アウトドアブーツの老舗ダナーってどんなブランド？
ダナーの誇る長い歴史
1932年、アメリカのウイスコンシン州チペワフィールズで創業。創業当初は森林伐採用のワークブーツを製造していました。その後、現在の拠点でもあるオレゴン州に移り、この頃から作業靴のメーカーとして高い評価を得ることとなります。「可能な限り最高の靴を作る」をコンセプトに、現在までの長い間、研究と改良を繰り返し多くのマウンテンブーツやトレッキングブーツを製造してきました。
製品改良への飽くなき探究心
1952年、アメリカではまだどこの靴にも使われていなかったイタリアのソール（靴底）メーカー「ビブラム」の品質に目をつけ、わざわざイタリアから輸入し同ブランドのソールとして採用します。 1979年、ゴアテックス社との共同開発により、靴に採用することが大変難しいとされていた高機能素材ゴアテックスを使用した靴を世界で初めて開発し高く評価されることとなります。このあと詳しく説明しますが「ダナーライト」と呼ばれる同ブランドの大定番となるモデルです。現在ダナーに採用されている数々の技術はこうして長い歴史の中で生まれていったのですね。"
ダナーのブーツが人気の理由「ビブラムソール」
ダナーはもちろん、多くの高品位なマウンテンブーツ、トレッキングシューズにはこのビブラムソールというソールが使われています。これは靴の踏破性に大きく関わる要素になってきます。
高品質が魅力！ビブラムソール
数あるソールの中でもビブラム社というソール専門の会社が製造しているものがこのビブラムソール。アウトドアシューズの定番ソールとして広く認知されているメーカーです。必ず黄色に「Vibram」と書かれたマークが入ってるので見分けやすいと思います。製造された製品は3段階の厳密な品質検査を受け、それらをパスしたものだけが市場に流れます。
ビブラムソールのここがすごい！
本製品が高く評価される所以は、まずその耐久性と防滑性の高さです。もともと登山用のソールを主に製造していた会社なだけあって、悪路に大変強い作りになっています。そこから得られる踏破性の高さは、ビブラムソールの靴しか履かないというファンもいるくらいです。
ダナーブーツが人気の理由「ゴアテックス」
ダナーの世界的な高評価を支える素材ゴアテックス（Gore-Tex）、靴の快適性に関わる非常に重要な要素です。この素材を用いることで靴には様々なメリットがあります。
ゴアテックスの特徴
この素材は微細な孔構造をしており防水性と透湿性の両立を可能にした高機能素材です。シューズメーカーではダナーが世界で初めて採用したと言われています。外からの水や泥が滲みにくく、逆に靴内部の湿気を逃がしてくれる、まさにいいとこ取りな素材です。
ゴアテックスが活躍するシーン
このゴアテックスのおかげで、雨の日はもちろん、雪の日でも、長時間靴を履きっぱなしになるキャンプや長旅でも、靴内部を快適に保ってくれます。また悪天候下での使用を想定していなくとも、普段から靴内部の蒸れが気になる人にもおすすめです。靴内部の蒸れは雑菌の繁殖を助け、悪臭の原因にもなりますから、透湿性の高さは衛生面でも大きなメリットになります。アウトドアシーンはもちろん、普段使いとしても大きな魅力を感じる素材です。
ダナーのブーツが人気の理由「ステッチダウン製法」
靴を製造する過程で、靴のアッパー（甲の部分）部分とソール部分をくっつける工程があります。その工程には複数の種類がありますが。これにダナーは独自の手法を用いています。
職人による手作業の賜物！ダナー式ステッチダウン製法
ダナーのブーツの快適な履きごこち、足なじみを実現している要と言っても過言ではないこの製法。ダナーのこの製法では253にものぼる手作業の工程でブーツを仕上げています。さらに完成してからも4種類の品質チェックをしてから世に送り出すというのですから、その品質へのこだわりは半端なものではありません。
長く大切に履きたい人ほどおすすめ！
