クレハ(KUREHA) ハリス シーガー 船ハリス 3号
アブガルシア 210 アマダイ
ダイワ(Daiwa) 船竿 ベイト ライトアマダイX 190
シマノ ベイトリール 17 バルケッタ BB 600PG
クレハ ライン シーガー PE X8 300m 3.0号
がまかつ アマダイ仕掛 誘イコヅキ2本鈎 FA107
ハヤブサ アマダイ 2セット 33
もりげん 船長直伝アジビシ仕掛 F-103 10号
ヤマシタ ゴムヨリトリSP マダイ
生イキくん ツインパックネオハード
SANY(サニー商事) ディグアーム 60号.
ハヤブサ ライトショット 立つ天秤 5-2
釣りの対象魚としてのアマダイ(甘鯛)
それほどメジャーな魚ではない?
アマダイはマダイやマアジなどに比べると、それほどメジャーな対象魚ではありません。
理由はいくつか考えられますが、そもそもスーパーも含めた鮮魚店ではあまり売られていないためそれほど知名度が高くないことや、旬の時期である冬に100メートル超の海底を狙うことになるため、気軽に釣りを始められないことが挙げられるのではないでしょうか。
一度食べたら釣りたくなること間違いなし
「海釣りをしているけど、アマダイ釣りには関心がなかった」という方は、もしかしたらアマダイを食べたことがないのかもしれません。
スーパーマーケットでたまに売っていても、全長30センチ程度の小ぶりなもので1000円以上する高級魚なので、その味を知らなければ記憶にも残らないかもしれません。
しかし、一度食べたら「自分で釣って、それを食べたい」と思うようになること間違いなしです。
アマダイ(甘鯛)の種類
良く目にするのは三種類。もっともポピュラーなのはアカアマダイ
アマダイは鯛の仲間ではなく、アマダイ科アマダイ属分類される魚です。鮮魚店などで目にすることのできるのはアカアマダイ/キアマダイ/シロアマダイ三種です。
釣りでもこの三種が対象魚となります。大きいものは体長50センチ、重量1キロくらいになります。
アカアマダイ
アカアマダイは赤みの強い体色で、目の下に三角形の白いマークがあります。「アマダイ」と言えば、基本的にはアカアマダイのことを差すくらい、釣れる割合はアカアマダイが多いです。
キアマダイ
キアマダイは黄色が強い体色で、特に上あごからエラにかけて黄色が強くなっています。
シロアマダイ
シロアマダイは全体的に白っぽいので、一匹だけだとアカアマダイと区別がつきにくいかもしれません。見かけはパっとしないシロアマダイですが、ここで挙げた三種類のなかでは一番美味しいと言われています。
次に美味しいとされるのがアカアマダイで、キアマダイは身がやや水っぽいと言われます。
アマダイ(甘鯛)の別名
アマダイにはいくつかの別名(地方名)があります。大阪地方では「クズナ」、京都地方では「グジ」とよばれています。
特に福井県の若狭で獲れたアマダイに塩を薄く施したものは「若狭グジ」(若狭で採れたアマダイ自体をそう呼ぶ場合もあるようです)と呼ばれ、高級食品のブランドになっています。
また、静岡県ではオキツダイ、新潟県ではラツキダイとも呼ばれているようです。
アマダイ(甘鯛)の生態
生息域は
アマダイは東シナ海、南シナ海から北関東までの水深約50~150メートルの海底に生息し、砂泥底を好みます。実際、アマダイの釣り船が営業している範囲も、おおよそ北は新潟県で東は茨城県、南と西は九州地方あたりのようです。
アマダイ釣りが盛んなのは、どちらかと言えば関東よりも関西以西というイメージがあります。
普段は砂のなかに隠れている
アマダイは強い警戒心を持っており、普段は砂泥底に穴を掘って隠れています。そして餌が目の前を通った時に飛び出してきて襲いかかります。
意外と悪食で、エビ類はもちろんのこと、小魚やカニ、貝やヒトデと、動いていて口に入りそうなものは何でも食べるようです。
アマダイはそれぞれの個体が自分の巣穴の近くを「縄張り」にしています。縄張りに侵入する生物があれば体当たりで追い出します。
