多肉植物について
多肉植物は肉厚なパーツが特徴的な植物で、その葉っぱや茎、根っこに水分をため込みます。水分の少ない乾燥した地域で育ってきたことから、過酷な環境に耐えられるよう進化してきた姿なんですよ。 ユニークでチャーミングな姿をしているので、昔から人気があります。それに管理が簡単なことから、最近は気軽に飾れるおしゃれなインテリアグリーンとして再注目されています。
多肉植物の種類
多肉植物は種類がとっても豊富。原種と園芸品種を合わせると、2万種類が存在するといわれています。多肉植物といえばサボテンを思い浮かべる人もいるかもしれませんね。ですがサボテンだけでもたくさんの種類があるため、園芸上は多肉植物にサボテンは含めません。 とても多くの種類がある多肉植物は、サイズ、形、色などバリエーションが豊かです。それぞれの育て方にも違いがあります。
多肉植物をもっとおしゃれに
多肉植物は種類が多いので、探せば自分好みのタイプがきっと見つかります。その多肉植物を単体で育てるのも十分なのですが、もっと奥の深い楽しみ方があるんです。それが寄せ植えです。 様々なバリエーションの多肉植物があるので、組み合わせに限りはありません。自分だけの寄せ植えを作れば、最高におしゃれなグリーンになりますよ。インテリアとして飾るのはもちろん、エントランスに置いたり、プレゼントにも!
多肉女子が急増中
多肉植物の寄せ植えを「デコニク」や「オーナメントプランツ」と呼んで楽しむ女性が増えています。こうした女性たちを「多肉女子」との愛称で呼ぶぐらいに、多肉植物が流行してきています。 人気の秘密はかわいい姿と、ハンドメイド作品の作り方と同じような感覚の寄せ植えや、デコレーションの楽しさにあります。完成後のおしゃれなグリーンは、フォトジェニックなアイテムになりますよ。
多肉植物の寄せ植え/基本型:実例2選
さっそく多肉植物の寄せ植えを作っていきたいところですが、何から始めたらいいのか、やり方などが分からないと思います。最初の方法として、実例を見てイメージをふくらませていきましょう。 寄せ植えのやり方にはいくつかの方法があります。最初は基本型から。この基本型だけでも、組み合わせる多肉植物や鉢によって、自分だけの個性的な寄せ植えを作れちゃいます。作り方の参考にしてください。
基本型の実例.2-1
淡い色合いでまとめた寄せ植えです。サイズのバランスも素敵。 鉢をペイントし直してリメイクする方法で、オリジナリティーがでていますね。多肉植物の色合いと鉢の色がマッチしていて、一体感があります。
基本型の実例.2-2
鉢に植える基本型ですが、上から見て楽しむタイプです。この多肉植物の特徴が活かされています。 小さい鉢を使った作り方が簡単です。細かい作業になってしまいますが、数が少なく済んでバランスはとりやすくなりますよ。
多肉植物の寄せ植え/リース・壁掛け型:実例2選
次にオーナメントとして大活躍してくれるリース型と、アートのように鑑賞して楽しめる壁掛け型をご紹介します。 リース型は玄関などの扉に飾れますし、ちょっとした空きスペースに引っかける方法もおすすめです。季節のイベントに合わせたリースもグッド! 壁掛け型は作り方の難易度が高くなります。アートなのに実際は生きている多肉植物たち。他には真似のできないインテリアアイテムになります。
リース・壁掛け型の実例.2-1
多肉植物だけでも、こんなに素敵なリースを作ることができるんですよ。季節を問わず、玄関や壁に飾れますね。植物の配置や、落ちないようにとめるなど、作り方は難しくなります。慣れたら挑戦してみましょう。
リース・壁掛け型の実例.2-2
チョイスした多肉植物の種類と額縁の印象から、重厚感のあるアートに仕上がった壁掛け型です。絵を飾るのもいいですが、多肉植物でも深みを感じるインテリアを作ることができます。
多肉植物の寄せ植え/色々な型:実例2選
実例紹介の最後は、インテリアの幅がグンっと広くなる寄せ植えの型です。今回はテラリウム型とハンギング型をご紹介します。 多肉植物のテラリウム型は、最近よく見かけるようになりました。ボトルなど透明なガラス製の容器の中に入れて育てていきます。容器内にある小さな世界を外から眺めることができますよ。 ハンギング型は吊るすタイプです。空間を有効利用しましょう。テラリウムをハンギングしてもOK!
