サボテン図鑑! 豊富な種類を大特集
多肉植物の一種、サボテンはとっても種類が豊富。「どれを買おう?」と迷ってしまいませんか? ホームセンターや雑貨屋さん、園芸店でたまたま見つけて気に入ったものを買ってくるのも、もちろん良いですが、「これだ!」と思うお気に入りのひと株をじっくり探すのは楽しいですよ。
中にはなかなか入手が難しい種類もありますが、インターネット通販やオークションを利用すれば、意外とどこかしらに出回っているもの。この記事では、人気の品種やユニークな品種を25種類をご紹介しています。すべておすすめの種類です。ぜひお気に入りを見つけて、ゲットしてください!
サボテンの種類1.バニーカクタス
平べったい身体が、ポコポコと分裂しながら縦に伸びます。まるでウサギの頭のように見えることから、「バニーカクタス」の名がつきました。和名は「白桃扇」。サボテンの中でも、人気が高い品種です。とげは細かく、触ってもあまり痛くありません。
室内の明るい場所で育てるのがおすすめですが、冬以外は屋外に出すこともできます。増やしやすく、小型なので、狭いスペースでも大丈夫。
サボテンの種類2.姫牡丹
成長が非常に遅いサボテンです。通常、サボテンは大きくなってくると植え替えを必要としますが、この姫牡丹は10年経ってもさほど大きくなりません。植え替えが面倒な方、できるだけ放置して育てたい方におすすめ。
ピンク系の花が咲く種類と、白系の花が咲く品種があり、画像はピンク系の花が咲く種類です。メキシコに自生しています。とげなしで、触りやすい種類です。
サボテンの種類3.ユーリキニア・カスタネア・スピラリス
超個性的な、細長いサボテンです。地面からニョキニョキのびる様子は、イモムシのよう。原種は「ユーリキニア・カスタネア」という大型のサボテンで、こちらはモンスト個体。他にない特徴的な外見がユニークです。
ねじったアメのように、縦へ縦へと伸びますが、モノによってはあまりねじったようにならず、ボコボコと同じ形を積み重ねたように育つことも。個体差があるのも、この品種のおもしろいポイントのひとつです。
ちなみに、「恐怖閣」という和名が存在します。確かに、はじめて見たときは恐怖を感じてしまうような、「なんだこれ!?」と言いたくなる植物です。相手をびっくりさせたいときのプレゼントにも。
サボテンの種類4.緋牡丹錦
サボテンは、緑色だけじゃありません! こちらは緋牡丹錦(ヒボタンニシキ)。肌に赤色が入った、じつに目を引く品種です。赤だけでなく、黄~オレンジ色がマーブル状に入っているものもあります。花はピンク色。
花が咲いていないときも充分に見ごたえのある、おすすめな種類です。人気も確か。瑞雲丸というサボテンの斑入り種にあたります。
サボテンの種類5.赤花精巧殿
地面からニョッキリと生える、小型の種類。精巧殿というサボテンの変種にあたります。精巧殿と見分けるのは難しく、姿形もよく似ている種類です。一番の違いは花の色で、精巧殿は薄ピンクの淡い花ですが、赤花精巧殿はもっと濃いビビットカラーです。
メキシコの草原地帯に自生し、赤くて派手な花が特徴。「小さいサボテンでも、見ごたえのある花を楽しみたい!」という方におすすめです。
サボテンの種類6.紅宝山
レブティア・ヘリオーサ、和名は「紅宝山」です。普段はちょっと地味で、味気ない見た目ですが、春になるとオレンジ色の花を咲かせます。株を隠すくらい大きな花がいくつも咲き、満開の様子は壮観! ちなみに、「ヘリオーサ」とはギリシャ語で「太陽」のこと。
その名前の通り、オレンジの花はまるで太陽のよう。トゲが非常に小さく、触っても痛くありません。植え替えしやすいのもポイント。白っぽい肌をしています。サボテンといえば暑さを好むイメージが付きがちですが、この紅宝山は高山に生える植物なので、暑さに弱いです。真夏の日差しには注意!
