ハオルチアオブツーサって?
ハオルチアオブツーサとは、葉先が丸くなって透き通っていることが特徴の多肉植物のひとつです。 葉先が透き通っていて、雫のように見えることが由来して、和名では雫石(しずくいし)と呼ばれています。 透き通って雫のように見える葉のことを、窓と呼ぶ場合もあります。 ハオルチアオブツーサは、先端の透き通っている部分から光を吸収することで成長します。 比較的丈夫で育てやすいハオルチアオブツーサの育て方について、くわしくご紹介します。
ハオルチアオブツーサの基本情報
ハオルチアオブツーサは、ユリ科の多肉植物です。 ハオルチアオブツーサの基本情報について、ご紹介します。 ・科名・属名 ユリ科(アロエ科)ハオルシア属 ・学名 Haworthia cooperi var.truncata ・英名 Haworthia obtusa ・和名 雫石(しずくいし) ・原産地 南アフリカ
ハオルチア(多肉植物)の種類
多肉植物のハオルチアには、豊富な種類や形があります。 多肉植物のハオルチアの種類を大きくわけると、「軟葉系」というやわらかい葉の種類と、「硬葉系」というかたい葉の種類があります。 ハオルチアオブツーサは、軟葉系の代表といえる種類です。
ハオルチア・軟葉系
軟葉系のハオルチアは、葉の先が透き通るようになっているという特徴があります。 葉の先の透き通っているような部分は、美しいだけではなく、光を取り込むためのものです。 ハオルチアの軟葉系の種類をご紹介します。
万象(まんぞう)
万象という種類は、葉の表面が平らに切ったようになっていることが特徴です。 万象は自生地では、土の中にもぐるように生えていて、葉の表面だけを地表に出すことで光を集めて成長します。
玉扇(ぎょくせん)
玉扇は葉が扇を広げているような形をしているのが特徴です。 葉は切断されたような形をしていて、切断されたような葉の断面から光を取り込んで光合成を行います。
黒肌オブツーサ
黒肌オブツーサは、オブツーサが少し黒みがかっているような葉が特徴の品種です。
ハオルチア・レツーサ
ハオルチア・レツーサは、半透明の尖った葉が特徴です。 寿と呼ばれることがあります。 ハオルチア・レツーサは薄緑色の筋が入っている花を、晩春に咲かせます。
ハオルチア・硬葉系
硬葉系のハオルチアは、葉の先がとがっていて放射状に広がるように成長する特徴があります。 硬葉系のとがった葉には、横縞やドーナツ状などの模様が入っています。 ハオルチアの硬葉系の種類をご紹介します。
十二の巻(じゅうにのまき)
十二の巻は、硬葉系のオブツーサの中で有名な種類です。 細長くとがっている葉が特徴で、葉の外側には白い色の縞模様があります。 葉は放射状に成長します。
五重塔(ごじゅうのとう)
五重塔は、その名前の通りに葉が五重塔のように重なっていることが特徴です。 葉は濃い緑色をしています。
竜鱗(りゅこん)
竜鱗とは、その名前の通りに葉に鱗のような網目模様が入っていることが特徴です。 葉は塔のように重なりながら、連なって成長をしていきます。
リミフォリア・瑠璃殿(るりでん)
リミフォリア・瑠璃殿の葉は、肉厚でざらざらしている特徴があります。 葉には横縞模様が入っていて、らせん状に成長します。
ハオルチアオブツーサの育て方・時期
ハオルチアオブツーサは、10~15㎝ほどの大きさに成長します。 耐寒性や耐暑性は、普通からやや弱いため育てる場所には注意が必要です。 ハオルチアオブツーサは、3月~5月と9~10月の時期に植え付けや植え替えを行います。 ハオルチアオブツーサは、2~6月頃の時期に白い花を咲かせます。
ハオルチアオブツーサの育て方
ハオルチアオブツーサの育て方は、15℃~20℃の場所に置きましょう。 春と秋は生育の時期のため、午前中に日を当てて育てます。 ハオルチアオブツーサは、暑さには比較的弱いため夏の直射日光には当てないようにしましょう。 冬は霜に注意をして、低温になる場合には室内で育てましょう。 風通しのよい日陰での育て方をおすすめします。