しかし、個体同士は近くに棲む習性があるため、一匹釣れたらその周辺を狙いましょう。
アマダイ(甘鯛)釣りの魅力
小気味よい引き味
アマダイ釣りの魅力のひとつは、そのアタリと引き味です。まず「ククッ」とアタった後、「ズンッ」と竿を締めこんできます。フトコロの広いハリを使うので、向こうアワセでかかることも珍しくありません。
かかった後も力強い引きで楽しませてくれます。 微妙なアタリを感じ取る必要もなく、ハリスもそれなりに太いものを使うので初心者でも大物を釣ることは十分可能です。
クレハ(KUREHA) ハリス シーガー 船ハリス 3号
入り数 | 1巻 |
---|---|
色 | クリアー |
号数 | 3号 |
シンプルな釣り方
仕掛けがシンプルなのも魅力です。テンビンにオモリ、そしてハリ。エサは大きめのサシアミであれば一匹掛けします。コマセは不要で、エサも高額なものではありません。
旬の時期である冬にコマセ不要でエサ釣りができるため、ウェアもほとんど汚れずに済みます。夏のコマセ釣りは臭くてたまりませんよね。
アタリが明確でエサを一気にくわえ込むので、繊細な専用のタックルを買わなくても済むところも大きな魅力です。筆者は2.7メートルのアジのビシ釣り用の竿で代用しています。
白身で美味な高級魚!栄養も豊富!
国産の生ものは高い
アマダイは高級魚と知られていますが、日本でもっとも多く取引されているのはアカアマダイです。旬の時期である冬には、国産の生ものの卸売価格は1キロ当たり3000円~5000円にも達します。小売りでの実売価格は500グラム程度のものが2000~3000円もします。高級魚であることが実感できますね。
身はホロホロと柔らかく、何と言っても皮がおいしい
アマダイは白身で水分が多く、取扱いが下手だとぐちゃぐちゃになってしまいます。その代わり口当たりは柔らかく、口のなかでホロホロと身がほどけていくのは快感です。甘味もあり、食べる分には文句のつけようがありません。
実は特に美味しいのは皮とウロコです。その特徴を活かした「松笠揚げ」は絶品です。我々釣り人は釣った魚を自分で捌いて料理することが多いですが、アマダイのウロコを落としてから「しまった!」と後悔しないように、松笠揚げの画像を目に焼き付けておきましょう。
栄養も豊富
アマダイは比較的脂肪分が少なく体に優しい良質なタンパク原です。ビタミン A/ビタミン B2/ビタミン E/がバランス良く含まれている他、正常な細胞の増殖を助けると言われているビタミンB12も含んでいます。
栄養価が高くて脂肪分が少ないため、療養中の人や高齢者にもおすすめの食材と言えます。
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~釣り場所
ショアからは無理 → 船釣り
アマダイは水深約50~150メートルの海底に生息しています。従って冬の時期の船釣りしか選択肢はありません。
筆者も以前、何とか投げ釣りなどでアマダイの仕掛けをポイントに投入する方法が無いか考えたのですが、それが可能となる岡っぱりの釣り場を見つけることはできませんでした。
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~釣れるポイント
アマダイは砂地の海底に棲んでいます。しかし、砂地ならどんなところでも釣れるというわけではなく、何らかの地形的な変化なある場所の方が良く釣れます。基本的にはかけあがりになっているところが良いポイントですし、近くに根がある場所もおすすめです。
筆者の経験では、冬の時期に100メートルから60メートルくらいまでのかけあがりを、微風のなかで船を流しながら探ったときに良い釣果が得られたことが多かったように記憶しています。
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~釣り時期
アマダイの釣り時期は、晩秋(9月頃)~春(4月頃)とされています。基本的には冬の時期の釣りだと思って良いでしょう。
