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バジルの育て方!種まきから植え替え・冬越しまで栽培のコツを解説!

さわやかで特徴のある香りが、イタリアンな料理に欠かせないバジル。家庭でも使う機会が多くあります。新鮮なものほど美味しくいただけるので、栽培してしまいましょう!料理がより本格的になりますよ。栽培のコツが分かれば育て方は簡単。バジルの育て方を詳しく説明します。
更新: 2021年4月24日
gauyorim
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バジルについて

バジルは様々な料理に使えるハーブです。数あるハーブの中でもキングとされているんですよ。パスタやピザなどイタリア料理で使われることが多いですよね。 育て方は簡単で、日当たりがあればキッチンでも栽培可能。調理のかたわらサッと収穫し、とれたてバジルを加えることができちゃいます。栽培のコツを知ればたくさん収穫できるので、バジルを使った料理のレパートリーが増えること間違いなしです。

スイートバジル

スイートバジルって聞いたことありませんか?これはバジルの品種です。ただのバジルとどう違うの?甘いの?って思うかもしれませんが、違いはないです。というのも普段バジルと呼んでいるのは、スイートバジルのことになります。なのでスイートバジルの育て方を知りたい人は、この記事をぜひ参考にしてくださいね。 バジルの品種は1つだけじゃなく、150種類ぐらいあります。いくつか有名なものを後半でご紹介します。

基本情報

バジルは、シソ科メボウキ属です。 学名は「Ocimum basilicum」。 英語名は「Basil(バジル)」、イタリア語名は「Basilico(バジリコ)」。 草丈は、60cm〜90cmぐらいまで成長します。 インド、アジアの熱帯地域が原産地です。

バジルのあれこれ

バジルがインドから欧州に渡ったのは、紀元前2000年ほどの話。 日本へは江戸時代にやってきました。その当時はバジルの種を利用し、目に入ったゴミを取っていたんです。そこから和名である「目箒(めぼうき)」と名付けられました。種で目のゴミが取れるのか疑問に思うことでしょう。バジルの種は水を含むと白いゼリー状になります。そのやわらかな質感と吸着力を活かしていたそうです。

花について

バジルも花を咲かせます。開花期は6月〜8月の夏で、小さくて白い花なんですよ。 でも食用にする場合は、味を落とさないために花芽を摘んでしまいます。栽培しているハーブではお目にかかれないかもしれませんね。 このバジルの花にも花言葉があります。原産地のインドでは、神にささげるものとされていることから「神聖」。イタリアだと「好意」などになります。

バジルの効能

ハーブは香りを楽しむほか、様々な効能が期待できます。バジルは古代ギリシャの王家において、薬や香水に用いられていたことから「王家のハーブ」とされていました。 香りについては、心を落ち着かせるリラックス効果がよく知られています。 栄養価としては、βカロテンがたっぷりで、ほうれん草の約1.5倍とされています。免疫力アップに加え、抗酸化作用を持つそうです。さらに整腸、殺菌などの効果があると聞きます。

バジルの栽培・育て方/適した環境

バジルは日光が大好きです。日当たりのよい場所で栽培しましょう。ただし強い日当たりだと、葉っぱが焼けて黄色くなり枯れることがあります。夏場は、午前中だけ日当たりになるような半日陰に置くのがベストで、特に直射日光と西日は当てないようにしてください。 日当たりが少ないと、葉っぱが上手く育たなかったり、茎がムダに細長く成長していきます。美味しいバジルにするため、日当たりを意識する必要があります。

多年草だけど一年草

バジルは多年草なので、本当は毎年育て続けることができるはずです。でも日本では冬越しが難しいことから、一年草の扱いにされています。


冬越し

日当たりのよさはもちろん、10度より高い室温をキープするなど、環境しだいでは冬越しが可能になります。でも冬越しさせるのは管理が大変で、また1から育てた方が楽だったりします。 特別な思い入れがあったり、栽培技術を向上させたいなど、何か理由があるなら冬越しにも挑戦してみてください。

バジルの栽培・育て方/種まき

バジルは種まきからたくさん育てることができます。冬越しが難しいように寒さに弱いので、種まきする時期の気温に気をつけてください。関東以西では5月以降、寒冷地なら6月以降に種まきするのが安心です。日当たりのよい場所も確保しておいてください。 簡単に種まきできるため、冬越しの苦労をする必要はありません。種を購入するにしても安いので、冬越しの労力と費用のコストを考えたら、種まきがおすすめです。

