外構について
外構とは
道路を隔てた、敷地内の住宅や建物の外側にある、それぞれの構造物を指して、外構といいます。例えば、門柱や門扉、玄関や玄関につながるアプローチ、車庫やカーポート、柵、塀、垣根、庭木や花壇などがそれを指します。 そこのスペース全体ではなく、その場を構成するひとつひとつの部分を、外構であるといいます。
外構の役割
外構には、大きく分けて門、アプローチ、庭、塀、駐車場の5つがあります。それぞれの役割にはどのようなものがあるでしょうか? 門まわりを構成するものとしては、門柱、門扉、ポスト、表札などがあります。門は、来客を迎える入り口にあたり、住宅や建物の顔といえる部分です。また、アプローチは、入り口と玄関をつなげる部分としての役割があります。そして、庭、塀、駐車場というように、ひとつひとつには、大切な役割があります。 外構の役割を意識することで、建物全体の印象にも、まとまりが出るでしょう。
オープン外構とクローズド外構
外構の種類には、オープン外構、クローズド外構、セミクローズ外構と3種類あります。 簡単にいうと、柵や塀で囲わない住宅は、オープン外構。柵や塀で囲っている住宅は、クローズド外構。また、その中間である、周りを柵で囲うのではなく、玄関の前だけ塀を建てたようなものが、セミクローズ外構にあたります。 次の項では、オープン外構とクローズド外構のそれぞれの特徴についてご紹介します。
オープン外構の特徴
見せる構成がオープン外構
オープン外構の特徴は、柵や塀で周りを囲うことがないので、外からは玄関までが見渡せるのが特徴です。また、遮るものがないため、住宅への風通しや日当たりが良いのも特徴です。 オープン外構の住宅は、庭園やガーデニングなど、きれいにお手入れしているところも多く明るい印象を持ちます。 さらに、狭い敷地での駐車スペースの確保や、最大限にスペースを活かすのにも、オープン外構は有効です。柵や塀をなくすことで、建物全体がスッキリとした印象を持つのも特徴ですね。
オープン外構のメリット
広く開放感がある
オープン外構のいちばんのメリットは、広々とした開放感があるということです!とくに、狭い敷地の場合には、オープン外構は有効です。 狭い敷地では、柵や塀を建てることで、圧迫感が出てしまうことがあるかと思います。その点、柵や塀を建てないことで、敷地を広々と見せることができます。
スペースが自由に使える
もうひとつのメリットは、柵や塀をなくすことで、自由に使えるスペースが増えるという点です。それにより、柵や塀があると設置できなかった、車庫やカーポートなどの駐車スペースを確保することができます。また、ガーデニング好きであれば、空いたスペースで庭木や花壇などのガーデニングが楽しめますね。
オープン外構のデメリット
防犯の工夫が必要
オープン外構のデメリットとして、外から建物全体が見渡せるということが反対にデメリットにもなります。 そこで、オープン外構を計画する際には、防犯に対する工夫をする必要があります。たとえば、ポストには、他人が入ってきてもいい境界線を明確する役割があります。ポストを設置する位置を考えることで、どこまでが入ってきても良い位置か明確にしましょう。そして、アプローチには、自動点灯式ライトなどを活用することで、防犯の意識が高まるでしょう。また、死角をなくすことが防犯にもなりますので、そこを意識した計画が大切になります。
他人に侵入されやすい
もうひとつのデメリットとしては、柵や塀を建てないことで、近隣や道路との境界線があいまいになりやすいということです。そのため、あまりに開放的になりすぎてしまうと、防犯があまくなり、他人に侵入されやすくなってしまいます。 境界線の目印として、植え込みや花壇を設置したり、庭木で目隠しをするなどの工夫が必要です。
プライバシーの保護が必要
そして、外から住宅の中がまる見えになってしまうデメリットがあります。そうならないように、プライバシーを守りたい風呂やトイレ、リビングは、外から見えない位置に配置する必要があります。もしくは、それらの前だけ、目隠し用の柵を設置したり、植木で目隠をするなどの配慮をするべきでしょう。
クローズド外構の特徴
見せない構成がクローズド外構
クローズド外構の特徴は、周りを柵や塀で囲い、外からは中が見えないつくりになっているのが特徴です。クローズド外構の住宅は、ウッドデッキや自分だけの中庭を設け、プライベートな空間を演出できるのが特徴ですね。家族との時間やプライベートな時間を大切にしたい人におすすめなのがクローズド外構です。
