があらわれます。 致死量は、体重1kgあたり0.3gです。 大人の場合、50kgの人が15gを摂取すると死に至るということですが、なかなか現実ではなさそうな話ですね。 子どもの場合は体重が軽いので、少量でも致命的になりやすく、注意が必要です。

鈴蘭を食卓に飾るのは怖いのでやめよう

鈴蘭は、花粉にも毒があります。 食卓に飾っていると花から花粉がこぼれ落ち、食べ物に入る可能性があるので注意しましょう。

毒があっても鈴蘭が大好き

ちょっと怖い鈴蘭の魅力についてご紹介してきました。 花が持つ歴史、花言葉や伝説などを知ると、ますますその清楚な美しさのとりこになること請け合いです。 古くから多くの人々の心を惹きつけてきた魔法の花、鈴蘭。 取り扱いにはくれぐれも気をつけて、楽しんで下さいね。