春の訪れに相応しい可憐な花 フリージア
雪が解け春の季節がくると、フリージアの花が開きます。 フリージア特有のフルーティな強い甘酸っぱい香りは、人の心をうきうきさせてくれますね。 この季節に相応しい綺麗な花で、人気も高く花束にしても喜ばれます。
フリージアの基本知識
まずはフリージアの基本知識をまとめました。 春の花として好まれている理由がみてとれます。フリージアの名前の由来から開花時期まで、フリージアを知ってより楽しみましょう。
フリージアの科・属名・和名
科・属名・和名
フリージアはキジカクシ目アヤメ科フリージア属で、英名は「Freesia」です。 学名は「Freesia refracta」といいます。 品種にもよりますが、背丈は20cm~60cmになり、色味の強い鮮やかな花を咲かせます。
名前の由来
「フリージア」という名前は、南アフリカで初めてフリージアを発見したデンマークの植物学者のエクロン(Christian Friedrich Ecklon)が、親友の医師フレーゼに敬意を込めて、献名したことが由来です。
和名
和名は浅黄水仙(アサギスイセン)です。スイセンに似ていて、原種が黄色で日本で初めて見られるようになったのも黄色だったことから、この和名がつきました。 また別名で、「菖蒲水仙(アヤメスイセン)」「香雪蘭(コウセツラン)」があります。 菖蒲水仙はアヤメとスイセンのどちらにも似ていたことから、香雪蘭は甘い香りが高く好まれたことからつきました。
フリージアの品種
原種
南アフリカにあるケープ原産のフリージアの原種は黄色と白です。 原種は10種類ほどありますが、そのすべてがアフリカ大陸にあります。 現在ある他の赤・紫などの色は品種改良によって作られています。そのため、日本のお花屋さんで見かけるフリージアの花は黄色や白が多いようです。日本では八丈島で最も多く育てられています。 園芸品種に比べると、小さく可憐な花を咲かせます。
園芸品種
フリージアの園芸品種は、主にオランダなどのヨーロッパで品種改良されました。現在は150以上の品種が存在します。 原種のものより背丈も花も大きく育ちます。 これは、オランダでは花が大きく重いもののほうが価値が高いと考えられているからだそうです。 花の色もピンクや淡い紫など珍しいものもあります。
多くの人を魅了する香り
フリージアは春の季節にふさわしい、甘く強い香りを放ちます。 その香りはバラやキンモクセイなどと並び人気が高く、花束にもよく使われています。 黄色や白色の花は特にキンモクセイのような香りが強く、赤色・紫色は甘酸っぱい香りがします。
開花時期
フリージアの開花時期は3月~4月です。 お花屋さんでは12月~6月頃までありますので、長く楽しむことができます。切り花の場合は花瓶で1週間弱程度持ちます。 また東京の八丈島では、例年春分の日から4月上旬まで「八丈島フリージア祭り」が開催されます。 およそ35万本咲き誇るフリージアは圧巻ですよ!