クローズド外構のメリット
プライバシーを守れる
クローズド外構のメリットは、外からは住宅の中が見えにくいことで、プライバシーを守ることができます。常に見られているような外からの視線を気にする必要がないので、安心感を得ることができます。また、住宅の周りを柵や塀で囲うことで、敷地の外からの侵入を防げるというメリットもあります。さらに、小さい子供やペットがいる場合は、道路側に塀や柵があることで、飛び出し防止にもなります。
クローズド外構のデメリット
閉鎖的になってしまう
クローズド外構のデメリットは、ガッチリと塀で囲ってしまうことで、外からは閉鎖的な感じがしてしまいます。それにより、侵入者だけでなく、来客にまで入りづらい印象を与えてしまいます。塀だけでなく垣根や柵を活用するなどして、少し開放的な印象を与えてあげることも重要です。 また、クローズド外構は、一見すると泥棒に入られにくい印象ですが、死角ができやすく狙われやすいのです。そのため、防犯には向かないこともデメリットのひとつです。泥棒に入られないためには、死角をなくすような配置を心がけたり、監視カメラを設置するなどして、防犯を意識する必要があります。
価格、費用が高い
オープン外構と比べ、柵や塀を設置する分、1~2割程度、価格や費用が高くなってしまいます。さらに、工事にかかる期間も長引いてしまうというのがデメリットに挙げられます。そのため、クローズド外構の場合は、金銭面や工事期間などに注意したいところです。
オープン外構の価格や工事費用
オープン外構工事の費用は
オープン外構の工事費用は、住宅の周りのすべての外構工事を行った場合では、おおよその相場として、100~150万くらいになります。オープン外構にする場合は、柵や塀を建てないことで、比較的、価格や費用を抑えての外構工事が可能になります。 クローズド外構の場合ですと、柵や塀を建てることになるので、追加の基礎工事などが必要になり、おおよその相場としては、200~300万円くらいとなります。 ただし、リフォームの場合には、撤去費用や処分費用などが別途かかりますので、工事費用にプラスされると考えてください。
ポストの価格と工事費用
ポストの価格と工事費用についてご紹介します。ポストの種類には、大きく分けて、独立設置型の「スタンドポスト」、表札・インターホン・ポストの機能を備えた「機能ポール型」、表札・インターホン・ポスト・門柱・照明などの機能を加えた「機能門柱型」の3種類があります。3種類それぞれの価格と費用を比較してみましょう。
門扉の価格と工事費用
門扉の価格と工事費用についてです。門扉の種類にも、両開き・片開き・引き戸の3種類あります。さらに、素材もアルミやステンレスというように、使われている素材によって値段も変わってきます。では、一般的に多く用いられる、両開きと片開きの価格と工事費用を比較してみましょう。
・門扉の相場価格 片開き:約6万円~10万円。 両開き:約10万円~15万円。 ・門扉設置工事費用 片開き:約2万円。 両開き:約3.5万円。
カーポートの価格と工事費用
車を保管するスペースの種類には、カーポートタイプと車庫(ガレージ)タイプがありますが、カーポートの価格と工事費用を中心にご紹介したいと思います。また、商品価格のほかにも、風速に対する耐風圧強度や、雪などの重みに対する強度なども参考に選ぶことをおすすめします。
エクステリアについて
外構を含む空間全体がエクステリア
外構は構造物、エクステリアは空間をあらわします。近年では、外構とエクステリアは違いなく使われることもあります。ですが、外構とエクステリアは、違うものを指すのです。どのような外構を選ぶか、そして、どのように配置するかで、エクステリアは変わります。そのため、外構工事にはエクステリアも合わせて考えるべきでしょう。エクステリアを考えることで、空間にまとまりがでるでしょう。
オープン外構/まとめ
オープン外構を考える
オープン外構には良い点と悪い点があるようですね。また、価格や費用が抑えられる、という理由だけでオープン外構を選ぶ前に、ひとつひとつ外構の役割を考えて計画することが大切ですね。防犯やプライバシーを意識することで、安心して暮らせるオープン外構計画をしましょう。
・相場価格:約2万円~7万円。 ・設置工事費用:約1万円。