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アンスリウムの育て方!花が咲かない理由と元気に育てる7つのコツをご紹介!

アンスリウムの育て方を紹介します。「花が咲かない」という悩みは、育て方と育てる品種に問題があります。花の生態を知ることで、鮮やかなアンスリウムの花を咲かせられます。アンスリウムに適した環境を与え、剪定などの手入れを行うと、たくさんの花が観られますよ。
更新: 2022年5月14日
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アンスリウムは、どんな花?

アンスリウムの特徴を知りましょう。「花が咲かない」「元気がない」ときは、アンスリウムの生態を把握していないことが原因です。科名や、学名、花名の由来などからアンスリウムの特徴を知りましょう。

花名の由来

アンスリウムの学名は「Anthurium」です。「Anthurium」は、ギリシャ語の「anthos(=花)」と「oura(=尾)」を意味する2つの言葉が由来です。サトイモ科で、ベニウチワ属(アンスリウム属)に分けられる草花です。 英名では、「Tailflower」「Flamingo flower」という呼び名がついています。長く伸びる花序や、鮮やかな苞の色からつけられた名前です。また、和名には「大紅団扇」の名がつけられています。花を赤い団扇に見立てた表現です。このようにアンスリウムには、どれも花の特徴を表した名前がつけられています。

アンスリウムの特徴を知る

学名・科名などに見られるアンスリウムの特徴は、「長く伸びる花序」と「花色」にあります。アンスリウムの花は、中心に伸びた花序(肉穂花序)に小さい花を咲かせます。 ただ、アンスリウムの仏炎苞(ぶつえんほう)は、鮮やかな色で開くため、花びらと間違われます。赤い部分は蕾や花びらを包む「仏炎苞」ですよ。 アンスリウムは、花よりも花を包む苞を観賞する草花と、覚えておきましょう。

アンスリウムの種類と原産地

アンスリウムは、熱帯アメリカに分布する植物です。600種を超える種類が確認されています。そのため、育てる種類によって、生態が異なる場合があります。育てる前に、アンスリウムの種類を調べておきましょう。 また、アンスリウムは多年生の植物です。冬を越して次の年も生長して花を咲かせるため、冬越しの世話が必要と、覚えておきましょう。

種類・ベニウチワ(紅団扇)

原産地は中米のグアテマラや、コスタリカです。ベニウチワの特徴は、艶のある赤い仏炎苞で、ハートの形をしています。また、肉穂花序は、先が丸くなります。このベニウチワは明治の後期に日本をへ持ち込まれました。 オオベニウチワと見分けるときは、仏炎苞の大きさと肉穂花序の形を比べましょう。仏炎苞が小さくて、肉穂花序が丸まっていれば、ベニウチワです。

オオベニウチワ(大紅団扇)

原産地はコロンビアです。ベニウチワよりも仏炎苞が大きく、肉穂花序はまっすぐ伸びています。また、葉には光沢があるのが、特徴です。 園芸用に品種改良されたものが流通しています。ハワイではオオベニウチワの大規模な栽培が行われ、日本では切り花の形で目にします。 オオベニウチワのほかに、アンスリウム・アンドレアナム(A.andreanum)の名前でも流通していますよ。

シロシマウチワ

原産地はペルーです。特徴は葉に白い線が入ることです。葉脈に沿った白い模様を観賞して楽しみます。シロシマウチワの花序は長いものの、苞の色と一緒であまり目立ちません。これは、主に葉を楽しむための品種です。

ナガバオオウチワ

原産地は熱帯アメリカです。花序や苞の観賞には向かない品種です。この種類も、葉脈が淡い緑色に変わり、葉を楽しむために育てられます。 ナガバオオウチワには、シロシマウチワよりも「長い葉」「反り返る肉穂花序」「鉢植えではあまり育たない」などの特徴があります。

「花が咲かない」原因は花の見方にある!

アンスリウムは品種によって、「目立たない苞の色」「花序と苞が小さい」などの特徴を持ち、花の観賞には向かないものがあります。「花が咲かない」と思い込んでいる方は、花が小さかったり、目立ちにくい色だったり、葉を観賞するための品種を育てている場合が考えられます。 「花が咲かない」と思い込む方は、育てる品種や、アンスリウムの花が持つ特徴を知りましょう。そのうえで観賞すると、小さい花や苞を見つけられますよ。

アンスリウムの開花時期


開花する時期は、5月~10月の間です。春の終わりから秋にかけて、花を咲かせます。冬越しのために肥料を与えることは控えましょう。肥料を与えてしまうと、翌年に花をつけないことがあります。 アンスリウムは多年生の草花です。冬には生長を緩めて、春まで活動を抑えます。この時期には肥料を必要としません。そのため、冬に肥料を与えると根腐れを起こし、「花が咲かない」状態をつくってしまいます。肥料は生長を始める春に、与えてください。 このようにアンスリウムを育てる方は、「多年生」や「開花する時期」を知っておくことが大切です。