種の採取

食用で育てるバジルは、味を落とさないため花を咲かせないようにします。ですが種を自分で採取したい場合には開花させてください。食用ではなく、種の採取用の株とした方がいいですね。 9月頃になると採取できますよ。種を乾燥させてから、通気性のよい袋などに入れて保管します。そして春になったら種まきします。

種まき

まず発芽を助けるために水へ一晩ほど浸けておきましょう。 プランターへ種まきに適した土を入れ、バラバラになるよう種まきします。バジルの種は「好光性種子(こうこうせいしゅし)」なので、発芽に光が必要となります。そのため種にかぶせる土はごくうすくしてください。 種が流されてしまわないように気をつけながら、ふんだんに水やりします。日当たりのいい場所で水やりの管理をしていきます。

間引き

発芽してくると、株の間隔が狭いグループができてきます。成長をジャマしあうことになるので、双葉が生えてきたら間引きます。グループ内で元気のない芽を取り除いてください。 本葉が2枚ほど生えたら、また間引きをします。容器の大きさによって残す数は違ってきますが、鉢植えなら1株、プランターなら3株ほどが目安になります。 ポットなら植え替えをします。間引きの際、残しておく株まで抜けそうなら、ハサミでカットしてもOKです。

バジルの栽培・育て方/植え方

種まきをして育てた苗か、売られている苗を使う植え方をします。苗を購入する際は状態のよいものを選んでください。節の間隔が狭い、茎が太い、キレイな緑色をしていることがポイントです。 育てる容器は、3株ほどいっぺんに育てられるプランター(60cm)を使う植え方がおすすめ。キッチンに置くなら、比較的サイズが小さく済む7号鉢で、1株だけの植え方にして育てるのもいいですね。

用土

植え方の前にプランターに入れる土を説明します。バジルの培養土(ばいようど)は、中性から弱アルカリ性が適しています。水はけがよくて、保水性の高い土にしましょう。肥料入りのハーブ用か野菜用の培養土を使えば大丈夫です。 自分で配合する場合は、赤玉土小粒7割、腐葉土(ふようど)3割に、苦土石灰(くどせっかい)を大さじ1杯加え、肥料も混ぜてから10日間ほど置いておきます。そして植え方通りに苗を入れていきましょう。

植え方

植え方はまず、鉢かプランターに鉢底ネットを置き、鉢底石を敷いて水はけをよくします。プランターへ培養土を入れますが、水やりの際に水が溢れ出ないようにするため、プランター上端と土表面のスペースを3cmほど空けておいてください。苗よりもひと回りぐらい大きな穴を掘って、苗を入れスキマに土を詰めます。ふんだんに水やりをして完了です。以上が植え方です。植え替えも同様になります。 日当たりがいい環境で管理していきます。


バジルの栽培・育て方/水やり

ハーブ類は乾燥気味に育てることが多いです。でもバジルは乾燥が苦手。水やりが足りないと枯れることになりますよ。 水やりのタイミングは、土の表面を触ってみて乾いていたら、ふんだんに水やりします。土が湿っている場合には水やりを控えてください。乾燥に弱いといっても、いつも土に水を含んでいる状態だと、根っこがクサって枯れる原因になってしまいます。 こまめに様子をチェックして、適切に水やりしてあげましょう。

バジルの栽培・育て方/肥料

ハープ類は肥料をあまり必要としませんが、バジルは肥料を多く与えた方が葉っぱをたくさん収穫できるようになります。足りないと枯れることも。 植え付け時、培養土に肥料が入っていなければ、ゆっくりと肥料の効き目が現れる緩効性化成肥料(かんこうせいかせいひりょう)を混ぜておきます。 バジルの成育期は6月〜10月で、この期間は月1のペースで油かすの肥料を与えるか、うすくした液体肥料を週1ぐらいの間隔でほどこしてください。

バジルの栽培・育て方/摘心

バジルの葉っぱをたくさん収穫するために、摘心(てきしん)をおこないます。バジルは茎の先にある芽を摘むことで、新しい芽が左右にできて成長し、株が大きくなります。これが摘心で、株が大きくなるほど食用になる葉っぱが増えますよ。 20cmぐらいの草丈になった時が目安です。頂点にある芽から節目2つほどのところでカットします。成長したらまたカット。収穫する時期になるまで、3回ほど摘心しましょう。

花芽を摘む

上項でも少し説明しましたが、美味しいバジルを栽培するには、花芽を摘んでしまわないといけません。花芽はツボミとなり花になる芽です。花芽が残っていると、栄養がそこへ持っていかれてしまい味が損なわれます。 食用としてバジルを栽培しているなら、花芽やツボミを見つけしだいすぐに摘んでくださいね。うっかり花芽がいっぱいになってしまったら、10cmぐらいの草丈になるよう切り戻しをします。

