日本百名山 荒島岳登山情報
ここで紹介する「荒島岳」は福井県内で唯一の日本百名山に選ばれた山です。スキー場からのアクセス路もありますが、以前は賑わっていたスキー場も閉鎖され、閉鎖されたスキー場の跡を横目に見ながら登山するコースなどもあります。また春夏秋冬と様々な顔を見せる荒島岳は紅葉の季節は赤や黄色に木々が紅葉し、登山者だけでなく多くの観光客が訪れる場所にもなっています。
日本百名山 荒島岳はどんな山?
今回紹介するこちらの荒島岳は独立した山で、別名「大野富士」とも呼ばれています。富士と名前が付く由来は、富士山の様に周りに高い山が無く、堂々とした風格と、稜線の美しさから「大野富士」とも呼ばれています。荒島岳の標高は1523メートルと登山するには丁度良い標高の山で、山頂に立つと北アルプスの山々を見ることが出来ます。
日本百名山 荒島岳はどこにある?
荒島岳は、福井県大野市に位置する山です。地図でその場所を確認すると、荒島岳の周辺には市街地や田んぼなどが広がり、地図からも独立した山と言う事が確認出来ます。
日本百名山 荒島岳登山コース①〜④
荒島岳には4つの登山口を持ち、それぞれに個性のある登山道ルートが設定されています。荒島岳の4つのルートは初心者向けから上級者向けまで様々なコース設定がされていますので、荒島岳山頂にアクセス出来る4つの登山口、ルートを紹介していきましょう。
①荒島岳勝原(かどはら)コース
勝原コースの登り口は旧カドハラスキー場になり、駐車場、トイレの設備が整っています。スキー場跡地を使ったコースになっており、登山に要する時間は登り時間は3時間30分、下山時間は2時間30分になり、日帰りでの登山を十分に楽しめるコースになっています。また紅葉に時期にはブナの林のあちらこちらが綺麗な紅葉に包まれ、素敵な紅葉を見ることが出来ますので、紅葉の時期にこのコースを歩くことをお勧めします。
荒島岳勝原コースルート情報①
こちらのコースはスキー場のゲレンデを登るところから始まるコースとなっており、旧カドハラスキー場の駐車場に車を止めたところから登山が始まります。スキー場ならではの急斜面を登るとスキー場リフトの降り場に到着します。ここには、スキー場で昔使われていたリフトが横たわり一昔のスキー場の雰囲気を味わえます。スキー場跡地のリフトの降り場を過ぎると尾根を歩くことになります。この尾根は険しい登山コースとなっており、コースを進むにつれ、ブナの原生林が姿を現します。そのブナの樹形はとても美しく、圧巻です。巨木を見ながらさらに前に進んでいきます。すると、木材で作られた階段が現れ始め、しばらく階段を使って登り続けると傾斜は次第に緩やかになってきますので、景色を楽しむ余裕が出てきます。
荒島岳勝原コースルート情報②
そして、景色を楽しんでいると視界が開け始め、シャクナゲ平に出ます。ここには小さな広場があり、休憩をするのに丁度良い場所になっています。また中出コースとの合流地点ともなっています。さらに進むと佐開コースとの合流地点が現れます。すると、岩場が多くなり、滑りやすい上り坂になります。この岩場は「もちがかべ」とも呼ばれています。こちらの岩場はクサリポイントやはしごポイントが多く設置されており、慎重に進まなければ危険を伴うような場所になります。ここまで来ると山頂までもう少し!傾斜も次第に緩やかになり、広い荒島岳の山頂に到着します。
②荒島岳中出(なかんで)コース
中出コースの登山口は「中出集落(大野市蕨生)」にあります。トイレ、駐車場の設備が整っていますので、車でのアクセスがおすすめです。登山に要する時間は、登り時間3時間40分下山時間2時間40分のコースが設定されています。登り、下山含めて6時間20分で登山が出来るので、山頂での時間も有意義に過ごすことが出来ますね。
荒島岳中出コースルート情報①