色々な型の実例.2-1
テラリウム型の面白いところは、ガラス容器の中にひとつの世界を作り出せること。多肉植物だけでなく、ミニチュアを加えるという方法で、楽しい空間になっています。今にも動き出しそうですね。ゆっくりと眺めれば、ほっこりと癒してくれますよ。
色々な型の実例.2-2
リメ缶でオリジナルのハンギング。高いところに吊るしても多肉植物が見えるように、広がりのある種類を使うのがおすすめです。垂れ下げるのもおしゃれですね。植物が落ちないように気をつければ、作り方は難しくありません。
多肉植物の寄せ植え/季節で分ける種類
寄せ植えのやり方を型別にみてきました。どれもかわいい多肉植物を複数使って、おしゃれな寄せ植えになっていましたよね。 実例を参考に作りたいイメージができたら、それに合う多肉植物を使います。でも種類がたくさんあるので、実際には選ぶのが難しかったりします。ある程度の種類を知っていれば、探しやすくなりますよ。そこで、有名どころのおすすめな多肉植物をご紹介していきます。
夏型の多肉植物
■セダム:小さな短いツノのような葉っぱがたくさんついている、かわいい多肉植物です。とはいってもセダムだけで500種類以上あり、様々な色や形をしています。 ■アロエ:美容や健康への効能が有名ですよね。こちらも500種類以上が存在。 ■リュウゼツラン:育てやすい多肉植物です。数十年育てれば、花が見れるかもしれません。 ■コチレドン:小さな熊童子や、大きな唐印などの品種があります。
冬型の多肉植物
■アエオニウム:冬の多肉植物の代表格です。成長にともなって茎が伸び、下の葉っぱは枯れ落ちます。その姿は一輪挿しのよう。寄せ植えでは草丈の高さを活かせますよ。 ■セネキオ:グリーンネックレスとして有名な観葉植物。丸い球状の葉っぱを連ねた姿に特徴があります。寄せ植えとして使い勝手がよく、おしゃれにキマります。 ■オロスタキス:花びらのようにみえる葉っぱが特徴的です。日本が原産の品種もあります。
春秋型の多肉植物
■コノフィツム:女仙(メセン)という名前が有名。コロコロとした葉っぱがかわいいです。脱皮や擬態(ぎたい)をするなど、動物っぽさがあります。 ■パキフィツム:厚みと丸みのある葉っぱをいくつも生やしていて、癒される姿をしています。 ■エケベリア:葉っぱの広がり方が、バラの花びらみたいにみえます。美しく存在感のある多肉植物です。
多肉植物の寄せ植え/鉢・器
様々な種類の多肉植物を組み合わせる方法だけでも、おしゃれで個性的な寄せ植えができます。そこにこだわりの鉢も加えて考えると、さらにバリエーションが増えますよ。 重要なのは見た目ですが、鉢の材質や形状などによって多肉植物の育てやすさが変わってくるんです。寄せ植えする多肉植物の特性が分かっていれば、どんな鉢でも大丈夫でしょう。ですが慣れていない人は、素焼きの鉢が簡単です。
多肉植物の寄せ植え/色合い
多肉植物は彩りも豊かです。色の組み合わせが、寄せ植えの印象を左右します。 同系色でまとめたり、グラデーションで変化をつけたり、あえてバラバラの色合いにしてカラフルにしたり。多肉植物の形や種類も含めて仕上がりをイメージするのがコツです。センスの光る寄せ植えに仕上げていきましょう。 置き場所の雰囲気にあわせるのもポイントになります。飾った時、違和感のないようにしてくださいね。
多肉植物の寄せ植え/道具
寄せ植えのイメージができて、多肉植物の種類と鉢を決めたら、次に道具を準備します。 鉢の底に穴が空いているなら、鉢底ネットと鉢底石。多肉植物用の培養土(サボテン用でも大丈夫)。スコップ、園芸用のハサミ、スプーン、ピンセット、ハケ、などを用意してください。 鉢底に穴がない場合は、水がたまって根っこがくさるのを防ぐために、根腐れ防止剤が必要になります。
多肉植物の寄せ植え/作り方
全ての準備ができたら、いよいよ寄せ植えの作り方に入ります。先に多肉植物を入れる前段階のやり方です。 ■寄せ植え(植え替え)する時は乾燥した土の方がいいので、10日前ぐらいから水やりは控えておきます。 ■多肉植物をもとの鉢から出して、根っこにある土を落としてください。 ■鉢底に穴が空いている場合は、鉢底ネットを置いて鉢底石を敷きます。 ■鉢の高さに対して、3分の1ぐらいまで土を入れます。
主役の多肉植物を入れる方法