土
ハオルチアオブツーサは、過湿に弱いため水はけのよい土を使いましょう。 多肉植物用の土を使うことをおすすめします。
肥料
ハオルチアオブツーサは、春と秋が生育期です。 生育期には液体肥料を薄めたものか、緩効性肥料を少量与えましょう。
ハオルチアオブツーサの育て方・水やり
乾燥を好む多肉植物が多いですが、ハオルチアオブツーサは比較的水を好みます。 春と秋の生育期には、土の表面が乾いていることを目安として水やりを行います。 夏場は夕方に軽く水やりをします。 ハオルチアオブツーサは、水を好みますが土が湿りっぱなしになってしまうと、根腐れを起こしてしまうため、注意が必要です。 ハオルチアオブツーサは、冬は休眠期に入るため、水やりは月に1~2回程度にします。 春になって気温が上がってきたら、水やりの回数を少しずつ増やしましょう。
ハオルチアオブツーサの育て方・増やし方
ハオルチアオブツーサの増やし方は、葉挿しや株分け行います。 ハオルチアオブツーサを葉挿しや株分けでの増やし方は、春か秋の生育期に行うことをおすすめします。 葉挿しと株分けでの増やし方について、ご紹介します。
葉挿し・株分け
ハオルチアオブツーサの増やし方の葉挿しと株分けは、まず鉢から株を取り出します。 鉢から取り出したハオルチアオブツーサの株は、根がたくさんあって絡み合っています。 細かい根は取り除いてしまいましょう。 太い根を残します。 根が長すぎる場合には、鉢に合わせて植えやすい長さに切ってもよいでしょう。 取り出した子株は、1日程度風通しのよい場所で乾燥させます。 乾燥させた子株は乾いた土に植えて、1週間程度経ってから水やりを行いましょう。
ハオルチアオブツーサの育て方・植え替え
ハオルチアオブツーサは、生育が旺盛です。 1~2年ごとに鉢がいっぱいになっていたら、植え替えを行いましょう。 植え替えは、春か秋の生育期に行うことをおすすめします。 鉢はひとまわり大きなものを選んで、植え替えましょう。
ハオルチアオブツーサの育て方・夏越し・冬越し
ハオルチアオブツーサは、夏は休眠期に入ります。 過湿や暑さに弱いため、風通しがよく涼しい場所に置きましょう。 ハオルチアオブツーサを室内で育てている場合には、冷房などの空調が直接当たらない場所に置くように注意しましょう。 ハオルチアオブツーサは、冬にも休眠期に入ります。 冬の休眠期の場合には、5℃以下になる場所に置かないように注意しましょう。 ハオルチアオブツーサの冬の休眠期には、水やりも控えます。
ハオルチアオブツーサの育て方・害虫
多肉植物は比較的害虫の被害は少ないですが、ハオルチアオブツーサも害虫の被害にあう場合があります。 ハオルチアオブツーサを育てる際に注意する害虫について、ご紹介します。
カイガラムシ
カイガラムシとは、植物にくっついて吸汁というように、植物の汁を吸ってしまいます。 カイガラムシの被害にあうことで、すす病などを引き起こす場合があるため注意が必要です。 カイガラムシを見つけた場合には、かき落としてしまいましょう。
ハダニ
ハダニとはとても小さい虫です。ハダニも吸汁をします。 ハダニの被害にあうと、葉が白や黄色っぽくなります。 ハダニはとても小さいため、水をかけるだけでも予防することができます。
ハオルチアオブツーサの育て方・まとめ
ハオルチアオブツーサの育て方について、おわかりいただけたでしょうか? ハオルチアオブツーサは多肉植物です。 ハオルチアには、オブツーサに代表されるように軟葉系と、とがった葉が特徴的な硬葉系の2種類があります。 ハオルチアオブツーサの、葉の先端の雫のような窓が美しい植物です。 暑さや寒さに比較的弱いため、ハオルチアオブツーサを育てる場合には室内で栽培することをおすすめします。 生育が旺盛で、特徴的な葉が美しいハオルチアオブツーサを育ててみてはいかがでしょうか?