筆者は「夏の時期でも釣れるのでは?」と思って何度もチャレンジしているのですが、これまで夏に釣れたことはありません。
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~竿の選び方
船の上から100メートルの深場を探り、かつ底を叩いて誘うような釣り方をするため、竿は先調子で長さ2メートル前後、オモリ負荷が最大100号というスペックが必要になります。
専用の竿も発売されていますが、ビシ竿なども利用可能です。
アブガルシア 210 アマダイ
全長 | 210cm |
---|---|
仕舞 | 108.5cm |
自重 | 125g |
最近は浅場中心に狙うライトタックル船でのアマダイ釣りも盛んです。ライトタックルではオモリが40号前後で済むため、竿もそれに合わせて柔らかいものになります。
やや先調子のマダイ用の竿も使用可能です。もちろん、ライトタックルアマダイ専用の竿も販売されています。
ダイワ(Daiwa) 船竿 ベイト ライトアマダイX 190
全長 | 1.9m |
---|---|
仕舞 | 110cm |
自重 | 105g |
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~リールとライン
リールは小型電動リールか、手巻きの中型両軸受リールを使います。ライトタックル船の場合は小型両軸受リールでも十分対応可能でしょう。それほど細かい要件はありません。ラインは道糸としてPE2~3号を使います。 基本的には底をとりながら釣るので、リールのカウンターやラインの目盛は無くても問題ありません。
シマノ ベイトリール 17 バルケッタ BB 600PG
自重 | 245g |
---|
クレハ ライン シーガー PE X8 300m 3.0号
全長 | 300m |
---|---|
号数 | 3.0号 |
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~仕掛け
アマダイ釣りの仕掛けはシンプルです。ハリスは3号くらいで、ハリは軸が太めのものを選びます。マダイ用の針や伊勢尼など、エビエサがつけやすいものが良いでしょう。
全長1.5~2メートルくらいで、枝ハリを出して2本ハリとする仕掛けが一般的です。
がまかつ アマダイ仕掛 誘イコヅキ2本鈎 FA107
入り数 | 4個 |
---|---|
号数 | 4号 |
エサが海底から少し浮いて水中に漂っている状態がアマダイにもっともアピールできるため、ハリスにフロートをつけることもあります。
ハヤブサ アマダイ 2セット 33
色 | 白、金 |
---|---|
号数 | 3号 |
筆者はアマダイ専用仕掛けの代用品として、ときどきアジビシ仕掛けを使います。アジビシ仕掛けはそのままだとハリスが細くて不安であることと、長さが短いのでテンビンに絡まりやすくなるため、ゴムヨリトリもつけてあげます。
個人的な感想としては専用仕掛けとあまり釣果に差は無いように思います。 しかしアジビシ仕掛けはハリスが細いですので、大物がかかったときに後悔したくなければ専用仕掛けを使いましょう。
もりげん 船長直伝アジビシ仕掛 F-103 10号
号数 | 10号 |
---|
ヤマシタ ゴムヨリトリSP マダイ
入り数 | 1個 |
---|---|
色 | 赤 |
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~エサと付けかた
エサは主にオキアミを使います。サイズは大きいもの(Lサイズ)を一匹がけします。小さいオキアミしかない場合は、抱き合わせで二匹がけしましょう。エサが大きくないと海底でのアピールが弱くなります。
一匹掛けの場合は、オキアミの尾を取り去り、尾を取った切り口からハリを刺し腹側に抜きます。オキアミがハリの軸に対してまっすぐに付けられていないと、仕掛けが海中を降りていくときにエサが回転してハリスにヨリがかかることがありますので、エサの付け方には十分神経を払いましょう。