安い靴ではこのアッパーとソールをくっつける段階で縫い合わせるのではなく、ノリで貼り付けるような方法で作られています。これなら機械で大量生産できるので安価に販売できます。ですがこの方法ではソール交換ができないので、かかとが減ってしまえばそれで終わりです。その点、ダナーのような手縫いの製法であれば、アッパーに問題がないかぎりソール交換することで長く履き続けることができるのです。
デザイン、種類も豊富なダナーのブーツ
ダナーのブーツはタウンユースにもおすすめ！
アウトドアブーツ、トレッキングシューズの製品展開が多いダナーですが、登山やキャンプ用の靴なのか？といえば、そうではありません。アウトドア用途はもちろん、タウンユースにもおすすめです。現在ダナーのブーツは大変デザインや種類が豊富で、アウトドアコーデはもちろんですが、様々な着こなしに合わせられるモデルが展開されています。
ダナーのブーツはとにかくおしゃれ！
ダナーのブーツはボリューミーで存在感のあるものが多く、マンネリ化してしまったいつものコーデに取り入れるだけでも、大きなアクセントとして機能してくれることでしょう。メンズライクないかついデザインのものも多いですが、メンズだけでなくレディースの展開も種類豊富にあり、可愛らしいコーデでも足元に取り入れるだけでギャップを楽しめるメリハリコーデを作ることができます。またダナーは、アウトドアブーツだけでなく、ベーシックなカジュアルブーツや、ローファー、モカシンシューズなどの種類も展開しており、目指すコーデに合わせて選ぶことも可能です。
男なら一足は持っていたいダナーのブーツ
男のブーツ選びで大切なこと
現在、本当に種類豊富にモデル展開されているダナーのブーツですが、多すぎてどれを選んだら良いかわからないという方もいるでしょう。そんな方にまず間違いないと言い切れる、おすすめ製品をご紹介したいと思います。男性は女性に比べて靴を持つ数が少ない方が多いでしょうから、とくに本格的なブーツは値段も決して安くないこともあり、使いやすさ、合わせやすさを軸に選びたいところ。その点でいうと下記はどれも合わせやすさ抜群で、長くお手入れをし履き続けることで経年変化も楽しめる、相棒とも呼べる一足となりうるポテンシャルがあります。どちらを選んでもらっても、履きやすさ合わせやすさ抜群ですから、きっと手にしたその日から活躍してくれること間違いないでしょう。
メンズ向けダナーのおすすめブーツその1
おすすめ理由
世界で初めてゴアテックスを採用されたブランドの代名詞とも言えるモデルがこのダナーライト。1980年に一般リリースされ現在まで高く評価され続けるアイコン的存在、ゴアテックスブーツといえば真っ先にこちらを連想する方も多いでしょう。迷ったときはこれを選んでおいてまず間違いないと言い切れる逸品。
おすすめ用途
洗練されたフォルムはアウトドアスタイルはもちろん綺麗目なコーデにもすんなり馴染んでくれます。カジュアルコーデに相性抜群なカラーリングは普段着のデニムやチノパンに何も考えずに合わせるだけでも様になることでしょう。また普段使いはもちろんですが、昨今流行りのロックフェスなんかに履いていくのもおすすめです。アウトドアシーンでもタウンユースでも汎用性抜群の万能ブーツ、とにかく手にしたその日からレギュラーとして活躍すること間違いないでしょう。
メンズ向けダナーのおすすめブーツその2
おすすめ理由
ダナーのトレッキングブーツの代表的モデル、1982年の発売から多くのファンに愛されている。ダナーライト同様にゴアテックスが採用されおり、水が内部に侵入しにくいよう、かかとの一部を除きアッパーのレザー全てが一枚の革から構成されているのが特徴。そのいかついルックスとは裏腹に足なじみもよく、ごくシンプルで完成されたその機能美は今なお衰えない人気を博しています。
おすすめ用途
