そら豆の特徴やその名の由来は
そら豆の特徴とは
そら豆は6大食用豆と言われている豆の一つで、そら豆の他には大豆、落花生、えんどう豆、いんげん豆、ひよこ豆があります。 そら豆とえんどう豆はどう違うの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、えんどう豆は7cmから8cmのさやの中に丸型の豆が入っています。それに対してそら豆は10cmから20cm、大きいものでは30cmのさやの中に平たい形の豆が入っています。
そら豆の名の由来は
なぜそら豆を空の豆と呼ぶのかというと、豆を包んでいる大きくてしっかりとしたそのさやが上に向かって垂れることがなく空の方を向いているのでそら豆とよばれるそうです。このためそら豆のことを天豆(てんまめ)とも呼ぶことがあります。
そら豆の旬の時期、季節とは
そら豆が最も旬なのは5月から6月の初夏
そら豆はビニールハウスなどではなく自然の気候の中で育てる露地物の場合は、秋に種を撒いて、春に花を咲かせて5月頃に収穫されるのが普通です。ですのでそら豆が最も旬なのは5月から6月にかけての時期、季節で言うと初夏が一番の旬ということになりますね。
温暖な鹿児島県産のそら豆は年末からの出荷も
温暖な気候である九州の鹿児島県では年末にそら豆を収穫・出荷している所もあるようですので、早ければ1月頃から鹿児島県産の取れたてのそら豆が出回っている市場もあります。ですので数は多くありませんが冬や春もそら豆の旬の季節といえるのでどうしても旬のそら豆が食べたいと言う方は探してみるのもよいのではないでしょうか。
旬のそら豆の産地選びは
そら豆の全国最大の生産地は鹿児島県
先程も挙げたように鹿児島県がそら豆の有名な産地として知られています。実に鹿児島で全国のそら豆の生産量の25%以上を占める国内最大のそら豆生産地となっています。その生産量もさることながら、他の地域よりもそら豆の収穫時期が早い為冬の季節から新鮮なそら豆の出荷が行われていますので、冬や春に出回っているそら豆でも鹿児島県産であれば旬のそら豆ということで安心してお買い求め頂けるのではないでしょうか。
千葉県、茨城県、愛媛県などもそら豆の有数の産地
鹿児島県に次いでは千葉県、茨城県、愛媛県などもそら豆有数の産地として全国のそら豆生産量の中で多くを占めている地域ですので、5月から6月にかけてはこれらの地域のそら豆も産地選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
そら豆の品種とは
大粒種
日本国内で出回っているそら豆で最もポピュラーなタイプは「大粒種」と呼ばれるもので、種の大きさが一寸(約3cm)であることから「一寸そら豆」あるいは「一寸豆」とも呼ばれています。 スーパーマーケットなどで売られているそら豆はほとんどがこの大粒種で、人気の品種は豆やさやが濃い緑色でゆであがった時の色が鮮やかで美しく見栄えが良いので料理の彩りとして好まれている「仁徳一寸」や、さやがとても大きくボリュームに優れて成長も旺盛で栽培が簡単で収穫量の多い「三連」などがあります。
長莢種
またさやの中に豆が6粒から7粒入っている細長いさやが特徴の「長莢種(ちょうきょうしゅ)」も日本国内で四国地方を中心に古くから栽培されています。 長莢種で人気の品種は豆の背丈が低くて栽培するのが簡単で、豆が開花後にさやをつけることを差す着莢にも優れており収穫量が多い「福ならび」があります。 長莢種はヨーロッパでも広く栽培されており、イタリアなどでは完熟になる前の未熟豆をワインのお供としてサラダなどにして生のまま食べているそうで、そら豆の豊かな風味が味わえるとのことです。
そら豆の値段は季節によって変わる?
そら豆は旬の時期ほど値段が安い
そら豆の旬の時期は4月頃から6月頃ということで、この時期は国内最大の産地である鹿児島県産はもちろん、千葉県産や茨城県産、さらには全国各地で収穫されたそら豆が出回りますので、そら豆の値段は安くなります。
そら豆は旬から離れるほど値段が高い、特に秋から年末のそら豆には注意?
