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連作障害と輪作とは?野菜栽培で悩むその原因と3つの対策をご紹介!

野菜を栽培する場合に、連作障害が起こる原因を知っていますか?連作障害とは、同じ場所に同じ野菜を栽培することで、生育が遅れたり病害を起こしやすくなってしまうことです。連作障害は輪作を行うことで対策することができます。連作障害の原因と輪作についてご説明します!
2020年8月27日
なかゆの
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野菜の連作障害と輪作

家庭菜園で野菜を栽培している場合に、毎年同じ場所で同じ野菜を栽培していませんか?去年は生育が良く収穫ができたにも関わらず、今年は生育が悪かったり、病害になっていたりしてしまう時には、原因は連作障害が考えられます。連作障害は、同じ場所で同じ野菜を栽培することによって起こってしまいます。野菜を栽培する際には、連作障害を防止するために輪作をおすすめします。連作障害の原因と防止対策、輪作の際に後作すると良い野菜について詳しくご説明します。

連作障害とは?

野菜の連作障害とは、同じ野菜を同じ場所に毎年植えることで、野菜の生育に悪影響を与えてしまうことです。同じ場所に同じ野菜や同じ科の野菜を栽培すると、その野菜に影響のある病原菌や有害線虫が増えてしまったり、野菜の成長に必要な土の中の養分や肥料が不足してしまったりすることで、野菜の生育が悪くなってしまいます。

連作障害を起こしやすい野菜とは?

連作障害を起こしやすい野菜は、ナス科、アブラナ科、ウリ科、マメ科です。ナス科の野菜はトマトやピーマン、アブラナ科の野菜は大根や小松菜、ウリ科の野菜はキュウリやスイカ、マメ科の野菜は枝豆やエンドウ豆など、家庭菜園で栽培することが多い野菜は連作障害を起こしやすいため注意が必要です。家庭菜園を行う場合には、限られたスペースで多くの種類の野菜を栽培したいと考えるでしょう。連作障害は対策を行うことで、影響を少なくすることができます。

輪作とは?

輪作とは、連作障害を防ぐための対策のことです。毎年同じ野菜を栽培する際に、同じ場所ではなく別の場所に栽培することで、連作障害を防ぐ効果が期待できます。家庭菜園を行う場合には、同じ野菜を毎年栽培することが多いでしょう。その場合に、植える場所を変えることで限られたスペースで同じ野菜を育てても連作障害を対策することが可能です。

野菜の連作障害と輪作・3つの原因

野菜の連作障害は、大きく分けると3つの原因が考えられます。 ・土壌病害 ・有害線虫 ・生理障害 野菜の連作障害の原因となる3つの理由について詳しくご説明します。

土壌病害

土壌病害とは、土の中に生息している微生物の多様性が崩れてしまい、特定の病原菌が増えることで病害が発生しやすくなることです。土壌病害が原因で起きる連作障害の代表的な病気をご紹介します。 ・青枯病 ・萎黄病 ・つる割病 野菜などの植物は、生育の際に根からアミノ酸や有機酸など微生物のエサとなる物質を分泌しています。同じ野菜や、同じ植物は似ている物質を分泌する特徴があります。野菜を連作することで、集まる微生物の種類が偏ったり土の中の肥料が偏ったりすることで、連作障害の原因になります。

有害線虫

線虫とは細長い糸状で、根に寄生する生物のことです。連作障害の原因となる有害線虫には大きく分けて3つの種類が考えられています。 ・ネグサレセンチュウ ・ネコブセンチュウ ・シストセンチュウ 有害線虫の被害にあった野菜の根は、腐敗したりコブができていたりします。根が分岐していたり、卵がつまっている袋が形成されたりする場合もあります。 有害線虫の発生を予防する方法は、連作をしないことです。有害線虫による連作障害を起こさないためには、連作に注意して輪作を行うと良いでしょう。


生理障害

野菜の連作を行うことで、栽培している野菜に吸収される成分や肥料、土の中の微生物の種類が偏ることで、土の成分が不均等になってしまい、生理障害を起こすことがあると考えられています。

野菜の連作障害と輪作・土壌

野菜の連作障害の原因には、土壌の成分が悪くなっている理由が考えられます。野菜などの植物が生長する際に分泌される成分には、微生物を引き寄せたり防いだりする効果があります。しかし、野菜などの植物が生長する際に分泌される成分の濃度が高くなっている土で野菜を栽培することで、生長に悪影響を及ぼす恐れがあります。 土壌が原因の連作障害を予防するためには、土の消毒を行いましょう。土壌を消毒するための専用の薬剤を使用したり、太陽熱や水を利用したりすることで、土を消毒できます。

野菜の連作障害と輪作・肥料

野菜の連作障害が起こる原因には、肥料のバランスが崩れている理由が考えられます。栽培する野菜や種類によって、必要な肥料が異なります。連作を行うことで、野菜の栽培に必要な肥料の成分が少なくなってしまったり、反対に肥料の成分が多くなってしまったりすることで、生育が悪くなる恐れがあります。

野菜の連作障害と輪作・防止対策3つ

野菜の連作障害を防止するためには、同じ野菜や、同じ科の野菜を育てないことが良いでしょう。しかし、家庭菜園など限られたスペースで野菜を栽培する場合には、同じ野菜や同じ科の野菜を栽培する場合が多いでしょう。限られたスペースで野菜を栽培する場合に、連作障害を防止する対策を3つご紹介します。

1・輪作

野菜の連作障害を防止する対策として、輪作があります。毎年同じ野菜を栽培する際に、植える場所を変えることです。家庭菜園など限られたスペースで野菜を栽培する場合には、畑をいくつかの区画に分けましょう。区画ごとに植える野菜を毎年変えて栽培しましょう。輪作を行うことが、野菜の連作障害の防止対策の1つです。

