検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

【プランター栽培】ヘチマの育て方!種まきの方法や収穫の時期などのポイントを解説!

ヘチマは色んな用途に使うことができる優秀な植物で、育て方は簡単です。タワシ、食用、グリーンカーテンなどの利用を考えているならぜひ栽培してみましょう!かわいい花も鑑賞できますよ。種まきと植え方から、肥料や摘芯の仕方に収穫まで、ヘチマの育て方を解説していきます。
更新: 2022年4月17日
gauyorim
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

ヘチマについて

ヘチマの実はおもしろい形をしていて、なんだか愛嬌(あいきょう)を感じます。見るだけでも楽しめるのに実用的な植物なんですよ。 タワシはなじみがありますよね。それに食べられますし、茎からヘチマ水をとることもできます。人気のグリーンカーテンとして利用すれば、夏の強い日ざしを防いでくれるので、つらい暑さをしのげるようになります。ヘチマをプランター栽培で育てて、エコを取り入れましょう!

基本情報

ヘチマがどういう植物なのか簡単にご紹介します。 ウリ科ヘチマ属で、つる性の一年草になります。樹高が3m〜8mほどまで成長します。 学名「Luffa cylindrica」。 英名「Luffa」「Loofah」「Loofa」。 原産地は、インド、西アジアの熱帯地域です。日本が室町時代のころに、中国からやってきました。

名前の由来

繊維質な実をしているウリ科の植物なので『糸瓜(いとうり)』と名付けられました。そして『いとうり』という呼び名から「い」が抜けて『とうり』へ変化していきます。次に「と」が、いろは歌にある「いろはにほへと ちりぬるを」の「へ」と「ち」の間になるため『へち間(へちま)』という呼び名にいたったようです。暗号のようですね。 呼び名は『へちま』でも、漢字だと『糸瓜』のままです。

ヘチマの花について

ヘチマは実を利用するだけでなく、夏に咲く花を鑑賞して楽しむこともできます。 開花時期は7月〜10月です。直径が5cmぐらいの花ですが、ビビッドなビタミンイエローをしていて、グリーンの葉っぱに映えます。元気な花色は見ていてパワーをもらえますよ。 「悠々自適(ゆうゆうじてき)」「ひょうきんな」という花言葉を持っています。ヘチマの実が由来で、花言葉というより実言葉ですね。

雄花と雌花

1つの株に、雄花(おばな)と雌花(めばな)が咲きます。どちらも花びらと萼(がく)が5枚ずつあります。そして雄花は雄しべが5本、雌花は雌しべが1本という構造です。 受粉することで結実し、秋になると実がつきます。その後、実の収穫をしていきます。確実に受粉させるためには、人工授粉が有効です。詳しくは後半でご紹介します。

ヘチマのあれこれ

ウリ科の植物の実は、ほとんどが水分です。栄養価はあまりありません。 ヘチマの実の場合、95%ほどが水分でできていいます。含まれるミネラルやビタミンはほんの少し。でも茎をカットして採取できるヘチマ水は、民間薬や化粧水として効果を発揮してくれます。

グリーンカーテン

ヘチマのツルは太くて丈夫です。そこに大きな葉っぱをたくさんつけるから、緑のカーテンにぴったり! 夏の強い日ざしから守ってくれます。グリーンは見た目も涼しげですよね。その効果は大きく、クーラーの使用を減らすことで節電につながります。エコへの意識が高まっている今、ヘチマを育てるのは人気があるんですよ。

ナーベラー

沖縄ではヘチマを「ナーベラー」という呼び名で食用にしています。まだ繊維がかたくなっていない若い実を使います。もともと繊維があまりない品種も育てられています。 ナーベラーは食感のよい夏野菜として、ゴーヤーと同じように有名です。ヘチマを育てたなら、料理もぜひ試してみてください。大好物になるかも。

ヘチマの育て方/適した環境


ヘチマは日光をたくさん浴びせて育てます。なのでグリーンカーテンとして利用すれば、十分に日が当たりますし暑さもしのげる、という一石二鳥になりますよ。 ヘチマの緑が元気よく茂った状態を見ると、夏を実感できます。暑さと緑がよく合うんですね。プランター栽培であれば、土を入れ替えるだけで連作障害を防げるので、毎年育てて我が家の夏の風物詩にするのもおすすめです。

苦手な場所

日があまり当たらないと元気に成長してくれません。それに過湿は苦手なので、風通しのよい場所で育ててください。日当たりや風通しが悪いと、成長に悪影響がでることに加えて、病気や害虫の被害を受けやすくなってしまいます。 日光は好むけど直射日光には弱いといった植物もあります。それに比べるとヘチマは、日当たりと風通しのよい場所で育てればいいだけなので、簡単です。