4月頃から7月頃にかけてそら豆の値段は安定しており、その時期から離れるほど値段は高くなりますが、1月から3月にかけて出回っているそら豆はほとんどが鹿児島県で収穫された新鮮なそら豆なので値段が高くても買う価値があると思いますが、8月から12月にかけて出回っているそら豆は値段が高い上に新鮮なものではないと思われますので注意が必要です。
そら豆を買う時のポイント
美味しいそら豆を選ぶ時のポイント
そら豆はさやの色が鮮やかな緑で艶があるものを選びましょう。さやに茶色い部分があったり、筋が茶色くなっているものは鮮度が落ちているので選ぶのは避けましょう。また、さやがふっくらと膨らんでいて触った時にしっかりとした弾力があり持った時に重みを感じるものを選ぶようにしましょう。
そら豆を通販で買う時の注意
そら豆は通販でも買うことができます。しかしそら豆は収穫してから栄養価が落ちるのが早く、「3日の命」とも言われていますので通販でお買い求めの際は冷蔵なのか冷凍なのか、国産のものか、何日で届くのかなどを事前にしっかりと確認しておくことが必要でしょう。もちろん手元に届いた後の保存・管理も重要です。
旬のそら豆の栄養は
そら豆の栄養1.ビタミンB
そら豆にはビタミンB群が豊富に含まれており、ビタミンB1が炭水化物に含まれる糖質を分解してエネルギーに換えてくれる働きがあるので疲労回復やダイエット効果が期待できます。 またビタミンB2が脂質やタンパク質をエネルギーに換えてくれるのでこちらも疲労回復やダイエット効果に繋がります。 さらにビタミンB2には皮膚や髪の毛、爪などの成長を促進する効果があり、血管の老化や酸化も防いでくれるので白髪やシミ、シワなどの老化防止効果も期待できます。
そら豆の栄養2.亜鉛
亜鉛が不足していると肌荒れになりがちですが、そら豆には多くの亜鉛が含まれています。そら豆は豆類のなかでも特に亜鉛を多く含んでいるので、女性の方はもちろん男性にも肌荒れ防止・改善にそら豆をお薦めします。
そら豆の栄養3.カリウム・食物繊維
そら豆に含まれているカリウムは、体の中の余分な水分や塩分を外へ出してくれる働きがあり、むくみの解消や高血圧改善の効果が期待できます。また食物繊維も豊富に含まれているので、腸内の老廃物を体の外に出してくれる働きで便秘の解消も期待できます。こちらもむくみや便秘になりやすい女性にはうれしい効果ですね。
そら豆の栄養4.マグネシウム・リン・鉄分
そら豆に多く含まれているマグネシウムやリン、鉄分は血圧を調整しストレスを和らげてくれる働きがあるのでイライラの解消が期待できます。
旬のそら豆の保存方法は
そら豆は乾燥しないように収納してなるべく早く調理を
そら豆には非常に豊富な栄養素が含まれているのですが、収穫されてからその栄養価はどんどん落ちてしまいます。 そら豆が手に入ったら乾燥しないようにビニール袋かポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜庫に収納し、なるべく早く調理して美味しいうちに頂きましょう。
そら豆を長期間保存する時は固ゆでして冷凍
やむを得ずそら豆を長期間保存したいという時には、豆をさやから出して塩ゆでしてから冷凍しましょう。冷凍する場合のゆで時間は1分程度にしましょう。固ゆでたしたそら豆を温かいうちにバットなどに並べて冷凍庫に入れて一気に冷やして凍らせ、凍ったものを保存用の袋などに入れて冷凍庫で保存しましょう。
乾燥そら豆を家庭で作るのは難しい
大豆や小豆のように乾燥そら豆というものも出回っていますが、こちらはそら豆のさやが黒くなってから収穫したものを畑で乾燥させて完熟させ、さやから豆を出して天日干しにしてさらに乾燥させるもので、一般家庭で作るのは難しいので農家の方から頂くか市場に出回っているものをお求めになるのがお薦めです。
旬のそら豆の食べ方は
そら豆をシンプルかつ美味しく頂くのはゆでるだけ、長莢種なら生食も可
旬で新鮮なそら豆はゆでて皮をむだけで美味しくいただけます。ポピュラーな大粒種はゆでた後に色も鮮やかになるのでお酒のおつまみとしても最適です。シンプルに塩ゆでして枝豆のように頂くもよし、サラダに加えるもよしです。また長莢種の場合は前述したように未熟豆を生で頂くこともできますね。
そら豆は焼いてもよし、さやごと焼けば見栄えもボリュームもばっちり
そら豆は焼いても美味しく頂くことができます。さやのままだと大きくて見栄えがいいので焼肉やべーべキューなどに他の野菜と一緒に焼くと豪華な感じになりますね。普通に焼いてもいいし、さっと下ゆでしたものを焼き色がつく程度に焼いて頂いてもけっこうです。
そら豆は炒めてもよし、煮てもよし、揚げてもよし
そら豆は炒め物や煮物に加えても美味しく頂けますが、どちらの場合もそら豆は最後に加えてあまり火を通しすぎないようにするのが鮮やかな色に仕上げるのにお薦めです。またさやのまま天ぷらなどにしても美味しく頂けますね。
そら豆の旬についてのまとめ
いかがでしたか?そら豆が旬な時期は4月頃から6月頃までですが、数は少ないものの1月から3月頃に鹿児島県産の新鮮なそら豆が出回っているところもありますので、貴重な旬のそら豆が手に入った時はぜひその味を存分に堪能してみてくださいね。