アンスリウムの花が咲かない理由

アンスリウムの花が咲かないときは、育て方に問題があります。そこで、間違った育て方の例を挙げてみました。「花が咲かない」と悩む方は、自分の育て方と照らし合わせてみてください。

花が咲かない理由① 根詰まり

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根詰まりを起こしていると、アンスリウムの「花が咲かない」症状に見舞われます。根詰まりを起こすと、葉や花へ十分な栄養と水分を届けることができないため、花が咲きにくくなります。 アンスリウムの花は2年に1度、植え替えを行いますが、アンスリウムの花を花屋さんや通販で購入したときは、根の状態を確かめておくことが必要です。購入した花のなかには、鉢いっぱいに根が回っているものがあります。 これでは、根が生長を妨げてしまいます。また、窮屈な状態が続くと酸素が不足して、根腐れも起こす可能性があります。 アンスリウムを購入したときは、鉢から取り出して、根の状態を確認してください。

花が咲かない理由② 根腐れ

アンスリウムの花は、湿気を好む性質ではありません。水やりの回数が多かったり、受け皿に水を溜めていたりすると、根腐れを起こします。 また、アンスリウムは水はけのよい用土を好みます。そのため、地植えをすると水分の多い状態が続いて、根が腐ってしまいます。根腐れを起こせば、生長や開花に必要な養分・水分が得られないため、花が咲かない環境がつくられます。

花が咲かない理由③ 夏にはあまり咲かない

アンスリウムの原産は熱帯です。しかし、夏の暑い時期にはあまり花が咲かない、という傾向があります。春と秋に花を咲かせるなら、夏の時期は葉焼けを防いだり、水分不足に気をつけたりして、花の管理に徹しましょう。 夏になかなか咲かないときも焦らずに、秋まで待ってみましょう。

花が咲かない理由④ 肥料が多い

たくさんの肥料を与えてしまうと、根腐れを起こすため、花が咲きません。冬に肥料を与えた場合にも、根腐れを起こしやすくなります。 「たくさんの肥料を与えてしまった」「冬にも肥料を与えた」場合は、春から秋の間でも花が咲かない事態に見舞われます。

花が咲かない理由⑤ 暗い場所に置いている

アンスリウムの開花には、日光が必要です。建物の陰や日のあたらない室内で管理をしていると、花を咲かせてくれません。 暗い場所で管理をしている場合は、明るい日陰(1日のうち数時間だけ日があたる場所や、遮光カーテン越し)に移してください。

花が咲かない理由⑥ 葉を観賞する品種を育てている

アンスリウムは、花を観賞する品種と、葉を観賞する品種に分かれます。シロシマウチワ、ナガバオオウチワなどの品種を育てていると、花はあまり目立ちません。また、アンスリウム・フーケリーなどの品種もほかの花と比べて、鮮やかな色をつけません。 育てる品種を間違えると、花が咲いていても、気がつかないことがあります。色が薄かったり、茶色などの色をつけていたりすると、枯れていると勘違いをしてしまいます。アンスリウムの鮮やかな花を観たい方は、育てる品種を選ぶことが大切です。

アンスリウムの育て方~元気に育てるコツ~

アンスリウムは熱帯生まれの植物です。気候や湿度が大きく変動する日本では、管理の仕方を誤ってしまうと、「花が咲かない」「元気がない」「枯れてしまった」などの症状に見舞われます。 しかし、適切な管理をしていれば、日本でもきれいな花を咲かせることができます。水やりや置き場所など、正しい管理の仕方を学んで、アンスリウムを育てましょう。

アンスリウムの育て方① 用土

アンスリウムに適した用土は、「水はけがよく」「水分をよく蓄える」土を選んでください。 【用土を配合する割合】 ・鹿沼土、パーライト、ピートモスを同じ割合で混ぜます。 ・用土の代わりに水苔を使う。 水苔は水分を多く含みます。水苔を選んだ場合は、水やりの回数を増やさないように気をつけましょう。また、鉢に水苔を敷き詰めるときは、最初に軽石を敷いて排水性を高めましょう。


アンスリウムの育て方② 肥料

肥料は春から秋にかけての、5月~9月までに行います。冬の時期は根腐れを起こしてしまうため、肥料を与えません。 【固形肥料を与える】 ゆっくりと養分が行き渡る緩効性の固形肥料を与える場合は、2カ月に1度、与えてください。株の周りに施す置き肥を行います。

【液体肥料を与える】 2000~3000倍に薄めたものを、10日に1度のペースで施します。1000倍に薄めたものであれば、1カ月に1度の間隔で与えてください。

アンスリウムの育て方③ 水やり

【春から秋】 4月~10月にかけては、用土や水苔の表面が乾いたら、たっぷり水を与えましょう。受け皿にあふれるまで、水やりを行ってください。このとき、受け皿の水はしっかりと捨てましょう。根腐れの原因になります。アンスリウムは湿度の高い空気を好むため、霧吹きで葉にも水やりをしてください。