ヘチマの育て方/連作障害

ヘチマを含めてウリ科の植物は連作障害を持ちます。 連作障害/いや地とは、同じ場所で同科の植物を栽培すると、病気や害虫の被害を受けたり、土の養分が足りずに成長できなくなることです。 一定の期間を経過すれば連作障害がなくなります。ヘチマの場合、一度栽培したことのある場所でも3年経過すれば、また育てることができます。

連作障害を回避する

連作障害をなくすために3年も待てない、という人がいるかもしれません。いい方法がありますよ。土を入れ替えてしまえばいいんです。去年ヘチマを栽培した場所に今年も植え付けて育てるなら、そこの土と、3年間ヘチマを栽培していない土を入れ替えてください。 プランターで育てる場合も同じことで、新しい土にしてから植え付けます。

ヘチマの育て方/種まき

ヘチマの実は熟すと茶色くなります。この実から種を採取し栽培することができますよ。種は乾燥させてから、通気性のある紙袋などに入れて保管し、翌年に種まきします。 種まきの時期は、4月〜5月頃です。発芽するのに必要な気温は25度〜30度なので、霜のない暖かい時期に種まきして発芽させましょう。寒い時期に種まきしても発芽しないので、しばらくガマンしてくださいね。

種まき方法

3号のポットへ野菜用の培養土か、種まき用に自分で配合した土を入れます。種1粒につき1cmほどの深さで穴を掘り、種まきします。1つのポットへ3粒ぐらい種まきしてください。ふんだんに水やりして種まきは完了です。日の当たる場所で、水やりしながら育てていきます。 発芽し、本葉が2枚ぐらい生えてきたら2株を間引いて1株になるようにします。本葉が4枚になったらプランターへ植え替えし、育ててください。

第一ビニール ポリポット 9.0cm

出典:楽天

ヘチマの育て方/植え方

種から育てた苗か、販売されている苗を使ったプランターへの植え方になります。 植え方の前に、苗とプランターについて。苗を購入する際は、状態の良いものを選んでくださいね。子葉つきで本葉が4枚ぐらい生えていて、茎の太いものがいい苗ですよ。ヘチマはよく成長するので、使うプランターは大きくて深めのものを用意してください。土は野菜用の培養土がおすすめです。

平和 おいしい野菜を育てる培養土

出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

苗の植え方

60cmプランターなら2株までを栽培する植え方にします。苗よりもひと回り大きなサイズの穴を掘りますが、株と株の距離が30cm以上離れるようにしてください。そして株元がちょっと外へ出るように埋めるのが植え方になります。仕上げとしてふんだんに水やりします。よく日が当たる場所に置いて育ててくださいね。

植え方に注意する

ひとつのプランターでたくさんの苗を栽培する植え方にしてしまうと、水が足りなくなってしまいます。地上部の成長に対し、根っこが埋まっている土とスペース的に、地下部の必要な割合が少なくなるというわけです。それにツルもよく成長しますから、株間が狭いとからみ合う事態になります。 なので植え方のポイントとして、1株あたりのスペースを広くとってあげる植え方にして育てるのが重要です。


ヘチマの育て方/水やり

ヘチマは水を多く吸収しますが、過湿に弱い植物です。なので土の状態を確認しながら水やりしてください。 土が乾いてから、ふんだんに水やりするのが基本です。夏からはヘチマの成長期になりますので、水切れに注意しましょう。夏は水をたくさん消費することに加え、日向で育てることもあって暑さにより水分が蒸発していきます。ペースとしては、朝方と夕方の1日2回水やりすることになります。

水やりのし過ぎに注意

水を多く必要するといっても水やりをし過ぎて、土が常に水分を含んでいる状態だと過湿状態になり、根っこがくさって枯れてしまうことがあります。毎日何度か土の乾き具合を確認するようにしましょう。乾いていたらプランターの底から水が流れ出るくらい水やりします。 秋になり実がついてからも水がいっぱい必要になるので、水やりをしっかりおこなってください。

ヘチマの育て方/肥料

ツルの成長を止めないよう育てるために、肥料が必要になります。 植え付ける時にも肥料をほどこさないといけません。野菜用の培養土には肥料が入っていますが、土を自分で配合した場合は、ゆっくりと肥料の効果がでてくる緩効性化成肥料(かんこうせいかせいひりょう)も混ぜ合わせておいてください。