色別!フリージアの花言葉
フリージアは全体だと「あどけなさ」という花言葉がありますが、その他に色別でも花言葉を持っています。どの花言葉も明るく女性らしいものです。 それぞれの花言葉を知って、お好みの色のフリージアを手にしてくださいね。
花言葉の由来
花言葉は、どのように発祥したのかは具体的には分かっていません。 ですが、広く知られるようになったのは、19世紀のヨーロッパで想いを花にたとえた詩を恋人へ送ったことがきっかけとされています。 その流行の最中フランスの女性が花言葉をまとめた図鑑を発行し、花言葉が多く使われるようになりました。 日本へは明治ころに普及しました。
フリージアの花言葉 1.黄色
黄色のフリージアの花言葉は「無邪気」です。 女性にも男性にも使える花言葉になります。 黄色は原種にもあり、日本でもっとも一般的な流通している色です。他の春の花と一緒にするととても華やかですよ。
フリージアの花言葉 2.白
白のフリージアの花言葉は「あどけなさ」です。 「あどけない」とは、「無邪気で可愛い」という意味です。幼いという意味もあるので、お子さんや年下の方にプレゼントすると良いですね。 白や黄色は品種にもよりますが、フリージアでも特に香りに甘みが強く人気が高いです。こちらも黄色のフリージアと同じく、日本で多く流通しています。
フリージアの花言葉 3.赤
赤のフリージアの花言葉は「純潔」です。 色違いで花言葉がある場合、赤色の花は「情熱」を表すことが多いですから、少し珍しいですね。 日本では黄色や白のフリージアが多いため、もし赤色を見つけたら想いを込めてプレゼントしても素敵です。
フリージアの花言葉 4.紫
紫のフリージアの花言葉は「憧れ」です。 紫はご年配の方へ送っても品のある花なので、目上の方や憧れている人に贈ってはいかがでしょうか。
フリージアの花言葉 5.淡紫
淡紫のフリージアの花言葉は「感受性」です。 紫の花言葉より、少し若々しくいきいきとした印象を受けますね。この花言葉のような感性を持ってみようと思ったら、育ててみても良いかもしれません。
その他の花色
花言葉はありませんが、フリージアは他にピンク色やオレンジ色のものもあります。 ピンク色は結婚式などでよく使用されています。丸みのある可憐な花びらと、可愛らしいピンクが結婚式にピッタリです。 オレンジ色は近年できたカラーです。明るく前向きな印象を受ける花ですよ。
ポジティブな花言葉が多い理由
ご紹介したように、フリージアの花言葉はどれもポジティブな印象をもつものが多いですね。 これは「フリージア」の名前の由来となったフレーゼさんに、感謝や友情を込めたためといわれています。 西洋ではフリージアの花言葉は「友情」とされていて、友好を込めて送られる花として人気です。
誕生花としてのフリージア
ここまでフリージアの花言葉をご紹介してきましたが、フリージアは以下の誕生花でもあります。 色別の花言葉と合わせて贈ってみてはいかがでしょうか。 ・1月10日 ・1月24日 ・2月 ・2月2日(白色のみ) ・2月13日(紫色のみ) ・2月14日(黄色のみ) ・2月22日(赤色のみ) ・3月13日(白色のみ) ・8月20日 ・12月17日
フリージアの育て方
フリージアはご家庭でも育てる事ができます。 春の開花時期には甘い良い香りが楽しめますよ♪
フリージアの植え方
フリージアはチューリップなどと同じく、球根で植えます。購入する時は傷がついていたり、カビていないものにしましょう。 植え付けは9〜10月頃です。ご家庭のお庭でも、プランターでも育てることができます。 土は市販されている花用の培養土を使えば簡単ですよ♪
育てるポイント
フリージアは気温15〜20度前後、湿度50〜70%ほどで育てると、より香りが強くなるといわれています。 何色かのフリージアを組み合わせて育てると、より花壇が華やぎますよ。
花が咲いたら・・・
フリージアの花が咲き終わったら、花の咲いた茎だけ切ります。こうすることで余分に球根の養分を使わないですむため、翌年も花を咲かせることができます。 茎を切るのは先の花のついたのみにしましょう。葉っぱも切ると。光合成が行われなくなるためです。
育てる上での注意点
フリージアは南アフリカ原種の植物のため、夏の暑さや乾燥に強く、また寒い環境でも強く育ちます。ただ霜には弱いので、霜の降りる地域の方はビニールカバーを被せるなどして、冬を越しましょう。 またアブラムシなどの害虫により病気になることがあるため、虫が付いていたら薬剤などでこまめに退治することが必要です。
まとめ
フリージアは、色別の花言葉の全てがプレゼントしやすいものでしたね。 また見た目も春の季節にピッタリの女性らしい花で、育てる上でも楽しめます。 もしお花が必要になったら、ぜひフリージアの花を手に取ってみてください。