2・相性のよい野菜を栽培する

野菜の連作障害を防止する対策は、相性のよい野菜を栽培することも有効な方法だと考えられています。家庭菜園で栽培することの多い野菜と、相性のよい野菜をご紹介します。 ・トマトの後作には、ネギやキャベツがおすすめ ・キュウリの後作には、ほうれん草やとうもろこしがおすすめ ・大根の後作には、わけぎや枝豆がおすすめ 後作に相性のよい野菜を組み合わせることによって、病害虫の発生を抑えることができたり、連作障害を起こしにくくしたりすることができます。

3・天地返し


天地返しとは、表面の層の土と深い層の土を混ぜたり入れ替えたりすることで、土の質を改善する方法です。深い層の土は、深層土と呼ばれていて、表面の土に比べて病原菌が少ないと考えられています。天地返しを行うことは、連作被害の防止対策のひとつです。天地返しは1~2月の厳寒期に行いましょう。また、天使返しを行うことで連作被害の防止だけではなく、通気性や排水性のよい土質にすることができます。

野菜の連作障害で起こりやすい病害

野菜を連作することで起こりやすくなる病害には、青枯れ病や萎凋病、つる割れ病などがあります。連作障害で起こりやすい病害は、土壌病害や有害線虫が主な原因として考えられています。野菜の連作障害で起こりやすい病害の原因と、対処法についてご紹介します。

青枯れ病

青枯れ病とは野菜の株が青々としているにも関わらず、萎れたり枯れたりしてしまう病気です。青枯れ病は水やりをしても枯れてしまったり、日中萎れていても夜に回復したりする症状が現れます。青枯れ病の菌は、土の中の深いところで何年もの長い期間生き残るため、発生させないように注意することが大切です。

萎凋(いちょう)病

萎凋病とは、日中は葉が萎れていて夜には回復するという状態をくり返すうちに、葉が黄色く変わってしまう病気です。生育が遅れたり、葉が枯死したりしてしまいます。萎凋病も土の中に菌が何年もの長い期間生き残るため、発生させないように注意しましょう。

つる割れ病

つる割れ病とは、キュウリやゴーヤなどつるのある植物に発生する病気です。つる割れ病になるとまず初めにつるが萎れ始めます。つるのところどころが枯れ始めて、株全体に広がっていきます。つる割れ病は、ウリ科の植物を連作することで病原菌になる胞子が発生してしまいます。つる割れ病を発生させないためには、連作は行わずに輪作で野菜を栽培しましょう。

野菜の連作障害と輪作・トマト

トマトの連作障害は、主に青枯れ病や萎凋(いちょう)病が発生します。トマトの栽培の後に輪作を行う場合は、ネギやキャベツ、ブロッコリーを栽培することをおすすめします。また、トマトは接ぎ木苗を使うことで、連作障害の病気に対して耐病性が強いと考えられています。トマトの後作は、キュウリやなす、ピーマンは相性が悪いためおすすめしません。

野菜の連作障害と輪作・きゅうり

きゅうりは栽培する場所を2年以上休ませることで、連作障害が起きにくくなると考えられています。きゅうりの連作障害では主につる割れ病が発生します。きゅうりの栽培の後に輪作を行う場合は、ほうれん草やとうもろこし、タマネギを栽培することをおすすめします。きゅうりの後作は、大根やにんじん、かぼちゃは相性が悪いためおすすめしません。

野菜の連作障害と輪作・ジャガイモ

ジャガイモはナス科の植物のため、続けてナスやトマト、ピーマンを栽培してしまうことで、連作障害が起こりやすくなってしまいます。ジャガイモは栽培する場所を2年ほど休ませることで、連作障害が起こりにくくなると考えられています。ジャガイモは病気に強い品種を選ぶことで連作被害を防ぐことができます。


野菜の連作障害と輪作・ナス

ナスの連作障害は、主に青枯れ病と萎凋病が発生します。ナスの輪作を行う場合は、枝豆やかぼちゃ、とうもろこしを栽培することをおすすめします。ナスの後作には、トマトやピーマン、ジャガイモは同じナス科の植物のためおすすめしません。

野菜の連作障害と輪作・キャベツ

キャベツはアブラナ科の植物のため、白菜や大根などを続けて栽培してしまうことで連作障害が起こりやすくなってしまいます。アブラナ科の野菜を2年以上育てていない場所で栽培しましょう。キャベツの連作障害は、有害線虫による根こぶ病にに注意が必要です。

連作できる野菜とは?

大根やニンジン、タマネギは連作障害が出にくいと考えられている野菜です。家庭菜園で限られたスペースで野菜を栽培する場合には、連作障害が出にくい野菜と、後作におすすめの野菜を組み合わせることで、ローテーションをして輪作をすることをおすすめします。

野菜の連作障害と輪作・まとめ

出典: https://pixabay.com/ja/%E8%BE%B2%E6%A5%AD-getreideanbau-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89-2539967/

野菜の連作障害と輪作について、おわかりいただけたでしょうか。野菜を栽培する場合には、同じ場所に同じ野菜を栽培しないように注意することで、連作障害を防止することができます。家庭菜園など限られたスペースで野菜を栽培する際には、輪作をすることをおすすめします。輪作は、連作障害を防止するだけでなく、相性の良い野菜を栽培することで生育が良くなります。連作障害は、同じ野菜を栽培する場合の他に、同じ科の植物を栽培してしまった場合にも発生してしまいます。特にジャガイモはナス科の植物のため、トマトやピーマンを栽培しないように注意しましょう。野菜の連作障害の対策をして、相性の良い野菜を輪作することで、新鮮で美味しい野菜の収穫を楽しみましょう!