【冬】 用土・水苔の表面が乾いてから、数日を空けて、水やりを行いましょう。冬の間は、生長の速度を緩めるため、少々の水分で十分です。ただ、葉には水やりを行ってください。春から秋の時期と同じく、霧吹きで水をかけてあげましょう。

アンスリウムの育て方④ 植え替え

植え替えは5月~8月の間に行います。植え替える鉢は、ひと回り大きなサイズを用意しましょう。同じサイズの鉢へ移す場合は、根詰まり・根腐れを防ぐため、古い根や伸びた根を切ってください。 【植え替えの手順】 1.アンスリウムを鉢から取り出して、根についた用土を半分ほど落とします。 2.古い根、黒ずんだ根、長く伸びた根は切ってください。 3.子株が出ているときは、親株から分けましょう。子株は植え替え用の小さい鉢へ移すと、株分けが行えますよ。 4.植え替える鉢の底に、軽石を敷き詰めます。そのうえから、配合した用土や水苔を詰めてください。 5.根の間まで、用土や水苔を詰めたら、水やりを行いましょう。受け皿の水を捨てて、完了です。

アンスリウムの育て方⑤ 増やし方・株分け

株分けは植え替えのときに、行いましょう。生長した親株の脇には、小さな株が育っています。株を分けるときは、手を使ってください。ハサミやナイフを使うと、根に与えるダメージが大きくなってしまいます。 株を分けたら、植え替えの要領では鉢へ移してください。使う用土は、植え替えのときに用意した用土を使いましょう。 アンスリウムは、株分けのほかにも、剪定をしたときに切り戻した茎を使っても増やすことができますよ。

アンスリウムの育て方⑥ 剪定

アンスリウムに施す剪定の種類は、「花がら摘み」と「仕立て直し」の2つです。

アンスリウムの育て方⑥-1 剪定・花がら摘み

色あせた花をつけている茎を根元から切り落とす、剪定です。こうすると、ほかの花に栄養が配られるため、元気な花が何度も観られます。

アンスリウムの育て方⑥-2 剪定・仕立て直し

仕立て直しとは、5月~7月の間、温度が20℃を越える時期に行う剪定のことです。アンスリウムは生長すると、茎が立ち上がります。見映えが悪いので、茎を切り戻して、剪定をします。用土の外に出ている気根は切らずに残しておきましょう。切り戻したら、気根を土のなかに埋めてください。

仕立て直しの後は、水やりを控えましょう。用土の表面が乾いてから、水やりを行ってください。 ちなみに、仕立て直しで切った茎は、さし芽に利用できますよ。

アンスリウムの育て方⑥ 管理する温度と場所

管理する温度は10℃以上を保ちましょう。10℃を下回るときは、室内へ入れてください。 春から秋は屋外の半日陰に置きます。地植えをする場合は、庭に鉢ごと植えましょう。庭の用土によっては水はけが悪いことがあります。鉢から出してしまうと、根腐れを起こす可能性があるためです。また、日射しを避けた場所を選んでください。直射日光があたると、葉焼けを起こしてしまいます。

冬は遮光カーテン越しの室内で、管理をします。エアコンの送風口を避けた場所に置いて、乾燥を防いでください。


アンスリウムの育て方⑦ 病害虫への対策

アンスリウムには、アブラムシ・ハダニ・ナメクジなどの害虫がつきやすいです。かかりやすい病気には立枯れ病や、灰色かび病があります。

アンスリウムの育て方・害虫対策

アブラムシ

数が少ない場合はセロハンテープで取り除き、数が多く手に負えない場合は、殺虫剤を撒いて対処をします。

ハダニ

梅雨明けから夏にかけて発生します。葉の裏に殺虫剤を撒いて、防除をしておきましょう。ハダニは水を嫌います。葉の裏にも霧吹きで水やりを行ってください。

ナメクジ

花びらや茎を食べてしまいます。見つけらた取り除き、姿が見えない場合は誘引殺虫剤を使って、おびき寄せて捕殺しましょう。 植え替えや剪定をするときなどに、鉢の裏や周りを調べてみましょう。

アンスリウムの育て方・病気への対策

立枯病

根や茎が茶色に変わり、萎れてきたら立枯病を疑いましょう。用土から感染するため、消毒をしっかり行ってください。植え替えや剪定による株分けで新しい鉢を使うときは、必ず新しい用土を使うようにすると、病気の予防ができます。症状が現れてしまったら、薬を撒いて対処をしましょう。

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灰色かび病

花や茎などにカビが生える病気です。予防策は、「剪定をして風通しをよくする」「花がらや枯れた葉をすぐに取り除く」ことです。病気が気になる方は、前もって殺虫剤を撒いておきましょう。

まとめ

花が咲かないアンスリウムには、育て方や品種などの原因が考えられます。正しい育て方を学んで、鮮やかな花を咲かせる品種を選ぶと、観賞できる花を咲かせられます。花が咲かないアンスリウムが手元にある方は、もう一度栽培に挑戦してみましょう。これまでよりもたくさんの花を咲かせることができますよ。