生イキくん ツインパックネオハード
サイズ | L |
---|
アマダイはオキアミなどのエビ類だけでなく、小魚やカニ、ヒトデなどにも食いつきます。ですのでメタルジグやタイラバなどで釣れてくるケースもあるようです。
アマダイ(甘鯛)の釣り方 ~誘いとアワセ
仕掛けを降ろすときは、まずエサとハリスから海水に着け、流れに乗ってハリスが十分伸びてからオモリを投入しましょう。ハリスが伸び切らない状態でオモリを降ろしてしまうと、ハリスが絡まることがあります。 海底から1メートル付近までがアマダイのタナです。
仕掛けが海底に着いたら、1メートル付近までエサが上がるようイメージして竿を大きくあおって仕掛けを上げたあと、ゆっくりと竿を下げながらアマダイを誘います。数回これを繰り返し、アタリがなかったら底をとり直しましょう。
主な外道はこんな魚たち
外道も楽しい、美味しい
アマダイ釣りでは外道でも高級魚が釣れることがあります。主な外道はホウボウ/マエソ/レンコダイ(キダイ)/ヒラメなどです。根があればカサゴやマアジが釣れることもあります。冬の時期なので、鍋物に向いている魚が多いですね。
ホウボウ
ホウボウはアマダイに負けないくらい美味しい白身の高級魚です。特徴は胸びれの大きくて美しいことと、釣れあがってくるときに「ボー」という鳴き声を上げることです。
小骨も少なく、薄造りにしても鍋物にしても最高です。 ホウボウに良く似たカナガシラも外道で釣れます。こちらも美味しい魚です。
マエソ
マエソの口にはビッシリと尖った歯が生えており、顔つきも怖いです。白身ではあるものの小骨も多くそのままでは食べにくいことから、丸のまま鮮魚店の店頭に並ぶことはほとんどありません。
しかし、練り物のネタとしては最高級品です。 筆者はマエソが釣れると自宅で頑張ってすり身にし、ナンプラーやパクチーを合わせてトート・ナム・プラー風にして食べています。
レンコダイ(キダイ)
レンコダイ(キダイ)はマダイの仲間です。大きさは30センチほどですが、姿かたちがマダイに似ているため安価な代用品として使われることもあります。
宴会などで「え、この予算でマダイの尾頭付きが出るの!?」というときがあったら、それはレンコダイの可能性もあります。味は悪くはありませんが、マダイほど味が濃くなく、やや柔らかい身をしています。
他にも珍しい外道が釣れることが
冬の時期の船釣りなので、エサ取りがあまりいない環境です。従って数が釣れるわけではありませんが、釣れるときには珍しい魚が釣れることもあります。筆者はアマダイの仕掛けをゆっくりと巻き上げている途中、中層でマトウダイとイトヒキアジを釣ったことがあります。
専用の道具は不要!美味なアマダイ(甘鯛)を釣ってみましょう
筆者は冬の時期はアマダイ釣り一本
アマダイは比較的簡単な竿と仕掛けで、アタリも引きも強くて初心者でも経験者にも楽しい対象魚です。また、何と言ってもその味は冬の時期の最高の味覚のひとつに数えられるほど。
筆者は船釣りを始めたときにはマアジやマダイを狙っていましたが、船釣りを続けるうちに「冬の時期はほぼアマダイ釣り」だけになってしまったほどのめり込んでしまいました。アマダイ用のタックルを持っていなくても始められる釣りですので、機会があったら是非トライしてみてください。
慣れてきたら専用仕掛けも試してみたい
SANY(サニー商事) ディグアーム 60号.
号数 | 60 |
---|
ハヤブサ ライトショット 立つ天秤 5-2
入り数 | 2個 |
---|---|
色 | レッド、イエロー |
今回ご紹介した仕掛けの他にも、いろいろな工夫を施したアマダイ用の仕掛けが作られています。対象魚の習性を思い描きながら、自分の誘い方のイメージに合った仕掛けを探すのも釣りの楽しみです。
シンプルななかにも、釣り方に工夫の余地が十分あるアマダイ釣りを楽しんでください。