肥料を追加する

出典: https://item.rakuten.co.jp/ryuukasaki/10000061/

植え付けてから8月の中旬頃までは、2週間ごとに肥料を追加していきましょう。 肥料が足りないと、下の方に生えている葉っぱから枯れてくることがあります。肥料不足で株自体が枯れてしまうことはないものの、グリーンカーテンの役目を果たせなくなってしまいます。 肥料の成分を確認しておいてください。花を咲かせるにはリン酸、へちまの実にはカリがないといけません。

ヘチマの育て方/支柱立て

ヘチマのツルは長く伸びます。なので誘引(ゆういん)しますが、スピーディーな成長に合わせて早めに準備するようにしてください。 本葉が6枚生えたことを目安に、近くへ支柱を立てます。ヘチマの実は重くなるため、支柱が倒れてしまわないようにしっかりしたものをガッチリと立てます。

ネットでツルを広げる

ネットやフェンスでもいいですよ。ツルをネットに通せば、上手く絡まりながら成長していきます。下項で詳しく説明している摘芯をし、ツルを横にもキレイに広げていくなら、ネットに絡ませていく方法が簡単です。

かんたんつる栽培ネット 0.9m×1.8m

出典:楽天

ヘチマの育て方/摘芯

摘芯(てきしん)という管理もおこなわないといけません。ヘチマの真ん中から伸びている親ツル。この先端にある芽を摘み取ることを摘芯といいます。摘芯することで、わき芽が出てそこから子ヅルが成長し、横に広げることができるんです。

摘芯をおこなうタイミング


摘心する時期は、親ツルがネットやフェンスの一番上に到達したころ。思い切って摘芯してください。用途や育てている場所によっては、本葉が8枚ぐらい生えてきた時も摘芯をするタイミングになります。状況に合わせて摘芯しましょう。 摘芯をして子ヅルが成長してきたら、ネットに上手く絡ませていきます。摘芯は実の収穫数にも関わってきますよ。

ヘチマの育て方/受粉

7月頃から開花の時期を迎え、そこから結実していきます。でも受粉ができていないと実がなりません。 自然に受粉しないなら、人の手を介する人工授粉という方法をおこないます。これは簡単で、雄花にある雄しべの花粉を雌花の雌しべにつけるだけです。雄花をとってそのまま雌花に当ててあげましょう。午前中だと花が元気なので、この時間帯におこなうのがおすすめです。

ヘチマの育て方/収穫

ヘチマを育ててきて8月〜10月頃の時期になれば、いよいよ実の収穫の時期です!ヘチマの実をどうやって使うのかで、収穫の時期は変わってきます。 食用なら、繊維がかたくなる前に収穫しないといけません。実がなってから10日ぐらいで収穫します。 タワシにする場合は、実が完熟するまで待ってからの収穫になります。時期は9月です。実が黄色くなってきて、ツルが茶色に変わってきたらOKのサイン。

ヘチマ水をとる

9月中旬頃の時期になれば、実の収穫とグリーンカーテンとしての役目を終えます。そうしたらヘチマ水をとりましょう。 まず、キレイ洗ったペットボトルか瓶などの容器を用意してください。ヘチマの茎を根元より60cmほどのところで、ななめにカットします。根元側の茎を容器の口へ挿します。ホコリやゴミが入らないように、挿し口のまわりをラップやビニール袋などでおおっておけば、1升瓶ほどの量がとれますよ。

ヘチマの育て方/病害虫

ツルが伸び、葉っぱが増えてくると、日当たりや風通しの悪くなるところがでてきます。そこは病気にかかりやすくなり、害虫も発生してしまいます。なので剪定したりツルを誘引して、ゴチャゴチャしているところをなくしてください。全体に日が当たり、風が通るように仕立てます。 病害虫は早期発見、早期対策をとっていかないといけないため、こまめに観察するようにしてください。

病害虫による被害

病気は、うどんこ病、べと病などにかかります。被害箇所は治らないのですぐに取り除き、薬剤で対策します。病気は菌がつくと感染してしまいますので、被害にあった部分に触れた手やハサミは、よく洗う必要があります。 害虫は、ウリハムシ、ハモグリバエなどがやってきますので、見つけたら薬剤で駆除しましょう。ハダニは乾燥すると発生します。葉っぱの裏表に水をかけることで予防できます。

ヘチマの育て方/まとめ

ヘチマをプランター栽培で育てる方法をご紹介してきました。苗の植え方から、肥料や水やりの管理、摘芯の仕方が分かれば、簡単に育てられます。プランター栽培なので、場所を取らないから気軽に挑戦できますよ。 そしてヘチマの実を収穫して、食べてみたり、タワシにしたり、ヘチマ水をとったりと、育てた成果を楽しみましょう!収穫の時期は用途によって違うので注意してくださいね。