中出コースの登山口は集落の中にあります。そのため、登山の始まりは、作業道から始まります。登り始めは、舗装されたまっすぐな道が続きますが、傾斜が付いており、足腰に負担がかかります。十分な準備体操をしてスタートする事をおすすめします。しばらく歩くと、舗装道路から砂利道に変わるので足元に注意して歩きましょう。前に進むと中山登山道の標識が現れますので、左の作業道へ進みます。右へ進んでしますとテレビ塔へ着く道になるので間違えないようにしましょう。
荒島岳中出コースルート情報②
そして、左に進みしばらく行くと、曲がりくねった道が現れます。そこから山道(登山道)に入っていきますが、山道が続くわけではなく、時々作業道へ戻ります。その都度登山道の標識が設置されルートを示していますので、必ず確認し間違えないようにしましょう。進んでいくと林の道が少しずつ明かりが届きにくい谷の道を進むことになります。次第に傾斜のきついルートに入りますが直ぐに、緩やかなルートに変わり、小荒島岳への分岐点に出ます。そこからの荒島岳を望む事が出来、壮大な景色に感動します。分岐からさらに歩くとシャクナゲ平まで20分ほどで到着します。シャクナゲ平は開けた広場になっていますので、休憩をするといいでしょう。その先は、「勝原コース」と同じルートを通ります。
③荒島岳佐開(さびらき)コース
佐開コース登山口は「荒島養魚場(大野市佐開)」にあります。駐車場は完備されていませんが、トイレの設備はあります。車でのアクセスの際は注意してください。登山に要する時間は登り時間3時間30分、下山時間2時間30分と4コースの中では、勝原(かどはら)コースと並び短い時間での登山が可能となっています。
荒島岳佐開コースルート情報①
佐開コースの登山口は養魚場が目印です。養殖場から作業道を進んでいきますが、大雨が降った後など土砂崩れをしている場合があるので注意する必要があります。こちらの登山口は標高850メートルと比較的高い登山口となっており、すぐに山の中に入っていきます。登山道はしばらく杉林の中を進むことになりますが、しばらく行くと、枕木の階段が現れます。枕木の階段が現れると日差しを遮るものがなくなり、日光を直に浴びますので、帽子などの日差し対策を行うことをすすめします。
荒島岳佐開コースルート情報②
そして、そのまま階段を歩き続けると、次第に傾斜は緩やかになり、樹林帯のルートに変わってきます。それt同時に視界も開けてくるので、対岸の荒島岳西面の荒々しい姿を望む事が出来、荒島岳のかっこよさを味わう事が出来ます。荒島岳西面を望める場所は、佐開分岐点となり、そのまま進むと中出・勝原コースとの合流点にでます。その先は他のルートと同時コースを進み荒島岳山頂に到着します。
④荒島岳新しもやまコース
新しもやまコースの登山口は下山池ヶ嶋地区(大野市下山)にあります。駐車場、トイレなどの施設が完備されています。また、九頭竜線越前下山駅から数分のところが登山口となっているため、公共交通機関を利用してのアクセスが便利な登山口です。
荒島岳新しもやまコースルート情報①
新しもやまコースは急な登りが続くコースとなっている為、初心者向けではありません。足に自信がある方にはオススメのコース設定となっていますので、健脚の方はこちらのルートで荒島岳登山を行うのもいいのではないでしょうか。急な上り坂が続くため、ロープの設備がなされており、面白いコース設定です。しかし、その分滑ちやすい場所が大きので足元に注意して進むことが必要になってきますね。急な岩場を登る箇所も多く、手を使いますので、グローブなどの準備を行い登りましょう。
荒島岳新しもやまコースルート情報②
そして、急な登りを抜けると見晴らしのいい場所にでます。そのあとに待っているのが笹の道です。蛇が出やすいので注意してください。そして目的地の山頂に到着します。こちらの登山道は設定されてまだ新しい事と、急な登りが続くことで空いているルートになります。また、急な登りが続くと言う事は下山するときは急な下りが続くと言う事になりますね。下山の時に怪我をするパターンも大きので、下山の際足元をしっかり確認しながら気をつけて下山したいものです。
日本百名山 荒島岳登山をする時期は?