反対に、寒さには強く、氷点下近くの気温になっても大丈夫。冷たいタイルの上や、外にも置くことができます。
サボテンの種類7.山こけし
プナ・サブテラネア、和名は「山こけし」です。ゾウの鼻を短くしたようなサボテンで、画像のように小さなまとまりを作ります。希少種であり、原産地はボリビア~アルゼンチン周辺。標高の高い高原に、低い草と一緒に生えています。
夏になると、3センチほどのピンク色をした花が見られますよ。トゲはとても小さく、数も少なめで、まばらです。
サボテンの種類8.玉翁殿
全体がフワフワとした白い毛に覆われているサボテンです。花は濃いピンク色。まるで花冠をかぶったかのような見た目で、ぐるりと株を一周するように咲きます。特徴的なその姿は、写真にもよく撮られる人気者です。メキシコの森林や、岩場に自生し、春~秋は日光を好みます。
サボテンの種類9.ゲオヒントニア・メキシカーナ
1992年に新種として発見された、メキシコのサボテンです。上から見ると、やわらかく渦を巻いたような形をしています。
暖かい季節には、頂点部分にピンクの愛らしい花を咲かせ、一気に華やいだ印象に変身。画像では分りづらいですが、一応とげがあります。ちなみに成長は非常に遅く、希少種です。成長期は春~秋で、このシーズンは水を好みますが、腐りやすいので注意してください。
サボテンの種類10.ベニハナウチワ
100均でも売られていることがある、お手軽なサボテンです。ウチワのような平たいボディが細長く伸びます。世界各地でみられ、「ベニハナ」の名の通り、花の色は赤系です。寒さに強く、氷点下でも大丈夫。接ぎ木としても重宝される丈夫さが魅力です。室内だけでなく、屋外でも管理しやすいですよ。
サボテンの種類11.恩塚鸞鳳玉
恩塚鸞鳳玉(オンヅラカンポーギョク)と読みます。鸞鳳玉(ランポーギョク)と呼ばれるサボテンは他にもあり、次にご紹介している碧瑠璃鸞鳳玉(ヘキルリランポーギョク)もその例です。鸞鳳玉は全体がキレイな星形に見えることから、非常に人気が高く、観賞用として好んで育てられます。
この恩塚鸞鳳玉(は表面に白いブツブツした細かい模様がみられ、白っぽい黄色の花を咲かせます。花は1株にひとつのこともありますが、2~3個まとまって付くこともあり、花が咲いた姿はさらに愛らしいです。
サボテンの種類12.碧瑠璃鸞鳳玉
こちらも、非常に人気の高い鸞鳳玉のひとつ。碧瑠璃鸞鳳玉(ヘキルリランポーギョク)と読みます。ほかの鸞鳳玉との見分け方は、表面に白い点々がないという部分。ボディは緑色です。
サボテンの種類13.海王丸
海王丸(カイオウマル)は、白くて太いとげが身体に沿うようにして伸びるのが特徴です。岩肌のようにムッチリ・ゴツゴツとしており、かわいらしさの中にも荒々しさがあります。形は丸く、背は低いです。ブラジルやアルゼンチンに自生しています。
サボテンの種類14.かぐや姫
びっしりと白いとげが規則正しく生える、かぐや姫。ロマンチックな品種名です。生えているところも、メキシコのチワワ州チワワ砂漠という、小型犬を思わせるかわいらしい名前の場所。成長は遅く、いくつかの株がこんもりとまとまってつきます。
とげは触っても痛くありません。蒸れにとても弱いので、風通しの良い場所で管理しましょう。花の季節は春ごろ。小型で、あまり大きくならない品種です。
サボテンの種類15.鳳華丸
ゴツゴツとしたボディに、やがて繊細な白い綿がつき、見ごたえのある花を咲かせる品種です。コリファンタ属。とげは星のような形で放射状につきます。
サボテンの種類16.象牙丸
ひとつ前にご紹介した鳳凰丸と同じ、コリファンタ属のサボテンです。コリファンタ属は高い気温と太陽を好むので、室内だけでなく、お外でも育てることができますよ。白~濃いピンクのお花がダイナミックに咲きます! 身体はコリファンタ属らしく、ゴツゴツしていて、トゲは太いです。頂点部分に綿がつきます。
