検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

イネ科とは?その種類や花粉症などアレルギーの原因になる理由をご紹介!

スギやヒノキの花粉症と並んで日本人に多いのが、イネ科植物の花粉症です。この花粉症の原因となるイネ科の植物にはどのような種類があるのでしょうか。気をつけたいイネ科植物をご紹介します。その他、イネ科植物のアレルギーと花粉症の原因・対策もあわせて見ていきましょう。
2020年8月27日
佐藤3
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

イネ科の植物とは

イネ科植物は農地だけでなく、牧草地や道端の雑草の中にも多く存在します。十五夜には欠かせない「ススキ」や水辺に生える「ヨシ」もイネ科植物の中の一種類です。

多くの属・種

イネ科はイネ目イネ科の被子植物です。およそ700属、8000種と非常に多くの仲間を持つ科となっており、世界中に広く分布しています。

三大花粉症

世界三大花粉症と呼ばれる植物があります。ひとつは有名なスギ・ヒノキの花粉症。もうひとつがブタクサの花粉症。そしてイネ科の植物もこの三大花粉症のひとつに数えられています。

イネ科植物の種類

イネ科の植物といわれると、稲(米)や小麦粉を思い浮かべる人が多いでしょうが、道端の雑草にもイネ科の植物が多く存在します。

カモガヤ

イネ科植物の花粉症に多いのがこの「カモガヤ」の花粉症です。カモガヤは日本では河川敷や道路脇などによく見られる雑草で5月頃に開花時期があるので、この頃花粉症の症状がひどくなる時はカモガヤの花粉症である可能性が高いです。 カモガヤの花粉にアレルギーがある人は他のイネ科植物にも反応してしまうためカモガヤ花粉症=イネ科植物の花粉症という意味でいわれることも多いです。

ネズミホソムギ

ネズミムギとホソムギの中間的な交配品種がこの「ネズミホソムギ」です。この植物も外来種で動物用の飼料や道路建設の際の方面緑化などにも使用されます。 その姿を見れば誰でも一度は目にしたことがあるよく見かける雑草の一種でしょう。


オニウシノケグサ

元々日本にはなかった外来種の植物で、道端に多く見られます。ヨーロッパでは牧草として活用されることも多く、日本では牧草としてのオニウシノケグサはトールフェスクと呼ばれることもあります。

身の回りに多いイネ科植物

このように、多く存在するイネ科植物の種類の中で花粉症の原因としていわれているものは道端の雑草や牛などの飼料として牧草地で育てられている植物が多いことがわかります。

イネ科の植物の特徴

形状

イネ科の植物は上に伸びていき背が高いものが多いです。その葉は細長く、その根元が茎に巻き付くように出ているのもイネ科の植物の特徴的な部分のひとつでしょう。 茎には竹のような節が見られ中も空洞で、節で仕切られているものも多いです。中には竹のように固く丈夫な茎を持つイネ科植物も存在します。

風媒体

イネ科植物の特徴は、花粉を風で飛ばして受粉する「風媒体」の植物の種類であるというところです。そのために花粉が多く飛散することになり、その開花時期には花粉症などのアレルギー症状を発症する人が増えてしまいます。 スギやヒノキの花粉症と並んで花粉症の症状を持つ人が多い植物です。

イネ科植物花粉症の症状

イネ科の植物の花粉症は、スギ花粉のようにくしゃみや鼻水など鼻の症状と目のかゆみ、皮膚にもかゆみがでる場合もあります。 どこかひとつではなく、全身に何らかの(または複数の)症状が出るのが特徴です。

イネ科花粉症の症状一覧

イネ科植物の花粉症の症状には 1.くしゃみ 2.鼻水 3.鼻づまり 4.目のかゆみ 5.喉のかゆみ 6.喘息 7.慢性副鼻腔炎 8.倦怠感 9.睡眠障害 特に、8の倦怠感と9の睡眠障害は三大花粉症の他の植物にはあらわれにくい症状です。この症状があらわれたらイネ科花粉症を疑ってみましょう。

アレルギー


イネ科植物の花粉症を発症してしまうとイネ科の食品を食べることによってアレルギーが出るリスクが高くなってしまいます。 その中でも特に注意すべきが小麦アレルギーです。パンやうどんなどの小麦粉を使った食品の他、おせんべいや菓子類、カレールゥなど意外な多くの食品に小麦粉が使われているので、アレルギーの症状が出やすいからです。