カラーリングがアッパーはもちろん、ソール、靴紐、D管（靴紐を通す穴の代わりにつけられているパーツ）に至るまで、その全てがブラック一色で統一されており、あらゆるコーデに合わせやすくなっています。カジュアルはもちろんですが、モード系などのモノトーンコーデとも抜群の相性の良さを見せてくれる。昨今、若者を中心に持っている人が多いであろう黒スキニーと合わせれば、脚の細さと靴のボリューム感との対比効果で非常にメリハリの効いたコーデを楽しめるでしょう。
メンズ向けダナーのおすすめブーツその3
DANNER ダナー OCONTO オカント D-1803
おすすめ理由
隠れた名作、クラシックな佇まいが魅力のワークブーツ。アッパーには丈夫さに定評のあるホーウィン社のフルグレインレザーが使用されています。非常にベーシックで無駄のない洗練されたデザインが使い勝手のよさを実現しています。先に紹介した2足と比べて安価なのも魅力。
おすすめ用途
ヴィンテージ感溢れるカラーリングは古着とも相性抜群です。程よい丈の高さがあり、フルレングスのパンツはもちろん、9〜7部丈などのパンツと合わせても面白いですね。渋い大人の魅力がたまらない一足、まだまだ綺麗目コーデが多い昨今ですが、こなれ感を出してまわりと差をつけたい人にもおすすめです。
ダナーのブーツは女の子にもおすすめ！
ダナーのブーツは女の子が履いてもおしゃれ！
質実剛健で実用的なメンズブーツのイメージが強いダナーですが、実はレディース用のものも、その高い機能性はそのままに豊富な種類の展開があります。無骨でとっつきにくいイメージをお持ちの方も少なくないアウトドアブーツやトレッキングブーツですが、ボリュームがある分、対比効果で足首を細く見せてくれるという嬉しいメリットもあります。また意外と丸みを帯びた可愛らしいフォルムのものも多いです。今まで敬遠していた方も一度手にとってみてはいかがでしょうか？きっと気にいるものが見つかるはずです。アウトドアシーンはもちろんのこと普段使いできるブーツを選ぶなら、履きやすさを重視することはもちろん大事です。ですが、せっかくわざわざメンズライクなブーツを選ぶのですから、コーデの主役になるような目立つものを選びたいですよね。その点、下記で紹介するものはどれも適度な存在感がありコーデにメリハリを与えてくれます。それに、意外とボリュームのあるブーツを履いている女性が好きな男性も少なくないんですよ。
レディース向けダナーのおすすめブーツその1
【DANNER】 ダナー W'S DANNER LIGHT ウイメンズ ダナーライト 30464 KHAKI
おすすめ理由
上記でも紹介した。ダナーライトにはレディース版があります。それがこちらです。メンズ版同様に防水性透湿性に優れるゴアテックスを使用した高い機能性を誇り、またいかついルックスからは想像しにくいですが比較的軽いというのもおすすめできる理由です。長く愛される定番モデルであり、踏破性に優れ実用性抜群です。迷ったときはこのダナーライトをまず履いてもみるのが良いでしょう。
おすすめ用途
足首部分が意外と細く作られておりスキニーパンツに合わせても収まりがいいです。また半端丈のパンツを穿いたときや、スカートを穿いた時など、ミドル丈の靴下を合わせるとちょうど足首からチラ見せできる丈感です。またガーリーなコーデをするときに取り入れると、甘くなりすぎるのを防いでくれる、いいバランス調整アイテムとして重宝します。あらゆるコーデに合わせられる万能モデルです。
レディース向けダナーのおすすめブーツその2
おすすめ理由
丸みを帯びたフォルムと赤いシューレースが可愛らしいトレッキングブーツ。アカデミー賞受賞女優リース・ウィンザースプーン主演の映画「わたしには会うまでで1600キロ」とのコラボモデルで、劇中に実際に登場したものをベースにデザインされている。発売からはしばらく供給が追いつかず品薄状態が続き、入手するのが大変に困難だった人気アイテム。オールレザーですが初期から足なじみもよく、高い防水性は雨の日に濡れてしまっても安心です。
おすすめ用途