サボテンの種類17.武蔵野
「武蔵野」は和名で、「テフロカクタス・アーティキュラータス」といいます。原産地はアルゼンチンで、岩だらけの山に生えています。「アーティキュラータス」は「節目が連なった」という意味であり、名前の通りポコポコと節目をつくりながら縦に成長します。
テフロカクタスの中でも有名な品種で、最大の特徴はとげです。とげが長い部分と短い部分が極端で、いちばんてっぺんのとげは長く主張し、他の部分は控えめ。
通常、サボテンのとげは身を守るためにあるので触ると痛いのですが、このサボテンのとげは長さの割に触っても痛くなく、薄くてペラペラです。室内に飾ると、ユニークな雰囲気を醸し出してくれます。
サボテンの種類18.蛮将殿
先ほどの武蔵野とはうって変わって、触ると猛烈に痛いとげを持つのが、この蛮将殿。名前からして荒々しいです。まるでウニのようにびっしりととげを生やしています。「テフロカクテス・アレキサンデリ」の名でも知られ、自生地はアルゼンチン。
生えたばかりのとげは緑色ですが、やがて茶色っぽく変色していきます。かっこいいサボテンをお探しの方におすすめ! 荒々しい雰囲気が、なんとも魅力的な種類です。
サボテンの種類19.金鯱
これぞ、サボテン! まんまるの形に、金のとげが美しい品種です。いかにもサボテンらしい見た目なので、プレゼントにもおすすめ。柱状になってきたら、日照不足のサイン。明るいところで育てましょう。寒さに強く、高い人気を誇ります。
サボテンの種類20.白檀
ウネウネッとした姿が、可愛らしくも、ちょっと不気味でもあるサボテンです。人の指やヘビの頭が、たくさんうごめいているように見えます。読み方は「びゃくだん」。群生し、どんどん成長するのが特徴です。
花は名前から白色を想像しがちですが、実はオレンジ寄りの赤。春に開花し、ひとつ咲けばつぎつぎに開いてくれます。安価で入手しやすいので、はじめてサボテンの開花に挑戦したいときにもおすすめな種類です。
サボテンの種類21.白鳥
白鳥の羽根を思わせる、真っ白なとげが身体のほとんどを覆っているサボテンです。室内管理がしやすく、初心者さんにもおすすめ。画像はひと株だけですが、群生する性質を持っています。たくさんの白鳥がピンクの花を咲かせている姿は見事!
サボテンの種類22.金冠竜
緑の身体に、黄金のとげ! まるで竜のツノやたてがみを思わせる、迫力ある品種です。肌に触るのが困難なくらい、長~いとげで覆われているのが特徴。青空との組み合わせも美しいです。とげの目立つサボテンが欲しい方におすすめ。
サボテンの種類23.アズテキウム・ヒントニー
成長が遅く、流通する数は少なめです。が、いかにもサボテンらしい整った姿と、ピンク色の花の組み合わせは王道で、広くおすすめしたい品種です。花が咲いていないときも、形の美しさをじっくりと楽しめます。室内のテレビ横や棚の上に、ちょこんと置きたいサボテンです。
サボテンの種類24.バラ丸
白いパイナップルのような見た目が特徴の、愛らしい品種です。白を基調とした室内によくマッチします。女性らしいフレンチカントリーのお部屋にもおすすめ!
まんまるの形で、トゲも鋭くないので、やわらかな印象を与えてくれますよ。画像のような花が咲く季節には、さらに室内が華やかになります。
サボテンの種類25.兜丸
最後にご紹介する種類は、こちら! 「兜丸」です。ポンポンと出た綿部分が個性的。白い毛の生えたカボチャ、といった外見です。人気が高い種類ですので、SNS等で検索すればたくさん出てきますよ。インテリアに加えるのはもちろん、「人気のあるサボテンをプレゼントにしたい」という方にもおすすめ!