イネ科植物の花粉症の季節

イネ科植物の花粉症は年に2度ピークを迎えます。1度目が春5月から6月頃、その後秋前の8月から9月頃にもイネ科植物の花粉症の症状があらわれるのが多くなります。

収穫時期

稲の収穫時期といえば秋ですが、花粉症はその前の花の時期に花粉が飛散することに注意しましょう。イネ科植物の花粉症のピーク時期を見てもそのことがわかります。

いつまで

イネ科植物の花粉のピークは春から夏までですが、実はイネ科植物もスギ花粉と同じようにほぼ1年中どこかで何かのイネ科植物の花が開花時期を迎えます。 特に関東より南の地域では真冬の寒い時期を除いて、何かしらのイネ科植物の花粉が飛んでいることになります。

イネ科植物の花粉症の原因・対策

原因

イネ科植物に限らず、スギやヒノキなど花粉症は植物の花粉がアレルギーの原因となります。外で花粉を吸い込んだ場合だけでなく、帰宅した人の衣服に付着したイネ科植物の花粉を家人が吸い込んで鼻水や目のかゆみなどの症状があらわれる2次災害的な原因もあります。

特徴

スギやヒノキなどの大木は上空十数メートル上から非常に広範囲に花粉が飛散します。それとくらべてイネ科植物は丈の低い雑草などの植物が原因となります。植物の背が低いため、その飛散範囲もせいぜい10メートルくらいと非常に被害の範囲が狭いことが特徴です。

対策

イネ科植物の花粉が飛ぶ範囲は狭いということを利用して、イネ科植物が生えている近くに「近づかない」ことが一番効果的な対策方法となるでしょう。 しかし、原因でもご紹介したように外出した家人の服に付着した花粉までは防げません。イネ科植物の花粉のピークには、家族にも協力してもらい家の中に花粉を入れないよう「外で服をはたく」「玄関に入ったらコロコロで花粉をとってから部屋にあがる」などの対策をしていきましょう。


除草

イネ科植物の花粉症は道端や河川敷などの雑草が原因であることも多いので、それらの植物を除草していくことで花粉症の症状がでなくなります。 花粉症の被害が多くでると地域自治体でも積極的に雑草の駆除を行ってくれることもあります。

花粉症のない国・多い国

花粉が多く飛ぶ季節には、避粉地として海外に出かける人もいます。花粉が飛ぶ季節を全て海外で過ごすのは難しいことですが、ひどい症状がしばらくの間おさまってゆっくり眠れるだけでもストレスの解消になります。旅行代理店のツアーの中には避粉地ツアーも珍しくなくなりました。

避粉地

1.台湾 日本の近くですが、まずスギがないこと、そして「花粉症」ということば自体が台湾には存在しません。花粉症の原因となるような植物が非常に少ないか存在しないということでしょう。 2.ベトナム・タイ スギがない地域。米も食べるが種類が違うせいか日本人が持つイネ科植物の花粉症は発症しないという例が多い。 3.ハワイ・グアムなどの島国 島であることが花粉症には一番のメリットです。他の大陸続きの国からの花粉の飛来がないことから花粉症の発症が非常に少ない。

イネ科花粉症の人が避けたい国

スギの花粉症なら何といっても日本が多い国です。イネ科植物の花粉症の例が多い国は、イギリスなどヨーロッパとなっています。 イネ科植物の花粉症がある人は、イネ科植物の花粉のピークである5月から7月頃はヨーロッパ旅行は避けた方がよいでしょう。

まとめ

イネ科植物の花粉症は、その多くが人の生活する近くに生えている雑草が原因であることがわかりました。スギ花粉などの花粉症だと思っていたけれど、実は身の回りに生えているイネ科植物が花粉症の原因である場合があるかもしれません。 ひどい花粉症の症状にこまったら病院を受診して自分が何の花粉症であるのか調べてもらってみてはいかがでしょうか。 イネ科植物の花粉はその広がる範囲も狭いので、身近にあるものは除草して、土手や河川敷などをなるべく避けるなど工夫することで花粉対策できる場合もあります。 自分が何の花粉に反応するのか知り、しっかり対策をしてつらい花粉症の症状が出ないようにしていきましょう。