荒島岳の登山を楽しむ時期としては、初夏から秋頃にかけてがベストシーズンになります。夏は爽やかな森林を歩く事が出来、秋にはルート沿いの木々が赤や黄色に紅葉し素敵な景色を楽しませてくれます。しかし、紅葉の時期を過ぎると積雪の時期に入ります。北陸の山ということもあり、11月雨を過ぎた荒島岳は標高1000メートルを超えたあたりから急に積雪が増えますので、雪山装備と共に、雪山になれた方が登山する事をお勧めします。
日本百名山 荒島岳気象情報
荒島岳の天気は夏は快晴のいい天気の日が多いですが、夕方を中心に積雷雲の発生もありますので、雨具の準備は必ず行うようにし、風が急に強くなる、遠くに黒い雲が見えたなど気象の変化が確認できた場合は速やかに安全な場所に避難するようにしましょう。また、秋を過ぎるよ冬型の気圧配置が強まる日が多くなり、すっきりとしない空模様になります。登山専用の気象情報を事前に確認し登山を行うようにしましょう。
日本百名山 荒島岳ゴールデンウィーク等の休日に混雑する駐車場
荒島岳登山口には佐開(さびらき)コースを除き駐車場が完備されていますが、何百台も駐車できるわけではありません。日本百名山の荒島岳ですので、ゴールデンウィーク等の休日の登山客の多さを考えると駐車場が満車になっている可能性が大きいです。ゴールデンウィーク等の休日に登山を楽しまれる方は朝早く駐車場に到着し、仮眠をとり登山を始めると言うパターンの方も多いです。早めに駐車場に到着しておく事で速やかに車を止め、登山に望む事ができますので、早めの行動を心がけるといいですね。
日本百名山 荒島岳登山難易度
荒島岳山頂へは4つアクセスするルートがある事をお伝えしてきましたが、難易度はどのくらいなのでしょうか?それぞれのコースを辿って検証してみると、佐開(さびらき)コース、中出(なかんで)コースは比較的難易度が低く、登山を始めて間もない方でも登ることができますが、勝原(かどはら)コース、新しもやまコースに関しては、急な斜面や、岩場など少し危険ば場所が現れたり、急な登りが続くなど体力も必要になってくるので、難易度が他の2ルートと比べると高くなっています。自分の体力や技量にあった荒島岳山頂へのアクセスルートを選択する必要がありますね。
日本百名山 荒島岳アクセス方法
荒島岳は4つの登山口を持っていますので、それぞれの登山口までのアクセス方法を車を使用した場合、公共交通機関を使用した場合で考えお伝えします。
荒島岳勝原(かどはら)コース登山口へアクセス
■北陸自動車道福井ICから車で約1時間10分 ■東海北陸自動車道白鳥ICから車で約50分 ■JR越美北線勝原駅から徒歩10分
荒島岳中出(なかんで)コース登山口へアクセス
■北陸自動車道福井ICから車で約1時間 ■東海北陸自動車道白鳥ICから車で約1時間
荒島岳佐開(さびらき)コース登山口へアクセス
■北陸自動車道福井ICから車で約1時間 ■東海北陸自動車道白鳥ICから車で約1時間10分
荒島岳新しもやまコース登山口へアクセス
■東海北陸自動車道白鳥ICから車で約40分
日本百名山 荒島岳にアクセスする場合の注意点
新緑が綺麗な初夏や紅葉の時期などは比較的アクセスしやすいですが、積雪のある冬にアクセスする場合は、周辺の高速道路は冬用タイヤ規制や、チェーン規制などが行なわれている場合が多くあります。冬の高速道路を走行できる準備を行うと共に、各構想道路公団が発表している構想道路情報を確認し、安全にアクセスするようにしましょう。
日本百名山 荒島岳登山口を地図で確認!
荒島岳の登山口を地図で確認すると山を囲んで登山口が設定されている事がわかります。自分の目的の登山口を確認する上でも、必ず地図を持参するようにしましょう。またこちらの荒島岳はいくつもの分岐点が存在しますので山地図で分岐点の確認を行い道に迷わないようにしたいですね。山地図はアウトドア専門店の地図コーナーや書店の山地図コーナーで販売していますので、登山の前に山地図を購入しておく事をお勧めします。また、地図を持ち歩くのは・・・と思う方はスマートフォンなどで地図を確認できるモバイルの地図もありますので活用しましょう。
日本百名山 荒島岳登山者評価
登山者の荒島岳への評価を見ていくと、標高の割に体力が必要と言う評価が多いですが、紅葉の時期の荒島岳の美しさを高評価する方も多くいますし、荒島岳山頂の広さや山頂からの眺めの美しさの評価は高いです。しっかりとした登山の計画を立てると共に、季節にあった服装や装備を事前に準備する事で、十分に楽しめる山だという事で、さすが日本百名山に選ばれるだけある美しい荒島岳と言う評価を付けたいと思います。
まとめ
日本百名山の荒島岳を見てきましたが、様々なルートが設定され、それぞれに個性のある登山道です。自分の登山レベルにあったコースを選択する事で、素敵な紅葉を見る事や、山頂での北アルプスの山々を登山初心者、上級者関係なく楽しむ事が出来ます。そのためには事前の情報収集や登山計画を念入りに立てる必要がありますね。福井県に宿泊・観光などで訪れた際は、福井県唯一の日本百名山荒島岳の登山に挑戦してみてください。