サボテンの育て方! 基本を押さえよう
置き場所は基本的に室内
サボテンは室内での管理がメジャーです。もちろん外に出しても良いのですが、品種ごとに耐えられる寒さ・暑さ(耐寒性、耐暑性といいます)が異なるので、朝晩の冷え込みや、夏の猛暑で元気をなくしてしまうこともあります。
数種類を育てたいなら、品種ごとの温度管理が大変ですし、外に出したり、中に入れたりするのは意外と手間がかかるもの。こまめな場所移動の自信がないなら、ほかの多肉植物や観葉植物と一緒に、室内で育てることをおすすめします。
レースカーテン越しの明るい場所で育てる
サボテンは明るいところを好みます。レースカーテン越しの日光を当てて育てましょう。窓辺から遠くても、それなりの明るさがあれば多くの種類は育ちます。
冬は冷たい廊下や玄関を避け、できるだけ人の出入りがある場所(暖房が効く部屋。ただし、直接エアコンの風が当たるのは良くありません)に置くと、寒さで弱るのを防ぎやすいです。
水やりはたまにでOK
サボテンは毎日水やりしなくて平気な植物です。メキシコ等の乾いた場所に自生する植物なので、分厚い身体の奥にたっぷり水分をためこんでおける性質を持ちます。土の表面がまだ湿っているうちに水やりせず、完全に乾いてから数日後に与えてください。
肥料も少なめで育てる
肥料もさほど必要としません。春~秋にたまに与えるくらいで平気です。
サボテンの飾り方
サボテンを買ったら、気になるのが「どうすればおしゃれに見える?」ということ。数が少ないうちは飾る場所も決めやすいですが、たくさん増えてくるとなかなか悩みますよね。そこで、おすすめなサボテンの飾り方をご紹介します。
1.壁にたくさん並べる
白い壁に映える緑色が素敵! ぜひ真似したくなる、超おしゃれなアイディアです。ずらりと並んだサボテンは壮観! 床も白っぽい木材を使っているので、よりナチュラルでグリーンの映える癒やし空間に仕上がっていますね。鉢の色はすべて茶色で統一。
大きさ、高さ、トゲの長さ、並べる間隔をばらつかせることで、色は統一されているのに遊び心も感じるお部屋になっています。
2.背の順に縦長サボテンをズラリ!
人の背より高いものから、赤ちゃんサイズまで! キレイな背の順に並んだ、縦長のサボテンがおもしろいアイディアです。ご家庭でここまで再現するのは、スペース的にも、サボテンの数的にも難しいかもしれませんが、小規模バージョンで挑戦してみるのもあり!? 3~10個くらいなら真似できそうです。
3.後ろに大きいサボテンを置く
たくさん増えてしまったサボテンも、背の高いものは後ろ、低いものは前……という風に、2列にすれば置き場に困りません。100均や雑貨店で台になるものを買ってきて、自分で段差を作るのもいいですね。まるで記念写真を撮っている家族のようで、愛らしいです。
一番大きいものは、中央に置いてあげることでバランスが良くなります。ギチギチした印象になってしまうときは、画像のようにW字にずらすのがポイント! フィギュアを一緒に置くのも定番です。
4.縦長のサボテンで高低差をつける
縦長のサボテンと、背の低いサボテンを組み合わせることで、高低差を付けてスッキリ見せています。また、鉢の色を黒で統一しているのもポイント。植物を飾るとき、どうしても植物自体に目が行きがちですが、どんな容器を使うのかも、おしゃれに見せるにはすごく大切なんです。
ひとつ前の画像でもそうでしたが、あまりキチッと並べず、このくらい前後に出たり引っ込んだりしているくらいの方が、機械的でなく自然な印象になります。
サボテンの種類まとめ!
形も特徴もさまざま
定番人気のものから、ユニークで珍しいものまで、形も特徴もさまざまなサボテンを25種類ご紹介してきました。ひとくちにサボテンというと、よくお店で見かけるものや、映画やテレビに出てくるようなトゲトゲで丸っこいものを想像しがちかもしれません。
でも実は、サボテンは人間のように個性豊か。姿形はそれぞれ違い、とげがないものや、びっくりするような形のものもあるんですよ。
室内に置きやすく、水やりもほとんど要らないのがサボテンは、近年の多肉植物ブームもあって人気を伸ばしています。お気に入りを見つけて、愛着をもって育てれば、きっとキレイな花を咲かせてくれますよ!