同ブランドのトレッキングブーツのでも優しいカラーリングは硬派なブーツに抵抗を感じる方にも入りやすく、アウトドアブーツ、トレッキングブーツ初心者にもとくにおすすめできる一足です。ちょっと地味になってしまったと感じるコーデにも、こちらをプラスすることでグッとお洒落になることでしょう。機能性と可愛らしさの両立を実現する一足です。
レディース向けダナーのおすすめブーツその3
おすすめ理由
「ダナー ウイメンズ ダナーライトミリタリー TAN」 ダナーライトをミリタリー仕様にアレンジしたモデルですが、ゴアテックスは健在。デザインだけではなくアウトソールなどの要所に実際の軍用ブーツのパーツが使用されている本格的なスペックも高評価です。
おすすめ用途
ミリテリーライクなディテールですが、カラーリングがとても明るく、軽やかな印象なのも魅力。一見して強い色に見えるかもしれませんが、ほぼ全てのパーツがワントーンで仕上げられておりシンプルなので、実際に身につけてみるとそれほど派手さは感じません。いつものコーデに取り入れるだけでアクティブな印象を作ることができるでしょう。またダークトーンなコーデの差し色にしても可愛いです。
ダナーのブーツはお手入れすれば長く使える！
ダナーが高く評価される所以に、お手入れをしながら履けば味わい深い経年変化を楽しめるという点があります。ダナーの多くの製品には上質なレザーが使われており、これは日頃からお手入れをすることにより劣化を防ぎ長く使用することができます。とくに長年欠かさずお手入れしてきた一足は愛着も湧いてきてどんどん好きになることでしょう。
お手入れ方法
まず靴の手入れ専用のブラシを使い、大まかなゴミを落としましょう。ゴミを落としたら靴用の汚れ落としクリームを柔らかい布などに取り付着した汚れを落とします。これには以前に付けた古いクリームを落とすという意味もあります。クリームが乾いたら、必要に応じて補色クリームを塗ります。もし靴に傷などが付いている場合この補色クリームで目立たなくすることができます。補色クリームも乾いたら最後に新しい布で余分なクリームを拭き取り、磨き上げて完成です。またお手入れの頻度ですが、ブラシでゴミを落とすとこまでは履いた日は必ず行いましょう。クリームによるお手入れは特別高頻度で履くことがなければ一ヶ月に一度程度で大丈夫でしょう。
注意！ダナーのブーツには偽物も出回っています。
ダナーを買うなら正規店舗がおすすめ
世界的に高く評価されているダナーですが、その知名度の高さゆえに偽物も多く出回っているようです。それらはダナーの名を冠していながら、正規品と比べ半額以下という低価格で販売されています。安いのには必ず理由があります。ダナーの正規品は上記で説明したように数々の高度な技術の結晶です。それ故に本来は、偽物のような低価格にすることはできないはずなのです。本当にこれらの技術が使われた高品質な製品であれば、価格もそれに見合ったものになるはず。とくにネットショップなどで、アウトレット！や余剰在庫！などと言って破格の値段がつけられているものは要注意です。ダナーを購入するのであれば、正規店舗の利用をおすすめします。偽物を買わされる心配もなく、ソール交換を含めた各種修理も可能です。
ダナーのブーツを買いに行こう！
お気に入りのブーツがあると普段歩くことはもちろんキャンプや旅なども一層楽しくなることと思います。ただ選ぶ際に注意したいのがサイズ感です。やや大きめに作られているものが多いようなので、普段履いているスニーカーなどよりサイズが0.5〜1cm下もので、一度試着することをおすすめします。万が一ぴったりと合うサイズ感のものが無かった場合は、小さかったものより、やや大きめのものにインソール（中敷）を足して調節するのが良いでしょう。小さめのものでも我慢して履いているうちに靴の方が馴染んでくるということもありますが、それまでは苦しい思いをします。それよりはインソールを足して丁度いいくらいのものを選び、夏には防臭用インソールを、冬には防寒用インソールを入れたりして、季節で使い分けるのがおすすめです。