次に、多肉植物を入れる方法を説明します。やり方は簡単ですが、参考にしてください。 始めに入れるのは、主役となる多肉植物にします。そうすることでキレイにまとめやすくなりますよ。しっかりと植え付ける前に、ちょこっと置いてみてレイアウトを考えましょう。 場所が決まったらスキ間に土を入れていきます。棒などを使えば簡単に土をつめられます。
脇役の多肉植物を入れる方法
小さな多肉植物は、寄せ植えでは脇役になりますね。主役のまわりにバランスよく植え付けていきます。 小さいのでやり方に注意しないといけません。集中しながら優しく扱わないと、葉っぱが取れてしまったりします。上手なやり方はピンセットを使います。それと気をつける点は、多肉植物をそのまま土に挿すのではなく、ピンセットなどでちょっと穴を作るというやり方で植えてください。
寄せ植えを仕上げる
多肉植物の植え付けが終わったら仕上げです。葉っぱや鉢に散らばった土をハケで軽く払いましょう。水やりはしないでおきます。寄せ植えができてから1週間後を目安に、適量の水やりを開始してください。 以上が寄せ植えの簡単な作り方になります。特に難しいやり方などはありません。なるべく慎重におこなうようにすれば大丈夫です。
多肉植物の寄せ植え/おしゃれにするコツ
多肉植物の寄せ植えをおしゃれにみせるコツがあります。作り方が分かったところで、簡単なコツを2つご紹介しましょう。このコツを活かせば、イメージを固める前に作り始めるやり方でも、それなりにまとまった寄せ植えが出来上がります。
コツ1.株間のバランスに気をつける
多肉植物同士の株間をバランスよくするのが、コツのひとつです。株間が空いていると寂しさがでますし、まとまりに欠けてしまいます。かといってギュウギュウにすれば、株のぶつかり合っている部分が痛んだりします。土が隠れる程度につめましょう。
コツ2.アクセントが必要
サイズや背丈が同じものだけだと、寄せ植えとしてのにぎやかさに欠けてしまいます。なので、アクセントとして異なる多肉植物を加えてみてください。 背丈の高いものは後ろ、低いものは前にすれば、キレイに全てを見せられます。鉢の上から見るタイプなら、真ん中が高くなるようにするとバランスがよくなります。 色合いでも、鮮やかな色の中に淡い色、その逆など、アクセントを入れるのがコツ。全体がシマリますよ。
多肉植物の寄せ植え/葉挿し
多肉植物の寄せ植えを作る際に、取れてしまった葉っぱ。捨ててしまうのはもったいないです。これは葉挿しという方法で、増やせるんですよ。 やり方は簡単で、小粒状の土の上へ葉っぱの付け根をちょっと埋めるだけ。すぐに水やりせず、しばらくしたら少しだけ水やりしていきます。じっくりと待てば、根っこが生えてきます。
多肉植物の寄せ植え/育て方
多肉植物は生きていますので、寄せ植えができた後でも育てていく必要があります。 【環境】日当たりと風通しのよい場所に置いて育ててください。 【水やり】多肉植物は厚みのある葉っぱに水をたくわえているので、あまり水やりしなくても大丈夫です。土が完全に乾いたら、葉っぱや茎に水がかからないよう、ゆっくりと水やりします。 【肥料】基本的に肥料はいりません。状態しだいで、化成肥料を少しだけあげます。
鉢底に穴がない場合の水やり
鉢底に穴が空いていれば、底から水が出てくるので問題ありません。ですが穴がない場合は水やりに注意が必要です。水やりした後は、多肉植物が落ちないように優しく抑えながら、鉢をかたむけて水を切ってください。 水が残っていると根っこがくさり枯れてしまいます。
多肉植物の寄せ植え/植え替えと剪定
多肉植物の寄せ植えは、株間が狭く土の空きが少ない状態です。そのため風通しが悪くなったり、根っこが詰まってしまいがち。多肉植物は成長していますから、半年に1回ぐらいは植え替えをしてあげましょう。 植え替えのタイミングで、バランスが悪く伸びてしまった部分を切って、剪定するのもいいですね。剪定した部分は数日乾かしてください。
多肉植物の寄せ植え/まとめ
多肉植物をおしゃれに寄せ植えする方法をご紹介してきました。植物の種類を知ってイメージができれば作り方は簡単です。コツをおさえれば、初めての人でもおしゃれに仕上がりますよ。様々な植物の種類や、鉢と色合いの組み合わせを試してみてください。型のやり方も取り入れましょう。 寄せ植えができたら終わりではありません。植物ということを忘れずに、ちゃんと育ててあげてくださいね。