バジルの栽培・育て方/植え替え

日本でバジルを栽培する場合、冬越しが難しいことから一年草の扱いになりますので、植え替えはしません。 冬越しさせて長く育てる場合は、バジルが大きくなったら植え替えしていきます。根っこ全体の大きさよりもひと回り大きな鉢かプランターへ植え替えましょう。植え替え方法は、上項の植え方と同様です。

寄せ植え

バジルは寄せ植えにおすすめです。他のハーブとあわせてプランターや花壇などに植え替えしてみてください。

バジルの栽培・育て方/増やし方

バジルは、すでに説明した種まきと、挿し木で増やすことができます。 挿し木は摘心した茎を使いましょう。茎の上部に生えている葉っぱを2枚ほど残して、他は取ってしまいます。プランターに入れた赤玉土小粒か、挿し木用の土に水を含ませて、そこへ茎を挿します。日当たりのよい場所で水やりしながら育てていきます。根っこが張ってきたら植え替えします。苗の植え方と同じように植え替えてください。

バジルの栽培・育て方/病害虫

植物を育てていると、病気や害虫の被害を受けて枯れることがあります。 バジルに関しては病気の心配はありませんが、害虫は発生しやすいです。特にアブラムシに好かれています。他の植物を育てる際、バジルを近くへ植えるとアブラムシがバジルの方に引き寄せられるので、バジル以外の被害を無くすことができます。 アブラムシが発生してそのままにしておくと、植物は弱って枯れることになります。


色々な害虫と対策

アブラムシを見つけたら、テープにくっつけて取り除いていきます。 他にも植物が枯れる原因となる害虫はいます。殺虫剤での駆除が有効ですが、バジルを食用で栽培しているなら成分に注意してください。天然由来の殺虫剤もありますので、体に害がないかを調べた上で使用しましょう。 乾燥した環境だとハダニが発生します。葉っぱの表裏に、霧吹きでシュシュっと水をかけることで予防できます。 異変を感じたら、すぐに対処して枯れるのを防いでください。

バジルの栽培・育て方/収穫

収穫期は7月〜10月です。3回ぐらい摘心をして、葉っぱがたくさん茂ったら収穫していきます。いよいよ、とれたてバジルを味わえますよ。調理の途中でバジルをサッと収穫し、慣れた手つきで洗ってから料理に加えるのはカッコイイですよね。 バジルの風通しをよくするために、葉っぱが混み合っているところから収穫してください。特に混雑していなければ、外側の葉っぱからとっていきます。

バジルの栽培・育て方/保存方法

収穫したてのバジルをすぐに食べるのがベストですが、使い切れない場合もあります。肥料をちゃんと与えながら、プランターで複数の株を育てていると、収穫でき過ぎちゃうかもしれません。枯れるのを待って処分するのはもったいないので、保存しましょう。 保存の仕方に気をつけないと、枯れるように黒く変色し味が落ちてしまいます。そのまま保存する以外にも、ジェノベーゼなどに加工した上で冷凍保存してもいいですね。

3通りの保存方法

保存方法は3通りあります。 ■茎つきの葉っぱを水挿しにして常温保存。1週間ほど保ちます。水は毎日変えないといけません。 ■湿らせたバジルをクッキングペーパーなどの紙で包み冷蔵庫で保存。2週間ぐらい保ちます。 ■密閉型の入れ物に入れて冷凍保存。保存のやり方に問題がなければ長くて1ヶ月ほど保ちます。解凍した時点で枯れるように劣化するため、凍ったまま調理に使います。

バジルの栽培・育て方/品種

バジルはスイートバジル以外にも多くの品種があります。食用の有名な品種をいくつかご紹介します。 ■ブッシュバジル/スイートバジルよりも小さな葉っぱで、香りは強いです。 ■ダーク・オパール・バジル/スイートバジルは緑色ですが、この品種は深紫色をしています。 ■レモンバジル/名前の通りレモンに近い香りがあります。お肉によく合います。 ■シナモンバジル/こちらも名前から分かるように、シナモンみたいな香りがします。

バジルの栽培・育て方/まとめ

バジルの育て方をご紹介してきました。日当たりが重要で植え方から、水やり、肥料といった基本的な管理を行えば、枯れる心配なく、美味しいバジルを育てることができます。冬越しせず一年草とするなら植え替えしなくてもいいので楽チン!プランターで育てれば、たくさん収穫できますよ。 自分で育てた新鮮なバジルをいっぱい使って、本格的な料理のレパートリーを増やしちゃいましょう!